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軽石へちま

Author:軽石へちま
基本自キャラで凄まじく妄想してみる。
隠れ家なのでBLとか黒とか暗とか主。
キャラ崩壊必至。何とも思わないけども。
妄想についてこれる人だけどうぞ。

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結局何がしたかったのか。



「あ、ヤマト先輩! おはようございます!」
「おー、野島じゃん。おはよ」

 まだ始業まで1時間近くもある時間、校門で慎吾は大和と出くわした。この早い時間に大和と出会うことはほとんどない。大和は部活で朝練をしないし、自主練をするほど殊勝な性格でもない。かく言う慎吾も今日は朝練と言うわけではないのだが、それを抜きにしても、この時間に大和と会うのは本当に珍しいことだった。いつも、流風との練習の終わり頃になって、そろそろ時間だぞー、と登校ついでに声を掛けるのが大和だからだ。

「今日、早くないスか? 先輩」
「いっやー、俺としたことがさ。今日化学のテストだってのに教科書机に入れっぱなしで」
「あー、俺と一緒っスね! 俺も今日古典のテストなのにプリント置いたままで!」
「うーわっ、野島と同レベルかよ……」
「何スかその言い方はー!」

 冗談冗談、と大和が明るく返す。
 これが流風ならば8割方マジだ。まず流風が慎吾と同レベルに落ち込むことなどまずないのだが。流風は教科書やプリントを学校に置き忘れるなんてことはまずない。忘れる、どころか、実技系の教科書以外は資料集だろうと何だろうと大体毎日持って帰る。理科系の教科、歴史は資料集などが重いしかさばるし、それで荷物も重くなるだろうに、それに加えて部活用のシャツやら飲み物やらタオルやら、で遠足並の荷物になりそうなものなのだが、それでも流風がいつもスマートに見えるのは詐欺だ、と慎吾はよく思っていた。

「あーあ、流風は今日も満点狙いかなー……。あ、いや、うちの担任って解けそうに見えて解けないようなやっらしい問題出すんだよなあ、最後の方」
「うわー、あのハゲのやらかしそうなことですね。んっと腹立ちます。まあ、解ける問題があるだけ古典よりいいっスよね」
「2年の古典も扇谷先生なんだっけか」
「そーですよ。おかげで板書とかマジでキツいっス」

 こう、イトミミズみたいで。毎回の授業で黒板に書かれる(慎吾にとっては)意味不明の象形文字を空気に指で描くと、まあ確かになー、と大和が笑った。
 俺もあれ苦労したよ、書道の教科書引っ張ってみたりして解読した。
 え、そんなんでどうにかなるんスか?
 や、ならなかった。
 じゃーダメじゃないスか。 
 そんな感じで、割とスムーズに会話が進む。
 ヤマト先輩とサシでこんなに話進むの、初めてかもな。ふとそう思う。
 大和と喋るときはいつだって流風が真ん中にいて、いつも上からひょうひょうと笑っている大和と、下から流風を見上げては真っ直ぐな言葉ばかりぶつける慎吾と、その間を流風が取って、当たり障りのない言葉に直していく。
 ……つーか、ヤマト先輩、普通に喋れんじゃん。いつも人おちょくったみたいなことばっか言ってるけどさ。

「あ、」
「なんだよ」
「けど、ヤマト先輩って古典得意でしょう? 去年の冬の実力テスト、流風先輩と競ってたって聞きましたけど」
「まあ、国語は強いな。それ以外は敵わないけど」
「とーぜんですよ、流風先輩相手なんですし」
「お前いっぺんシメられたいみたいだな?」
「ややややや、違います、違いますってー!!」

 シメられたいわけじゃないが、流風に敵う人なんてきっといないと思っているのもまた事実。そう簡単に、あの人を超せる人が出てきてたまるか。俺なんてバスケで追いつくだけで精一杯だ。

「じゃあ何で扇谷先生の授業ダメだったんスか?」
「読めないモンでどうやって点数取るんだよ。読めりゃできんだよ」
「なるほど……。じゃあ俺」
「お前は違うと思うけど?」
「あーもうっ、最後まで聞いてから言ってくださいよ! 第一っ、違うなんてわかってますって! 俺の勉強ピークは中学で終わったんです! そんだけできんなら俺に教えてくれたっていいじゃないスかー!」

 まあ、軽いジョークだ。教えてもらうなら流風の方が断然いい。断然可愛い。
 しかしそう簡単に教えてくれる流風ではないから、少しくらいぶうたれたっていいだろう。
 慎吾のことを思って教えないというのはわかる。わかるけれど、本当に考えてくれているのなら、まずは留年回避を考えてくれないだろうかと思うのだ。今度ある実力テストもそれなりの結果にしないとまるで親のように教師のようにお説教が始まるだろう。そうならないためにも。

「俺なんかに聞くより身近にもっといいのいんじゃねーの? 都筑とか都筑とか都筑とかさ」
「アイツはダメっスよー。教えてー、なんて言おうもんなら何を対価に要求されるかっ」
「なるほどねえ。……いーよ、そんなに俺に教えて欲しいなら、教えてやっても」
「え、……え、マジですか!? うっわ、超意外! ぜってー断られると思ってた! ……まさか都筑並に対価要求したり」
「俺あいつほどがめつくないし。俺の欲しい対価なんて、都筑に払うよか何十倍も楽だぜ、多分」
「えー、怪しすぎですよヤマト先輩。背後に暗雲立ち込めてますよ?」
「ほー、お前勉強教わろうという先輩にそういう口利く? お前の大好きな流風先輩に、野島って礼儀なってないぞ体育会系のくせに、とか言いつけてやる」
「ああああああああ、それやめてくださいって!! 流風先輩って説教始まると長いんですから!」
「それもついでに言っとく」
「うっわ墓穴ー!!!」

 けど流風の説教が長いのは事実だし、暗雲立ち込めてるのも事実だし、一体どこを否定したらよいのやらで慎吾の頭が軽くぐるぐるし始めた時、ちょうど3年の校舎と1,2年の校舎との分かれ道に差し掛かった。
 ラッキー、と小さい声で呟いて、じゃあ俺こっちなんでっ、と勢いよく足を踏み出した。

「何かあったらメールしろよ」
「あ、マジでいいんですか? 俺ウザいくらいメールしますからね」
「10通に1通くらいしか返さないけどそれでいいなら」
「……だから流風先輩がヤマト先輩と連絡取るときっていつも電話なのか……」
「じゃあ、ま、楽しみにしてっから、お前の救難信号」
「何スかそれー。俺だってめちゃめちゃ頼りにしてますからね!」

 そこで、慎吾は大きく手を振る。分かっていたけれど大和が振り返すことはない。流風は律儀に後ろ姿でも振り返してくれるのだが、そこがやっぱり違うなあ、と慎吾は苦笑した。

(……あ。)

 そして、ひとつ、気付く。

(いつものヤマト先輩だ)








大和と慎吾は普通に先輩後輩だけど仲がいいんだよ! という主張をしたかったのだが方向を誤ったようだ。
流風大和のコンビは校内でも近づきがたくて有名なのに、ふらーっと近づいて生意気言って去っていく生徒会長。
いや、何かね、バスケプレーヤーとしては流風に憧れるけど、人間性は大和(上辺)もカッコいいなあ、とか思ってたらいいなとか夢見てました。
そしたら大和+慎吾どころか普通に大和慎吾になってうわあ私死ねばいいのにと思った次第です。すいません嘘です、結構楽しかったです。

「ヤーマートーせーんーぱーい!!!」

とか言って普通に駆け寄ってきそうです。
ちょっとした大型犬です。
流風とバスケしたりするときよりもガツガツしてないから普通に大型犬として可愛がりそう。

「流風、俺ちゃんと世話するからコイツ飼いたい」

とか簡単に言い出しそうです。


ああ眠い。寝るか。
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2007.08.20(Mon) | 未分類 | cm(0) | tb(0) |

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