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軽石へちま

Author:軽石へちま
基本自キャラで凄まじく妄想してみる。
隠れ家なのでBLとか黒とか暗とか主。
キャラ崩壊必至。何とも思わないけども。
妄想についてこれる人だけどうぞ。

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急かし続けてさ




「ミナトー! あたし駅前のアイス食べたいんだけどっ」
「へー」
「そりゃあもう今猛烈に! ね、帰り寄ってこ?」

 机の中のノートを鞄にしまって、僕はため息をついた。
 この幼馴染は「今猛烈に!」がしかも突然やってくるのだ。頻繁に。食べたがるものナンバーワンに輝くのは、駅前の屋台で売ってるアイスクリーム。最近はシンプルにいちごとバニラにハマっているご様子。その他にもクレープだとかタピオカのドリンクだとか、甘いものが軒を連ねるのだけれど、去年一度だけ「牛丼が食べたい!」と言い出した時には心底びっくりした(その時は球技大会の練習帰りだった)。もっと可愛くなくなるからやめとけば、と言ったら普段の3倍怒って僕を牛丼屋に押し込み、テイクアウトさせられた。

「今日部活じゃなかったっけ? サボんの?」

 今日は水曜日。普段と同じなら今日は合唱部の練習があるはず。ルミが部活で帰りが一緒にならない月・水・金は僕の平穏の時間だ。勝手にやって来て奪わないで欲しい。
 どうせ休みになったから誘っているんだろう。それに、ルミが練習をサボったりするはずがないことは僕が一番よく知っている。それでも一応確認を込めて尋ねると、あたしがサボるわけないでしょ、と予想通りの返答があった。

「講師の先生に急用が出来たみたいで休みなんだって。自主練する子もいるみたいだけど、アイス食べたいから今日は帰る!」
「寄るのはいいけど、ルミ持ちで」
「は!? 何で!?」

 ルミは全く話が読めないような顔に不機嫌を上塗りして僕を見るけれど、僕はいい加減うんざりしているのだ。僕に奢らせるようなことはあまりしないけれど、「一口ちょうだい」が何回も続いて結局僕は大して食べていないことが多い。だから代金を全部ルミが持っても支障ないと思う。食べてる量としては僕が一口貰ってる立場に近い。
 当然ルミは大反対。聞くわけないとは思ってたけど。

「ていうか、そんなに食べるならダブルにすればいいじゃん」
「ダブルはダメ! 大きいから食べきれないもん」
「僕の分まで食べてるくせに何言ってんだか」
「ひ・と・く・ち! 誤解招くような言い方しないでよ! それにっ、男のくせに細かいことでうるさいのミナトは! この狭心症!」
「………そんなだから成績上がんないんだよ、ルミ」

 狭心症というボケは幼馴染の僕でもさすがに読めなかった。




 校門を出たところで、久々に水城に遭遇。キャラメル色の髪、馬鹿みたいに着崩した制服。だけどすごく似合っているのが少し腹立たしい。羨ましいわけでは決して無いけれど。

「よう樹崎。元気してたか?」

 去年同じクラスだった水城は、見た目の割によく僕に話しかけてくる。クラスが別々になった今でもそうだ。水城は確かA組。体育のクラスも違うから、会うのは確かに久しぶりかもしれない。けど会うのは久々ってだけで、名前なら何回も見てるし聞いてる。

「まあね。最初の実力テスト総合1位だっけ? おめでとう」
「どーも」

 2年に上がって最初の実力テストで水城は学年総合一位を取った。同率一位が今同じクラスの伊賀奇なんだけど、もうこいつら化け物なんじゃないかと思う。そんな感じで、テストと言えば大体成績上位者で水城の名前が上がる。学年が上がったばっかりだからまだテストはあまり多くないけれど、これから中間なんか始まったら各科目の上位に毎回食い込んでるのは当たり前だ。

「けど総合だからな。国語だけは入学してから一回も取ったことない。模試もなんだから流石に敵わねぇよ」
「水城も八朔みたいに筋金入りの扇屋先生ファンになれば成績上がるんじゃないの?」
「冗談。これ以上上げてどーすんだよ」

 へらりとだらしなく水城は笑う。その表情に腹が立たないのは、それが似合っているから、というのもあるし、水城が陰でかなり努力をしていることを知っているからだ。顔も良くて性格も明るくて、成績は学年トップでバスケ部主将、のパーフェクトボーイで通っている水城は、万人にそう思われるために、その肩書きを保つ努力をしている。並大抵の精神力じゃできないことだ。
 水城は鞄を肩にかけ直すと、僕の後ろに隠れて一言も喋らないルミをひょっこり覗き見た。
 水城の名前をよく聞く理由、その2。ミーハーな幼馴染のお陰。
 ルミは僕に隠れて黙ったままだから声をかけにくいと思ったのか、じゃあ俺こっちだから、と駅の方向とは反対の道を辿るようだった。

「家そっちだったっけ?」
「ヤマトんとこで駄弁ってくる。暇なら今度お前も来いよな」
「無理無理。芹沢の家ってあの屋敷でしょ? 僕みたいな庶民が行けるとこじゃないよ」
「お前去年しばらくヤマトは一般の人間だって思ってたじゃん」
「それは芹沢がそう振舞ってたからだろ」

 まあ、ぱっと見おぼっちゃんって感じじゃねぇもんな。水城はそう言って笑った。
 去年同じクラスだった芹沢 大和はこの近くに大きな土地を持つ、華道の一流派の息子。手なんか大事だろうに、バレー部なんか入ってるから、おぼっちゃんだなんて2学期まで気付かなかった。水城とは今年も同じクラスみたいで、去年と同じく仲が良いようだ。僕は部活も特にやってないし、あの2人が並んで喋ってたりすると結構サマになるから入れる雰囲気じゃないんだよな。例えるなら水城が王子様、芹沢はその従者というところだろうか。 

「そんじゃ、今度会う時は球技大会の戦場で」

 C組なんか完膚なきまでにぶっ潰すから覚悟してろよー、と言いながらばっちりウインクを決めて、水城は僕らに背を向ける。なんていうか、何でもサマになるんだよな、あいつ。僕がため息をつく後ろで、葉山は水城をじいっと見つめて小さく手を振っていた。





「神様はどーしてあのような存在を地に与えたもうたのか!」

 ルミはストロベリーとバニラ、2つのアイスが乗ったコーンを手にして叫んだ。駅前なんだからもうちょっと声自重してほしい。……ダブルは食べきれないから無理とか言って結局頼んでるし。
 僕はプラスチックのスプーンでカップの中に入るアイスを掬う。ビターカラメルは新商品らしい。甘さも控えめで好みだ。

「容姿端麗、成績優秀、スポーツ万能、おまけにサービス精神旺盛! いつどこの事務所から声かかってもおかしくないよね!!」
「ほんとミーハーだよね、ルミって」
「あんなのが同じ学校にいて騒がないわけないでしょー!?」

 ルミは水城をアイドルみたいに言うけど、あいつは天才ってわけじゃないから、いくら他人にスマートに見えても僕からすれば嘘くさい。スマートに見せるために努力する、そういうがつがつしたところの方がずっと水城の本性って感じがして見てて面白いんだけど。
 水城としてはそう見られたいんだろうからこれで結果オーライなんだろうか。おかげさまでうちの幼馴染はその策略にまんまとひっかかっております。いいカモです。

「どんなキザい台詞だって水城が言うならサマになるよねー……。ああいう人があたしの幼馴染だったらよかったのに」
「あんなのが幼馴染だったら成績とか見た目とか比較されまくって大変だと思うけど? 僕に感謝した方がいいよ」

 大きなピンクの球体にかじりつきながら、うぐ、とルミが言葉を詰まらせる。

「ひ、比較とかしないの。水城が幼馴染だったらねー、毎日宿題とか一緒にやってー、」
「あー、そうだよねー。僕だとやらせてるもんね、ルミ」
「テスト前は勉強教えてもらっちゃったりしてー、」
「まるで僕には教わってないみたいな言い方だね」
「朝はモーニングコールで、その後直に起こしに来てもらっちゃったりしてー、」
「それはまんま僕もやってるんだけど?」
「あたしの発表会は見に来てもらってー、水城の練習もあたしが応援したりして!!」

 最後の以外全部僕もやってることだ。幼馴染をこき使うというスタンスは変わらないらしい。

「……ま、いいけどさあ、別に。有り得ないから」

 最後はツッコミを入れる気も失せて、僕はスプーンを咥えた。
 どんなに夢見たって水城はルミの幼馴染になんかならないし、ルミのスタンスは変わらないし。

「そんな夢みてばっかじゃ彼氏できないよ、ルミ」
「そんなこと言って、あたしがいつか水城クラスのイケメンとか超すごい有名人とかと付き合ったらどーすんの?」

 どーすんの? と言われても、ルミって普通だからそういう人と釣り合いが取れるとは思わないし。だからってダメな男に引っかかるタイプでもなさそうだ。その上で、どーすんの? と聞かれて僕はどう答えるべきだろう。
 ほんの少し考えていると、ルミが僕のスプーンをぱっと奪う。あ、とルミを見れば、スプーンには既にビターカラメルのアイスがのっている。

「一口ちょうだいっ」

 ――なんか、考えて損した気がする、すごく。

「……どうもしないなあ、多分」

 ルミがどんなの連れてきたって、図太いルミがそう簡単に変わるわけない。恋愛でルミがしおらしくなるなら見てみたいもんだ。僕にとってのルミも、ルミにとっての僕も多分ずっと変わることなんてない。
 変わらないのなら早いところ誰かこのおてんば娘を貰ってくれないだろうか、と思ってしまう。哀れな僕のポジションは奇特な誰かに譲ってあげたい。これの面倒見るのは結構大変なんだ。例えば、

「あーもう、食べるなら綺麗に食べなよ」

 そう言って、口の端についたアイスを指で拭ってやったりだとか。






ミナトは流風と仲良し。
流風は確かに勉強もスポーツもできますが、馬鹿みたいに努力家です。
創兵くんは勉強はすごいけどスポーツはからっきしで、それは彼が自分をありのままに生きているからで、生まれ持ったものをそのまま活かしているにすぎない。創兵君は天才だと思います。
だから流風は点数の上では創兵くんをライバル視するけど、実際ライバルとして見てるのは、流風自身よりも成績はよくないかもしれないけど真面目にこつこつ勉強している人。ミナトとかな。
だから結局、流風ってドMだから耐えるとかそういうの得意なんだよ、多分。努力の才能とかじゃないんだ、頑張って頑張って辛くてもそれでも耐えられる気質ってだけなんだ。
流風は顔だけは綺麗なのを持って生まれたから、顔がもうちょっと違ったらもっともっとごくごく平凡な人生を送ったんじゃなかろうかと思います。


流風に憧れてた頃のルミとか楽しすぎる。今後有名人に捕まるわけですが、まあ大和のがダメ人間だしちょうどいいかもね!
点呼どんのにまた和みました。いいなあ冬二くん。ルミはお前には勿体無いってよ大和! ルミが聞いたら大笑いしそうです。ぴったりだよなあ? とか大真面目に大和は聞いてくると思いますが、「やっぱり分かる人にはあたしの心の気高さが分かるってことね……」とかノってくれると思います。それがルミです。
ご近所ちょっと書きたくなった。紗央の鬱な話とルミのところのアホな話両方書きたくなった。
暗いのは深夜にぐわっと書いて楽しくなるんですよね! 深夜なら何やっても許されるだろう病が発病するんですよね。
syrup16g聞いてていい具合に鬱ってきたんですけどこの鬱のやり場がわからない!
キッズステーションでまたヒカ碁見ちゃったから加賀さんのイケメン具合が頭から離れません。私これ一日何回言うんですかね。
個人的に鈴村の声は、どこぞのシン・アスカよりも、伊角さんとか鳴海歩みたいな、落ち着いた青年声のが好きです。
点呼どんの冬二くんを見て、何故だかトウヤを思い出したのは秘密です。あんなトウヤ出てきたら私失神する絶対。


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2009.02.21(Sat) | Title | cm(0) | tb(0) |

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