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軽石へちま

Author:軽石へちま
基本自キャラで凄まじく妄想してみる。
隠れ家なのでBLとか黒とか暗とか主。
キャラ崩壊必至。何とも思わないけども。
妄想についてこれる人だけどうぞ。

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いろいろ考えたんだ
28日が大和の誕生日なわけだが、なんかネタも思いつかんしどうしようかなあ。
そもそも、この前点呼どんと日常とか非日常の話してたら思いっきり日常らしいものを書きたくなったので、そうする。
感情の起伏が欲しいので恋愛絡みの話にはする予定なのですが、流風とか大和とか奈央とかは結構飽和気味で飽きてきてるんで、違う人で。瑶子さんの過去話とかもいいかなと思ったけどあの人どこまでもテンション一緒なんだもん……。いいこともわるいことも全力。


なので遠藤と綾奈ちゃんにしようかなとか。
そのために遠藤と綾奈ちゃんの同級生二人くらい作ろうかなとか。まあ他では出さないが。
遠藤と綾奈ちゃんは簡単には付き合わないので、じゃあ綾奈ちゃんに彼氏がいたっていいんじゃないの? みたいな。
未来話で流風と会話させんのもいいかなとも思ったのだが。どの世界観でやるかにもよる。ローラたん生存ルートで是非会話してほしい。遠藤は宇宙物理学分野での期待のルーキーとかだったらいいな。
眼鏡外すとキャラ変わるってただの那月wwww でも遠藤の場合は眼鏡なしが本物だからなあ。
遠藤は背も割と高いし、実は結構スタイルがいい。高校時代は猫背でビン底眼鏡だったから誰も気づいてなかった。ランは服のセンスはいいけど着こなしがダサい。ランの選んだ服を、アラシが適当に崩して着るとキマって見える。


暗い話も捨てがたいな。
完全IF設定で瑶子さん双子で瞳子さん出して云々もいいかなとちょっと思ったりしている。
でもそうすると瑶子さんが完全に悪女になる気がしている。絶対見下してるwww


ああでも、取りあえず今は眠いから寝る。
数学ガール面白いんで全巻そろえた。3巻の最後は読み飛ばしたけどなwww さすがに何言ってんのかさっぱりだった。あれ読んでるとご近所冬二くん思い出します。こんな話されたらみのりは頭パンクするだろうなあ。

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2011.11.25(Fri) | しゃべり隊 | cm(0) | tb(0) |

その分類
点呼どんと長々創作論をしたら、自分の書くものの性質がなんとなくわかってきたような気がする。要するに私は非日常にあんまり興味がないんだな。日常であり得るであろう範囲の出来事について、キャラクターと追体験したいだけなんだろう。私が見ないものをキャラクターは認識できないわけだしな。


流風は非日常系のキャラから日常系のキャラにシフトさせて、定着した感じです。
前クリチューの設定のままならもう少しファンタジー世界に入れても馴染みやすい子だったと思う。努力家な根底は変わらないけど、前クリチューの場合はそれが生きるためだった。だから前クリチューの流風をそのままリベリオンに投入したら、もう少しけろっとした子になってたと思う。ツキ高の流風は両親も健在で、顔もよくて勉強もスポーツもできる万能設定をつけたのはいいけど、そこに理由がないからどこかふわふわしてしまう。現代の学園設定ならまだふわっとしてても問題ないけど、これだから流風はファンタジーに入れるとキャラが薄いんだな。理央は前から薄い。理央と流風はそういうとこ似てる。
奈央はよく言えば一途、悪く言えば頑固設定がどこでも生きる。紗央は自己犠牲。慎吾は設定した目的のためなら天才的な力を発揮します。瑶子さんは自分の中の正義に忠実。結構こやつらはそういうキーワードを元に動かすので、どの世界に入れてもぶれが少ない。
タっくんは元々日常系のキャラ作ろうと思って作ったのに、いつのまにかファンタジー寄りになっている気がします。タっくんのキーワードはきっと「自分本位」。確かに自己中を具現化したような人ではあるけれども。


瑶子さんが秋臼さんのとこのキャラと相性がいいのはそんな理由かなあと思ってます。
自分のものさしがまず一番大事。瑶子さんはうちのキャラの中でもかなりファンタジー路線な人なので。
そして点呼どんが流風を書きにくいのもここから派生してるかなあという印象。
要はツキ高の流風は日常を描くためのキャラクターなので、ファンタジーには定着させづらいし、流風としての設定も活きない。ファンタジー世界に入れると流風はとたんに村人Aレベルの存在感になっちゃうと思う。あくまでも日常しか経験してないから、非日常への耐性もない。点呼どんの世界観は完全な日常ではないわけなので、その世界に流風を入れるとやっぱり没個性っていうか面白みはないんだと思う。点呼どんの世界に落とし込むのが難しい存在なんだろうな。
秋臼さんのところのキャラと恋愛を考えやすいのは、現代学園とファンタジーとで基盤は全然違うのに恋愛そのものに対する考え方に違いがあまり見られないからだと思います。世界観の違いがあっても、そこは単に思考回路の問題だからあんまりハードルにはならないような。



「花のみぞ知る」の2巻が出てたので買ってきた。心が浄化された気持ちになった。
ああいうBLは綺麗だよなと思う。綺麗には描いてるけどそれなりに現実にも即しているような気はするし。
流風と創兵くんはああいう感じに近いなとよく思います。昔途中まで何か書いてた覚えがあるけど消えました。
創兵くんというのは流風が左側に回れる数少ない相手なのですごく貴重で、その上私の好きな天才と凡人の対比も備えてるという……!
創兵くんは露ほども思っちゃいないだろうが、流風は羨ましくて仕方ない。流風は自分以外の人がみんなきらきらして見えて、羨ましい。慎吾もケレス先生も分からないというか理解できないというか、そういう部分を、創兵くんは理解する、というより、受け入れてくれそうな気がする。
という感じのBL話はかなり書きたい気がするが、創兵くん書くのなんか申し訳ないんで考えるだけにしとくww
流風はクール気取ってるけど感情型だから、ちょっと挑発されると我慢できない。流風はそういうタイプだってわかってて挑発する創兵くんとか、こいつ分かってて言ってんだろ、ってわかっていながらやはり我慢できない流風っていうのはイタチごっこじゃないが、とてもおいしいと思う。


さて、風呂に入るかな。
はーとふる彼氏ドラマCD化って、もはや何がしたいのか私にはわからん。
ドラマCDって……。あれは視覚的に楽しむもんなんじゃないの……? 同じキャストでゲーム出すなら買う。

2011.11.21(Mon) | しゃべり隊 | cm(0) | tb(0) |

大切なものはひとつでいい




 この生活は何なんだろう、と考えたことが何度もある。
 考えはするけれど、この疑問に答えが出ることはない。明確な答えを出してくれる人がいるのなら俺は今ここにいないだろうし、この空間を共有している男が答えを知っているのなら、そもそも最初から俺はこんな疑問など抱いたりしないだろう。だから、これは永遠に謎のままだ。
 机の上を片づけるために、普段あまり開けない段の引き出しを開けた。そこに入っていた写真立てに自然と目が落ちた。けれど、物をしまい終えて用事が済めばすぐに閉じる。その写真立ては、俺には何の思い出もない。その写真が俺に訴えているだけのこと。映っているのは、線の細い、黒髪の男。その隣に、俺とそう年の変わらないように見える、長い金髪の女。色が白くて、俺と同じ薄緑色の瞳。その二人の間に映る、くせのある金髪、緑色の瞳のガキ。一目見てわかるのは家族写真という事実。だが、それが自分のモンだとは露ほども思えない。このガキが、俺と同じくせのある金髪で、俺と同じ緑色の瞳でも、黒髪の男に対して微かな記憶があったとしても、これはきっと、俺じゃない。








『樹理、ここで少し待っててな』



 覚えているのはその言葉だけだ。待っていろと言われたから待っていた。その相手がどんな奴だったかも、もう十年以上前のことだからよく覚えていない。気が付いた時には見知らぬ爺さんに手を引かれていた。今でも意味がわからん。他に人間なんていくらでもいるだろうに、最悪施設に入れたってよかったろうに、何をどう考えると何もわからないガキをダメ人間に預けるという結論に達するのだろう。
 携帯のアラームが鳴り、止め、十数分後また鳴り出す。そいつも止めてようやく起き出す。がしがし頭を掻きながら床に足を下ろすと、初冬の寒さを足の裏から地味に感じる。
 洗面所で顔を洗ってから、歯ブラシを咥え、カップ片手にリビングへ。電気ポットをセットしてから、自分の部屋の隣の部屋のドアを開ける。遮光カーテンも閉め切って真っ暗の部屋の中、ベッドで蠢く一際大きな影。

「おいオッサン、起きねぇとアンタも遅刻だろ」

 正確には、オッサンの遅刻なんざどうだっていいが取りあえず俺を学校まで送ってけ、なのだが、その辺は分かっていると思うので深くは言わない。俺も、これ言ったところで起きないのは分かっている。この男は大概いつだって寝起きが悪い。朝方まで起きて仕事して頭が働いてないって時はいいけど、そうじゃないときは機嫌が悪い。朝が来るのは俺のせいじゃないっての。同居人がこうなので、俺も朝が得意な方ではない。それでもアラーム二回鳴りゃ起きるし、いくら面倒で滅びりゃいいと思う学校だって一応行かなきゃいけないのはわかってる。
 歯を磨きながらこの男を起こすのもいい加減慣れた。昔は格闘するくらいの気概があったもんだが、毎朝そんなことしてたら身が持たねぇとわかったのが中学入ってからだ。部屋に入ったらまず遮光カーテンを開ける。これくらいのダメージはこいつには屁でもないので、容赦なくその体に蹴りを食らわす。限度は特に決めてない。力加減も決めてない。俺が機嫌悪いときは当然力入るし、まあ大の大人を起こしてやるのに手加減っつーのも変だから手を抜くと言うことはないかもしれない。ただ、こいつはこいつで黙って蹴りを食らっているような男ではないので、ガキ相手だろうと起こしてくれている相手だろうとお構いなしに容赦ない反撃をしてくる。体格差と年齢差から力は当然向こうが上だが、屈することがあってはならない。

「起きろっつってんだろオッサン!! 毎朝同じこと言わせんじゃねぇよ!!」

 足での攻防にかまけている隙をついて掛布団をはぎ取るが、奪取される。で、これがいつ終わるのかといえば、俺がこいつの蹴りを食らって噎せた時。歯を磨きながら起こすようになる前もそうだった。だから昔はもうちょい早く起きてたはずだが、……絶対わかっててやってんだろこのオッサン。
 最初から食らってしまえば済む話だと言われるのかもしれないが、ささやかなプライドがそんなことは許さない。でも結局今日も俺が蹴りを食らって負ける。ちょっとした朝の頭の体操くらいに考えている気がする。その証拠に、この攻防の後の機嫌は、割といい。
 やっと起きた男はあくびをかみ殺すということもなく盛大にしながらリビングへと向かった。
 
「あーあ、誰かさんの所為で余計な洗濯物が増えた」

 噎せた時に歯磨き粉の泡で汚してしまったスウェットの上着を脱ぎつつ俺もその後に続く。黒のスウェットには見事に泡が付着している。

「自業自得だろ」
「意味分かってねぇ言葉使ってんじゃねえよ。それとももう脳衰えてんの?」
「最大限衰えてもお前より賢い自信がある」
「ああ、然様で御座いますか。そりゃよかった。さすが自称博士号は口がでかくていらっしゃる」

 男は玄関へ新聞を取りに行った。うちで取っているのは英字新聞。暇なときは俺も目を通すから、英語は結構、いや、かなり? 得意になった。というより、この見た目で英語できないとか詐欺だろ。
 男の名前はケレス=ウィールネスという。年齢的にも見た目的にも俺の父親と言って疑われることなんてまずないが、血の繋がりは一切ない。俺の保護者代理というか、後見人というか、とにかくそんな感じのポジションにいる。自称博士号持ち。みんな言ってるから多分本当なんだろうが、俺は博士号取った論文だか何かを見ないと納得しない、と心に決めている。けれど、本人にこれを言うとあっさり出してきそうなので、言っていない。俺の中ではずっと自称博士号でいてもらいたい。
 スウェットは軽く水洗いしてから他の洗濯物と一緒に洗濯機に放り込む。自動で乾燥までやってくれるなんて男の生活にはありがたい代物だ。
 制服の学ランを着て、キッチンへ行く。俺が着替えている間に向こうも着替えを済ませていて、椅子に座って新聞を読んでいる。ポットの湯はちょうど沸騰したところで、用意したコーヒーメーカーに湯を注ぎいれる。なんてことない、インスタントのコーヒーだ。まだ自分じゃメシも作れねえガキの頃から、これだけは毎日やっていたから今更「自分で淹れやがれ」とは言いにくい気分がある。いや、もちろん言おうと思えばなんてことはない、すぐ言えるのだが。
 小学校通ってた頃は朝飯も一応食っていたが、この生活サイクルの男と十年も暮らしていれば嫌でもそのリズムに慣れる。今じゃ俺もほとんど朝は食わない。この男のコーヒーを淹れて、付き合いのように自分も一杯飲むだけだ。
 自分のマグと男のマグにコーヒーを注ぐ。片方のマグを男の目の前に置くと、当たり前のように飲み始める。当たり前のことだと思ってるんだろうが、やっぱり腹が立つ。
 会話は特にない。新聞をめくる軽い音と、熱いコーヒーを啜る音が時折響くばかりで、テレビも電源を入れていないリビングは毎日静かなもんだ。

「今日帰り遅くなるから飯適当に食っとけ」

 そういう連絡はいつも唐突だ。気にしちゃいないが。

「ふうん」
「道に迷って余計な連絡入れやがったらぶっ飛ばすからな」
「俺がいつそんなことした」
「月イチで今でもやってるだろうが」
「記憶にございませんねえ」

 月イチくらいの頻度で帰れないレベルの迷い方は確かにしているが、自分からこの男に連絡を入れたことはない。交番で道を聞いただけなのに勝手に連絡を入れられてしまうのだ。
 遺伝なんだか何なんだか知らないが、俺はよく道に迷う。俗に言う方向音痴という奴で、この男も俺がどうしようもないレベルの方向音痴だとわかってからは、ある程度まとまった金と連絡先の書いてある紙を持たせるようになった。何かあったら車つかまえて帰れるように今でも金は貰っているが、さすがに連絡先一覧はもう必要ない、と思っているのはどうやら俺だけのようで、俺がまだ中学生だと分かると親に連絡したがる奴が多い。
 連絡先には優先順位があって、最初は取りあえず保護者であるこのオッサン、次いで扇谷邸、その次が鈴城家だ。

「別に、どこも寄る予定ねぇし。真っ直ぐ帰りゃいいんだろ」

 どこに寄る予定もなければ迷う予定も皆無だ。学校から家までは最近やっと真っ直ぐ帰れるようになった。
 夕飯は冷蔵庫の中のものを適当に調理すれば食べられるだろう。男所帯に繊細な調理法など無縁だ。特にこだわりもないし、食べられればそれでいいと思っている。
 自分用の緑色のマグに口を付ける。中に何もいれないブラックのコーヒーにはまだ慣れない。この男の前ではブラックで飲まないと負ける気がしてこうしているが、一人でいるときはミルクを入れている。……秘密だけど。



 俺の通う中学は、男の勤める高校の付属校だ。敷地もそう離れていない。特別なことがなければ朝は男のバイクに乗っけてもらって、中学の正門前で降ろしてもらう。中学の生徒の俺が登校するにはまあ問題のない時間だが、教員がこの時間って怒られないんだろうかとよく思う。実際怒られたところで何も変わらないだろうことは分かってるんだけどな。あの性格だし。
 男の周囲の人間には、俺の父親のことを知っている奴が多い。それってのも、俺の父親があの男の教え子だったからだ。ついでに言うと、大学も同じところに進んで、同じ肩書きを目指して勉強して、本当にその肩書きを手にして。俺は父親のことなんかほとんど覚えてないし知らないが、おそらく、憧れていたんだろう。言わせてもらえば、あの男の何を知ってそこまでしようと思ったんだが知れない。あの性格であの生活をするあの男の何を見て、何を感じて、わざわざアメリカまで行こうと思ったのか、俺には理解できない。
 校門を潜ろうとした時、正面から歩いてくる影に気づいて、そちらに意識を向けた。そいつも俺に気づいて顔を上げる。

「あら樹理さん。おはようございます」
「優等生がこんな時間でいいのかよ、椿」
「登校時間と成績は関係ありませんもの。余計なお世話ですわ」

 二個年下の芹沢 椿は、この近くの屋敷に住んでいる。昔から知っているが、扇谷の双子と比べても性格が悪い。金持ちって性格がひん曲がる法則でもあるのかもしれない。それにしたって椿は際立って可愛くない。

「毎朝お父上に送っていただけるなんて、優雅なことですわね」
「うるせぇ、そいつを毎朝叩き起こしてんのは誰だと思ってんだ」
「貴方に起こされなくとも、あの方はご自分で起きられるでしょう。自意識過剰もいいところですわ」

 母親譲りの、緩く波打つ長い黒髪。憎まれ口を叩きつつそいつを更に揺らして、椿は校舎へと歩く。俺もその後に続く。
 
「ならお前が起こしてみろっての。蹴り食らって悶絶しろ」
「私の知る限り、お父上は紳士的な方ではないですか。女性には優しい方だと記憶しておりますけれど」
「優しいんじゃなくて無関心なだけだろ。あとお父上じゃねぇし」
「今更その否定は遅すぎかと」

 俺は人づきあいがあまり好きではない。あの男の知り合いの子供とは多少話すが、それ以外の奴とはさっぱりだ。だから、多少話すだけのそいつらとの繋がりが嫌でも濃くなる。椿もそうだ。あとは扇谷の双子。俺とあの男の関係についてちゃんと分かっている奴は、本当に限られている。
 大抵の人は、俺とあの男が親子だと疑わない。そりゃあ俺はどう見たって外人の血が濃いし、あいつは見ての通り白人だし、言いたい放題言わせておけば顔つきまで似てるとか言われる。目つき以外まで似てるとか、正直御免だ。

「ああ、父様が仰ってましたわ」

 昇降口へ向かう途中、椿が横目で俺を見ながら呟く。
 俺は隣で、同じように横目で視線を合わせて続きを促した。

「お父上と生活する樹理さんは、似ているというよりも父親そのものだって」
「……お前、俺が嫌がんの分かってて言ってんだろ」
「あら、その発言の意図は分かりかねますわ。それでは私はこちらですので。ご機嫌よう」

 旧家の長女らしい、優雅な仕草でお辞儀をすると、椿は自分のクラスの下駄箱へと向かう。
 椿は俺が嫌がることを知っている。椿の父親が俺の父親のことをよく知っているのがその原因だ。ことあるごとに椿は、父親から聞いたのであろう俺の父親の話を出す。
 そっくりだと言われることも嫌なら、想像することも嫌だ。だって解せないじゃないか、俺に似ているなら、そのものだと言うのなら、ならどうして、あんな男に憧れたんだ。




「冬休み、なんか予定あんのか」

 帰宅した男は開口一番そう言った。いつだって唐突だ。

「別に」

 特に予定はない。高等部には問題なく上がれるし、年末年始を一緒に過ごすような友達もいなければ恋人もいない。どちらもいたって面倒なだけだ。
 テレビをつけないリビングは静かなままで、俺はソファーに腰かけて今朝の新聞を読んでいた。男は上着を脱ぎながら一度部屋に戻ると、すぐに部屋着に着替えて出てきた。

「年末帰るぞ」
「あ? 俺も?」
「嫌なら残ってろ。扇谷の屋敷に預ける」

 向こう、というのは、文字通り、向こう、だ。日本じゃなく、アメリカ。幼稚園の時と小学校の頃と二回行ったことがある。数年振りだ。
 留守番自体はどうだっていいが、人の家に預けられることが一番嫌いだ。居心地悪いし、いいことは何もない。俺の方向音痴はそんなに重症か。

「嫌ってわけじゃないけどさ。今からチケット取れんの」
「取れるだろ、ピーク外しときゃ」
「冬期講習とかねぇの、アンタ」
「ないから言ってんだろ」
「あ、そ」

 これまで向こうに行った時も、この時期だった。単にこの男は春休みに新年度の準備が忙しかったりしてまとまった休みが取れないというだけなのだが、奇しくも俺の誕生日も男の誕生日もこの年末の期間に含まれている。前の二回は、まだ俺がこいつに懐いてた頃の話だ。こんな男でも父親だと思いたかったし、子供として接してほしかった。年齢を考えりゃ仕方ないが、それにしたって過度に依存していたように思う。向こうに行けば、必ず墓参りをする。同じ墓に入っている両親。墓標を見て、ガキだった俺は痛いほど実感する。今この手を引いている男と自分とは、本当は何の繋がりもないんだと。
 待ってても来なかったくせに、そのままいなくなったくせに、それでも血で繋がっていると主張する。俺はそんなの、求めてなかった。目の前にあるものを確かなものだと思いたかった。たったそれだけのものも与えられることはなくて、だから俺は、与えられない生活が当たり前になった。完璧に無欲というわけではないけれど、欲することに価値があるとは思えない。

「行くなら着いてく。何、仕事?」
「一応な」
「ふうん」

 自称博士号のセンセイだからか、大きな学会に行くこともたまにある。国内で行われる、行ける範囲のものは出席しているみたいだが、国外に行くことは多くない。仕事ついでに俺を墓場に置いてこうってか。いいけどさ、別に。
 あの墓石からは何も伝わらない。俺は嫌だというほど思い知った。もうあの墓石を見ても、絶望以上の新しい感情は生まれたりしない。あの墓には俺も入っている。あの写真に写っていた頃の俺は、両親が墓の中に閉じ込めたのだろう。それなら今の俺が何の感慨もなくたって、それは間違いなんかじゃない。
 新聞を閉じる。沈黙が苦痛で、テレビを点けた。画面の向こうの品のない笑いが、少しだけ心を落ち着かせた。




2011.11.18(Fri) | IF世界 | cm(0) | tb(0) |

理解した。

世界一初恋のノベル版、横澤さんの話を読んだ。理解した。
要はあれです、おお振りの阿部が右側でもしっくりくるように、横澤さんは右でもアリなんだという気持ちです。
女房役だから受け止めなきゃいけないんだよねポジション的に。高野さんとの時もきっとそうだったんだろうなと思います。いや、あいつらどっちも受っぽいからほんとどうでもいいんですけどね。
しかし桐嶋イケメンな!!!!!!!!
イケメン・既婚者・子持ち(娘)・奥さんは他界、すげえおいしい設定だらけですね。しかも情に厚い。
いや、なんか、イケメンすぎて羨ましくもならないわ桐嶋……。なんなの……。
子持ちで独り身のキャラっておいしいですよね。いろんな展開のさせ方があるので考えがいがあるっていうか。
うちだと未来話の流風とか、あとは樹理引き取った後のケレスさんとか、みのり引き取った叡一くんとか、とってもおいしいと思います!
この小説では高野さんすごく小さく見える。ほんと繊細だよね高野さん。でかいくせにね。だがそこがいい。豪快そうに見えて、大事なものは本当に大切に大切にする。完全無欠、死角ナシの設定をもつ桐嶋よりも、そういう変に人間くさくて弱いところがある分高野さんを愛さざるを得ない。



このセカコイの続きを丸木先生が書いたら私絶対買うのに!(笑)
中村ワールドで進んでしまうと、ひよちゃん物分りがよくて、パパと横澤の兄ちゃんが家でいちゃいちゃしてても「もうしかたないんだから!」みたいに済ませそうだけど、丸木ワールドそんなのない、絶対ない。
物心ついてこれから思春期迎えようとする女の子が、最近親しいとはいえ赤の他人の男と自分の父親が家でいちゃいちゃしてるの目撃して正気なはずない。
「気持ち悪い……」みたいになってまず横澤拒絶に始まり、パパを拒絶し、ネットでいらん情報仕入れてしまって激しい拒絶反応から体調を崩し、学校にも行けなくなって家から出られなくなってしまう。桐嶋の両親はひよちゃんが大事だから横澤を出禁にし、横澤もそれは当然だろうと納得してる。なので桐嶋とは退社後に外で会う回数が増え、ひよちゃんがそれを察知、発狂レベルで騒ぎ出す、ということで持ち上がる別れ話、でもお互いこの関係に溺れすぎてて別れられない的な超ドロドロ展開やってくれると思うんだよね……。
奥さん死んじゃってるから浮気ってわけでもないんだよな。奥さんいれば奥さん一筋なんだよな桐嶋。そこがまた背徳感があるっていうかなんていうか。


本当にどうでもいい話ですが、藤崎さん文章上手くなりましたね。
純愛エゴイストの1巻しか読んでないかれあれなんですけど、あ、すごく上手くなってる、という印象です。エゴイストとか超古いもんな! しかたない!

2011.11.14(Mon) | しゃべり隊 | cm(0) | tb(0) |

ちょっとだけ

先日フルーツ盛りやったらお客さんに褒められたのでちょっといい気になってます。
去年、年下の先輩がやって皆に「綺麗だねー」って言われてるのみてて、自分じゃ絶対無理だなと思ってたので地味に嬉しい。
仏用だと色味に欠けるからあんまり綺麗には見えないんだけど、そのほかの用途ならいろいろカラフルにしようと思えばいくらでもできるので、カゴに盛り付けるだけなら割と楽しい。フィルムかけと包装紙かけさえなければ。
またお歳暮だのお年賀だのの季節がやってまいりました。最悪です。大嫌いです。
でも包装は「成長したよねえ」といろんな人に言ってもらえてるので、多少進歩したんだなと思いつつ仕事してます。
みくしに上げてた去年の日記見ると心が痛くなるわ。去年の私よ、一年後にはクズばっか揃ってんだぞこの店には。まあ人前ででかい声で平気でクズって言える方が人としてどうなのかとは私も思うので、人のことはあまり言っちゃいけないんだろうが、それにしてもひどい奴はひどいんだよな。
ま、どうでもいいけどさ。


久々に樹理の話でも書こうかな。
ケレスさんに引き取られる樹理の話は書きたいなあと思いつつ書けてないので、長いネタ決まるまでちょこちょこ書こうと思ってる。
シフトもやらなきゃならんが。うあああああ。

2011.11.14(Mon) | しゃべり隊 | cm(0) | tb(0) |

今年は
毎年この時期になると何かしら長いものを書きたくなるので考えているのだが、今年は反転モノにしようかなと思っている。暗いの書きたいけど未定。うちのキャラは男女比6:4くらいなので反転させてもまあ楽しいな。
紗央理央奈央、瑶子さんあたりは反転させたい。空は考え中。
見た目はほぼ紗央、すらっと綺麗系な理央姉さん。シスコン気味の弟の奈央。従兄の紗央はクォーターで警官、学生時代は本気で料理人目指してたくらいの腕前。ほいで理央姉さんと付き合ってる瑶ちゃん。理央と付き合ってるとは思えないノリの軽さ。でもオックスフォードで博士号とった。
反転瑶子さんのCVは、軽い声の、もりかわ……!(さっき純情ミステイク見たから)
空どうしようかなあ。奈央反転するなら空も反転させた方がいいよなあ。
空は反転させたら名前がひらがなになる。瀬川そら。ちまい。でも生活指導の先生。そんな子が通常アンドゥーとむっちゃ仲良いとか可愛いな。ケレスさんと言い合いしてるとか可愛いな。中身がそれに見合った可愛さかは検討中。うん、いいかもな。そら。
この面子で独身貴族とかぜってーしょうもねぇトークにしかならんwww ケレスさん、叡一くん、アンドゥー、紗央、飛び入りの瑶ちゃん。


純情ミステイク見た! まさかセカコイのアニメでミステイクやってくれるとは……! ディーンGJ……!
井坂さんほんといい声な! 顔が途中から千秋と区別つかなかったです。
幼少期からいい声ですねお二人とも。


眠い! 寝る! シフト終わらん!

2011.11.12(Sat) | しゃべり隊 | cm(0) | tb(0) |

寒くなってきた

寒いのでカーディガン着て、雑誌の付録だったレストローズのフリースブランケットをひざ掛けにしているのだが、これがとてもちゃちい。明日出かけたらもうちょいマシなブランケット見てこよう。
湯たんぽも新調したい。できたらセンチメンタルサーカスのがほしいのだが、多分まだ商品化されてないだろうなあ。靴下にゃんこのはちょっともう限界ぽい。
あとリラックマの着ぐるみみたいなパジャマがほしい。起毛素材とかフリース素材だとなおよい。
世界一初恋の小説がどこにもないんだが……! 悔しいので明日アニメイト行って買ってくる。幸せな横澤さんが気になる。本屋で「数学ガール」立ち読みしたら意味はようわからんがなんとなく面白かったので古本でないか見てくる。ほしいものいっぱいあるなあ。


久々にmagnetを読み返してみて、いろんな意味で18禁なものが書きたいなと思いました。が、ネタがない。あと瑶子さんが双子だったら的なIFストーリーも考えてた。
KinKi Kidsのバラード曲は理央と瑶子さんだなあ、と思ってて、そう思いながら「to Heart」を聞いたら、瑶子さんの妹で瞳子さんとかすごくいいんじゃないのとか。
穏やかで控え目で本を読むのが好きでいつも瑶子さんの少し後ろをついて歩くみたいな。それでいて見た目が瑶子さんと同じなら、理央はきっとこっちの方が好みストライクに決まってる。まあでもそれじゃあ何の進歩もないわけなのでやっぱり没にしましたが。
なかなか現代設定でいろんな意味で18禁にするってのはかなり状況が限られてくるので難しいかな。



リベリオン本編で書くかどうかはとんとわからんが、ルカが本当にタっくんの子供だとしたら、意志の強さっていうかある意味ブッ飛んでるって感じの気の持ちようは親譲りなのかなと思う。
顔はきっとお母ちゃん譲りなんだろう。でもリベリオンのルカの芯の強さっていうか気持ちの強さはタっくんに通ずるものがきっとあると思う。
慎吾と流風は普段スーパーマンと凡人って対比で書くんだが、リベリオンはそれが逆転するので楽しい。当たり前に壊れてしまうシンゴと、壊れないで真っ直ぐいられるルカっていうのは、うん。


あー眠い。もう寝る。

2011.11.10(Thu) | しゃべり隊 | cm(0) | tb(0) |

こっちも試験的に。



「桜井さん、次いつこっち帰るんですか? 夏にはまた屋敷戻るんしょ?」

 大浴場から戻ってきて、自販機で買った缶ビールを開ける。携帯を肩と耳とではさんで固定しつつ、右手で窓を開け、左手で缶を持った。窓の外にはまあ見慣れすぎてもう飽きた海。林葉旅館は古いが、一応海は見える。海風がちょうどよく入り込んで、温泉に浸かって火照った体には涼しい。

『言っとくけどな、俺は娯楽で楽しい帰省するわけじゃねェんだよ』
「半年に一回俺に会えるから楽しみなくせにぃ☆」
『よしわかった、今度会ったらうちの蔵の美味い酒死ぬほど飲ませてやる。楽しみにしてろ』
「殺生なぁあああああああ」

 穂積はそこまで酒は得意ではない。湯上りの一杯や景気づけに飲む程度なら支障はないが、量を飲むには向いていない体質であることは充分理解している。そんなことが原因で警官を辞めるなんて根性がないにも限度がある、というのは穂積自身わかっているが、それでも無理なものは無理なのだ。万が一のために教員免許を取っていたのは正解だったかもしれない。
 電話の相手である桜井 拓海は、一年だけ穂積が勤務していた交番で世話になった先輩警官で、実家が百合ヶ浜にあるらしく夏と冬には帰省するのだそうだ。

「夏とかいって九月とかやめてくださいよー? 今年、姉妹校の先生と合同勉強会とかいう超絶めんどくさいもんがあってですね、ぜひそいつに合わせていただきたいと」
『ふざけたこと言ってんじゃねぇよ。お前みたいな気楽な仕事じゃねぇっつの』
「あ! 今のちょっと聞き捨てなりませんよ!? 仕事に対して気楽とかそーじゃないっつーのは」
『事実だろーが。お前だって昔ほど大変だと思って今の仕事してねェだろ』
「俺が大変だったのは勤務終了後っスから」
『そりゃてめェが軟弱だったからだろ』
「あー!! そりゃもっと聞き捨てならねぇなあ桜井さん!!」

 声を荒げれば電話の向こうの相手は可笑しそうにくつくつと笑う。
 無愛想で掴みどころのない相手ではあったが、嫌いではなかった。だからこそ今でもこうして連絡をとっているわけだが。
 そうして数分の通話を終え、スマートフォンを机の上に置き、代わりに煙草を一本取り出したところで、そろりと襖が開いた。襖の向こうに膝をついてぺこりと小さく頭を上げたのは、この林葉旅館の一人娘、晴佳だった。学校では穂積の教え子でもある彼女だが、今は和服を纏って充分貫禄のある若女将見習いだ。

「穂積先生、お夕飯の支度ができたので今運びますね」
「お、悪いねはるちゃん。もしかして待たせてた?」
「ちょっとだけ。楽しそうにお話し中だったので、誰かなあとは思ってたんですけど」
「ごめんなあ。下んねぇ話しかしてないんだけどさ」

 部屋の前まで運んでいた台車から、晴佳が料理を運ぶ。無料で旅館に泊めてもらうだけでありがたいのに、毎回食事も用意してもらっている。料理自体は賄いと同じようなものだが、料金も払わない男へのものとは思えないほどの高待遇だ。ここの料理人は残り物でなくわざわざ穂積にも旅館の食材を使って簡単な料理を出しているらしい。腕も確かだ。 

「姉妹校って、えっと、月見ヶ丘? の?」
「そ。姉妹校姉妹校っつっても今までほとんど何の関係もなかったのにさ。合同勉強会なんて面倒くせぇことやるらしいんだよな」
「それって夏休みですよね。……噂じゃ風間のところ泊まるとか」
「らしいなあ。……って、なんでそんな噂広まってんの」
「別に広まってるわけじゃないです。風間が生徒会室で吹聴してただけで」
「何やってんだゆきちゃんは」
「知らないですっ」

 創業は林葉旅館と同じくらいだが、昔から規模は段違いだった風間旅館。その跡取り息子である幸晴と晴佳は幼馴染であったにも関わらずここ数年は折り合いが悪いらしい。
 どうせ思春期特有のヤツだろ、と穂積は思っているので二人の関係に特別口をはさんだりすることはない。ウェスターマーク効果なんて言葉もあるが、ここの場合は状況が特殊だ。どうせいつかこいつら結婚して旅館が合併してでかくなるんだろ、それが月9の流れだろ。心の底でそんなことを思っているのは秘密である。

「先生はうちに泊まったらいいのに。近いんだし」

 拗ねたようにそう言うこの子のこの言動も、思春期特有のヤツだ。仕事だからなあ、とぽんぽん頭を軽く叩いて宥めてやる。そこで、ふと思い出した。

「けど同じ時期に向こうの生徒もこっち来んだろ。したらどうせ生徒会が面倒見ろってことになるんだ、どうせならゆきちゃんもこっちに来てさ、生徒交流会楽しくやったらいーじゃん」
「生徒さんを受け入れるのは全然構いませんけど、風間なんてお断りです! どうせ狭いだのボロいだの散々言って騒ぐんですから」
「ま、事実だしなあ」
「せーんーせーいー!?」
「はは、冗談冗談」

 晴佳はしばらくじとりとした目で穂積を見ると、それから「……別に。認めますけど」と呟いた。和服姿は大人びているが、中身はまだまだ子供だ。こちらに赴任した頃から知ってはいるが、中身には見た目以上の成長はないようである。

「はるちゃんは変わんないねえ、昔っから」
「な、なんですかそれー!」
「褒めてんだよ」
「全然褒められてる感じしないですっ」

 子供っぽく怒る晴佳を眺めつつ、煙草を咥えて火を点ける。
 海の上に月が浮かんでいるのが見えた。


2011.11.07(Mon) | ユリ高 | cm(0) | tb(0) |

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