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軽石へちま

Author:軽石へちま
基本自キャラで凄まじく妄想してみる。
隠れ家なのでBLとか黒とか暗とか主。
キャラ崩壊必至。何とも思わないけども。
妄想についてこれる人だけどうぞ。

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3――desert
「しっかし、どう歩いたもんやらっスね」
 
 容赦なく身体を射る日射し。
 揺らめく陽炎。
 苛立つほど青い空は雲一つなく、果てが見えないほど、遠い。
 暑さで揺らぐ空気のためか、あまり遠くまでは見渡せない。しかし、高低差のあるこの砂漠で、今のところは砂以外見えない。
 ルカとシンゴは、肩に掛ける古くぼろぼろなマントを、なるべく腕や首に掛けて皮膚が焼けないよう努めた。そうしていても、半袖の上着から出た腕はジリジリと音を立てて炙られているように思える。地道に一歩ずつ歩を進めながら、手で顔に影を作る。白い砂が陽光を反射して、そうしなければ前もまともに見れなかった。

「下手に歩くと危ないんじゃないですかね」

 砂を踏みしめながらシンゴがルカに言う。

「普通の旅人はそうなんだろうけどな。俺たちは何も持ってないんだから黙ってても干からびて死ぬだけだぞ、多分」

 言い終わるとルカはシンゴに聞こえないくらいの音で舌打ちをする。女王が命じた通りだ。寒い場所よりはここの方が脱落が早いだろう――シンゴはともかく、ルカ自身は。歩けばもちろん体力を消耗し、厄介なことに、歩かなくても、この広さを考えればそう長くは持つまい。休むような場所もないことだし。
 あの王の剣とやらは、女王の命令を執行するためなら、およそどんなこともできるらしい。人間を2人、こんな、どこかも分からないような砂漠に追放してしまうことも。

「だんだん足も砂に埋もれてくし。 うお! 今度は膝までかっ、砂如きに負ける俺じゃねえぞ!!」

 前を歩くシンゴはひたすらに前向きに、ずんずん前に進んでいく。靴に砂が入って熱い、などと騒ぎながらも、その横顔は楽しそうなくらいに見えてしまう。
 あれだけ弟や妹の面倒を見ていたシンゴだから、残してきたものをさぞかし心配しているだろうに、精一杯明るく振舞うシンゴに、やはり胸は痛んだ。
 ルカには、シンゴのように心配する相手も心配してくれる相手も、根本的にはいない。もちろん、シンゴの弟や妹を心配だとは思うし、町の人も自分の身を案じてくれているだろうとは思う。しかしそれは、シンゴが弟や妹を思う気持ちや、その逆とは質を異にするものだろう。ルカには、家族がいない。唯一ルカが、『家族』を思うように、そういった類の感情を持って心配していた相手は、忍び込んだ城のどこにもいなかったのだ。それが、決められた結婚だったりするのならまだ理解はできるが、あの女王は、何と言ったか。

『追放したのよ。――要らないから』

 本当は、『彼女』のいない、あんな廃れた国になど帰っても無意味だと思う。が、自分にはシンゴを巻き込んでしまった責任もあるし、おそらくは不当に追放された彼女を元いた場所、いるべき場所に返してやらなければならない(というよりこれはルカの願望だったが)。
 ――帰る理由がある。目的がある。なら、きっと帰れる。帰らなければ。
 しかし、シンゴに関しては何をしてもあの時阻止すべきだっただろう。シンゴは謝るなと言ったが、後悔と謝罪の思いで胸がいっぱいだった。
 砂に埋もれる足が重い。深く考え込みすぎたのか、頭もガンガン痛んだ。
 シンゴの背中がさっきよりずっと遠いな、と思う。彼は振り返って大きく手を振っていた。

「なーんか向こうに影見えますよー! 町とかじゃないと思いますけど、何もないよりマシですよね! いっやー、目標できてよかったー!」

 そうだな、と返したつもりだったが、声はおそらくシンゴに届いていない。
 目に、曇りガラスのレンズでもはめられているように視界が曇って揺らいだ。
 これ以上は、迷惑なんて、とてもかけられないのに。背中から順に体が重くなって、ルカは遂に膝を砂に埋めた。自分はこんなに軟弱だったのかとびっくりする。

「は、あ、っ、は、―――」

 体勢を保ちきれずに腕を砂につける。砂に触れる手のひらがやはり熱さで痛みを訴える。それも、全身に走り始めた激痛に比べたら可愛いものだ。汗がぼたぼたと滴って、乾いた砂を潤しては吸い込まれていく。
 呼吸の荒さをコントロールできない。この状態の自分を客観的にみたら、無様すぎて笑いを堪えきれないだろう。異変に気づいたらしいシンゴが砂に足を取られまいとしながら近づいてきた。

「ルカさん!! 平気ですか!?」

 返事をしようとしても、呼吸がままならなくてまともな言葉がひとつも出てこず、なんとか呼吸を落ち着けようとするも、その努力はすべて無駄なようだった。
 ルカの身を案じるシンゴがルカの背中を軽く擦った瞬間、ルカは目を見開いた。

「あああああああああああッ!!!」
「る、ルカさん?!」

 激痛、激痛、激痛。先ほどまでの呼吸の苦しさを忘れるくらいに叫んだ。叫んだ後は肺が酸素を求めて再び荒く肩で息をする。
 最初から、痛かったのだ。城で兵士に鞭で打たれた背中の傷が、熱を持って腫れ上がっているのだろう、おそらく。その上、この暑さだ。汗が流れる度に、それが傷口に沁みて強烈な痛みを生み出す。衣服が皮膚と擦れるだけでも歯を食いしばらなければ耐えられないほどの痛みに襲われていた。

「さっきまであんなに軽口叩いてたじゃないスか!! ~~っ、ああもうっ、痛いなら痛いって、辛いなら辛いって、どうして言わないんだよあんた!! 今更遠慮か!? バカはあんたの方だろ!! 遠慮するくらいならこれ以上俺に心配させんな!!」

 シンゴの声が、珍しくとても怒っている。シンゴの声は、正しかった。これ以上ないくらいもう迷惑をかけているのだから、2人で生きて帰るために、最初から痛みを訴えておくべきだったのだ。

「ごめ、っ、シン、ゴ、」
「はー。だから、謝んのナシって言ったでしょうが。……あんな酷いことされてたの知ってたのに、気付かなかった俺も俺ですし」

 ふう、とため息をつくと、シンゴは黙って、ルカの呼吸が落ち着くまで待つようだった。手は相変わらず熱いが、その優しさがルカにはとても嬉しかった。

「……言っときますけどね、ルカさんが死んだら俺一人でなんて何もできないんです。だから、ルカさんに死なれたら俺すげー困ります。ルカさんを死なせないために俺がいる。それは俺が生きるためでもある。ルカさんが正しいと思うから、ルカさんの全部を信じられる。だから謝らないでください。ルカさんが謝ったら、俺も間違ってるみたいじゃないですか。ルカさんが正しいと思うことを、俺も信じます。それを貫くために俺の力を必要としてくれるなら、何だって言ってください。俺を死なせるな、って言ってくれたら俺、全力でルカさんのこと守りますから。ね」

 言うだけいうと、シンゴは爽やかに笑った。空気の暑苦しさを吹き飛ばすような、本当に涼しげで誇り高い笑顔だった。どれだけ自分はシンゴに助けられれば気が済むのか。大分楽になった呼吸を整えながらルカは思う。背中の痛みはまだひかないし、視界もぼやけているが、さっきよりはずっとマシだった。
 ようやく呼吸が落ち着き、ルカは片足を立てて、もう歩けるから、と言おうと口を開いたが、
 
「――ちょっと我慢してください、ルカさん」

 耳元で低く囁かれたと思った瞬間、腹部に鈍い痛みが走った。
 ――黙らされた。
 そう感じるか感じないかのうちに、ルカの意識は沈んでいった。




慎吾は優秀なサーヴァントでもなければランプの魔人でもなく(笑)、普通の男の子です。
きっと誰を相手にしても、この慎吾はこういう対応をするんだろうな、と思う。基本的に間違ったことは誰もしない、って考えるんだろう。
間違ってることなら最初からしない。正しいと思ったからした、その結果が辛かったり苦しかったりしても、あの時点では間違ってない。と思うんだと思う。
特に流風には信用をおいているようなので、一般的な善悪はともかく、ルカの正義を自分も信じようと思ってくれてるみたいです。
けどそれは単なる舎弟キャラだったりとか、自我が無いとかいうんじゃなくて、我を貫き通すよりもずっとすごいことなのかもしれない。
……と思うと、この慎吾はなかなかカッコいいぞ、と思えてくる。
アホだけどな。


この慎吾はなるべく元キャラの口調を意識して(!)、怒るとシン=アスカぽくなるように頑張っています。
最初「あんたって人は……!」ってセリフを入れようと思って思いとどまった。(笑)
流石にそこまであからさまにする必要ないだろ、みたいな。


次の展開が全く思いつきません。(既に挫折です)
追いはぎコンビ(おい)が出たらしばらく一緒に行動させてみたかったりしたのですが、書 け な い か ら ね … !(致命的)
世界観が決まらないのでどこで誰を出すのかも意味不明です。
書き始めて間もないのに、慎吾どっかで殺されないかなー、とか思っていたりする。(可哀想なので自分では殺せない)(この慎吾いつもと違うんだもん!)(流風ならともかく慎吾は殺せない…!!)
創兵君は出したいなあ、とか。
事後承諾で平気だろうか。(まあ出せるまで続くかが問題ですが)


物語的には進まないな。
次、きっと回想シーンと慎吾がやたら奮闘する感じだもん。
やっぱり主役交代じゃないのか。

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2007.06.08(Fri) | rebellion | cm(0) | tb(0) |

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