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軽石へちま

Author:軽石へちま
基本自キャラで凄まじく妄想してみる。
隠れ家なのでBLとか黒とか暗とか主。
キャラ崩壊必至。何とも思わないけども。
妄想についてこれる人だけどうぞ。

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ひつじくんのちんもく



 町の夜は、どこまでも深く、暗い。要と別れて、入り口の鉄柵を閉めると俺はため息をついた。ここは城下町ではないからそこまで厳しくはないが、それでも門限の時刻を過ぎれば外に出られないわけで、門を閉じられてしまえば俺は家に帰れない。ランタンの明かりを頼りに、家路を急ぐ。あまり遅くなっては椿を心配させてしまう。
 いつもはここまで遅くはならない。日が暮れる頃には墓地を出ているのだが、今日は貴族墓地だけでなく共同墓地まで手を伸ばしてしまったため、なかなかキリのいいところまで作業が終わらなかった。対価に見合わない仕事はするもんじゃないと心底思った。共同墓地なんて金にならないんだから手なんて出さなきゃよかった。……とは前々から思っていたのだが、それでも荒れてりゃ気になるってもんだろ。要もいちいちどこが荒れてるってぽつぽつ独り言みたいに報告してくださるし。まあ、いいんだけどさ。金にならないってわかっててやってんのは俺なんだし。
 ここ最近多発している吸血鬼事件やら何やらの影響で、人の影はひとつも見えない。元々この時間に人なんて出歩いちゃいないが、もう少しくらい物好きがいたと思う。物好きさえ引っ込む時間だ、警吏に見つかって変な嫌疑かけられんのも嫌だし、暗い路地を早足で通り抜けていく。
 
「っ、と」

 細い路地を曲がったところで、人影とぶつかる。ランタンの明かりが揺れた。
 悪い、と言いつつ明かりをかざす。俺はあまり衝撃を感じなかったから、相手はおそらく小柄だろう。明かりの下で確認してみると、相手は本当に小柄な女だった。相手は「いたいー」と額を押さえている。多分俺の胸にぶつかったんだろう。

「悪い、急いでたんだ」
「悪い、じゃないよ! もうっ、こんな時間に出歩いてちゃダメでしょー!?」

 次いで女はぱんぱんと服のほこりを払い落とし、腰に手を当てて怒り始めた。出歩いちゃまずいのはお互い様ではないだろうか。
 腰ほどまである長い髪を揺らして、女は頬を膨らませた。行動と見た目のギャップがあって、年齢がよくわからない。俺と同じくらいに見えないこともないし、ずっと年上のようにも見える。

「出歩いちゃまずいのは俺より寧ろあんただろ」
「? なんで?」
「なんで、って……」

 いちいち聞くことか、それ。夜なんか暗いばっかで何もいいことなんかない。何がいるか分かんねぇんだし、家に鍵かけて篭っておくのが正解のはずだ。俺にだってそれくらいわかる。
 時間は気にかかるが、知らない奴とはいえ女を一人で夜に放っておけるほど俺も馬鹿じゃないし無情でもない。

「家どこだよ、送ってく」
「え、それもなんで!?」
「最近物騒だってことくらい知ってんだろ。吸血鬼だなんだって、夜だし変な奴いないとも限らねぇし」
「あー、そかそか」

 女はやっと理解したとでも言うように明るく笑う。……やっぱ年齢不詳だ、読めねぇ。
 笑いながら、男の子に心配してもらったって言っても妬いてくれないだろうなぁ、と独り言を呟き、それから「どうも」と俺に頭を下げた。

「ご心配は嬉しいのですが、私そーゆーの全然怖くないので! ご安心ください!!」
「怖くないって、気の持ちようと実際に遭遇するかどうかは別問題だろ」
「うーん、それはそうなんだけど。私強いから多分襲われないっていうか、いざとなったら最愛の王子様が助けに来てくれるので」

 ……いや、まあ、俺も早く帰りたいわけで、本人がそう言うなら構わないんだろう。これで明日の朝こいつが死体で発見されたとしても俺には何の責任も無い。多分その最愛の王子様とやらに会いに行く途中なんだろう、と思う。夜に出歩くのはあんまり関心しないだろうけどな、その王子様も。

「それじゃあ俺は」
「ところで」

 もうここを離れようとしたところでそんな声が掛かる。
 女は左手の人差し指で自分の下唇をそっとなぞりながら、上目遣いで俺を見る。先ほどまでと雰囲気が変わった気がして、何故か背筋がぞっとした。

「なん、だよ」
「君はもしかして、薄給激務でコキ使われている墓場の庭師君ですか?」
「……肩書きはアレだが、まあ、間違ってはいない」
「じゃあこれから壁の外に帰るんだね。妹ちゃんは元気?」

 目を見開く。
 初対面の女に言われる情報か、これ。
 
「なんで、それを」
「うふふ、おねーさんはお友達が多くってね。この町のことは大体わかってるつもりだよ? 君が朝早く壁の外から来て、一日中墓場のお手入れして、かと思えば教会のお手伝いもさせられて、帰るのは夜遅く。妹の具合が悪くても生活するためにはお仕事休めないもんね。それだけ大変なことしてるのに、支払ってもらえるお金は本当に微々たるもので、――かわいそうだなあって思ってた」
「……るせェよ、あんたには関係ない」

 女は笑う。見下したように、ではなく、本当に面白いものを見ているかのように笑うから、余計に苛立った。
 俺に同情なんかいらない。同情するなら俺じゃなく椿にしてやってくれ。町に入ることができず、誰と顔を合わせることもなく壁の外側で毎日ひとりきりでいるんだ。かわいそうだと思うなら、椿に思ってやって欲しい。俺なんてただの守銭奴だ、生きるためにその微々たる金を必死こいて稼いでる。

「妹ちゃんがいなかったらもう少し自由なのにね、君も」

 ランタンの取っ手をぐっと握る。光源が不安定に揺れる。 

「っ、ざけんな、俺はそんなこと、思っちゃいない」
「うん、思ってないだろうね。けど客観的事実ではあるよ? だって君ひとりならこの町に住むことだって不可能ではないし、もう少しいい環境で働くこともできるだろうし。ただでさえ対価と働きが見合ってないのに、そのわずかな対価さえ自分のためには使えないんだもんね」
「あんたには関係ねぇって言ってんだろ!!」

 俺が声を荒らげれば、女は少し驚いたように目を大きくした。その後不満そうに目を伏せ、一歩俺に歩み寄るとまた俺を見上げる。

「ごめんね、要らないこと言って。からかいたいんじゃないんだ」
「からかいたいんじゃなきゃ何なんだ」
「うん? 年上のおねーさんに興味はないのかなあ、って」

 は? と聞き返そうとして開いた唇が、そのまま動かなくなる。女が背伸びをして俺の首に腕を絡めた。とっさのことでどうしたらいいかわからずに後ずさると壁にぶつかる。追い詰められている。得体の知れないものに出会ったような、恐怖にも似た感情に支配された。冷や汗とも脂汗とも自分では判別のつかないものがじとりと体を湿らせているのがわかる。


「私なら、君を自由にしてあげられるよ」

「おねーさんが手取り足取り、ぜぇんぶ教えてあげる」

「君が知らないいろんなこと、時間掛けてゆっくり、教えてあげるよ……?」


 甘ったるい声、が、耳元でする。
 今までこんな状況が自分の身に降りかかるなんて考えたこともないから、どうしたらいいのか分からない。振り払おうにも、女からふわりと漂う、甘い香りで、うまく頭が働かない。
 でも脳はひっきりなしに警報を鳴らして、早く逃げろと俺を急かす。
 女が俺の首筋をゆっくりと舐め上げる。生温かい舌の感触にぞわっと皮膚が粟立つ。くすくす小さな笑い声といっしょに、かわいい、と呟く女の声。
 女が息を吸う音。
 やばい、と目を瞑った。



「おーい、こんな時間に逢い引きとはけしからんぞー」



 遠い路地の向こうから声がする。ぼんやりとランタンの明かりも見えた。横目でそちらを見ると、どうも警吏の巡回らしい。ぐっと手に力を込めると、動けるようになっている。もうこの機会しかない、と女を振り払う。

「ッ、あれ巡回の警吏だろ、用があんなら送ってもらえよ、それじゃあ」

 ランタンの明かりを大きく揺らして、全力疾走。門が閉まらないうちに。ああ早く、早く帰らないとどうにかなりそうだ。 
 現実に戻った途端心臓がばくばく言い出して、止まらなくて、息の仕方も分からなくなるくらいに走った。
 粗末な家の粗末な扉を乱暴に開けた時には汗で服が濡れていた。

「にいさま?」

 肩で息をする俺に椿が声を掛ける。その表情は見えないが、さぞ驚いたことだろう。

「にいさま、大丈夫ですか?」
「ああ、……平気だ。お前こそ大丈夫だったか? 悪かったな、こんなに遅くなっちまって」
「いえ、夕方までブラウが遊びに来てくれましたから、寂しくなかったですわ」
「そうか、なら、よかった」

 後ろ手で扉を閉める。しっかり鍵を閉めて、施錠したことももう一度確認した。
 椿が、今日は用心深いですわね、と笑う。用心深いに越したことはないだろ、と俺は曖昧に笑って返した。
 
「あら」

 ベッドの上の椿が、不意に部屋をくるりと見回す。

「甘い香りがしますわね。兄様、高価なユリでも取り扱ったんですか?」
「あ、……ああ、そう、だったかも、な」

 甘い香り。甘ったるい声。気持ち悪くなるくらい甘い時間だったのに、何故か死と隣り合わせだった気がしてならない。
 頭を振って、さっきまでの出来事は夢か幻だと割り切ることにした。
 窓の向こうで、夜が更けていく。






「あらあら、どこの馬鹿がいちゃついてんのかと思ったらヨーコちゃんじゃない」

 笑いながらこちらに近づいてくる警吏がふたり。かわいそうな羊くんは全力疾走で逃げ出してしまった。近づいてくるふたりには聞こえないように、小さく舌打ちをする。
 久々にいい出会いがあったと思ったのに、空気読まない男は嫌われるわよ、私に。

「あらあらあらぁ、あのタイミングで声かけてくる野暮な男はどこの誰かと思えばシーマス君にケレス君じゃないっ」
「だぁれが野暮だ、仕事してるだけだろうが」
「普段まともに働いてないくせにそーゆー時だけ仕事持ち出すなんてね。欲求不満なんじゃないの?」
「年下の男の子食おうとしてたヨーコちゃんに言われたくないなー。うん? そんなに相手欲しかったんなら俺に相談してくれればいいのにー」
「つーかお前、ゴシュジンサマ一筋なんじゃねぇのかよ」
「もちろん! ヒサくんの右に出る男なんて現世にいるわけないでしょ!」

 え、既にここにひとりいますけど! と手を上げるシーマス君はスルー。 
 もちろんヒサくんが一番好き。大好き。でも、ヒサくんはなかなか触れさせてくれない。一緒のベッドで寝るのはいいみたいだけど、ヒサくんにとって私は多分人型のペットみたいなもので、一緒に暮らしている以上の何にもならないんだろう。それがとても歯がゆい。私がどれだけ愛しても、返ってくることはない。ヒサくんは私が欲しいと言う時に血をくれるけど、直接触れさせてはくれない。最初はグラスに少し入れて渡してくれていたけど、その切り離された感じが寂しくて、最近は入れたてのコーヒーや紅茶に数滴混ぜてもらうだけにしている。それだけでも十分私は彼を味わうことができる。彼が私をまだ生かす気があるのだという事実を噛み締めることができる。例え何も返ってこなくても、彼の視線が壁の肖像画にばかり向けられているとしても、構わない。その分溜まった鬱憤を他で晴らすくらい構わないじゃない?

「逃げてったあの男さあ、墓場の雇われ庭師君じゃないの? あんなの土臭いばっかだしガキだし何の経験もないし、面白くないと思うけど」
「馬鹿だねえシーマス君。だからこそ美味しいしお互いイイ思いができるってもんでしょ?」

 ふふん、と笑う私に、「まるで魔女だな」とケレス君が言う。うん、それいい褒め言葉だわ。

「あーあ、何かもう気が殺がれちゃった。帰ってヒサくんにべたべたする」
「振られちゃったもんねぇ、帰るしかないよねー」
「そこうるさい! はい、じゃあ邪魔した罰として私のナイトをなさい! 吸血鬼とかで物騒だもんね、私可愛いから襲われちゃうもんね、町の平和を守るおまわりさんとしてはこんなかわいこちゃんは放っておけないもんね!」
「おいシーマス、仕事戻るぞ」
「そーだね、路地裏で困ってる美女とかいるかもしれないし」
「人の話聞きなさいよー!!!」

 私を置いて行こうとする警吏二人の間に割り込んで二人の腕をがっしりガードして歩き出す。
 路地を曲がって、一度だけ振り向いてみる。


 ――羊くん、今度いつ会えるかなあ?




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2011.02.05(Sat) | Grave Garden | cm(0) | tb(0) |

わたしのくびのむき




 久しぶりに、夢を見ました。




 誰にも内緒で飼っていた、小さな野うさぎ。
 初めてその子を見つけた時、その子は足に怪我を負っていて、家族の元に帰れないみたいだった。
 帰りたいのに、帰れない。その子の瞳がとても悲しげに見えて、あたしはその子の世話をしてあげることに決めた。
 目を盗んでは会いに行く。少ないご飯の中から野菜をちょっとだけ取っておいて、その子に食べさせてあげる。
 真っ暗で、楽しいことなんてなんにもなかったあたしの毎日の中で、その子と会う時間だけが楽しみで、本当に本当に、心の底から、あたしはあの子を可愛がった。



 ある日、うさぎがいなくなった。
 怪我が良くなって、家族や仲間のところに帰れたのかもしれないと思って、安心した。
 その夜、ご飯にシチューが出た。鍋の中に入っていたのがあの子だとわかったのは、すっかりそれを食べ終えてからだった。
 気が狂うほど泣いて、何も吐けなくなるまで吐いた。そうしたら体が何の食べ物も受け付けなくなってしまった。


 
 あの子はどんな気持ちだったのか。
 きっと怖くて、怖くて、怖くて、何度も何度も助けを呼んだに違いない。逃げようとしても満足に走れなかったんだろう。
 あの大きな瞳で、自分の首が折られるその瞬間も、見たのだろうか。




 あの子が首を折られるその瞬間を、夢に見ます。
 できることなら代わりたかったと泣き叫ぶあたしがいました。
 不思議な方向に首が曲がったうさぎの瞳が、きろりとあたしを見ます。
 すると今度は、うさぎの姿が今のあたしの姿にかわりました。
 首が曲がっているあたしの姿。もちろんこれは夢なので、あたしは自分の死体を見てがくがくと震えるのです。




 そしてこう思うの。




 うさぎと代わってあげたかったのは十年前のあたしで、今のあたしではない。
 あの家にいる大事な人と離れたくない。
 だって今のあたしの毎日は真っ暗なんかじゃないんだもの。




 うさぎの悲鳴を聞いた気がして、反射的に目を開く。反射、という割にはゆっくりした動きになっているのは寝起きだからで、仕方ない。
 目を開いたその正面に、赤い瞳であたしを見つめるロートがいた。腕を伸ばして、その頭を撫でる。

「ごめんねロート、心配させちゃったかな」

 ロートの赤い瞳がすごく心配しているように見える。何度か頭を撫でてあげると、ロートもあたしの手のひらに頭をこすり付ける様に擦り寄ってきた。

「おまえはいなくならないでね。ずっと一緒にいてね」

 まだ外は真っ暗。月明かりも差し込まない時刻なんだろう。ロートの赤い瞳だけぼんやり見える。
 ロートはとてもいい子だ。本当にずっとずっとあたしと一緒にいてくれる。

「叡一さんと、みんなと、ずっと一緒だからね」

 
 手のひらにロートの温かさを感じながら、また眠りの淵へ落ちる。






 久しぶりに、夢を見ました。




2011.02.02(Wed) | Grave Garden | cm(0) | tb(0) |

大和とかについて。

点呼どんとついったしてて、ルミって本当に大和のすべてなんだなと思ってちょっと寂しい気持ちになった。
どの世界の大和も金持ちで権力があって、高圧的な性格も全部それに裏打ちされてるものなので、自分の能力それ自体を誇ることってないんだな。紗央でさえ料理にだけは自信持ってるのに、大和って何だかんだで家しか誇れるものを持ってない。本筋じゃ兄ちゃんのことがあったり、聖櫃戦争も結局自分のせいで国がめちゃめちゃになるから自分殺してやり直したいとか、ご近所は以下略で、大体ネガティブ。
ルミに隣にいてもらえるようになると、そのこと自体を誇れるようになる。ルミに隣にいてもらえる自分に自信が持てるようになる。
GraveGarden世界の大和は、ルミに隣にいてもらう前段階の時点で金も地位もない。何も誇れるものがない、その上両親もいなくて妹は病気で、本当に何も無い。
次いで普段の大和はストイックを履き違えているんですが、こっちの大和は本当に禁欲的になってると思う。

じゃ、みんな書いてるんでキャラ設定。他のキャラは書くことないんで取りあえず大和だけ。


【 大和 】(18歳)
お母ちゃんとお父ちゃんが死んで、妹と二人暮らしになったところで椿が発病。追放だー帰ってくんなー、と貴族のおいちゃんたちにぎゃあぎゃあ言われ閉口していたところを冬二くんと紗央が啖呵切って庇ってくれた(アンドゥーは多分はらはらしながら見てて、仲介役みたいのをしてたに違いない)。
そんなこんなで、壁の外で暮らすことと椿を町に入れないことを条件に、町で仕事がもらえる事になった。多分それが15くらいの時。その頃からずっと庭いじりをしてる。
いろんなことがあったもんだから、神様とか素直に信じられない子。祈ったって神様は妹を治してくれるわけでもなければ金くれるわけでもないし、そんなんするくらいなら休まず働くっての、みたいな気持ちです。
冬二くんとか紗央には信頼を置いているので、割と頼ってる方なんだと思います。特に冬二くん。何かあると取りあえず下町教会に行ってそうです。
行動範囲はすごく狭い。貴族街には基本的に出入りしたくないし、向こうもさせたくない。交友関係も広いわけじゃないんでおのずと狭くなりますな。
椿のことを負い目に思ってるっていうか、椿のことを気にするあまり他のことは全然考えられなくなってる。恋愛なんてもってのほかって感じだし、そもそもそんな言葉すら頭になさそう。
ある程度はルミとも仲良くなれるし、好意も持つようになると思うけど、そんな大和を見た椿が「兄様が楽しそうだと椿も嬉しいですわ」とか余計なこと言いやがってそれきりぱたっと会わなくなりそうです。


奈央は点呼どんの意見採用で、叡一くんと子供の頃から一緒だといい。いろんなところ連れまわしてもらって、いろんなこと教わってればいい。叡一くんと奈央の組み合わせってなんか、すごくほっとするのは気のせいか。(笑)



ルミと顔合わせないようにするために毎日朝早くから夜遅くまで働いて、そのうち大和ぶっ倒れるといい。
周りには妹の病気がうつったんだとか騒がれるんだけど、結局ただの過労とか。
大和自身は神様だって信じてないし全然祈ってもいないし、だから突然病気とか過労で死ぬとしてもこれだけ働いたしいいかな、とか思ってる。でも椿は何も悪いことしてないし、神様を信じて祈ってるし、死なせたくない。
みたいな回想シーンだけ書きたい。


ルミは大和と仲良くなってきたあたりで椿の存在を知るといい。大和がどれだけ大事に思ってるかわかったら、なんとなくそれ以上は踏み込めなくて結婚の方に傾きそう。ルミは大和が躊躇して腕を伸ばしきれていない分についてはカバーできるけど、自分からってことはない。ルミはアクティブだし男らしくてかっこよく立ち振る舞う面もあるけど、最初はやっぱり大和なんだな。



ということで大和とルミの関係がどの世界でも大して変わらないことがわかりました。
ルミはいつもカバーの役回りなんだってこともわかった。そいで、うわああああああリベリオン書きてえええええええええ、ってなった。大和はいつも家以外に誇れるものがなくて、ルミが隣にいて初めて自分に自信が持てる。
本筋もそう、ご近所もそう、聖櫃戦争もそう、近代戦はちょっとぶれるけど、でもタっくんの存在で自分を押し込められてるからいつもどこか禁欲的にならざるを得ない部分がある。ルミとくっつくまでの時間も、結構消極的。
リベリオンも例に漏れないんだけど、ルミが折れて大和が折れないのはリベリオンだけ。でもってルミを好きでいることに自信を持ってて、死ぬまで諦めないのもリベリオンだけ。心中するしなwwwwww
ルミの相手は流風だろうが慎吾だろうが誰とでも幸せになれそうだけど、大和はルミしか今のところ考えられないなあ。タっくんに紗央以外当てられないのと一緒だな。でもって、タっくんは登場させない世界って結構あるけど大和はほぼ全部にいるわけで、ルミも一緒にいて、そうやって全部の世界の大和を考えたら、やっぱりルミが死んだらああなっちゃうよね、とルミ死亡ルートにちょっと納得がいった。
大和にとって椿は娘でも二番。いくらルミに似ててもルミじゃないから二番。
流風は「どうして椿一人愛してやるために戻って来れないんだ」とか言ってたけど、やっぱり簡単にはいかないと思うんだよなあ。だってルミって大和の全部だから。リベリオンの大和とルミのラストが、大和にとって一番理想の最後なんだと思います。死んでルミと離れることが怖くて体がぼろぼろになるまで生き抜いて、逃げられない最後の最後にはルミも連れて行く。本編じゃできねぇなwwwwww


しかしこのGrave Gardenの世界の大和とルミで、うみねこEP8のバトベアみたいのもいいかなって思う。大和に「お前を攫って、二度と離さない」とか言わせたいwww きもちわるいwwww
そういうかっこいい台詞は秋臼さんのとことか冬二くんとかがいいですよね! キザっぽくならなくて!


まあそんなことを騒ぎつつリベリオンは書くタイミングがわからないので、大和とルミとかアンドゥーと紗央とか妄想してにやにやするのが一番楽しいわけですが。
こっちの世界の紗央が割合しっかりしてそうなので、ダメすぎる紗央も久々に書きたくなりました。ご近所ですね!(爽) いや紗央は大抵ダメだが、ご近所は輪をかけてダメだ。ダメすぎる。


こっちの世界の瑶子さんももうちょい考えて書きたい。貴久さんが起きてるときはほとんどベタベタしてウザがられてればいいと思うの! 瑶子さんのキャラにブレがなさすぎて心配になるwwww あの人が人間らしい苦悩してるの近代戦だけだわwwwww 仕方ないよ近代戦の瑶子さんはスメラギさんイメージなんだものwwww


夜更かししすぎた。寝ます。ほんと、大和みたいな性格のしょうもない男キャラを伊藤健太郎が演じてるアニメないですかね。ないですか、そうですか。残念です。

2011.01.26(Wed) | Grave Garden | cm(0) | tb(0) |

花のみぞ知る



 朝早く、賑わいだした市場でりんごを二つ買う。ひとつはボロいカバンに押し込んで、ひとつは服の裾で綺麗に磨いてから、歩みを止めずに齧りつく。つんと鼻を突く冷気の中を、石畳を踏みしめながら仕事へと向かう。真っ赤なりんごを半分ほど食べ終える頃、「おい」と正面から声が掛かって顔を上げた。そこには朝から市場で買い物をしていたのだろう、下町教会の神父が立っていた。背丈は彼とそう変わらない。つまり、それなりに体格のいい男だ。

「今日も墓場か?」
「そこ以外どこ行くってんだよ」
「暇ならうちの庭手伝っちゃくれねぇかと思ってな」
「ざけんな。ただでさえ薄給なのに更に金のねぇ所手伝ってどうすんだ。雇い主くらい選ばせろ」
「たまには庭らしい庭いじらねぇと仕事の幅が減るぜー?」
「余計なお世話だってーの」

 残りのりんごを齧りながら、世間話もそこそこにその場を離れようとしたが、神父はにっと笑って「俺もこっちだ」と隣を歩く。大和も仕事へ急ぎたいし、下町の教会は確かにこちらの方角だ。地理的要因は流石に自分の力ではどうにもならない。仕方なしに大和は神父――冬二と肩を並べて歩き出した。

「妹はどうしてる」

 喧騒の中を歩く。つんと冷える空気に、大和は肩を竦めた。

「あんだよ、尋問か?」
「人が親切で気にしてやってんのに随分な言い草じゃねぇか」
「それも余計なお世話だ。お前らが外に出すなって言ったんだろ。面倒は嫌いだからな、出しゃしねぇよ」
「――――」

 大和とて、それを冬二が言ったわけではないことは分かっている。金持ちの貴族が寄り集まって決めたことだというのは分かりきっているし、歓迎されるわけもないことも分かっている。だからこのままでいいと思っているし、決められている以上は余計な詮索も干渉も不要だ。気にかけてくれているのは悪い気はしないが、気にかけられるだけ無駄だという気持ちもある。隣を歩く神父の顔には、弱者を見捨てることができない気質ゆえの苦悩が滲み出ている。その愉快な表情を見られるだけで十分なのだ。

「人の心配してる暇あったら仕事しろよ。雨漏りしねぇように屋根の補修するとかよ」
「それこそ余計なお世話だ」

 これ以上隣を歩いても気まずい空気になるだけだ。大和は「先に行く」と声を掛けてから駆け出した。




 大和の暮らす家は、下町の人間が出入りに使う門の外側にある。元々は下町に住んでいたが、妹が病に罹ったため数年前に門の外に追いやられた。両親が隣町の人間で、母が亡くなってから父に連れられてこちらに移り住んだ。その父も事故で死に、妹が発病したのはその直後。この町にない病という事で町を追い出されるところまで話が進んでしまったが、冬二や貴族教会のシスターなんかが食ってかかって、門の外に住み、妹を町に入れないことを条件に職だけはここで得ることができた。彼らは大和にとっていわば“恩人”のポジションではあるのだが、毎日感謝していても向こうも疲れるだろうし、という理由で普段その気持ちを露にすることはない。
 鉄柵の扉を開けて、すぐ脇にある小屋へ向かい、扉を叩く。数秒してから開かれた扉の向こうにいる人物に挨拶をする。

「よう、おはよう」
「おはよう」
「荷物置かせてもらうぞ」
「ああ」

 貴重品という程の貴重品など持ってはいないが、自分の荷物は仕事をする上では邪魔にしかならない。そうでなくとも持ち歩く道具の多い仕事なのだから、無駄な荷物は無い方がいいに決まっている。相変わらず暗い衣装に身を包んでいるこの墓場の番人――要の了承を得て、荷物を置くため大和は小屋の中に入る。
 必要最低限のモノだけで構成された殺伐とした部屋。その奥に鞄を置く。

「貴族街教会のシスターが庭の手入れの手伝いを探しているようだが」
「は?」

 要は元いた席に腰掛けてミルで豆を挽き、大和は壁に背を預ける。ミルからはごりごりという音と一緒に、香ばしい香りが小屋中に広がっていく。

「とても庭の手入れにまで手が回らないらしい」
「で? あのシスター俺が暇だとでも思ってんのか」
「さあ。そこまでは聞かなかったな」
「生憎、神への愛だけで庭いじってやるほど暇でもないし生活に余裕もねぇんだよ。ここがどんだけ広いかお前なら分かるだろ」

 この言い分が気に食わないのなら売った恩でも振りかざせばいい。そうなれば大和も言うことを聞かざるを得ない。ただ、彼らはそういう真似をする人間ではないし、だからこそ聖職に身を置いているのだろうとも思う。嫌いなわけではないし、この町で大和を拒まないのはごく一部の人間だけだ。そういう面で、人間として信頼を置いている。

「下町教会のでかいのにも同じようなことを言われたが、あんないじり甲斐のねぇ小さい庭手入れしてもなあ。なら貴族街教会の方が魅力はある」
「そう思うなら顔を出してやればいい。あのシスターもただで人を酷使することはないだろう」
「ただじゃないだけで酷使されるのは決定か。対価がありゃ何でもいいんだけどな、別に」

 当面の問題は、その時間をどう工面するかだ。ちなみに今日は日没まで貴族墓地の雑草をむしり続ける予定で、状況に応じて植木の剪定などもしなければならないだろう。それと、やらなければならないと思っていたのは――

「あ」
「どうした」
 
 思い出してしまった。本当はここに来る途中で調達しようと思っていた。

「……この間の雨でダメになった苗を植え替えようと思ってたんだが、……忘れてた」

 それもこれも途中であの下町神父に出くわしてしまったせいだ、と大和は心の中で悪態をついた。変な話をするから全部予定が狂ってしまったのだ。また市場まで戻るのは面倒だが、でもやらないわけにはいかない。仕事なのだから気づいてしまった以上明日に回すのも気分が悪いし、落ち着かない。
 深くため息をつく。市場へ行くだけならそう時間もかからないだろう。

「市場に戻る」
「そうか」

 置いた鞄をまた持ち上げて、扉へ向かう。要が豆を挽く手を止めて顔を上げた。その横を通り過ぎて、扉を開くとひゅうと冷気が小屋の中に入り込む。あまり中を寒くしても申し訳が無い。ひらひらと手を振って、扉を閉めた。
 高い鉄柵に手を掛ける。そうして大和はまた市場への道を辿るのだった。


2011.01.25(Tue) | Grave Garden | cm(0) | tb(0) |

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