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軽石へちま

Author:軽石へちま
基本自キャラで凄まじく妄想してみる。
隠れ家なのでBLとか黒とか暗とか主。
キャラ崩壊必至。何とも思わないけども。
妄想についてこれる人だけどうぞ。

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華を連れ歩いた



「あんま海の近くいると、髪が潮でやられるぞ」
「いーの。後で髪洗うもん」

 左様でございますか。
 人がせっかく髪を案じてやったというのに。
 波を見ながら砂浜を歩く、午後十一時。粗方イベントも終わって、人のいない砂浜。葉山が先頭、俺はその数メートル後を歩く。普通こんな時間に外出歩くなんて教師に咎められそうなもんだが、うちの学校はいいんだか悪いんだかそういった指導はほぼされない。
 空先生なんかはうるさそうだけど、あの人に何か言われたら口答えしたくなるし、この臨海学校には看護師である彼女もご同行ということで生徒に口出しする暇なんてないのだろう。
 俺の首には、この前貸してやったタオル。ついさっき返されたばかりのそれは綺麗に畳まれていたが、手に持っているのもなんだか違和感があったので首にかけている。

「伸ばしてんの、髪」
「ん? んー、どうだろ。ここまで長いと切る気もなくなっちゃって。あとは惰性、って感じ。長い方が好き?」

 自然にそう問われる。
 内心、少しびっくりしながらも表情には出さずに、どうだろう、と答えた。

「短いよりは長い髪の女の方が見慣れてるな」
「あ、何? 元カノとか?」
「違う。うちの姉はお前よりもっと長いんだ、髪」
「へー。あたしこれでもかなり長い方だと思ってたんだけど、もっとなんだ!」

 頷く。
 姉様はまるで平安時代の女のような髪の長さだ。
 真っ黒で、あれだけ長いのに驚くほど綺麗な髪をしている。
 あの髪を毎日見ているから、どちらかといえば長い方が見慣れているし、自分としても見ていて落ち着くだろうと思う。

「手入れとか大変なのか、やっぱり」
「当然! あたしより長いならお姉さんも絶対大変だって! 洗うのも大変だし、乾かすのも大変だし! あたしくせっ毛だからセットも毎朝大変!」
「くせっ毛?」

 見てわかるでしょ、と葉山はくるりと振り向いて、自分の髪を摘んで見せた。
 長い髪が緩く波打っている。

「綺麗に巻いてるから、あれだ、パーマか何かかと思ってた」

 ヘアスタイル云々には疎いが、俺の中でのくせっ毛のイメージはどうしようもないくらいの天然パーマのようなものだ。そうでなくとも、葉山の髪は自分でそうしているんだろうな、と思っていたくらいだから、葉山に似合っていたし、自然だった。
 葉山は、へ、と驚いた様子で自分の髪を見る。

「そ、そんなに普通、かなぁ?」
「いや、俺が疎いだけかもしれないけど」
「それも、そうか……。ううう、どうしようかな、ストパーかけようかと思ってたんだけどっ」
「別に変えなくても。ストレートの女なんて腐るほどいるだろ」

 それにも葉山はきょとんとした顔をした。 
 まあ、手入れが大変だから変えたいってなら俺が文句言う話でもないんだが。
 ……そもそも、文句じゃないし。

「……じゃあ、やめよう、かなあ」
「やめとけ。金の無駄だぞ」

 それは切実な問題なのか、俺がそう言うと葉山は、そうだよね、と納得するように頷いた。
 軽く振り返ってみてみると、宿舎からかなり遠ざかってしまった。戻った方がいいかもしれない。そう提案するより早く、葉山もそれに気付いたらしい。方今転換して俺の方へ歩いてくる。

「美容院行かなくていいやー、と思ったら一日得した気分」

 今度は俺の隣に並ぶ格好になる。葉山のスピードに合わせて、宿舎へ歩を進める。
 ――あまり意識していなかったが、葉山は普通の女よりは少しずれてて、意外と可愛い奴なのかもしれない。その上、多少面白い。
 改めて、こいつの中の俺の設定を思い出すのだ。華道の家元の長男で、金持ちで、傲慢で、放課後に同じ学校の学生を殴るような男だ。そんな男の一言で、髪型を変えようとするのをやめるなんて、なんだかおかしい。普通ならこうして話をすることもないだろうに。
 興味が湧く。
 タオルを返された今、何もしなければ何もないまま終わるのだろう。このまま宿舎に帰って、また今度、とでも声をかけあって、それで。

「……得したなら、その得使って祭でも行くか」

 俺にしては本当に珍しく、自分から女子を誘った。
 イエスかノーか。変に勘ぐられるか。どれでくるだろうと考えていたが、葉山の返答は予想より少しずれていた。

「……それって結局美容院に行かなきゃいけないのでは」
「……いや、まあ、別に浴衣着なくてもいいし、行きたいなら行けばいいし」
「お祭り誘うなら浴衣着ろとか言ってよねー! 何、水城やっぱり勉強忙しいって断られた?」
「は?」

 誘ったのは今が初めてなのだが。
 どうやら、流風がアウトだったから自分に誘いが来たものと思っているらしい。下手に勘ぐられるよりは余程気が楽だったが、それはそれでなんだか複雑な気がしないでもない。

「なんかお前、……どうしようもないな」

 そう思ったら最近の自分もひっくるめて、葉山を取り巻く世界が何となく面白そうに見えて、俺は笑いながら葉山の頭をぐしゃりと撫でた。
 どうしようもないのは自分のような気も、している。

「ちょ、やめっ、どうしようもないって何よ!? 髪!?」
「そういうことにしとけ」

 潮風で少しごわついた髪は、それでもやわらかかった。







書いてると、大和が普通の男子してる。
基本的に女子には表向きただの爽やか気取ってるけど、実際付き合ってみると酷い鬼畜なもんだから云々。
ルミは逆に、大和はそういう人だって知った状態から入ってるから興味も湧くし、優しくなれるんだろう。
こいつ相当ルミ好きじゃないか、とは思うけどなかなか動かない。動いたら動いたで止まらない子だと思う。
つーことで次がお祭りデート。書きたいターニングポイントがいろいろあって。大和楽しいから経過も書いてるんだけど。
小夜ちゃんと会うところとか書きたいかも。そのためには花鳥風月進めないとなあ。


さすがにもう眠いので寝ます。

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2008.08.13(Wed) | 大和中心 | cm(0) | tb(0) |

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