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軽石へちま

Author:軽石へちま
基本自キャラで凄まじく妄想してみる。
隠れ家なのでBLとか黒とか暗とか主。
キャラ崩壊必至。何とも思わないけども。
妄想についてこれる人だけどうぞ。

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またあした


「ふえー、彼氏サン一人暮らしなんだ? まだ若いのに」
「これまでも野島先輩の家にお世話になっていたようですから、独立するだけで本質的には変わりませんわ」
「あたしじゃ考えられないなぁ……」

 みのりも部活の無い放課後、二人でよく行く喫茶店に足を向ける。
 みのりはいかにも甘そうなアイスキャラメル・ラテを頼み、私は紅茶を頼む。いつもはホットで頼むのだけれど、今日はみのりに合わせて私もアイスにした。
 
「で、新居はどんな感じ?」
「広いお部屋でしたわ」
「お兄ちゃんの部屋とどっち広い?」
「断然、炎而様のお部屋の方が」

 真紘さんの部屋も広い。それは父様に宛がってもらった部屋だからで、真紘さんは父様の申し出に甘える時になるべく狭い部屋をと口を酸っぱくして言っていた。当然だろう。一人暮らしにあまり広い部屋など必要ない。
 キャラメル・ラテをストローでかき回しながら、へぇえええ、とみのりは感嘆の声を上げた。あれより広い部屋、ということで相当インパクトが強かったようだ。

「彼氏サンの家ってすごいんだね……。親御さんの持ち物なんでしょ?」
「ええ、そう伺ってます」
「それでお兄ちゃんの部屋よりひっろーい部屋もらってるんでしょ? 芹沢に負けず劣らずって感じ?」
「規模的にいえば芹沢の方が大きい気はしますけれど、」

 するけれど、どうだろう。
 結局同じくらいのような気がしている。
 断定的なことが言えないのは、私が彼の実家のことをよく知らないからだ。
 前に父様に聞いてみたけれど、「炎而に聞いてみたら?」とだけ言われた。あの喋りたがりの父様が自分から話さないのだから、裏社会、とまではいかなくても、そう軽く話すことを躊躇うような家柄、ということなのだろう。

「……けれど?」

 私の沈黙を不思議に思ったのか、みのりが大きな黒と薄い青の瞳でこちらをのぞき見る。

「なんでもありませんわ」
「えー、何でー? いじわるっ」

 こんなこと言ったって分からないだろうし、第一芹沢の構造さえ理解していないみのりだ。縁を切っているとはいえ、その体には芹沢の血が流れている。しかも父様のお兄様、つまりは長男の血が。
 いつひょんなことから芹沢に呼び戻されるかわかったものではない。もし父様も母様も私も一度に死ぬようなことがあれば当然長男に目は行くだろうし。
 ……まあ、そんなことないだろうけれど。

「あ、それはそうと、椿最近野島先輩とも仲良いでしょー? 何、浮気ぃ?」
「どうしてそんな話に。いろいろお話ししているだけですわ」

 みのりが炎而様のことを「彼氏サン」と呼ぶのはもう訂正も面倒だから無視することにしても、野島流風と喋ることが浮気につながるというのがよくわからない。
 単に話を聞いているだけだ。最近エンジさん元気ですかー、とか、その他諸々。この人も私と彼を恋人関係にあると思っているから、無闇に訪ねるのが憚られるらしい。この前彼に会った時にその話をしたら、連絡よこしてくれたら歓迎するのに、と苦笑していた。
 それと、野島流風は私が水城樹理と仲が良いから、ということでもよく話をもちかけてくる。私の記憶している範囲では随分と仲が悪かった気のする二人だが、いつの間にか仲良くなっていたらしい。……もしかしたら、野島流風が一方的に、という可能性もあるけれど。

「人の話ばかりするのはよくありませんわね、みのり?」
「んー? あたしに浮ついた話はないのだよ」

 ストローでグラスの中の液体を吸い上げ飲み込んでから、みのりは可愛らしく笑った。無いわけがない。私よりずっと年相応で、母親譲りの顔立ちのみのりが。

「冬二さん、でしたか? 大分好かれていたでしょう?」
「え、まあ、いや、ねえ。目がおかしいってことで」
「まあ。お母様を貶すものではありませんわ。よく似ているんですから」

 それを言うと、流石のみのりもそれだけは自覚しているのか、うう、と唸ったまま黙ってしまった。まあ、何も言わないのだから進展も後退もないのだろうなとは思う。あまりしつこく言うと怒り出すのでそれ以上は言わないことにする。
 アイスティーを飲み干して、携帯のディスプレイで時刻を確認すると、もういい時間だった。席を立ってお代を支払う。大抵いつも二人で来るから、二人分を交代で払うことにしていた。今日は私の番。
 ドアベルを鳴らして外に出、帰ろうと歩くみのりとは逆方向に私は向かう。みのりがまた不思議そうに振り向いて私を見た。

「どーしたのー? どっか寄るとこあるなら付き合うよ?」
「いいえ。今日はこれから約束が」

 一時間後に、彼と会う約束がある。
 そこまで言わなくても誰との約束なのかわかったらしいみのりは、あーあ、とわざと大きなため息をついた。

「幸せそうで羨ましいですねー。はいはい、あたしはさっさと帰って宿題でもしてますよーだ」
「それが賢明ですわ」
「何よそれー、皮肉って言っただけなのにっ」
「みのりが宿題なんて言葉持ち出しては皮肉に聞こえませんわ」

 ふてくされてみのりは私に向かって子供のように舌を見せると、軽やかに走っていく。夕焼けの中、横断歩道の手前でみのりは振り向いてこちらに大きく手を振った。

「……また明日」

 小さくなるいとこの背中に、私も小さく手を振り返した。






未来話書きたいなあと思って。
椿とみのりのツーショットは可愛い。なんていうか可愛い。
絶対最後にはバカップルになると思う椿と炎而くんってのもいいんだけど、この無意識時代が一番アホっぽくていい。しかも椿が高校卒業するまではこうやって会ってたのかなあとか思うとそれはそれで。(何)
ラストより後の「その後」は流石に過程が無いと書きづらい。この時点なら炎而くん卒業後だから書けるんだけど。


椿は炎而くんが何の仕事してるのかしばらくわかってないといいなあ。
と、思いました。(何)


もう眠いです。
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2008.06.29(Sun) | 未来話 | cm(0) | tb(0) |

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