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軽石へちま

Author:軽石へちま
基本自キャラで凄まじく妄想してみる。
隠れ家なのでBLとか黒とか暗とか主。
キャラ崩壊必至。何とも思わないけども。
妄想についてこれる人だけどうぞ。

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暗いのかなー



 かえってこないんだって。


 クラスメイトからの慌しい連絡網を話半分に受け取って、3日後の夜。
 そいつが本当に、もう永遠に、家に帰らないということを知った。
 誰にやられたのかわからないけれど、誰かにやられたということは分かる。そんな状況だった。
 明後日の日曜、試合とか言ってなかったか? 一番最初に考えたのは、そんなことだった。
 制服を着こんでそいつの家に行く。土砂降りだったけど、家には何人も同じ制服の奴がいて、うちの夏服はとてもこういう場には相応しくないな、と思った。
 家のすぐ外で、髪の長い、俺が好ましく思っていた女が、号泣していた。知ってたよ、お前があいつのこと好きだって。声なんか掛けられずに、俺は中へ進んだ。
 黒い額縁に飾られる笑顔のあいつの写真。その傍らに、あいつを大人にした顔をした男。一瞬びくっとするくらい、憂いを含んだその横顔は似ていて、現実主義を気取ってる俺でさえ、あの連絡網は嘘だったんじゃないかと、思った。
 焼香を済ませて、家族に一礼する。
 礼を返されることはなかったが、それでよかった。
 女はいなくなっていた。降る雨粒が、地面に勢いよく跳ね返るくらいの大雨だったから、早く帰って正解だろう。俺も黒い傘を差して、早く帰ろうと歩き出したとき、後ろから派手な足音が聞こえた。ばしゃばしゃと。一度途切れたと思ったら、また足音とは別の派手な音。転んだのだろう。
 振り返ると、あいつを一番慕っていた後輩が、傘も差さずに夏服を泥まみれにしながら走っていた。あの分だと家からずっと傘は差していないのだろう。ここから2時間弱はかかるのに。
 おいおい、お前立場的にいろいろやんなきゃいけないこと、できてんじゃないのか? それどころじゃないだろうけど。
 俺の姿を視界に捉えると、まずは俺のところまで来て、今にも俺を殴ろうとする勢いで、俺の胸倉を掴んで勢いよく喋りだす。

「あ、あ、ああ、あ、あの、俺、変な、で、んわ、もらって、イタ電だと思った、んス、けど、あの、あ、はは、はははははっ、俺、はは、なんで、俺、雨なのに、傘も差さないで、こんな遠くまで、はは、何やってんだろ、ははは、は、ははははははっ」

 流石に、何も、言えなかった。
 もう何も映していないこの瞳、雨の音しか聞こえていないこの耳、今のこいつに何を言っても、理解されないだろう。

「あは、はははははは、ヤ、マト、先輩も、これから、朝練、ですか?」
「………ああ」
「お、お、れ、俺、も、そうです。っはは、俺、早く行かないと、また、あはは、怒られるから」
「……誰に」
「言わせんなよそんな事!!!」

 虚ろだった目に一瞬だけ光が戻って、すぐに消えた。
 はははは、あはは、あ、怒鳴ってすみません、俺、急い、でて。
 取り繕うようにまた何も無い笑顔を撒いて、ふらふらと。

「俺はですね、流風先輩、大好きなんです。超ほっとけない。人のことうるさいくせに自分には呆れるほど無頓着で、俺いないとぶっ倒れるくらい練習やっちゃうんです。その上顔も良くて勉強もできて、友達も多くて、授業サボることはあったみたいだけど、練習は絶対サボんなくて。嫌いなとこもある。けど、嫌いなとこも含めて、大好きなんです。俺がいなくちゃダメなあの人がいて、あの人がいなきゃここにいない俺がいて、すげー大事なんです。……ヤマト先輩は、どー、ですか?」

 それだけまともに言い切ると、そいつは、本来の目的地に、ふらりふらりと吸い込まれるように歩いた。
 俺はそいつに背を向けて歩いた。きっと悲鳴が聞こえる。吠える声かもしれない。とにかく俺は、聞きたくなくて、初めて、現実を受け入れるのを、ひどく面倒だと思った。

『ヤマト先輩は、どー、ですか?』

 俺はどうだろう。
 どうだったんだろう?
 どう思って、どう思われてたんだろう? 
 親友なんてふざける時の言い訳で、そうじゃなくて、俺はどうだったんだろう。
 あいつの生き方が可笑しくて、見下していた。
 面白いとも思っていた。
 いなくなったのが俺だったら、お前はどう思っていたんだろう。
 さっきのあいつみたいに号泣か?
 生憎と俺はそんなキャラじゃないぞ。
 ――こんなことを帰り道ずっと考えていられるくらいには、あいつのことを気に入っていたんだ。
 長いこと考えて、やっとそれに気付いて、俺は、黒い傘を落とした。
 拾おうとしたけれど、全身にまったく力は入らなかった。
 夏の雨は生ぬるいな、と思った。







死にネタが書きたいな! と思ってたけどいいのが思いつかなかったので流風に殺されてもらいました。(あっさりと)
多分流風が一番殺されなれてる!!(不名誉だ)


別に大和+慎吾が書きたかったわけでなくて、大和って実際のところ流風のことどう思ってるのかなあとか妄想してたら、あんまり思ってないんじゃないかなあ、とか。
今まで散々見下したりしてた大和だから、思い出せることが少なくて、自分と相手を置き換えてみることしかできなさそうな気がする。
泣くかも知れないけど、号泣するキャラではない。
慎吾は号泣とかじゃなく、壊れる。絶対壊れる。2年くらい再起不能なくらい壊れる。
親友なんて今時さあ、おふざけの時に使う肩書きみたいなもんで、実際中身は伴ってなかったりするだろうと思う。たくさん思い出を作った気でいて、蓋を開けてみたら中には全然入ってなくて、ちょっと寂しく思えばいい。その程度だったんだな、と思えばいい。大和の場合自覚してるところもあるから、「その程度だったんだな(やっぱり)」になりそうです。


なんだか意味不明になったけども、蓋を開けたらいっぱいあるのが望ましいな。慎吾は絶対そう。溢れて止まらなくなるくらい思い出いっぱい作ってると思う。そういう人はきっと誰かのために壊れてくれると思う。いい奴だ。(その点においてのみ)
親友というより慎吾は流風の兄貴分だと思ってるからまあ何とも。弟ではないと思う。兄貴だ。
だからいつも慎吾には押され気味なんだ、流風。


眠いから寝よう。

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2007.08.24(Fri) | 未分類 | cm(1) | tb(0) |

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| 2007.08.26 03:25 | edit
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