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軽石へちま

Author:軽石へちま
基本自キャラで凄まじく妄想してみる。
隠れ家なのでBLとか黒とか暗とか主。
キャラ崩壊必至。何とも思わないけども。
妄想についてこれる人だけどうぞ。

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ということで。



 この家は全体的に、立てつけが悪いです。
 窓を開けるにも一苦労。がたがた音が鳴って、力もかなり必要。最近はなんだか少し強い風が吹いたら家ごと崩れてしまいそうな音をたてます。お父さんは「仕方ねぇな、そのうち俺が建て直してやるから楽しみにしてろよ」と胸を叩いたりしていますが、いつになるかは定かでありません。すきま風が寒くてある日突然凍死、なんてこともありえるかも。
 まずがたがた言わせながら窓を開けて、それから雨戸を開けると、びゅうっと身を切る冷たさの風が顔に当たります。まだ寝起きで寝間着のままなのでこの寒さは厳しいです。すぐに窓を閉めて、レースのカーテンを閉めます。

「おはよう、椿」

 その風の強さでお母さんが目を覚ましたみたいです。私の部屋の扉を薄く開けて、お母さんがこちらを窺っています。お母さんは向かいの部屋でお父さんと一緒に寝ています。お父さんは割と早起きな人で、お母さんが起きてる時間にはもう起きてることが多いです。きっとお父さんはもう起きているんだと思います。
 私は振り向いて、軽くお辞儀をしていつもの挨拶。

「おはよう、お母さん。今日も雪みたい」

 そうね、とお母さんが笑います。それからぎしぎしと木の軋む音を立てながら、お母さんは階下へ下りて行きました。
 あくびを噛み殺して、私も寝間着から制服に着替えるためにパジャマのボタンを上から外します。寒い季節の着替えはいつも一苦労です。パジャマの上を脱いでキャミソール一枚になって、もう一枚薄い長袖を着ようと袖に腕を通すと、

「姉ちゃん! 学ランのボタン取れたからつけてー」

 ……ひとつ年下の弟の薫が私の部屋に飛び込んできました。

「姉さん!! シャツのボタン取れてるから直してー」

 続いて、薫の兄で私の弟の葵が。
 私は寒い部屋にキャミソール一枚で、弟とはいえ年頃の男性が入ってくるのには、かなり、抵抗があります。
 なのにこの弟たちは。

「「あ、着替え中? 待ってるから早く着替えなよ」」

 と声を揃えて言ってくれます。まったくありがたくなんかありません。

「……わ、」

 わなわな震えながら声を出すと、葵と薫の二人は、「わ?」と二人同じ顔をして首を傾げました。

「わかったから早く出て行ってー!!!!」

 すぐ近くにあった枕とくまのぬいぐるみを思いっきり二人に投げつけると、減るもんじゃないしいいじゃんかぁああ! と騒ぎながら二人の弟達は退散していきます。
 いつもこれだけ怒るのに、これと似たようなことが月に二度三度は必ずあるから、学習能力がないというよりももう確信犯なんだと思います。
 薄い長袖に腕を通して、その上から制服のセーラー服を被ると、思わずため息が出てしまいました。




「もう、葵も薫もいい加減椿からかうのやめなさいよね。高校生なんだから」

 着替えを終えて階下に行くと、お味噌汁の温かい香りと一緒にお母さんのそんな一言が聞こえてきました。
 葵と薫は、私のひとつ下。一卵性双生児の兄弟です。お父さんに似て図体大きいくせにいつまでも子供みたい。家でも学校でも、よく私にちょっかいを出して遊んでいます。だから私は遊ばれているわけで、すごーく腹が立つんだけど身長差がありすぎて抵抗空しく、となることが多くて、残念。

「この年の姉弟が仲良いってなかなか喜ばしいことだと思うんだけどなあ。なあ薫?」
「テレビの向こうでは冷え切った家庭が一般的で、俺らがこれだけ頑張って家中あったかくしてんのに母ちゃんにそう言われると悲しい」
「テレビの向こうって言や、都心の女共は普通に水着みたいの一枚で歩き回ってんのに姉さんのあの嫌がりようはないよな」
「確かに今この辺りでやれば間違いなく凍死するけど、俺らに見せるくらいちょっとしたチャレンジだと思」

 思えるわけないでしょうが!!
 と言ってやる代わりに私は履いていたスリッパを脱いで双子の頭をそれぞれべしんと叩くと自分の定位置につきます。時代錯誤な丸い食卓。私の左に座っていく順番は、葵、薫、お母さん、お父さんと続く。つまりお父さんは私の右隣です。いつもこの時間にはもう食卓についているお父さんがまだ下りてきていません。

「お母さん、お父さんは?」
「今日は野球の練習あるからって張り切ってるんだと思う。上で着替えてるんじゃない?」
「雪なのに?」
「じき止むだろう、って言ってたから、さっき」

 年なのによくやるねぇ、と双子は言います。お母さんは苦笑しながら双子を窘めて、私達の前に焼きたての鯵の開きを置きました。
 お父さんは町でやっている野球チームで捕手をしています。体が大きいから適任だという話です。あと、配球も上手いって聞いたことがあります。でも私は野球のルールとかよく分からないし、お父さんがそれほどそういった頭脳戦が得意なタイプともあまり思えないので、実際のところは分からずじまい。体は大きいから捕手には向いているのかもしれないし、力が強いから打者としても向いているのかもしれません。昔はバレーボールをやっていたらしいですが、高校を卒業してからすっかりやる機会がなくなった、と前に言っていました。

「おう、おはよう」

 そんなことを考えているとお父さんがもっと床をぎしぎし言わせながら階段を下りてきて、私は頭を下げます。

「おはよう、お父さん」
「おはよう椿。今日も世界で二番目に可愛いな」

 そんなことを言ってくれるのは世界でお父さんだけです。
 ド近眼で眼鏡が手放せなくて、未だにみつあみおさげの私を可愛いなんて言うのはお父さん以外いません。ちなみに、お父さんの一番というのはもちろんお母さんです。そんなのもう声に出すことでもなく、この辺の人なら誰でも知ってることになってしまっています。町一番の愛妻家かもしれません。
 私に続いて双子もお父さんに朝の挨拶をします。双子に挨拶を返して、お父さんは私の右隣に座るとテレビのリモコンを操作して電源をいれます。この辺りはお世辞にも都会とは言えないので、朝に見る情報番組は大体ローカル放送。でも、天気予報だとか交通情報だとかではお役立ちのチャンネルです。

「お、やっぱ雪すぐ止むみたいだな」
「張り切るわね。今日も中学のグラウンドで?」
「ああ。けど作業終わってからだ。早く終わらせねぇとすぐ暗くなるからいつもより気合い入れねぇと」

 お盆に人数分のご飯を載せたお母さんが食卓に着きます。中央にお母さんの手作りのお漬物があって、鯵の開きとお味噌汁とご飯。朝ごはんはこうしてみんなでちゃんと食べます。余程のことが無い限り欠員が出ることはありません。みんなで手を合わせて挨拶して、食事が始まりました。
 テレビの天気予報を見つめるお父さんは、この辺のいろんな仕事を手伝っています。定職がないと言われてしまえばそれまでですが、漁師や酒蔵のお仕事はおそらくなくなることがないから一番安心だ、とも言っていました。この地域ではまだまだ若いので、力仕事を任されることも多いようです。雪かきなんかは得意中の得意です。今では葵や薫も貴重な戦力ですが、お父さんの雪かきはすごいです。力にものをいわせます。勢い余って屋根から落ちるなんてことも昔はよくあったみたいで、今でも時々お母さんが話の種にします。

「あ、姉さん、さっきも言ったけど俺らのボタンつけてくれよ」
「分かってるよ。ご飯食べたらつけるから」
「俺が先に頼んだんだから俺からだよな、姉ちゃん!」
「はいはい、薫からね」

 朝ごはんを食べながらのそんな会話は日常茶飯事。お父さんお母さんも笑いながらこの様子を眺めます。
 お父さんは双子に向かって、それくらい自分達でやれよ、と嫌味を言って、あんただってできないでしょうが、とお母さんに嫌味を返されます。お母さんに双子が加担して、私が双子を叱り付けて。そういうやりとりが、私はすごくすごく好きです。




「椿、帰りは何時くらいになる?」

 双子のボタンをつけてあげた後、歯磨きをしていると、お母さんが洗面所にひょっこり顔を出して声をかけてきました。口の中の泡を洗面台に出してから、うーん、と首を捻ります。

「えっと、学校終わったら達樹くんのところに顔出すから、あ、買い物ならちゃんとしてくるよ」
「また勉強教えてもらうの?」

 お母さんの問いかけに、私は肩を竦めました。
 達樹くんは私の一つ年上の幼馴染で、高校三年生です。爽やかで優しくて賢くて、そんなの皆に人気があるに決まってます。面倒見もいいから昔から要領の悪い私に勉強を教えてくれていて、今回もおいでと言ってくれたのですが……。

「達樹くんもうすぐ大学受験だから、悪いし断ろうと思って。でももう三年生学校ないし」
「達樹くんはスポーツ推薦とかで行かないのかな。バスケ、やってるんだよね?」

 そう、達樹くんはスポーツもできる、全部できない私にとってはまるで神様みたいな人です。バスケがすごく上手なのですが、多分サッカーも野球もうまくこなしてしまうに違いないと思います。雪が降ってなかなかグラウンドを毎日使うわけには行かないので、体育館でできるバスケを選んだんだと思います。それでも、週に一度電車とバスを乗り継いで大きい体育館で、地域のチームに所属して練習しています。
 スポーツ推薦。達樹くんならもちろん狙えそうです。

「あー、ダメダメ。賢い奴はスポーツなんて使わないんだよ。先が無いからな」
「第一、達樹みたいのはスポーツ界とかぜってー向いてないから」

 ……と思ったら双子が現れて、私の横から手を伸ばして自分の歯ブラシを取っていきます。

「あんたたちはできないでしょ! 達樹くんのこと僻んでそういうこと言わないの! 確かにっ、達樹くん優しいから激しいとこには向いてない気もするけど、でも才能あればそんなの関係ないし! ていうか二つも年上の人呼び捨てにしちゃダメでしょ!!」
「「だって達樹がそれでいいって言ったんだもん」」
「けどダメなのー!!」

 子供の頃からの知り合いだから達樹くんもきっと双子に甘いんだろうと思います。だからって甘やかすと双子はすぐ調子に乗るからもっと目を光らせないと!
 お母さんは結構こういうのをスルーします。もっと叱らないの、と聞いたら、あたしは本人にOKもらえたら呼び捨てにしちゃうタイプだからなあ、と言われました。お父さんの思い出話によれば、お母さんは真面目というよりもギャルに近かったらしいです。あんまり想像できません。

「でも双子のいう事も一理あるかもね」
「えっと、……どこが?」
「賢い奴はスポーツなんて使わないって」

 お母さんにも思うところがあるみたいです。
 でも、私は達樹くんがスポーツの道に進むならそれはそれで期待できると思うし、全力で応援したいと思っています。





キリのいいところまで、と思ってたのに長くなったから適当なところで切った。


双子とかもっとやんちゃにしたいなあ。姉さん姉ちゃんで呼び方変えた。私がわからなくなる。
達樹さんは優男な感じで、お医者さん目指してます。
でもって達樹さんが東京の医大に行くってんで故郷を離れてしまい、そのすぐ後に芹沢でごたごたがあって一家して月見ヶ丘に来ればいいと思います。
ちなみにこの田舎は石川あたりをイメージしてます。

で、椿と双子はツキ高に編入して、何故か達樹さんはツキ高のバスケ部で監督手伝いやってたりして、それで再会したりしなかったりすればいいと思ってます。
楽しそうです。
こっちの椿は携帯とか持ってなさそうです。「そこまで遠慮しなくていいのに」ってルミに言われても、「だって結局電話と手紙だし……」と携帯出始めの頃の人間のような言葉を言うに決まってます。


疲れた。しかもノー勉。(笑)
まあいいや。もう寝よう。
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2009.01.19(Mon) | 触発されました | cm(0) | tb(0) |

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