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軽石へちま

Author:軽石へちま
基本自キャラで凄まじく妄想してみる。
隠れ家なのでBLとか黒とか暗とか主。
キャラ崩壊必至。何とも思わないけども。
妄想についてこれる人だけどうぞ。

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妄想中。
点呼どんの小説ブログ見て、「設定それでいいじゃない……!」とか思ってます。
どうか頑張ってください、全力で。(土下座)
ストーリー的にはさ、途中でケレス先生と貴久先生が捕まるイベントとか盛り上がると思うのに、いや有り得ないだろそれ、と思う自分ももちろんいる、アンビバレンス(?)。
捕まるとしたらどういう状況かなあとか。
そしたらやっぱり壱郎くんあたりが絡んできてて、それを何故か助けようとして、ケレス先生の馬だかラクダだかが撃たれるか斬られるか何かして捕まるのがよいと思ってたけど、じゃあなんで壱郎くんがそこで出てくるんだよう、と突き詰めて考えて、挫折。(笑)
捕まったら大和のいるとこじゃなくて、清浦のとこに連行されそうな気がします。
私地図とか無理なんですけども、今のところ国家は3つで考えてます。
清浦のところに捕まるとかさ、もう舌噛んで死んだ方がいいくらい屈辱的だよね!
けど、良くないか? 牢獄。(一種の萌え要素)
手錠に鎖と錘でまず動けないけど口論だけは続くという。
見張ってる奴に「煩いぞ、黙れ!!」とか言われたら凄み増してケレス先生が言い返しそうな気がする。
そりゃ看守も黙ってしまうだろうな。
そのためには、まず反撃できないようにさせなきゃいかんわけですが、もうどうもその辺物理的に無理なんじゃない?(笑)
この手の話ならやっぱり捕まるのが順当だと思うんだけど辻褄が合わない。そこはやはりPRドラマの力で!!(何)
そしたら順当に行ってルカとシンゴが助けに行って、返してもらうもん返してもらって、そっから共闘すりゃいいんじゃね?(適当)
けど清浦の国というと、騎士団の長かつ執政官のアンドゥーがいらっしゃいます。(仮)(仮って何)
騎士団の長、って、めちゃめちゃ響きがカッコよくないだろうか。(まずは形から入ります)
本当は強いんだけど、きっと戦わないで、「ほら、うちの偉い人怒ると厄介だからさ。大人しく帰った方がいいって」とか言ってくれそうな気がする。
清浦は怒ったら核兵器持ち出しそうな気がする!!(時代はいつなんだ)
私の頭のことなので統一性が全くないです。仕方ない。
ただ、銃はアリな世界だったと思う。確か。


何とかして捕まらないかなあ、と他人事のように思ってみる。
日曜に相談します。乗ってください。(笑)
寧ろコメントだとか拍手だとかでいい案あったら教えてください。(超他力本願)
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2007.06.29(Fri) | しゃべり隊 | cm(0) | tb(0) |

つい反動で、や、って、しまった……!

でもあんまり後悔してないっていう図々しさ……!!
ごめん秋臼さん、掲示板で君のスレ上がってて帰郷話のあとがき見たらケレスせんせーの部屋で専門書の宝庫が云々(何)で結局日本と変わらない的なエンドになるっていうから、日本と変わらないなら日本でいいじゃないみたいな。(待て)


流風が「ケレス先生」って呼んだこと、あったっけかなあ、と思って。
「先生」とは呼ぶけど、名前付けて呼んだことないんじゃないかな。
空先生とかは名前つけるだろうし、アンドゥーはアンドゥーだろうし。
だからちょっと呼ばせてみたくなった。
流風に限って名前忘れるなんてことはないだろうから、結構呼んでみたかったりするんじゃないかなあとも思う。
壱郎くんとか羨ましかったりするんじゃないかなあ。
学校でとか恥ずかしくて呼べないしでもやもやしてるところに大和あたりがやってきて、
「思春期かっ」
とか言って頭はたけばいいと思う。
「……思春期だけどそれが何か……!?」
「お、その切り替えしは新しいな」
とか言いつつ、
「ケレスせんせーい!! こいつ思春期ですってー!!」
とか特に意味もなく大声で先生に向かって言うんだと思う。
内容よりも、あっさり呼んじゃうのが流風はきっと気に食わないと思う。
ってこんな内容を書いてると、やっぱり流風はガチなんじゃないかと。(笑)


ツキ高の流風は、何かかなりストレートに気持ち言っちゃう子なんじゃないだろうか。相手ケレス先生に限るけど。
迷惑なくらい懐いてるなあ。ごめんなさい。
けど絶対流風は大人の指に憧れてると思うんだ。


寝ます。

2007.06.27(Wed) | 未分類 | cm(0) | tb(0) |

6――encounter


 日が暮れようとしていた。四方を砂に囲まれ、これまでは方角も分からなかったのだが、太陽の沈む方向でルカはようやく東西南北を知ることができた。
 紫色に染まっていく空を見ながら、すぐ後ろの木に生える緑の歯を噛んだ。それから、マントを体にかけて膝を抱く。
 温度差が激しい。日が出ている間はあんなにも灼けつくように暑く、日が沈むと今度は鳥肌が立つほどに寒い。暑さよりも、この寒暑の差の方がこの土地では怖いのではないだろうか。
 それでも、下手に動けない。さすがにシンゴもそこまで馬鹿ではないようで、これだけの木があれば地下水(おそらくは太い水脈)があり、ということはその地下水が地表に出ている部分がそう遠くないところにあるだろうということに気付いたのだろう。
 シンゴがこうも長時間戻らないことに不安を覚えないわけではない。でも、あれだけ力強く、ルカさんを死なせないために俺がいる、と豪語した男だ。それに、シンゴは筋の通らないこともしなければ嘘もつかない。何よりも、ここまで巻き込んでおきながら信じて待たないなんて不義理にも程がある。

「……早く戻って来いよ、シンゴ……」

 掌にちょうど収まるサイズの懐中時計を、金属が温かく感じるまで握り締めて呟いたとき、耳元で虫の羽音がして振り向いた。これまでは風の吹く音と、風で砂が流れる音しか聞こえていなかったのだ。首を反対に捻った瞬間に、妙なものを足につけているらしい虫が木目掛けて飛んでいく。そのすぐ後に、砂を踏む足音が聞こえ、ルカは立ち上がった。

「ルぅうううううううカぁあああああああさぁああああああん!!!!」

 もう数時間聞いていなかった声。大きな荷物を背負っているためか、足元がふらついている。たまに倒れるが、すぐさま起き上がって先ほどよりも早足でルカに向かって砂を踏みしめている。

「待ちました!? 待ちましたよね、ほんっとにすみません、遅くなって!!! これでも頑張ったんスけどね、何せ荷物も荷物ですし、この砂だしで!!」

 息も絶え絶えにルカの元へと辿りつくと、シンゴは背負っていた大きな荷物を砂の上に下ろす。重さのためか、砂が舞った気がした。
 下ろされた荷物を覗き込むと、果物と水、それから塩気のあるものがやたらと詰め込まれていた。相当大きな集落か何かまで辿り着けたのだろう。この木の力があっただろうとはいえ、シンゴの体力と、一貫した精神力の為しえる業だろうとルカは思う。
 シンゴは嬉しそうに、町ですごくいい人に出会った、と事の始まりから終わりまでを説明し、

「この木の葉がここらじゃ一番効く万能薬らしいです! 俺塗りますからっ」

 と、何故か手をわきわきさせながらルカの服の背を捲りあげた。ルカは黙ってそれに従ったが、うわ、とシンゴが小さく声を上げたので、つくづく嫌な役を押し付けてしまっているな、と強く思った。

「……痛みますか?」
「ああ、かなり」

 今更強がっても仕方ない。ルカは正直に喋ってしまうことにした。

「そうですよね……。あ、でももっと腫れてるかと思ってました。少し引いたのかな」

 背の高いシンゴは、木から葉を数枚ぶちぶちと千切ると、肉厚のその葉をぎゅっと絞って内出血や痣になっているルカの背中に満遍なく垂らした。痛みが多少引いているとはいえ、背中に走る刺激に砂を掴んで耐えながら、

「……人間の本能ってのは、まるで当てにならないらしい」

 と口にした。ルカからは見えないが、シンゴは何のことかわからずきょとんとしているだろう。その様子があまりにも自然に想像できたので、ルカは口元に笑みを浮かべながら先を続けた。

「暑いところで服を脱ぐとか、そういう、生存に関する本能は結果的に悲劇を招くことが本当に多い。腹が減ったからってそこら辺にあるもん食って死んでみろ、元も子もない。迷った森で下手に歩き回ってみるのも逆効果だし、……海で遭難して喉が渇いても海水を飲んだらアウトなんだそうだ」
「海の水って飲めないんですか? 水なのに」

 ルカとシンゴのいた国は内陸のために海がない。代わりに湖や川はあったので、ルカたちが口にする魚は大体淡水魚だった。海など、本や教科書の中でしか見たことがない。

「海水ってのは塩水なんだ。塩気のあるもの食べると喉渇くだろ?」
「あ、なるほど」
「本能ってのは自然を前にすると驚くほど無力だ。だから人間は知識を身につけなきゃならなかった。自然に太刀打ちするには理性と知恵が必要だったんだな」

 背中全体に薬を塗り終えるのがわかると、ルカは服を整えて振り返る。
 複雑そうな表情を浮かべたシンゴが立ち尽くしている。何か言い出すかと思ってルカはしばらくシンゴの様子を眺めていたが、やはり何の結論も出なかったらしく、シンゴらしいまっすぐな目でルカをじっと見つめ、口を開いた。

「意味わかんないっス」
「率直だなお前は。まあ、俺も何言いたいのかよくわかんないんだけどさ。……本能は確かに役に立たないんだ。けど、誰かと一緒にいると安心する、っていう、そういう本能だけは役立つ。誰かといる方が極限状態にあっても一人のときよりずっと生存率が上がるらしいんだ」
「へー……。あ、それって俺がいた方がいいってことですよね!? 大丈夫っスよ、もう飽きるほどいますから! 今更鬱陶しいから消えろとかナシですからねー!」
「んなこと言い出すほど薄情じゃない。信用してる。だから何も言わないで消えるのだけはやめろよな」

 子供のような笑顔でシンゴは「はい!」と言い切ると、麻袋の中からリンゴを一つ取り出し、ルカに投げ渡した。

「俺も、一人じゃ何もできないから。だから帰るまで、お前の力を貸して欲しい」
「勿論ですよ。お姫様連れてとっとと帰りましょうね!」

 服の袖でリンゴを軽く拭くと一口齧る。甘酸っぱい味が口の中に広がった。久々にまともに何かを食べた気がする、とルカは思った。
 シンゴの言葉には頷いておいたが、手がかりはおろか、次にどちらに歩を進めればいいのかも分からない。帰るのはいつになるのか、それまで彼女は無事だろうか、町に残したままのシンゴの弟や妹は。
 全ては己の無力さが引き起こしたことだ。もう少し、しっかり考える冷静さと余裕があれば、あるいは――

「あ、ルカさんっ」

 ルカが半ば放心状態で現状を憂いていた時、シンゴが二つ目のリンゴに手を伸ばしながら声を掛けた。その声にはっとしてシンゴを見るが、シンゴは今までルカが何を考えていたのか気付くこともなかったようにその実を齧っている。

「町で会ったその人がですね、不法な積荷の中に絹があるって言ってたんですけど、絹持ち込むのってそんな悪いことなんですかね」
「絹?」

 シンゴはたまに突拍子もないことを言い出す。しかし、今まで少し話がややこしくなると聞き流していたようなシンゴにしては進歩だろう。
 シンゴのペースの半分くらいのスピードで赤い実を齧りながら、絹と積荷について考えてみる。どこかで読んだことはなかっただろうか。

「……ああ、そうか。絹自体が悪いんじゃなくて、絹を持ち込む行為が悪いんだ、多分」
「え、それって絹が悪いんじゃないんですか?」
「まあ絹が悪いっちゃ悪いんだけど……。あのな、どこの国でも環境は平等じゃないから、絹を多く作れる国と、少ししか作れない国ってのはあるだろ? そうなると当然、たくさん作れた方が価格は安くなるし、少なければ高くなる。それは分かるな?」
「あ、はい」
「で、そんな安い絹が、高い絹しか作れない国にたくさん入ってきたら、高い絹は売れなくなる。品質は変わらないんだから誰だって安い方買うに決まってるんだし。だからそのまま安い絹が国中に広まったら、その国で絹作る奴はいなくなる。けど、国として、絹を作るって産業が廃れちゃうのも困るんだ。それなら、安い絹が多く入ってこないように国が規制をかけるのが手っ取り早いよな。輸入禁止でなく、規制。ゼロにしたらそれはそれで高いのなんか買えないって奴が暴動起こすだろう」

 そこまで喋ってようやく一つリンゴを食べ終えると、ルカは木の幹に体を預けた。
 シンゴは何回も頭の中で絹と国と消費者の関係を考えているようで、しばーらくしてから、

「じゃあ、不法な商人っていうのは、量が規制されてるのに運んじゃうわけですか」
「そういうこと。自分の国の値段よりも高く、現地の価格より多少安く売れば確実に利益は出るわけだから。気持ちはわからなくもないな」

 そうかそうか、あれはそういうことか。とシンゴはしきりに感心していたが、今その情報が必要なのだろうか、とルカは思ってしまう。今必要なのは間違いなくその情報ではないと思われるのだが。

「……つーかお前、ほかの事聞いてこいよ」

 なので、率直にそう言ってみた。シンゴはきょとんとしていたがやがて、

「盗賊だか追剥だかが出るらしいっての聞きました」

 と、満面の笑みで答えた。
 そこはそこまで笑顔を作るべきところではないと思ったが、言わないことにした。

「あの人、俺たちとあんまり年変わんない感じの男だったんですけど、何かいろんなこと教えてくれました。その盗賊だか追剥、二人組で、人間離れしてるそうです。あ、でも平気ですよ! そいつら、非合法の積荷ばっか狙ってるらしくて、たまに国家関与のも襲ったりするらしいですけど、個人なんて狙いませんって」

 最後のはシンゴの憶測だろう。……それにしても、国家関与だなんて、一般人が知っていていいことじゃない。非合法の積荷を砂漠を通って運ぶ商人がいるという事実は一般人も知っていたとしても、その積荷に国家が関与しているなんていうのは、国家としても、商人としても、ひた隠しにすべきことだ。
 それを、見ず知らずの人間に喋ってしまうなんて、シンゴがいうその人物は一体何者なんだろう。

「……普通、こんな砂漠個人じゃ通らない。そいつらも個人には遭遇したことないだろうから、襲われない保障なんてないな」
「あ、あははははは、怖いこと言わないでくださいよー! 第一、俺たち何も持ってないんですし、……あ、さっき交換してもらった金の残りはありますけど、盗賊からしたらそう大したもんじゃないと思います! ルカさんが襲われるってんならルカさん美人ですし分からなくもないけど、そんなの俺絶対守りますし!!」
「そんなことに躍起になるな、馬鹿」

 ……確かに、シンゴの言う通りだ。
 自分達は何も持っていない。広大な砂漠に迷い込んだ子供でしかない。襲われる要素などない。
 けれど。そう思っているのは自分だけなのかもしれない。言いようのない不安に襲われて、膝を抱えた。

「……ぁ、あ、そうだルカさんっ、これ返しますね!!」

 マントに包まったまま膝を抱いて小さくなるルカに、シンゴは無理に明るい声を出して、随分前に使った気のするナイフを渡した。

「返しそびれちゃったんですよねー、すいません。……俺たち、弱いかもしれないですけど、無力じゃないですよ。死ぬ気になればなんだってできます! 死にませんけどね!!」

 シンゴは、ルカの不安を吹き飛ばすのが抜群に上手い。
 普段は本当に馬鹿な発言を繰り返すのに、持ち前の明るさがいつもルカを励ます。
 その点に関しては、シンゴに本当に感謝していた。

「……強いなー、お前は。憧れるよ」

 ルカが言うと、シンゴは普段見せないような複雑な表情をして苦笑した。その表情があまりにも今までのシンゴとかけ離れていて大人びていたので、気分でも悪いのか、と問おうとして、口を噤んだ。
 巨大な何か、が、夜でも人目で分かる、やけに大きく、一際暗い影を砂上に落としていた。


2007.06.26(Tue) | rebellion | cm(0) | tb(0) |

多分どっちも勝たないしどっちも負けない。

ごめん秋臼さん。(やっちゃったぜ☆)(何かもう笑って許してほしい)


一番手に入らないものって自分なんだと2人とも思ってそう。
客観的に自分を支配することはそりゃあ当然不可能だから、自分によく似てるのを代替品として欲しがってるんだと思う。
日常的にすごいふざけてる会話してても、目笑ってないこととか多々ありそう。でも誰も気付いてなさそうな気がする。
もうある意味運命かもしれない。(笑)


秋臼さんのとことやたらうちは絡みが多い気がするのですが、力関係がほぼ同じのってこいつらくらいだなと思う。
何かもう流風とケレス先生とかさあ、流風がリードしたいけど結局年の差と体格差に敵わないというか。あと知識の差? 下手に賢いよりは慎吾くらいアホな方がいいのかもしれない。
要君と理央は、要君の意図的なのか天然なのかわからないボケに流されてればいいんだと思う。(笑)
勢力均衡。バランス・オブ・パワー。
まあ負けてる流風を書くのが楽しいんですが。
激弱な理央を書くのが好きなのですが。
大和はなー。この2人怖いからなー。


どっちも勝たないしどっちも負けないのがやはり理想かもしれない。
こいつらに決着ついちゃったらあんまり面白くない気がする。
共倒れか差し違えが個人的にベスト。


日常的にこんな妄想をしてる大和はそろそろ私の手に負えなくなってきてます。
流風とケレス先生のやりとりがめちゃめちゃ平和じみてる気がしてきました。

2007.06.24(Sun) | 未分類 | cm(0) | tb(0) |

無駄話。

流風には、剣より刀より、鎌を持たせたい、のですが。

慎吾には、王道で、剣が似合うと、思うのですが。

……どうやって?(素朴な疑問)



創作お決まりの、何でもアリ効果を使用するしかないんだろうか。
慎吾ってハンマー似合いそうだな。何で今ハンマー出てきたんだろう。
頭の中ではもう武器くらい手に入れてるんだけどそこまでどうやって文章で行き着くんだろう。
部分的に書きたいところばっかりあってどうしよう。
今一番の関心事は慎吾がカミナなのかカムパネルラなのかはたまたブラックレディなのかというところです。


展開がいつも通り激しく王道です。
今の時点で、もう展開が読めるという。
自分の想像力の貧困さには呆れて笑ってしまうわ!!


創兵君と茂花ちゃんを出してみたいんだけど。
茂花ちゃんは創兵君を支える良き妻的ポジションで。
創兵君は目が青いので、生まれつき耳があまりよくないという設定。で、牧師さんだか神官だか。(はっきりしない)
茂花ちゃんはシスター、で……!
突然現れた髪も目も青くて若くて素敵な牧師さんだか神官さんに茂花ちゃんが一目惚れな展開がよいと思う。
世の中を憂いたような横顔とか?(何)
そこで、少し離れたところから一生懸命話しかけてみるんだけど、全然自分の方向いてくれなくて、無視されてるなこれ、と思った時に、視線をずらした創兵君と目が合って、もう1回話しかけてみるんだけどあんまり反応がなくてちょっとしょげてるときに、「すまない。……生まれつき、耳があまりよくないんだ」とかちょっと微笑まれて言われた日にはどうなるんでしょうね。



人様のキャラだと妄想が思うように行きます。(いつものことですが)
つーか耳がよくないってどっかで聞いた設定だなと思ったら某K城高校のY先生(ホスト・生物)でした。
けどこの設定で話がすごい見たい。
さすがにもう寝よう。

2007.06.18(Mon) | しゃべり隊 | cm(0) | tb(0) |

5――merchant and thief

 正直、あと半年くらい砂は食べたくない。
 と、シンゴは思った。
 ルカを黙らせてから一時間弱は歩いて、あの木の幹まで辿り着いた。
 木が一本しかないというのは、学のないシンゴからしてもおかしな話だとは思ったが、この砂漠に一本でも木があるということは、そこまで遠くない場所に水源があるだろうと推測できる。水源にはおそらく人がいるだろう。これだけの暑さで自分がこれだけ判断できていることにシンゴは正直自分で驚いていた。
 この気温でこの労働。喉は渇くし、シンゴだって普通の人間だから体力も奪われていく。人をひとり担いで砂の山を登るのは楽な話ではなかった。途中何度も足を取られて転んだし、しこたま砂を食うハメになった。砂はうまくない、ということを痛感した。
 これまで町を一日中働きまわっただけでも激しい全身疲労に襲われたのに、今回はそれ以上だ。倒れたときのルカほどではないが、呼吸も経験したことのないくらい荒くなっていた。
 木が生えている、ということは、地下水があるか、地下の土壌に水分が豊富に含まれているかのどちらかだ。確実に水を得ようとするなら穴を掘るのが一番なのだろう。しかし、それでは時間が掛かりすぎる。
 なので次にシンゴは、生い茂る緑の葉を手にした。枝から切り離してみると、そこそこに肉厚で、一時的な水分摂取が可能なように思えた。
 子供の頃から、木の実などを取って食べることには慣れている。これまで腹を下したことは一度もない。経験と勘に全てを託して、シンゴは葉を口にした。

「っ、くそー……、さっすがにもうルカさん起きてんだろうなー……」

 それからまた一時間ほど、シンゴは一人で歩き続けていた。あの葉に特別な成分が含まれていたのか、相当に体力を回復した気がするのだ。ルカはあの木の幹に寝かせてきたが、伝言を残さずともルカなら同じことを考えるだろうと見込んでいる。問題は、自分が戻るまでルカが無事に待っていてくれるかどうかだった。さっきあれだけ罵倒してしまったし、急にいなくなった自分に対して呆れて一人で行動を始めてしまっているかもしれない。その点はルカを信用するしかない。信用している。ルカの方だって、今は一人で行動する方が危ないということをわかっているはずだ。だから、自分は出来る限り早く、ルカの元に戻る。取りあえずは、傷の手当てをするための薬が要る。万が一に備えて、あの木の葉を大量にマントに包んで、まるで泥棒が風呂敷を担ぐような状態で砂の上を歩く。
 広大な砂の大地に、何度目かの絶望を抱き始めた頃、そう遠くないところに建物の連なる影が、陽炎の向こうで揺らめくのが見えた。



 シンゴは、救命行動というのは、人類共通の本能のようなもので、常に行われるべきものだと思っていた。倒れている人、溺れている人がいたら助ける。それはお互い様で、当然の行動だろう。実際シンゴは、そんな場面に出くわしたらそうしてきたつもりだった。
 なので、目の前の光景に、驚きを隠せなかった。
 ――どこへ行っても、薬を分けてくれるような気配が無い。
 確かにシンゴは金は持っていないが、シンゴの思う理論からするとかなりおかしい。
 それに、至る所でどうせ盗賊の一味だろうと言われるのだ。意地の悪そうな商人を中心に。ここでは自分は異人なのかもしれないが、それにしたって盗賊呼ばわりするなんて。そこまで落ちぶれちゃいないのに、とシンゴは思った。実際に盗賊にお目にかかったことがないから、今の自分がものすごく盗賊じみた格好をしている可能性も捨てきれはしなかったが。
 オアシスを中心に広がるこの町は意外と広く、シンゴは根気強く、一人ひとりに話をしていったがどの人にも相手にされないまま時間が過ぎ、少し一人で休もうと市場を縦断して路地裏に入ろうとしたところで、ひとりの青年とぶつかった。

「あ、悪いな」

 ぶつかった拍子にシンゴは手荷物の葉をすべて地面にばらまいてしまった。青年は、前見てなかったからさ、と悪びれる様子もなく言うと、屈んでシンゴと共に葉をかき集める作業を始めた。
 青年は見たところ、シンゴより少し年上に見えた。背には自信のあったシンゴだが、この青年も同じくらいあるだろう。服装も、今のシンゴと大差ない、本当に地味なものだった。
 あんまり見ているのも失礼か、とシンゴも手を動かし始めた時、青年が不思議そうに口を開いた。

「……なんだ、お前商人か。そんな風には見えないな」

 盗賊の次は商人なんて、真逆にも程がある。そこまでずる賢い顔はしていない、どころかシンゴは自分に賢さの要素が皆無であることを自覚していた。ルカならともかく、自分が商人に間違われるなんてことはあってはいけない。当然、シンゴは、いえ、と首を振った。

「じゃあお前、これはどこで?」

 瑞々しい緑の葉を一片つまみ上げると、青年は問う。

「迷ったんです、砂漠で。迷ったっていうか遭難っていうか、ですけど。俺の大事な人は今すげえ怪我してて、この葉の木の下で待ってるんです。ほんと、動けないくらい酷くて。だから、ここで薬とか貰おうと思ってたけど、全然相手にされなくて……」
「これの木からここまで歩いたのか!?」
「あ、はい。……動けるの俺だけだし、俺がどうにかしなきゃ、あの人も死んじゃう。あの人も俺も、こんなわけわかんないところで死ぬわけにはいかないから」

 シンゴにとってはそれ以上もそれ以下もない理由だったが、青年は腑に落ちないらしくシンゴの顔を舐め回すように見つめる。ものすごく疑り深い目だったので、シンゴも対抗して目線を彼に集中させた。 

「……これが何か、知らないんだな? お前」
「は? はい。それ噛んでみたらちょっと元気出た気がするし、ほんとあの木見つけてよかったです。俺が町に着くまでに何かあったら困るからマントに包んでしこたま持って来ました」

 なるほどねえ。意味深に青年は言うと、摘んでいた葉もマントの中に落とし、再び口を開いた。

「ここの砂漠は本当に恐れられてるんだ。ここのオアシスはでかいから、必然的に町もでかくなる。だからここはともかくとしても、他の小さいオアシスの付近の集落なんかは一瞬でやられちまうような砂嵐が起きたりする。それに、この暑さも異常だろ? この辺じゃ、一人が怪我や暑さでやられたら、その一人のためにパーティー全員が犠牲にならないように、そいつは置いて先に進むって慣習があるんだ。ここの連中がお前を相手にしなかったのはそのせいだろう。それも知らないってことは、……砂漠なんかとは縁の無いところから来たな、お前」

 当然だ。これまであんなに熱い砂を触ったこともないし、こんなに暑い空気に体を晒したこともない。全員を犠牲にしないために一人を犠牲にするなんて、そんなこと聞いたこともないし、受け入れがたい。ルカを置いて先に進むなんて、できるわけがない。そもそも自分がここにいるのだって、先に進んでいるのではないのだ。必要なものが揃えばすぐに戻る。一時間以上歩いたって、シンゴは『進んだ』とは少しも思えていない。
 シンゴが複雑そうに黙り、それを見て青年は満足そうに笑う。裏があるような、まったくないような。それでも悪い人には見えなかったので、シンゴはさっきからの疑問をぶつけてみることにした。

「ここで散々盗賊云々って言われたんですけど、それって?」

 その言葉に、青年は今度は目を細めた。少し不愉快そうなその表情は、明らかに憂いを表していた。

「この砂漠には厄介な盗賊が出るんだ。しかもたった2人。強そうに見えるのは片方だけで、もう一人は押せば倒れるんじゃないかって容姿をしてるって噂だ。だが毎回どこに現れるか不特定な上に、表面上非合法の商人の積荷ばかりを狙う。妙な魔術みたいなのを使うとかも言われてるし、厄介の二文字で済ませられる相手じゃない。捕まえたら国の広場のど真ん中で公開一週間死刑だね、俺ならv」

 確かに盗賊という響きは物騒だし厄介だが、目の前の青年の発言も相当物騒で厄介なんじゃないだろうか、とシンゴは思ったが、ここで水を差すと困ったことになるかもしれないと本能が働き、無難な方向に話を戻した。

「表面上非合法、って、どういうことスか? あ、すいません、俺賢くなくて」
「いや? 誰だって言われなきゃわかんないだろうさ。――裏取引だとか密輸だとかを国が認めてる、いいや、国が依頼してる場合も少なくない。ってことだ。法律じゃダメってことにはなってる、けどその法を作ってる国が頼んでる。面白いだろ? この砂漠は下手しなくても死ぬかもしれない。そのリスクはあるけど、砂漠を突っ切れば迂回するよりずっと早く隣国に着ける。面倒な検問も砂漠にはない。運ぶ物がモノだから検問はないに越したことがないしな。国がそういうのを依頼するときは報酬は通常の何倍も高い。まあそれは報酬を何倍も払っても余りあるくらいこっちに、あ、いや、国に利益があるからなんだけど……、その代わり、当然確実性が求められる。国家関与だからな。なのに盗賊に襲われる、となると、商人も国も利潤ゼロ。な? 殺したくなるだろ?」

 話が死刑に戻ってる気がしないでもない。
 青年は明るく、国家関与の闇取引なんていつの時代もあるんだよ、と笑った。
 つまり、その二人の盗賊は、たった二人でありながら、一つの国家に損をもたらしている。盗賊は正義ではないが、もちろん非合法のものを運ぶ商人も正義ではないし、依頼する国があるならその国だって正義ではないだろう。今まで何の不都合もなく生きてきたシンゴには現実味も湧かないし、リアルな想像もできなかったが、こうも正義の不在を知らされるとは思っていなかった。

「……ちなみに、非合法の積荷って……?」

 聞かない方がいいだろうと思っているのに、好奇心に抗えずについ聞いてしまう。
 青年は快く答えた。

「他がどうかは知らないけど、ここ近辺の商人の間じゃ絹だな。絹は仕方ないよなー。ありゃ密輸する気もわかる。国家関係はさすがに俺も年相応の青年だし? 存じませんねえ」

 かなり不思議なはぐらかし方だったのだが、シンゴはさほど気にしなかった。というよりも、どこを気にすべきなのかシンゴの頭には判断がつかなかったのだ。

「で、最重要事項だけど。ここら辺じゃ、この葉が一番の薬なんだ。つーか万能薬なんだよな、これ。どんな怪我なんだか知らないけど、塗るとかすればどんな酷い怪我も数日で治る優れもんだ」
「は!? な、何ですかそれッ、徒労ってコトですか!?」
「いやいやいや、まあ聞け。この葉は俺が全部買わせてもらう」
「ちょっ、それじゃあ俺に干からびて死ねって言ってんスか!!」
「ちーがーう。誰が掻っ攫うっつったんだよ。金は払う。お前本当にこれ以外何も持ってないみたいだし、水と食料は最低限必要だろうが。それと、戻るときこの蜂を使え」

 青年は折りたたまれた麻布のをシンゴにそっと手渡した。受け取ったシンゴがそれを広げると、足に綿をつけられた蜂が三匹、横たわっていた。

「そいつは今は麻酔で眠ってるが、砂をかければ起きて活動する。その蜂、この葉の木に向かって飛ぶ習性があるらしい。かなり鈍足で、体力さえあれば追えない速度じゃない。俺が実証しようと思ってたんだが、実験の手間が省けた。いやあ有難い。二匹は予備だから好きに使え。針は抜いてあるから安心だ」

 青年は、にっと笑うと、シンゴの承諾も得ないままに、自分の麻袋に葉を詰め始めた。それらを手早くすべて詰め終えると、袋を担いで、今度は懐からまた袋を取り出す。袋はパンパン、聞こえる音から推測するに、金貨か何かだろう。

「代金だ。取っておけよ」

 シンゴのいた国と、今いるここでの貨幣価値の差異がどれくらいのものかは分からないがともかく、シンゴが受け取ったものは、シンゴが今までに手にしたことがある額の何倍も何十倍も何百倍でもあることは間違いなかった。

「大事な人とやらが待ってんだろ。食料買って早いとこ戻ってやれ。この辺は寒暑の温度差が激しいから、ろくに治療もしないで夜の冷気に当たったらいくらなんでも危険だ。暗くなると蜂も見えにくくなるから戻りにくくなる」
「あ、っ、有難うございます!! 何から何まで、本当に!」
「いーや、俺の方がいい買い物させてもらったよ。本当、前方不注意しとくもんだな」

 さあ行けよ、と青年の爽やかな笑顔に後押しされ、何度も頭を下げるとシンゴは駆け出した。走りながら肩に掛けるマントが幾度もずり落ちてきたが、気にしている時間的余裕はない。夕刻は刻一刻と近づいていた。




「……ホント、あんたって最低ね、ヤマト」

 走り去るシンゴの背を見送る青年の後ろから、二人のやりとりの一部始終を見ていた女が声を掛けた。

「賢いって言ってほしいな。飛んで火に入る夏の虫並みのアホだな、あいつ」
「買い取り価格は通常の四分の一。その量に対して金貨あれだけなんて普通考えられない。訴えられても知らないから」
「訴えるなんてあるわけないだろー。一番取り締まりの厳しい植物だぜ、コレ。非合法だとかそうじゃないとかいう問題じゃない。次会ったら死刑にしないとな、あの男」

 しかし、と青年は思う。
 この第三オアシスは、あの木から最も離れた所に位置している。単に近場が分からなかっただけなのだろうが、それにしてもあの距離を動物を使わずに歩いて渡るのは並みの人間の体力、精神力では不可能だ。

「……相っ当ワケアリだぜ、あれは」

 青年は喉を鳴らして笑うと、あー面白ぇ、と呟き、袋を担ぎなおした。

「行くぞ、ルミ。夜には会議だろ?」

 さて、どんな死刑にしてやろうか。
 シンゴを相手にしていた時とは違う、爽やかな笑みで、青年は人ごみの中を歩いていく。その背を、女は慌てたように追ったのだった。





2007.06.14(Thu) | rebellion | cm(0) | tb(0) |

4――dream a dream
『――明日も、来ていいかな』

 彼女は見るからにお姫様だった。
 別に楽しい話なんてひとつもしなかったのに、彼女はそう言った。
 見るものすべてが珍しい、なんて、馬鹿してるのかと思った。
 いつも城で着ているのだろうドレスそのままで出歩いて、裾を踏んで倒れかけて、その度に困らされた。
 彼女は本当に、砂糖菓子のようにふわふわしていた。壊れやすそうで、こんな普通の町に、特に自分のところになど二度と来るべきでない。ルカは本当にそう思っていた。
 
『来ても面白くなんかないと思うけど?』

 なので、率直にそう言った。面白くないところだ。何の変哲もない、ただの町。
 けれど彼女は大真面目に言い返す。

『面白くなきゃ来ちゃいけない? それなら人間って、一生のほとんどを寝たきりで過ごしてると思うな』
『………例えは面白いけど、そうストレートに言う? つまんないって』

 このセリフを不満そうに言うのも、矛盾した話だった。
 本当は、彼女に、ギャップを感じてほしかったのかもしれない。でも彼女だってひとりの人間で、日常をつまらないとも感じれば面白いとも感じる。彼女にこの風景は珍しいのかもしれないが、取り立てるほど面白くもないのだろう。
 
『あ、ごめんなさい。でもね、お城で感じる面白いことと面白くないこと、ここで感じる面白いことと面白くないことは全然違うの。それが新鮮なんだと思う』
『庶民の最下層にいる俺には全然理解できない。見下してる?』
『そう、かもしれない。断言するのもよくないことだと思うけど』

 彼女が割とあっさり認めたので、ルカは面食らってしばらく次の言葉が浮かばなかった。普通ここは、必死に否定するところだ。王族だからって民を見下したりなんかしない、と。
 ――詭弁とわかっていながらそれを期待したのだろうか。

『……随分あっさり認めるんだ。すごい姫様だな』
『だって、否定するだけ無駄だよ。実際差はあるんだから。そんな上辺だけの言葉、あたしなら要らない。あ、でもでも、見下すっていうよりは、権力だったり富だったり、そういうものの差があることを事実として認めてるだけだよ。それに見下すって表現をあてるなら確かに王族の人間は庶民を見下してると思う。だからってあなたや他のたくさんの人たちにたくさん労働させていいとか、そういう風には思ってない。お父様はそんなに悪い人じゃないの』
『……わかってるよ。君が俺たちを見下してるなんて思ってない。どういう反応するかなってからかっただけだ』
『あ、酷いんだー。あたし、どういう反応だったのかな。印象悪い?』

 悪、くはない。
 王族でなくともこんな受け答えはルカでもしない。自分が王族ならこんな素直には答えずに取り繕うことくらいはするだろう。
 あの返答は、他の誰かが聞いたらもしかしたら怒るかもしれない代物だ。相手を選ぶ返答だったといえる。

『面白い、かな』
『本当? お姉様もきっと同じように答えると思うの』
『お姉さん? ……あ、双子の、だったっけ』
『そう。お姉様もお兄様もとても賢くて、お姉様でもお兄様でも、どちらでも素晴らしい王になれる』

 姉と兄の自慢をする彼女はとても誇らしげで、自慢げに笑う横顔がとても可愛らしいと素直に思った。
 それに、ルカは彼女の姉も兄も知らない。だから、ルカ自身が「すごい」と心から思えるのは、彼女に対してのみだった。そんなこと、なかなか口に出せるものではないけれど。

『ね、だから明日も来ていい?』
『来たいなら来ればいい』
『うん! じゃあまた明日6時に来るから!』
『ちょ、待って、時間指定されても困る』
『どうして? 忙しいの?』

 それもあるけど、と言いながらルカは頭を掻く。
 この町の庶民の生活を全く理解していない。ただの庶民ならまだしも、ルカは身寄りがなくひとりで暮らしている、本当に最下層の人間なのだ。

『時計なんかない。暗くなったら帰って寝る、明るくなったら起きて学校行って、働いて』
『時計は読めない?』
『読める。けど俺は持ってない。だから時間を指定されても俺はその通りに来れない』
『なら時計を持てばいいの』

 ……お前はどこぞの女王様だ、と要らぬツッコミを入れそうになったルカの手を、彼女は取って、何か握らせた。
 ゆっくり手を開くと、金色に輝く懐中時計があった。びっくりして彼女の目を見たが、彼女はそれが当然だとでも言いたげに笑っていた。

『これで待ち合わせできるね』

 帰ればまだあるの、と、やはり庶民の感覚では理解できないことをさらりと言ってのける。ルカは流石に苦笑してしまった。
 そんなルカの真意を知ってか知らずか、微笑む彼女の瞳は、深い蒼。
 ドレスを着ていなくてもわかる、王族たる証拠。

『厄介なお姫様だな、君は』

 ため息交じりに、呆れたように言ったつもりなのに、きっと彼女から見た自分の顔は、笑っているんだろう。
 ……そう、思った。





「―――――ゆめ、……か」

 少しひんやりするくらいの砂の感触が頬に。
 ルカは日陰でうつ伏せに寝かされていた。
 まだ背中が随分痛む。試しに背中に指を這わせると、さっきシンゴに触れられた時と同じような激痛が走った。

「つ、ッ……!!」

 砂を掴んで体を起こす。目の前に太い幹があった。木、らしい。

「木が、こんな所に……?」

 しかし、周りを見渡しても、ここ以外は砂だ。一面の砂。
 そして自分以外に誰もいない。シンゴの姿さえも、見当たらない。
 愛想を尽かしたか、それとも動き回っているのか。どちらにせよ、少しここで休んだ方がいいのかもしれない。
 目を瞑ると、深い蒼の瞳があった。夢の残像。
 触れれば壊れそうだった。自分も、彼女に触れたら壊れるんじゃないかと思っていた。あの時は後悔しなかった。けれど、今は。
 
「追放、って、何だよ……!!」

 あの時の女王の声を思い出すだけで、体中の血が沸騰するんじゃないかと思うくらいに熱くなる。自分のことじゃない。
 彼女が今、どこで、どうしているのか、それさえも聞き出せなかった。もし同じように、こんな僻地に飛ばされていたとしたら。あの子はひとりでも生きるかもしれない。でも、ひとりにさせた自分が許せない。
 泣いていたかもしれないのに。呼んでくれたかもしれないのに。それなのに、いつも、彼女を待つばかりで――。

「あ、――!」 

 ポケットをまさぐる。慌てた手つきで取り出したのは、あの時彼女が渡してくれた、金色の懐中時計。さりげなく宝飾が施してあるそれは、王族が持つに相応しいだろう豪奢なものだった。
 時計の中央に飾られた深い蒼の石が輝く度に、毎日のように夕暮れになると会いに来た王女を思い出す。透き通る深い蒼は、話にしか聞いたことのない、海の色だと思った。
 早く動きたい。早く、できるだけ早く。

「っ、どこ行ったんだよ、あの馬鹿は……!!」

 時計を手に、叫ぶように呟く。
 揺らめく陽炎の向こうに、人影は見えなかった。


2007.06.10(Sun) | rebellion | cm(0) | tb(0) |

3――desert
「しっかし、どう歩いたもんやらっスね」
 
 容赦なく身体を射る日射し。
 揺らめく陽炎。
 苛立つほど青い空は雲一つなく、果てが見えないほど、遠い。
 暑さで揺らぐ空気のためか、あまり遠くまでは見渡せない。しかし、高低差のあるこの砂漠で、今のところは砂以外見えない。
 ルカとシンゴは、肩に掛ける古くぼろぼろなマントを、なるべく腕や首に掛けて皮膚が焼けないよう努めた。そうしていても、半袖の上着から出た腕はジリジリと音を立てて炙られているように思える。地道に一歩ずつ歩を進めながら、手で顔に影を作る。白い砂が陽光を反射して、そうしなければ前もまともに見れなかった。

「下手に歩くと危ないんじゃないですかね」

 砂を踏みしめながらシンゴがルカに言う。

「普通の旅人はそうなんだろうけどな。俺たちは何も持ってないんだから黙ってても干からびて死ぬだけだぞ、多分」

 言い終わるとルカはシンゴに聞こえないくらいの音で舌打ちをする。女王が命じた通りだ。寒い場所よりはここの方が脱落が早いだろう――シンゴはともかく、ルカ自身は。歩けばもちろん体力を消耗し、厄介なことに、歩かなくても、この広さを考えればそう長くは持つまい。休むような場所もないことだし。
 あの王の剣とやらは、女王の命令を執行するためなら、およそどんなこともできるらしい。人間を2人、こんな、どこかも分からないような砂漠に追放してしまうことも。

「だんだん足も砂に埋もれてくし。 うお! 今度は膝までかっ、砂如きに負ける俺じゃねえぞ!!」

 前を歩くシンゴはひたすらに前向きに、ずんずん前に進んでいく。靴に砂が入って熱い、などと騒ぎながらも、その横顔は楽しそうなくらいに見えてしまう。
 あれだけ弟や妹の面倒を見ていたシンゴだから、残してきたものをさぞかし心配しているだろうに、精一杯明るく振舞うシンゴに、やはり胸は痛んだ。
 ルカには、シンゴのように心配する相手も心配してくれる相手も、根本的にはいない。もちろん、シンゴの弟や妹を心配だとは思うし、町の人も自分の身を案じてくれているだろうとは思う。しかしそれは、シンゴが弟や妹を思う気持ちや、その逆とは質を異にするものだろう。ルカには、家族がいない。唯一ルカが、『家族』を思うように、そういった類の感情を持って心配していた相手は、忍び込んだ城のどこにもいなかったのだ。それが、決められた結婚だったりするのならまだ理解はできるが、あの女王は、何と言ったか。

『追放したのよ。――要らないから』

 本当は、『彼女』のいない、あんな廃れた国になど帰っても無意味だと思う。が、自分にはシンゴを巻き込んでしまった責任もあるし、おそらくは不当に追放された彼女を元いた場所、いるべき場所に返してやらなければならない(というよりこれはルカの願望だったが)。
 ――帰る理由がある。目的がある。なら、きっと帰れる。帰らなければ。
 しかし、シンゴに関しては何をしてもあの時阻止すべきだっただろう。シンゴは謝るなと言ったが、後悔と謝罪の思いで胸がいっぱいだった。
 砂に埋もれる足が重い。深く考え込みすぎたのか、頭もガンガン痛んだ。
 シンゴの背中がさっきよりずっと遠いな、と思う。彼は振り返って大きく手を振っていた。

「なーんか向こうに影見えますよー! 町とかじゃないと思いますけど、何もないよりマシですよね! いっやー、目標できてよかったー!」

 そうだな、と返したつもりだったが、声はおそらくシンゴに届いていない。
 目に、曇りガラスのレンズでもはめられているように視界が曇って揺らいだ。
 これ以上は、迷惑なんて、とてもかけられないのに。背中から順に体が重くなって、ルカは遂に膝を砂に埋めた。自分はこんなに軟弱だったのかとびっくりする。

「は、あ、っ、は、―――」

 体勢を保ちきれずに腕を砂につける。砂に触れる手のひらがやはり熱さで痛みを訴える。それも、全身に走り始めた激痛に比べたら可愛いものだ。汗がぼたぼたと滴って、乾いた砂を潤しては吸い込まれていく。
 呼吸の荒さをコントロールできない。この状態の自分を客観的にみたら、無様すぎて笑いを堪えきれないだろう。異変に気づいたらしいシンゴが砂に足を取られまいとしながら近づいてきた。

「ルカさん!! 平気ですか!?」

 返事をしようとしても、呼吸がままならなくてまともな言葉がひとつも出てこず、なんとか呼吸を落ち着けようとするも、その努力はすべて無駄なようだった。
 ルカの身を案じるシンゴがルカの背中を軽く擦った瞬間、ルカは目を見開いた。

「あああああああああああッ!!!」
「る、ルカさん?!」

 激痛、激痛、激痛。先ほどまでの呼吸の苦しさを忘れるくらいに叫んだ。叫んだ後は肺が酸素を求めて再び荒く肩で息をする。
 最初から、痛かったのだ。城で兵士に鞭で打たれた背中の傷が、熱を持って腫れ上がっているのだろう、おそらく。その上、この暑さだ。汗が流れる度に、それが傷口に沁みて強烈な痛みを生み出す。衣服が皮膚と擦れるだけでも歯を食いしばらなければ耐えられないほどの痛みに襲われていた。

「さっきまであんなに軽口叩いてたじゃないスか!! ~~っ、ああもうっ、痛いなら痛いって、辛いなら辛いって、どうして言わないんだよあんた!! 今更遠慮か!? バカはあんたの方だろ!! 遠慮するくらいならこれ以上俺に心配させんな!!」

 シンゴの声が、珍しくとても怒っている。シンゴの声は、正しかった。これ以上ないくらいもう迷惑をかけているのだから、2人で生きて帰るために、最初から痛みを訴えておくべきだったのだ。

「ごめ、っ、シン、ゴ、」
「はー。だから、謝んのナシって言ったでしょうが。……あんな酷いことされてたの知ってたのに、気付かなかった俺も俺ですし」

 ふう、とため息をつくと、シンゴは黙って、ルカの呼吸が落ち着くまで待つようだった。手は相変わらず熱いが、その優しさがルカにはとても嬉しかった。

「……言っときますけどね、ルカさんが死んだら俺一人でなんて何もできないんです。だから、ルカさんに死なれたら俺すげー困ります。ルカさんを死なせないために俺がいる。それは俺が生きるためでもある。ルカさんが正しいと思うから、ルカさんの全部を信じられる。だから謝らないでください。ルカさんが謝ったら、俺も間違ってるみたいじゃないですか。ルカさんが正しいと思うことを、俺も信じます。それを貫くために俺の力を必要としてくれるなら、何だって言ってください。俺を死なせるな、って言ってくれたら俺、全力でルカさんのこと守りますから。ね」

 言うだけいうと、シンゴは爽やかに笑った。空気の暑苦しさを吹き飛ばすような、本当に涼しげで誇り高い笑顔だった。どれだけ自分はシンゴに助けられれば気が済むのか。大分楽になった呼吸を整えながらルカは思う。背中の痛みはまだひかないし、視界もぼやけているが、さっきよりはずっとマシだった。
 ようやく呼吸が落ち着き、ルカは片足を立てて、もう歩けるから、と言おうと口を開いたが、
 
「――ちょっと我慢してください、ルカさん」

 耳元で低く囁かれたと思った瞬間、腹部に鈍い痛みが走った。
 ――黙らされた。
 そう感じるか感じないかのうちに、ルカの意識は沈んでいった。



2007.06.08(Fri) | rebellion | cm(0) | tb(0) |

2――reason
 肌に触れる地面の熱さで目を覚ます。
 灼けるように熱い。そこは、教科書や本でしか見たことの無い、一面砂の大地だった。
 ゆっくり体を起こそうとしたが、先ほどまでの鞭打ちの痛みと、まだ縛られたままの腕のせいで動くことができず、舌打ちをする。
 視界の向こうに、もう一つ倒れる体があった。見覚えのある体格、髪型。それは、自分を庇った、ひとつ年下のシンゴに違いない。

「……シン、ゴ……?」

 声を掛けたが起き上がる気配はない。
 少年――ルカは、明るい茶色の頭を砂に擦りつけ、体中に走る痛みに耐えながらどうにか立ち上がった。足だけは縛られていなかったのが不幸中の幸いだった。
 一歩ずつ、砂の上を歩く。倒れるシンゴの側まで来ると、まず外傷を確認する。怪我はないらしい。取りあえず、目に見えるところには。

「シンゴ、おい、起きろ!!」

 手で揺することができないので、呼びかける。この熱さで気を失い続けていられるのは半ば超人じみているのではないかとも思えたが、それは置いておいて、まずは目を覚まさせなければ。

「ル、……カ、さん」
「そうだ、俺だ。起きろお前っ、熱くないのか?」
「熱い……? ………ぐあああああああ、熱ッ!! マジで熱ッ!! ちょ、何ですかココ!!!」
「だからとっとと起きろっつってんだよアホ!!」

 目を覚ましたかと思うと飛び跳ねるように起き上がり、熱された砂に触れていた頬をしきりに撫でると、ああ熱かった、とひと段落。それからマントのようにかけた古い布を肩に掛けなおすと、ルカの後ろに回って縛られた紐を外すべく手を掛けた。

「っ、なんだあいつら、王宮の兵士のくせにこんな所帯じみた結び方しやがって……! 解けないんで歯で噛み切りますか?」
「何でお前はそういう原始的な手段にすぐ返るんだよ。……後ろポケットに小さいナイフ入れてたと思う。没収されてなきゃな」
「ナイフ? ……あ、これですね。手首とか切ったらすいません」
「冗談でもそういうこと言うなよお前」
 
 随分きつく縛ってますからどこを切ったらいいかわかんないんですよ、と言いながら、シンゴはナイフの刃を滑らせる場所を吟味しているようだった。
 まあ、シンゴの性格上、自分を傷つけることはまずないだろう、と判断したルカはひとつ息をつくと、俯きがちに声を落とした。

「……どうして付いてきた、シンゴ」
「ルカさんが心配だからです」
 
 シンゴはさらりと答える。
 あまりに予想通りの返答に呆れてしまう。あんな風に出てきたら、シンゴが先に殺されていたかもしれない。そう思うと、ぞっとする。

「お前の心配なんか要らねえし嬉しくもなんともないんだよ!」
「喜ばせるつもりは最初からありませんでしたけど、俺が入らなかったら絶対殺されてたじゃないですか。まあ俺の入り方も問題あったかもしれませんけど、俺はああいうやり方しかできないし。ルカさんは城下じゃ有名だし人気だし、そういう民を理不尽に殺せば城にはマイナスにしかならないから殺されやしないと思ってたのかもしれない。でも、相手はあの女王ですよ? めちゃめちゃ短気で、反抗する奴がいようもんならすぐ殺す。あの弟は姉の言う事には絶対逆らわないし、ルカさんだってわかってるでしょう? 王の剣で処刑されるなんて異例なんですから。あの弟は軍を率いて反乱する奴らを殺しに行くだけで、指揮官してるだけなんです。姉が命令して、弟が執行する。弟の王の剣で処刑なんてされたら晒し首ですよ。俺っ、そんなの絶対耐えられません」

 シンゴが言い終わると同時に、ぷつりと縄が切れて腕が自由になった。
 赤く痕になった手首を摩りながら、ルカは思う。
 シンゴの言う事はもっともだった。女王と喧嘩腰で会話しているだけならともかく、弟の王が出てきたからには確実に自分は殺されるはずだったのだ。シンゴがあの場に入ってくれたから、決意を殺がれたのか何なのか、珍しく慈悲を見せてくれただけであって、通常ならまず有り得ない。助かったことには感謝すべきなのだろうが、そのせいでシンゴを巻き込む結果になった。そうさせてしまった自分がとても憎い。

「……だって、お前、弟と妹、どうすんだよ」

 シンゴには、3つ年の離れた弟と、7つ離れた妹がいる。遠くの町に働きに出ている両親の代わりに、シンゴが弟と妹の面倒を見ていた。そんなシンゴとよく一緒にいて、一緒に弟や妹と遊んだこともあるルカは、シンゴがどれだけ面倒見のよく、責任感のある兄か知っている。シンゴがいなくなれば弟と妹はどうするのだろう。ちらりとシンゴの表情を窺うと、やはりとても思いつめた顔をしていた。

「……大丈夫、ですよ。シュウは賢くないけど料理できるし、面倒見いいし。フタバはそこまで手かかる奴じゃないし。それに、町の人たちも面倒見てくれる。平気です」
「急に兄貴がいなくなって平気なわけあるか!! シュウとフタバがどれだけお前のこと頼ってんのか解ってんだろ!? バカだろお前!!」
「じゃあどうすりゃよかったんですか!! 俺にルカさんを見殺しにしろって!? 俺はルカさんに死んでほしくなんかない!! ルカさんが城に忍び込んだの知って、本当は皆で城に押しかけようって話にもなったんだ、ルカさんがあのお姫様と仲良かったの皆知ってたから、王が代わって、お姫様が姿見せなくなったの、皆も気になってた。けど、下手なことして町を全滅させられても困る!! ……確かに、シュウとフタバには迷惑かけるし、寂しい思いさせるかもしれない。それでも町を破壊されて、皆殺されるのに比べたら、小さいもんです。俺たち生きてるんですよ、あの暴君が俺たち殺さなかったんですから、絶対帰れます」

 それに、過ぎたことはどーにもならないでしょう? とシンゴは明るく笑って見せた。

「……ほんと、バカだろお前」
「バカかもしれないですけど、間違ってるとは思ってません。俺賢くないからこういうやり方しかできないんですよ。それよりも、俺なんかよりずーっと賢いルカさんが感情的に城に忍び込んであっさり捕まったりするからいけないんですよ。はー、憧れてたのに幻滅っス」
「悪かったな! なら一人で行動しろよお前」
「あ゛、嘘です嘘です!!! 男らしくて素敵だなと!! 俺も見習いタイっ☆」

 あまりにも妙なテンションにルカはぷっと吹き出すと、シンゴを肩を軽く叩いた。
 本当に、あの憎らしい女王が言っていた通り、自分はひとりでは何もできない。学校で培った学力やら何やらはいざというとき何の役にも立たないのだ。シンゴの大きさにはどうしようもなく助けられる。

「……いいよ、んな無理して言うな。頭に血ぃ昇っててさ、全然冷静に考えられなかったんだ。だからあんなあっさり捕まって、お前まで巻き込んで、本当にご」
「すとぉおおおおおっぷ!!! 謝んのナシ!! 謝ったら俺怒りますからね!? いーじゃないスか、俺、ルカさんと2人旅嬉しいですよ」
「そーゆー問題かよ、バカ」
「それに、謝られるより別の言葉の方がいい、かな」

 悪戯っぽい少年の目でシンゴが笑う。
 確かにな、とルカも笑う。

「――ありがとう、助かった」
「どういたしましてv 王子様の従者ですから。これくらい当然です」

 それから、やっぱりバカだろお前、またそれっスかー?とお決まりの会話を繰り返し、砂の大地で一歩を踏み出した。



2007.06.07(Thu) | rebellion | cm(0) | tb(0) |

1――rebel
「城下の王子サマが王宮に忍び込んで、一体何の御用かしら?」
「ちょっとばかり許婚の顔を見にな。さあ会わせてくれ」
「あら、あたしはあんたみたいな溝鼠と婚約した覚えはないわよ」
「ざけんな、こっちにだって選ぶ権利ってもんがある」

 袖口やら裾やらが破れた服を纏った少年は、手を後ろで縛られ、床に膝をついていたが、女王を憎しみの篭った目で見つめることをやめなかった。
 少年の汚い服装に比べ、女王は綺麗な黒のドレスを揺らして、一歩ずつ少年に近づく。それから、少年の顎に指をかけた。

「綺麗な顔。流石は城下の王子ね。大人しければあたしが可愛がってあげたかもしれないのに、人生損してるわ」
「お前みたいなのに可愛がられるくらいならそこらへんの親父に可愛がられる方が余程いい。――いいから姫を出せ、クソ女」

 抵抗できない状態の少年に鞭が振るわれる。
 少年を取り囲むように立っている何人もの兵士が一度に振るうのだ。剣でないだけまだマシだ、と少年は思う。
 この女王は自分を殺す気はおそらくないのだろう。当然だ、城下の王子と名高い人間――しかも王族とは全く関係が無い――を殺せば民の怒りを買う。それは好ましくないはずだ。

「お前らが王位についてから、姫がちっとも顔を出さない!! 姫を出せ!! あの子も王族だろうが!!」
「王族? ……そうね。前は」
「っ、前、……?」

 女王は美しかった。
 アイスブルーの左目、漆黒の右目、一度瞬きすると、冷たく告げた。

「追放したのよ。――要らないから」
「つい、っ……!? ……今、どこにいるんだ、姫は」
「さあ? 知らない。どこかで死んでるかもわからないし、運がよければ生きてるかもね」
「ふざけるな!!! 吐かないと殺すぞ!!」

 呪いのように叫ぶと、少年は勢いよく女王の頬に向かって唾を飛ばした。
 容赦なく再び鞭が振るわれる。少年は呻いた。

「威勢がいいわね、ルカ。黙ってたら帰してあげようと思ってたのに、反逆罪よ」

 黒い手袋をはめた指先で、頬につけられた唾を拭うと、女王はぱちんと指を鳴らす。

「――死になさい、ルカ」
「―――っ!!!」
 
 急に重力の比率が変わったかのように、そこから一歩も動けなくなる。正座の状態で頭を垂れたまま、動くことができない。呼吸さえままならないくらいに、苦しい。
 目の前にひんやりした空気が流れた。垂れた頭のまま、限られた視界に見えてきた、するどい切っ先。
 剣。この国のもう一人の王、そのシンボル。
 この王は、女王の命令には必ず従う。女王が殺せと命じれば自分は必ず殺されるだろう。

「リオ」
「――姉さん」
「ルカを、」

 少年には、こ、という言葉まで聞こえた気がした。
 が、突然後方の大きな扉が開かれた。叫び声と共に。

「ちょっと待ったぁああああああ!!! ルカさん殺すなら俺を殺せ! ルカさんは城下の宝なんだからな! そう簡単に殺させるか!!」
「し、シンゴ……?」

 押さえつけられていたように少しも動かなかったのが嘘のように、喉から声が出た。
 扉から入ってきた長身の少年、シンゴはつかつかと女王と王に歩み寄る。
 
「ルカさんは城下の王子、城下の宝、でもって俺のスウィートハニーなんだ!! だから殺させない!!」

 少年を庇うようにシンゴは立ちはだかった。
 その背中がやたらと大きく見える。シンゴが殺されそうになれば、自分はそれを全力で阻止するだけだった。女王の言葉の呪いも徐々に解けてきているようで、多少は動くこともできるようになった。

「……姉さん、これは」
「わかってるわよ。……ルカ、いい友達を持ったわね。そうよね、流石に城下の宝を殺したら蜂起されかねないもの。………国外追放。殺されるよりいいでしょ? 仕方ないわね、王子様の従者も一緒に飛ばしてあげるわよ。か弱い王子様は一人じゃ生きていけないものね?」
「待て!! シンゴは全然関係っ、」
「黙りなさい」
「ぐ、ッ……!」
 
 先ほどと同じようにまた上から強い力をかけられたように、少しも口が動かない。黙らされてしまった。 
 くすくすくす。
 怒りだけを誘う、人を見下したような笑い方に少年は歯を食いしばる。
 しかし、殺されないだけまだ良い。
 まだ良い、でも、関係のない人間を巻き込むのは。

「大丈夫ですよ、俺、ルカさんに付いて行けるなら本望です」
「健気な従者を持ったわね、ルカ。――リオ、命令よ。今すぐ、こいつらを国外に追放なさい。そうね、あまり長生きしない所に。戻ってこられても困るもの」

 大きく腕を広げたシンゴは、一歩だけ後ずさる。
 女王の威厳ある命令のためか未だに音を発することのできない少年が、立ちはだかるシンゴの向こうに見たのは、振るわれる王の剣と、そこから迸る閃光だった。

2007.06.07(Thu) | rebellion | cm(0) | tb(0) |

理央奈央注意。


双子ネタ。

いや、某所で、めちゃめちゃ萌えるルルーシュ×ナナリー見てたら理央奈央書きたいなあとか思って。
シスコン兄貴の場合って、兄貴がやたらと悲壮な決意をしてたりするけど、大体妹の方がすごく強かったりしないだろうか。
そうでもないか。

理央はたまーに、発作みたいに、いきなり寂しくなって奈央に甘えてたらいいなあとかそれはそれでキモいなあとか思ったりする。
二卵性の双子で妹のイメージが中原麻衣だからって理央が森久保なわけがないのですが。(関係ない)
空だってきっとここまで積極的じゃない。(笑)
こういう風に接することができるのは兄貴の特権なんだろうなあ。

この双子、ものすごいでかい1つのベッドに2人で寝てそうな気がしないでもないけど、流石にそれはやめておくことにする。(笑)
理央奈央好きなんだよ私きっと。楽しかったし。

2007.06.06(Wed) | 未分類 | cm(0) | tb(0) |

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