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軽石へちま

Author:軽石へちま
基本自キャラで凄まじく妄想してみる。
隠れ家なのでBLとか黒とか暗とか主。
キャラ崩壊必至。何とも思わないけども。
妄想についてこれる人だけどうぞ。

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君と生きる世界の香り 2



 俺が払う、と言ったら葉山はそれを猛然と拒否した。
 こういうのは自分で全部やらなきゃダメ、らしい。って言っても、数ある毛糸の中から俺のサイズのものを編むとなれば安い買い物ではないだろう。一般の手芸店でなくわざわざ百貨店の中に入っているような手芸店に来ているからモノも割高だろうし。飲み物の一本や二本なら俺も甘えるところだが、こういうところは素直に金持ちに甘えてくれる方が楽なのだが。
 店員にアドバイスを受けながら慎重に毛糸を選び、かなりの数を買って袋に詰めてもらっていた。……まあ、葉山がそれでいいならいいんだけど。俺が深く口出ししては悪い気がする。

「ちゃんと冬までに編むわよ、部屋着くらいにはなるように」
「もう冬入りかけですけど?」
「うるさいっ、……あんたの誕生日くらいには間に合わせるから」

 買い込んだ毛糸が詰まった紙袋は俺が持って、百貨店から駅までの道を歩く。
 サイズはさっき店員にアドバイスを貰うついでに店で測ってもらったから、この意気だと今日からでも編み始めるのだろうか。糸とか針とか大嫌いな俺から言わせれば物好きを超えて気違いなんだけどな、編み物やるなんて。
 ……ん?
 引っかかる。

「お前、俺の誕生日知ってたんだ?」
「何よ、知ってちゃ悪いですか」
「……いや」

 教えた覚えはないから勝手に調べたのか。流風あたりは知ってた気がするからやっぱり流風経由、か。
 
「けど、だからってこんな馬鹿高いの買わなくたっていいだろ。俺が払ったのに」
「何それ、あんた自分の誕生日プレゼント自分で買う?」
「別に、ご褒美だ何だって解釈はいくらでもあるだろ。お前が編んでくれるならその分余計に金払ってもいいくらいだ」
「……馬鹿じゃないの?」
「馬鹿で結構」

 そう言ってやると、葉山は照れたのかばしんと俺の背中を叩く。このやり取りにもいい加減慣れたということなのだろう。
 関係に名前がつくと、態度はやっぱり変わるものだ。自分はそうならないだろうと思っていたのに、“聞かれないから言わなかった”自分は一体どこに行ったのか。

「悪い、今日送れない」
「だから送ってくれなくていいって言ってるでしょ? 出かけるの?」

 改札が近づいて、紙袋を葉山に渡す。
 普段時間がある時は大体最寄の駅まで送ったりするのだが、今日は例の約束があるから時間的に無理だ。
 ちょっとな、と答えると、葉山はすまなそうに笑った。

「忙しいのにごめん、付き合わせて」
「お前の約束の方が先だったから、構わない」
「ほんと、馬鹿みたいに真面目よねー。都合あるなら断ってくれてよかったのに。いつでもよかったんだし」
「俺の誕生日に間に合わせるってんなら、いつでもいいわけじゃないだろ」

 今日に限らず、いつでもいいというわけではないのだ。
 約束は果たされるためにある。相手を大事に思うなら尚更だ。果たされるまで相手を拘束するもの、それが約束だ。だから俺はいつでもこいつとの約束は第一だし、破る気は毛頭ない。

「ぜったい間に合わせるから」
「期待してますよ」
「何その気の無い返事っ」

 今度は嬉しそうに顔を綻ばせた葉山は、俺に手を振って駅の人ごみに消えていく。
 その後姿を最後まで見送ってから、ポケットに手を突っ込んで携帯を取り出す。思ったより遅くなったかもしれない。まあ、後から入った用事にこちらが都合を合わせるのだ、これくらいでも平気だろう。

「俺だ、今駅の前にいる」

 自分自身と、家の構成員としての生活を行き来する。
 その橋渡しをするリムジンは、電話をしてものの数分で俺を拾った。





 芹沢家は今のところ、姉様が継ぐということで一応の合意を得ている。
 父様はもう老体で体を壊すこともしばしばある。本気で跡継ぎを考えなければならない頃にきているといえる。
 本来なら長男が継ぐべきこの家、かつての長男は今芹沢に籍を置いていない。このごたごたと、当主になれば制限ばかりで面白くないからと出て行ったようだった。だから今の芹沢家の長男は俺ということになる。が、俺はまだ高校も出ていない未成年で、若すぎるからと姉様が父様に対して強く出て首を縦に振らせたのだ。他にもいろんな理由が姉様を決意させたのだろうが、俺の存在は一際大きく影響していただろうと思う。

「食事の席に遅れまして申し訳ございません」

 制服姿のまま、襖を開けて正座で挨拶をすると、既に膳の前には藤色の着物姿の姉様と、何人か知った顔があった。もう何年もこうして姉様の補佐をしていろいろな人と食事をする機会を持っていると、初対面というのは最近は少なくなってきた。
 固くならないで席につきなさい大和君、と声をかけられ、一度頭を下げてから、姉様の隣の膳の前の腰を落ち着ける。

「随分貫禄も出るようになったじゃないか、大和君」
「お陰さまで」
「幾つになるんだ?」
「今年で十八です」
「ならもう十分大人だなあ」

 酒を豪快に呷りながら、うちに花を提供している店のオヤジが笑う。
 ああそうだ、十八は十分に大人だ。

「大学には行かないで家に入るんだろう?」
「大和にはちゃんと大学に進学してもらう予定ですわ。家のことで苦労してほしくないですもの」
「……姉もこう言ってくれているので、甘えて進学しようかと思ってます」

 こう言うと、反応は大体二手に分かれる。
 なんて弟思いの姉、姉思いの弟だろう。という意見と、女が家を継ぐのかという意見。
 どちらも正当だろう。特に後者は、うちみたいな旧家ではよりもっともらしく聞こえる。
 このオヤジは、やはり長いことうちと付き合いがあるからか、後者だった。付き合いが長いからこそ、この事実は随分前から知っているはずなのだが、それでもやはり腑に落ちないらしい。
 やっぱり夕霧さんみたいな美人はいい人にお嫁に貰われるのが幸せだろう、とよく言われる。それは暗に、旧家が女を当主にするなんて、という意味が込められている。ごもっとも。しかし、それをもろともせず毅然と立ち向かう姉様は、いつ見ても美しいと思う。
 十も離れたたった一人の姉。両親なんていないも同然だった俺にとって、ただ一人の肉親。この人を苦しめることも悲しませることも、俺はしたくない。




「ごめんなさいね、出かけていたんでしょう?」

 帰りのリムジンで、姉様はやっぱりすまなそうに言う。

「気にしないでください」
「お付き合いしているんでしょう? 今度私にも会わせて頂戴ね」
「祈山さんのお嬢さんになら」

 その名前を出すと、姉様は肩を落とした。
 目を伏せて、ぽつりぽつりと言葉を落としていく。

「大和、あなたはそんなこと、」
「家を継ぐ重責を姉様ひとりに押し付けているんです、僕だってそれくらいしますよ。小夜子さんは気丈な方ですし、気さくな方でもありますから僕としても一緒にいて飽きません」
「だって、今日会っていたのは違う子なんでしょう? ダメよそういう、……可哀想なことは」

 何も知らない子供ではいられないのだ。いくら姉様が身を挺して俺を守ってくれているとしても、結局俺は芹沢の一員で、その血が流れていて、すべて自由になる気がしているだけで本当は縛られてばかりの人生を送るのだ。
 幸せは無限だろう。苦しさが少しでも和らぐのなら、それは幸せと呼んでいいと俺は思う。

「姉様、僕も小夜子さんも子供ではありません。自分がどんな家に生まれたのか、どう振舞っていくべきなのかちゃんと理解しています。小夜子さんにはちゃんと心を寄せる人がいるのを知ってますから、お互い様なんですよ」

 好きで、好きで、どれだけ伝えようとも結末が見えているから、それを最初から知っているから、せめて記憶に留めてもらいたいと思う。
 俺も、“彼女”もそうなのだ。
 一番簡単な言葉で。一番早く伝わるように。何度でも。

「そういう生き方しか許されてないんです、僕たちは」

 姉様が口を噤む。
 俺も“彼女”も、本当に好きな相手と離れるのは当然だと思っている。その考えに間違いはないとも、思っている。
 姉様だけが違う。姉様はこれでいてなかなか強かだ。芹沢という家の中で、姉様だけが、一番欲しいものを側に置こうとしている。俺にはきっと、そんな生き方もできないのだろう。俺が末っ子だから。一番下だから。
 それ以上姉様と会話をすることはなかった。朝から学校だったからかそれなりに疲れている。俯いて目を閉じると、簡単に意識を手放すことができた。



 屋敷に着いたのは、日付の変わる少し前だった。
 母屋に戻る姉様に挨拶をして、俺はひとり離れに戻る。
 居間に鞄を放り投げ、グレーのソファーに寝転んで、ポケットの中の携帯を開く。
 着信とメールが一件ずつ入っている。着信は葉山からで、留守電はない。メールの方も確認してみると、それも葉山からで、開いてみると写真が添付されていた。
 編み棒に絡まる黒い毛糸。ほんの少しだけ編み始めているらしい写真だった。本文は、『どーだ!!』と自慢げな一言のみ。ガキかよ、と思いつつ、電話をかけ直すことにした。
 五回ほどのコール音の後、はいっ、と耳慣れた声がする。

「悪い、寝てたか?」
『いやいや、起きてるよまだこんな時間なんだし。続き編んでたから取るの遅れただけ』
「やりすぎないで寝ろよ」
『下手に心配されると気色悪いからやめてくれるー?』

 耳元から聞こえるくすくす笑う声。
 起き上がって背もたれに思いっきり寄りかかってその声を聞く。

『用事終わったんだ?』
「まあな」
『お姉さんが家継ぐのにあんたも忙しいんだ』

 ――それは。

「……男の俺が全部おねいちゃんに任せて傍観ってわけにいかないだろ」

 時計の針が見えるようだ。
 終わりが、見える。

『あんたが継いでも上手く行きそうだと思うんだけど。性格に爆弾抱えてるけどさ』
「余計なお世話だってーの」

 毛糸を何玉編みこんでいこうとも、終わりがくる。

「遅い時間に電話して悪かったな。早く寝ろよ」
『うん、わざわざありがとね。……おやすみ』
「おやすみ」

 携帯を閉じると、再び体を倒した。脱力感に襲われる。
 風呂に入って早く寝なければ。


 ――男の俺が全部おねいちゃんに任せて傍観ってわけにいかないだろ。


 その通りだ。
 だから俺は。




____________________________________

追記はいろいろ愚痴ってるので見ないことをオススメします。

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大和さんはどんだけ彼女好きなんだ、っていう。
芹沢さんちに関してはルミがすっごく強いから、そういう点は野島さんちと違うかも。
野島さんちは何だかんだで慎吾がぐいぐい引っ張っていく感じだし。
芹沢さんちは大和主導と見せかけて、かなり大和自身臆病な部分があるからそこを補って余りあるくらいなのがルミ。
いつになるかわからんけどファーストキス云々もプロポーズも全部ルミからだったりする。
あれ? いつから大和ってヘタレになったんだろう!(爽)


2限のアフリカの授業出ようと思ってたんだけど、今まで友達にとっててもらってたプリントたちをあろうことか紛失し、血眼になって探してたら2限出られなくなり、しかも何故かリビングの意味不明なところに吹っ飛んでました。
3限出ようと思ってたけどお昼だし!(何)
とりあえず予備校だけ行きます。その後妹とサンシャイン行く予定。


昨日予備校帰りの電車でおかんから電話かかってきまして、私基本的に電車とかバスの中で電話が来ると問答無用で切る人なんですよ。電車とかで電話してる人見ると殴りたくなるので自分はやりません。なのでメールを返したところ、途中の駅で降りろと。
何事かと思ってそこで下りて電話返したら、知らないオバサンが出て、おかんが忘年会で飲みすぎたらしいと。もうその時点で自分の親といえど殺意が湧きましたが。
夕飯も食べてないし、おかんが忘年会だから夕飯マックとかで買って帰ろうと思ってるのに途中で降ろされタクシーに乗せられ、おいおいチャリ駅なのにどうしてくれるよ、と車中ずっとイライラしてました。しかもおかんの会社の酔いどれババアに絡まれて頭カチ割るぞこのクソババアと本気で思いました。これだから酒でテンション上がりまくる連中は好きじゃない通り越して嫌いなんです。
多少のアルコールは人間関係を円滑にすると言いますが、それはあくまでも多少であって、饒舌になるくらいまでなら許せるっていうかそれは寧ろいいことだと思うのですが、ああいうのは無理。
受験生使うのいい加減にしろと思いました。
同じような電話が妹のとこにもかかってきたらしいのですが、奴はその時自宅でバイオハザード見ながらネットで種運命サイトを漁り、キラシンに目覚めたそうです。
私はシン絡みのBLならシンアスしか認められません。王道だろシンアス。
生意気年下攻めが好きらしい。
ちなみに妹は昨日誕生日でした。何も買わずに帰ったら怒られたので、スタバのタンブラーに入れてもらったアイスティーを飲ませました。


この前友達と一緒に行った目白のカフェに昨日も行ってきました!
うん、いいですよ。スコーンがおいしい。生クリームちょっと多いけどおいしい。
割引券使おうと思って行ったのに忘れるとか。(笑)
チョコチップとアールグレイは試したのですが。アールグレイのスコーンかなりおいしいです。
紅茶の味すごくする。しかしああいうスコーンってチェリーとかレーズンの方が一般的なのかな。
試します。50円引券2枚もあることだし。

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2008.12.12(Fri) | 大和中心 | cm(0) | tb(0) |

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