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軽石へちま

Author:軽石へちま
基本自キャラで凄まじく妄想してみる。
隠れ家なのでBLとか黒とか暗とか主。
キャラ崩壊必至。何とも思わないけども。
妄想についてこれる人だけどうぞ。

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4――dream a dream
『――明日も、来ていいかな』

 彼女は見るからにお姫様だった。
 別に楽しい話なんてひとつもしなかったのに、彼女はそう言った。
 見るものすべてが珍しい、なんて、馬鹿してるのかと思った。
 いつも城で着ているのだろうドレスそのままで出歩いて、裾を踏んで倒れかけて、その度に困らされた。
 彼女は本当に、砂糖菓子のようにふわふわしていた。壊れやすそうで、こんな普通の町に、特に自分のところになど二度と来るべきでない。ルカは本当にそう思っていた。
 
『来ても面白くなんかないと思うけど?』

 なので、率直にそう言った。面白くないところだ。何の変哲もない、ただの町。
 けれど彼女は大真面目に言い返す。

『面白くなきゃ来ちゃいけない? それなら人間って、一生のほとんどを寝たきりで過ごしてると思うな』
『………例えは面白いけど、そうストレートに言う? つまんないって』

 このセリフを不満そうに言うのも、矛盾した話だった。
 本当は、彼女に、ギャップを感じてほしかったのかもしれない。でも彼女だってひとりの人間で、日常をつまらないとも感じれば面白いとも感じる。彼女にこの風景は珍しいのかもしれないが、取り立てるほど面白くもないのだろう。
 
『あ、ごめんなさい。でもね、お城で感じる面白いことと面白くないこと、ここで感じる面白いことと面白くないことは全然違うの。それが新鮮なんだと思う』
『庶民の最下層にいる俺には全然理解できない。見下してる?』
『そう、かもしれない。断言するのもよくないことだと思うけど』

 彼女が割とあっさり認めたので、ルカは面食らってしばらく次の言葉が浮かばなかった。普通ここは、必死に否定するところだ。王族だからって民を見下したりなんかしない、と。
 ――詭弁とわかっていながらそれを期待したのだろうか。

『……随分あっさり認めるんだ。すごい姫様だな』
『だって、否定するだけ無駄だよ。実際差はあるんだから。そんな上辺だけの言葉、あたしなら要らない。あ、でもでも、見下すっていうよりは、権力だったり富だったり、そういうものの差があることを事実として認めてるだけだよ。それに見下すって表現をあてるなら確かに王族の人間は庶民を見下してると思う。だからってあなたや他のたくさんの人たちにたくさん労働させていいとか、そういう風には思ってない。お父様はそんなに悪い人じゃないの』
『……わかってるよ。君が俺たちを見下してるなんて思ってない。どういう反応するかなってからかっただけだ』
『あ、酷いんだー。あたし、どういう反応だったのかな。印象悪い?』

 悪、くはない。
 王族でなくともこんな受け答えはルカでもしない。自分が王族ならこんな素直には答えずに取り繕うことくらいはするだろう。
 あの返答は、他の誰かが聞いたらもしかしたら怒るかもしれない代物だ。相手を選ぶ返答だったといえる。

『面白い、かな』
『本当? お姉様もきっと同じように答えると思うの』
『お姉さん? ……あ、双子の、だったっけ』
『そう。お姉様もお兄様もとても賢くて、お姉様でもお兄様でも、どちらでも素晴らしい王になれる』

 姉と兄の自慢をする彼女はとても誇らしげで、自慢げに笑う横顔がとても可愛らしいと素直に思った。
 それに、ルカは彼女の姉も兄も知らない。だから、ルカ自身が「すごい」と心から思えるのは、彼女に対してのみだった。そんなこと、なかなか口に出せるものではないけれど。

『ね、だから明日も来ていい?』
『来たいなら来ればいい』
『うん! じゃあまた明日6時に来るから!』
『ちょ、待って、時間指定されても困る』
『どうして? 忙しいの?』

 それもあるけど、と言いながらルカは頭を掻く。
 この町の庶民の生活を全く理解していない。ただの庶民ならまだしも、ルカは身寄りがなくひとりで暮らしている、本当に最下層の人間なのだ。

『時計なんかない。暗くなったら帰って寝る、明るくなったら起きて学校行って、働いて』
『時計は読めない?』
『読める。けど俺は持ってない。だから時間を指定されても俺はその通りに来れない』
『なら時計を持てばいいの』

 ……お前はどこぞの女王様だ、と要らぬツッコミを入れそうになったルカの手を、彼女は取って、何か握らせた。
 ゆっくり手を開くと、金色に輝く懐中時計があった。びっくりして彼女の目を見たが、彼女はそれが当然だとでも言いたげに笑っていた。

『これで待ち合わせできるね』

 帰ればまだあるの、と、やはり庶民の感覚では理解できないことをさらりと言ってのける。ルカは流石に苦笑してしまった。
 そんなルカの真意を知ってか知らずか、微笑む彼女の瞳は、深い蒼。
 ドレスを着ていなくてもわかる、王族たる証拠。

『厄介なお姫様だな、君は』

 ため息交じりに、呆れたように言ったつもりなのに、きっと彼女から見た自分の顔は、笑っているんだろう。
 ……そう、思った。





「―――――ゆめ、……か」

 少しひんやりするくらいの砂の感触が頬に。
 ルカは日陰でうつ伏せに寝かされていた。
 まだ背中が随分痛む。試しに背中に指を這わせると、さっきシンゴに触れられた時と同じような激痛が走った。

「つ、ッ……!!」

 砂を掴んで体を起こす。目の前に太い幹があった。木、らしい。

「木が、こんな所に……?」

 しかし、周りを見渡しても、ここ以外は砂だ。一面の砂。
 そして自分以外に誰もいない。シンゴの姿さえも、見当たらない。
 愛想を尽かしたか、それとも動き回っているのか。どちらにせよ、少しここで休んだ方がいいのかもしれない。
 目を瞑ると、深い蒼の瞳があった。夢の残像。
 触れれば壊れそうだった。自分も、彼女に触れたら壊れるんじゃないかと思っていた。あの時は後悔しなかった。けれど、今は。
 
「追放、って、何だよ……!!」

 あの時の女王の声を思い出すだけで、体中の血が沸騰するんじゃないかと思うくらいに熱くなる。自分のことじゃない。
 彼女が今、どこで、どうしているのか、それさえも聞き出せなかった。もし同じように、こんな僻地に飛ばされていたとしたら。あの子はひとりでも生きるかもしれない。でも、ひとりにさせた自分が許せない。
 泣いていたかもしれないのに。呼んでくれたかもしれないのに。それなのに、いつも、彼女を待つばかりで――。

「あ、――!」 

 ポケットをまさぐる。慌てた手つきで取り出したのは、あの時彼女が渡してくれた、金色の懐中時計。さりげなく宝飾が施してあるそれは、王族が持つに相応しいだろう豪奢なものだった。
 時計の中央に飾られた深い蒼の石が輝く度に、毎日のように夕暮れになると会いに来た王女を思い出す。透き通る深い蒼は、話にしか聞いたことのない、海の色だと思った。
 早く動きたい。早く、できるだけ早く。

「っ、どこ行ったんだよ、あの馬鹿は……!!」

 時計を手に、叫ぶように呟く。
 揺らめく陽炎の向こうに、人影は見えなかった。



次慎吾!!!
その次に影くらい出せたらなあとか弱気にも程があることを思っております。

最初貴久先生を「タカ」で考えてて、もし流風慎吾と合流とかしちゃったら「タカさん」って呼ばれるのかー、と思ってたらとんねるずじゃあるまいし(笑)とか思えてしまって、どうしようか悩んでたのでグッジョブです。(何)
何でこんなにもケレス先生と貴久先生出せないのかっていうと、私が書けないっつーのが8割くらいですけど、流石に、今ダメージ食らったらフェアじゃないだろ、っていうか戦うとか相手にするとか以前にぶっ倒れる気がするので、まず、体力回復してほしい。(願望)


慎吾に言わせたい最大の台詞。

出たな! 灼熱の追剥ブラザーズ!!

センス皆無。(笑)
最近の戦隊モノの方がセンスあるぜ、みたいな。
流風と奈央書いてたらディズニーアラジンが本当に見たくなった。
でも国のイメージは全然アラビアンでもなんでもないという。
(想像力が乏しいからネ私!!)(想像力と妄想力は一緒くたにされちゃ困るね!!)


みんなー、ゲスト原稿って、書くのー?
(だ、大学生に7月ってちょう、きびしい。)

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2007.06.10(Sun) | rebellion | cm(0) | tb(0) |

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