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軽石へちま

Author:軽石へちま
基本自キャラで凄まじく妄想してみる。
隠れ家なのでBLとか黒とか暗とか主。
キャラ崩壊必至。何とも思わないけども。
妄想についてこれる人だけどうぞ。

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interlude-Ⅱ―――on the way



「殺そうとまで思ってた奴を助けなきゃなんないなんて、皮肉っていうか残酷っていうか、……ここまでくるとあの女王、ここまで計算してたんじゃないかと思えます」
「さすがにここまでは考えてないだろ。運が悪かったんだ」
「あの兄貴も兄貴ですよね!! あの盗賊の居所知ってるヨー、ってだけなら親切な人で済んだのに!!」
「在り処が分かっただけありがたいと思わないとな」

 思ってもいないことをよく言えたものだ、とルカは思う。
 助けると約束した。助けてやってもいいとは思う。あんな人間でも、必要とされているのだから、必要とされている場所に戻る義務がある。必要とされるだけで人は救われるものだ。そのありがたみも、ルカはよく分かっていた。
 少し前ならそれで納得していた。ずっと決められた枠の中で生きていたから、それにはみださないようにしていた。国に対してそこまで従順ではないと自分では思っていたが、そんなのも子供の甘い考えだったと思い知らされた。反逆者として、確実に枠からはみ出してしまった今、自分を縛るものはひとつもない。それは選択の幅が広がることを意味しているが、何かに縛られなければ暴走してしまう。自分でルールを決めていかなければ。

「……それにしても、……国ってのは広いもんなんですねー……。馬で北に向かって丸一日って、どんだけなんですか」

 商人兄弟の兄にさらりと『真北に向かって丸一日も馬を走らせれば城があるよ』などと言われた時は流石に殴ってやろうかとルカも思ったものだが、馬という基準を出すからにはきっちり馬二頭を二人に貸し与えてくれたので、そこは目を瞑ることにした。

「時間の勘定間違えてるな、あいつ。一日かかって城に向かって、助け出すの何分だと思ってんだか」
「警備はザルだって言ってましたけど、普通城って警備ものすっごいっスよね。俺あの時城忍び込むの結構苦労しました」

 あの時、というのは『あの時』しかないだろう。相手が残酷な女王とわかっていながらその目の前に立ちはだかった、あの時。 
 隣で馬を走らせるシンゴを横目で見ながら、あの時のシンゴを思い出していた。
 同じ道を辿ったのなら流石にあの時のルカでも気付くだろうし、そもそもシンゴがルカと同じ道を辿れたとは思わないのだ。

「……あの時お前、どっから入ったんだよ」
「へ!? え、えーっと、どっからだっけ、……ルカさんと同じかもしれないです!」
「馬鹿言うなよ。そんだけでかいお前が城壁登れるなんて思ってない」
「え、……ルカさん、城壁を……? ……てっきり俺、同じとこ通ったとばっかり……」

 忍び込むと決めたから、誰よりも冷静になったつもりでいて、その実一番冷静でなかった。他にも手はあったのかもしれないのに、高い城壁を登るなんていう無謀な手しか思いつかなかったのだ。やってやれないことはなかったが、相当な高さのある壁を登っていくのには体力をかなり消耗して、そのせいで簡単に捕まってしまったという言い訳さえ思いつく。
 ルカより身長も高く、体も大きいシンゴが同じ手を使えたとは思えない。なら、シンゴはどうやってあそこに辿り着いたのか。

「で? どうなんだよ。隠しても仕方ないだろ?」
「そうですけど、えっと、………あれ、……あはは、こっち来たとき頭打ったのかな、覚えてないです!!」
「はぁ? 何言ってんだよお前さっき、」
「あははは、いろんなことありすぎてすぱーんっと抜けちゃったんですね、うん! つーかルカさんが城壁登ったなんて驚きですよ! 城壁登るなんて危ないし、確実じゃないのに。……ほんっと、冷静じゃなかったんですね」
「う、うるさい! そんなこと分かってる!」

 シンゴが何かを隠したがっていた。
 何を、どうして? 隠していたって仕方ないことなのに、シンゴは努めて明るく笑いながら、話題を逸らそうとする。
 これ以上話を続けたら、シンゴは怒るだろうか。知りたいと思うのは、我侭だろうか。自分はシンゴに迷惑ばかりかけているというのに、シンゴが困るだろうことを突っ込んで聞こうとするなんて、そんなの薄情だ。

「……ったく、……何かあったらちゃんと話せよな。俺お前よりずっと頼りないけど、俺がお前のためにできることなら何だってするから」
「……なーに言っちゃってんですか! ルカさんは頼りになります! 無茶するけど賢いし、無理するけど大人です。……俺は、ルカさんを守ってあげることくらいしかしてあげられないですけど、それなら俺でも精一杯できます」

 シンゴは、言葉もその視線もいつも真っ直ぐなのに、時折それが曇って寂しそうに見える。それに、シンゴはルカほど賢くはないが、とても勘が冴えることがある。今乗っている馬だって、単に馬が利口なだけではなくて、シンゴはすぐに乗りこなしてみせていた。知識勝負をさせたらルカが勝つかもしれないが、人間的な面でルカはシンゴにきっと敵わないと自分でも思っている。だから、そんなに卑下することではない。シンゴにはもっと、いつものように胸を張って真っ直ぐ前を見ていて欲しいと思う。

「……嬉しくないぞ、それ」
「けど、俺がそうしたいんです。そのために俺くっついてきたんですし! よっし、ほら急ぎましょう! 遅くなったらあの兄貴何言い出すかわかったもんじゃないですよ!!」

 シンゴが馬の速度を上げた。
 ルカもその後を追う。シンゴは真っ直ぐ前を見ていた。
 ルカはシンゴがいてくれなければ立つことさえままならなかっただろうに、シンゴは、一人で立って、何かを見据えて、時折絶望しながらも、目を逸らすことだけはしていないようだ。

「……ほんと、強いなお前は……」

 ここへ来てからもう何度目かになる言葉を、ルカはそっと呟いた。





地図を考えてないので、位置関係が分かりません。(爆)
北進という言葉を使いたかったのかもしれない。使ってないけど。
本当は本編の続きにするつもりだったけど中途半端なので幕間扱い。
そろそろ主役交代の時期ですよ!(爽)
馬はきっとエイイチ君が2頭用意してくれてる。そこそこ賢い子を。
砂漠が終わったら主役交代というか、別ルートっていうか、また書き方変えなきゃいけないんだけど。
本当にこのシンゴは別物だな。スザク並にバカで謎の多い奴だ。(さっきまでコードギアス見てた影響です)


どっかでこんな話はしなきゃいけないんだろうな、と思って。
いつまで続くのか謎だけどね!! ちらほらわけわからん台詞は出てきてるけども伏線ってほどじゃないし、何よりも王道だし、シンゴもいつか背中で語れる男になるだろうか、とか思って楽しみにしてます。
この世界で最強なのは多分アンドゥー。私の贔屓だけども、設定が壮大すぎる。(笑)


さて、助け出す前に勉強しないと……。何やってんだ私。

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2007.07.17(Tue) | rebellion | cm(0) | tb(0) |

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