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軽石へちま

Author:軽石へちま
基本自キャラで凄まじく妄想してみる。
隠れ家なのでBLとか黒とか暗とか主。
キャラ崩壊必至。何とも思わないけども。
妄想についてこれる人だけどうぞ。

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花が咲いたその先で




 幼い娘の手を引きながら、商店街を歩く。夕暮れの賑やかさに娘のみのりは色の違う両目を輝かせてきょろきょろしている。娘のそんな元気な様子を間近で見るのが、母である紗央にとって唯一の生きがいとなっていた。
 実家は元々宝飾店を営んでいた。それなりに大きな会社で、両親はいつも海外で仕事をしていた。顔を合わせることがほとんどなかった両親を顧みることなど、若く思慮に欠けた紗央ができるはずもなく、学生の頃はろくに勉強もせず夜は出歩いてばかり、本当にろくな娘ではなかったなと自分でも思うほどだ。もしみのりがあの頃の自分と同じ生活をしていたなら、間違いなく頬を叩いて矯正させる。そうするのが親の仕事だ。

「おかーさん、きょうはね、ねんどあそびした」
「そうなんだ。何作ったの?」
「ねこ! せんせいにもね、ほめられたの。かわいいねって」
「そっか。みのりはねんどあそび上手だもんね」
「うんっ」

 夕飯はシチューにしよう、と冷蔵庫の中身を思い出しながら紗央は考える。確か鶏肉がまだあったはずだ。にんじんも野菜室にまだある。

「みのり、夕ご飯シチューでもいい?」
「うん! おかーさんのごはんおいしいからなんでもいい! みのり、すききらいしないよ」
「そうだよね、みのりはぜーんぶ食べてくれるもんね。えらいえらい」

 えへんと胸を張って誇らしげな娘を、心の底から愛おしいと思う。
 こうして母子ふたりだけの生活になったとしても、この子を産んだことだけは後悔しない。するわけがない。






 この六畳一間のアパートは、一人で暮らし始めてすぐ借りた場所だ。家賃は安く、今のところ騒音もなく、不便はない。
 キッチンでシチューの用意をしている間、みのりは部屋の隅に置いているテレビを見て大人しくしている。人並みにぐずることはあるけれど、聞き分けは良い子だ。それに、空気を読むのが上手い。紗央がストレスで苛立っているときは更に苛つかせるようなことは絶対しない。偶然かもしれなかったが、そんなみのりに紗央は感謝している。
 高校在学中の頃からだ、親の目がないのをいいことに、男と同棲していた。料理は得意だったし、家事も嫌いではなかった。反面、相手の男は家事が壊滅的だったから、ちょうどいい関係が成り立っていた。それがみのりの父親で、妊娠がわかったのは高校の卒業式目前のことだった。紗央なりに男のことは心から愛していたし、欠点も多々ありはするけれど、それすら大事だと思えるほどの相手だった。相手からも、嫌われていたとは思えない。愛情表現は過多なくらいだったし、とてもいい関係が築けていたと思ったのに、子供ができたとわかった途端に男は掌を返して紗央を部屋から追い出した。その時のことは今でも忘れない。二月も下旬のまだ寒い日だった。手近な鞄に紗央の服を手あたり次第詰めて、紗央に押し付けて扉の外へ追い出し、「めんどくせェもん作りやがって」と吐き捨て、目の前で扉を閉めた。
 ――あたしひとりでつくったものじゃないのに。
 そう思って唇を噛みしめ男のアパートを離れ、歩きながらどれだけの涙をこぼしただろう。道行くひとには奇異の目で見られ、それでも止めることなどできなかった。作りたくてつくったわけじゃない、とはどうしても思えなかった。腹の中に宿る、この子の存在を知って自分は心の底から嬉しかったのだ。一緒にいる家族ができるんだと。

「おかーさん、おてつだいする?」

 見ていた番組が終わったのか、黒髪を揺らしながらみのりがこちらにやって来る。その頭を軽く撫でてやりながら、そうねえ、と紗央は思案する。何を手伝わせるにもまだ幼い。

「じゃあテーブル拭いてくれる?」
「はあい! あ、ちがう、がってん!」
「ふふ、なにそれ」
「ほいくえんでね、おとこのこが言うの。がってん! って」

 思ったよりボーイッシュに育っている娘は、一体どんな風に成長していくのか、今後が楽しみだ。濡れぶきんを手にぱたぱた忙しそうな娘のために、急いでシチューを煮込んでいく。
 男の部屋を追い出された紗央が行く場所など、あとは実家しかなかったが、本当に運の悪いことに紗央の不在の間に帰国していた両親が、何故不在にしていたのか理由を問いただした。学校はどうしていたのか、食事は、寝場所は、などなど。詰問されるままに答え、ついには妊娠していることも告白した。両親は激怒し、未成年に手を出すような男の子供など産むなと怒鳴った。それだけはできないと抗えば、今度は実家さえ追い出された。勘当というやつだ。幸い高校の卒業資格はもらえたので、選ばなければ働き口はある。――身重の体でできることなどたかが知れてはいるだろうが、それでもやらないわけにはいかなかった。子供を死なせることだけはしたくなかった。
 高校を卒業したとはいえ、お世辞にも賢くはなかった紗央ができる仕事などたかが知れていた。一時期は調理師の資格も取ろうと思っていたけれど、金銭的にも時間的にもそんな余裕はなかった。ファミリーレストランのホールの仕事をいくつか掛け持ちして、昼も夜も働いた。いくらか補助が出るにしても、自分のこれまでの貯金だけでは心もとなすぎる。
 このアパートはその頃から借りている。大家も理解がある人で、とても助かった。病院で無事みのりを出産し、退院してもすぐに仕事をせねばならず、みのりを預ける保育園も探さなければならなかった。仕事をしないと育てていけないし、家賃も払えなくなる。お金がないからといって生まれたばかりのみのりを放置していけるはずもない。みのりが乳児のうちは、正直何度も何度も頭を抱えた。
 もっと、この子を産んで育てていくのに、上手いやり方があったのではないだろうか。彼に捨てられることがなければ、父親のいない生活を強いることもなかったんじゃないか。両親ともっと真面目に話し合っていれば、少なくとも今ほどの寂しい思いも肩身の狭い思いもさせなかったのではないだろうか。自分の考えの浅さがみのりをどんどん不幸にする気がして、それでもみのりを手放すことだけは考えられなくて、みのりをきちんと育てていくためだけに、本当にがむしゃらになって働いてきた。食費に裂ける金額は多くないけれど、その中でもできるだけおいしいものを食べてもらえるように、家でもたくさん工夫をした。紗央がすることを全部みのりは喜んでくれて、辛い時は助けてくれて、そばにいてくれて、ああそうだ、こんな家族がほしかったんだとひとり嬉し涙を零したこともある。

「おかーさん、テーブルふけた!」
「うん、ありがとう……」

 嬉しそうにこちらに戻って来るみのりに微笑みかけて、またその頭を撫でようと腕を上げた時、すうっと膝から力が抜け、気が付くと床にうつぶせになっていた。呼吸がしづらい。あ、鍋火にかけたままなのに。

「おかーさん!? おかあさんっ」

 心底驚いた顔で屈んで紗央の顔を覗き込むみのりが、あ、と気づいてコンロの火を消したことに、場違いながら紗央は驚いた。そんなこともできるようになっていたのか。
 かろうじて動く右腕でみのりの頬を撫でる。おかあさん、おかあさん、と涙交じりで叫ぶ娘の声に、大丈夫だよ、と返したいのに声が出ない。
 
(あたしここで死んじゃうのかなあ)

 まだ、みのりにしてあげてないこといっぱいあるのに。ランドセル買ってあげて、入学式に出て、写真撮って、算数の宿題一緒にやって、夏休みの絵日記も、あさがおの栽培も、自由研究も、もっと、もっと、たくさん。あたしにしかしてあげられないこと、たくさんあるのに。父親はいないけど、でも、あたしだけでも、ずっとずっとそばにいてあげなきゃいけないのに。
 ぼろぼろ涙をこぼして泣いていた目の前の娘が、急にぐしぐしと涙を服の袖で拭うと、立ち上がって駆けだした。向かったのは紗央がいつも使っているバッグのところだ。鞄の中を漁って、紗央の携帯電話を取り出すと、ぱたぱたと走って部屋の外へ出ていく。
 何をしようとしているのか、倒れたままの紗央には見えないが、ドンドンと扉を叩く音は耳に入って来る。お隣は一人暮らしの学生だ。あまり顔を合わせることはないけど、真面目そうな。

「おかあさん、たすけてください、おかあさん、いちいちきゅう、してください」

「おかあさんたすけてください、おかあさんが、おかあさんが、みのりの、おかあさんが、」 

 ついに堪え切れずに再び泣き出したらしい娘の声を聞きながら、ゆっくりと紗央の視界は暗闇に沈んでいった。






カンブリア宮殿で日本酒の獺祭の特集やってるんですが、やっぱりこの番組おもしろいな。
うちもワインばっかじゃなくて日本酒もやったらいいのに。


タっくんは炎而くん育てて罪滅ぼしするから多少マシに見えてるだけで、ただのクズってのは変わらないと思うんですよね。第一愛情抱けてるのも相手が炎而だからだ、って自分でわかってるから余計な。
タっくんに捨てられて実家からも勘当された紗央は目の前真っ暗だったろうと思います。それでもタっくんのことは理解できなくても嫌いにはなれないし、みのりを死なせたくないっていう気持ちもあるし、流風ばりに体張って頑張ってきたんだろうなと。本当は正社員がいいんだろうけど余裕もないだろうし。
自分がいてあげなきゃこの子は誰が守るんだ! ってがむしゃらな気持ちは流風とおんなじなんだよな。自分がお腹痛めて産んだ子だから余計そう思っただろうし。


本当は叡一くん出るところまで書いてたんだけど、収拾つかなくなりそうだから切った。
紗央は一応親に連絡してみて、みのりを預かってくれないか聞くんだけど、素性もわからない男の子供なんて面倒みられないと断られ、入院するなら金だけやるから治せみたいな感じで。
そのお金結構な額だったから半分使って入院して、もう半分を叡一くんに託してみのりを預けるとか……。
叡一くんは紗央が運ばれた病院に、たまたま喉が痛くて診てもらいに行ってて、したらロビーで黒髪に片方青い目の女の子が必死で鶴折ってるからちょっと引っかかって声かけたら、その子がうるうるしながら「おかーさんに、せんばづるあげるの」とか言ってるくせに鶴折れてないもんで一緒に折ってあげるとかありそうで……。


しかし紗央って近くに男がいないと輝かないキャラですね。気の強い美人だけど、天海祐希みたいなんじゃないもんな。そばにいる男の人との掛け合いとか、甘えたりだとか、むしろそういったところがないと何の面白味もない。
流風は割と女っ気なくてもいいキャラなんだけど。大和はルミがいないと詰む。ルミはツッコミ相手がいないと詰む。
だから紗央って独り身でいちゃいけないよ、と思う。みのりに父親はいらないかもしれないけど、紗央に相手はやっぱり必要なんだよ。奈央はあんまり泣いたり怒ったり似合わないからさせないけど、紗央ってもう感情のままに我がまま言わせて泣かせて怒らせるのが楽しいから、その相手がいないとやはり面白くない。
めんどくさいけど、面白くないより面白い方がいいよ(謎)
ひとりで正当に頑張ってんのは紗央らしくないんだな。ひとりでぐるぐる行き詰ってるのが紗央なんだよ!!!
だから!!! 頑張るシングルマザーなんて!!! 紗央じゃないんだよ!!!!(力説)
ただし叡一くんとみのりはおいしい組み合わせだから前提条件として必要なのは認める。そういうのは認める。


子供できると基本タっくんはいい顔しないからな……。アンドゥーだったらきっと聞き返した上でフリーズすんだろうなとか……。アンドゥーはほんとに、「ほら、娘って父親に似るって言うだろ、紗央さんせっかく綺麗なのにと思うとやりきれない」とか性別も決まらないうちに方向性の誤った心配をして空と奈央に((なんだこいつ……))って思われてほしい。空奈央の冷たい視線とかいたたまれない。
アンドゥーが結婚する時はツキ高の校長の計らいで全校生徒に発表だと思うんだ、ゆずれない。
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2014.01.16(Thu) | 擬似親子 | cm(0) | tb(0) |

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