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軽石へちま

Author:軽石へちま
基本自キャラで凄まじく妄想してみる。
隠れ家なのでBLとか黒とか暗とか主。
キャラ崩壊必至。何とも思わないけども。
妄想についてこれる人だけどうぞ。

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ひかりのきえたリビング





「先生、って、理央くんの家庭教師の、あの先生?」
「そう、らしい」
「だ、ダメだよ!! 一人暮らしの男の人の家にご厄介になるなんて絶対ダメ!」

 あたしが大きな声を出すと、理央くんは予想外とでも言いたそうにに目を丸くしていた。どうしてお姉ちゃんといい理央くんといい圭一さんといい、鈍感さんが多いんだろう。ちょっと世間とずれてるとしか思えない。
 部活を終えて帰宅した時、もう仕事から帰ってきているはずのお姉ちゃんはどこにもいなかったのだ。お姉ちゃんの交番は駅前だから、買い物なら帰る時に済ませるはず。特別な用事なら絶対書置き残したりメールしてくれたりするのに、今日はそれもない。どうしたんだろうと心配になった時、こうして理央くんがやってきて事情を説明してくれた。圭一さんがお姉ちゃんに、無意識で酷いこと言ったのは何となく気がついていたけど、こうなるのは予想外だ。

「姉さんと先生って根っから反り合わないし、平気だろ。部屋ったって一軒家なんだし」
「理央くん馬鹿じゃないの!? だってお姉ちゃんだよ!? 自分で何だかんだ言ってるけど他人からお姉ちゃんがどう見えるかくらい一番よく分かるでしょう!! 話聞いたんなら何で引き止めてくれなかったの!? 反りが合うとか合わないとか、そんなの関係ない!」

 理央くんは言葉に詰まってしまったようだった。失礼だけどこの人たちは馬鹿がつくほど鈍感だ。反りが合わないから平気だなんて本気で思ってるから性質が悪い。仮にそうだったとしても、反りが合わなくて相手を怒らせて、なんてことが考えられないわけでもない。お姉ちゃんのことだ、売り言葉に買い言葉でどんな言葉を口にするかも分かったものじゃないし。
 
「世の中理央くんみたいな人ばっかりじゃないの! 分かった!?」
「あ、ああ、悪かった」
「っ、もう、……連れ戻してくるっ」

 あたしがリビングを出ようと席を立つと、理央くんが手首を掴んで引き止める。だからあたしはその手を強引に振り解いた。

「なんで!? 理央くんお姉ちゃんのこと心配じゃないの!?」
「心配だ! でも説得したって簡単に戻ってくるような人じゃないだろ、姉さんは! 先生は絶対姉さんに酷いことしたりしない、だから少し放っておけって」

 理央くんには、あたしが逆上しているように見えるのだろうか。そんなの間違いだ。おかしいんじゃないの? なんでそんなに知らない振りができるの? ああ、理央くんって圭一さんの弟なんだ、無意識に人を傷つけることに長けてるんだ。お姉ちゃんのこと心配とか言って、本当はそんなこと思ってない。そうじゃなきゃ、傷ついたお姉ちゃんをよく知らない他人の家に預けるなんて真似絶対できない、あたしは絶対にできない!!

「……いい加減にしてよ……」

 痛いほど唇を噛み締めて、お腹の底から声を出した。理央くんがまた驚いた顔をする。

「そんな、そんなこと言うなら圭一さんをその人の家に押し付けたらいいじゃない!! 圭一さんさえいなかったらお姉ちゃんはここで暮らせるの、普通に暮らせるの、あたしと二人で一緒に暮らせるの!! 圭一さんが悪いんじゃない、鈍感なんだか知らないけど言うだけ言ってお姉ちゃんを傷つけて! 理央くんも理央くんだよ、お姉ちゃんのこと好きだったんでしょ? それなら圭一さん殴るなり蹴るなり何なりして追い出してよ!! どうしてお姉ちゃんが出て行かなきゃいけないの!? どうして知らない人の家なんかに行かなきゃいけないの!? ふざけないでよ、お姉ちゃんに何かあったらあんたどうやって責任取るのよ!!」

 お姉ちゃんが心配で、心配で、知らず涙が出た。気付いてあげられなかった自分にも腹が立つ。もっとお姉ちゃんの側にいて、お姉ちゃんはいいところいっぱいあるから大丈夫だよ、ってもっと言ってあげればよかった。あたしも悪い。圭一さんも理央くんも悪いけど、あたしだって悪いんだ。

「……はっきり言うよ、信用ならないの! 理央くんがどう言ったってあたしにはあの人がいい人には見えない! だから心配なの、嫌なの!! だからほっといてよ、連れ帰してくるから!! 暇なら圭一さん追い出す準備でもしなよ理央くん!! これはお姉ちゃんと、お姉ちゃんと一緒に住んでるあたしの問題なの!」
「っ、違う!!」
 
 そのまま飛び出そうとすると、振り解いたはずの理央くんの手が、またあたしの腕を掴んでいた。うざったい。そう思って振り向くと、理央くんもあたしに負けず劣らず怖い顔をしている。

「奈央なんか関係ない、これは姉さんの問題だ。姉さんだっていつまでもお前や兄さんに依存してたら生きていけないだろ?」
「だからってほっといていいの!? ねえ、それ無責任だよ理央くん!」
「姉さんが自分でそうしたいと思って出ていったんだ、ほっとけよ!! そこで何があったって誰のせいでもない、姉さんの責任だ! お前がどうこう言えることじゃないんだよ!!」

 理央くんが怒鳴って、あたしはそれ以上怒れなくなった。理央くんは間違ってない。でもね、あたしは今までのままでいいと思ってたんだよ。何も知らないお姉ちゃんでいいと思ってた。あのままがよかった。みんなで家族みたいに一緒にいて、あたしがお姉ちゃんを見守ってあげるの。いつか圭一さんに酷いこと言われるんじゃないかって思ってた。わかってたけど、それでいいと思ってた。

「……それに、何回も言うけど先生はそんな人じゃない。大丈夫だ」
「どうして、そんな風に、……お姉ちゃんより先生の方が好きなの?」
「は? その二人なら、俺は姉さんの方が好きだよ」
「………あたしだってお姉ちゃん大好きなのに……!」
「知ってるよ」

 急に足から力が抜けて、床に膝をつくと涙がまたぽたぽたと落ちてきて止まらなかった。
 大好きなお姉ちゃん。あたしたちさえいればよかったはずのお姉ちゃんが、ここにいない。あたしたちはずっとここにいるのに、お姉ちゃんがいない。
 あたしのことを可愛い可愛いっていつも言ってくれてたお姉ちゃんは、自分の方がずうっと可愛いことに気付かないまま、どこかへ行ってしまった。それが悲しくて悔しくて、お姉ちゃんはすごく可愛いよ、って最初に言って教えてあげるのはあたしだと思ってたのに。
 膝をついて泣き続けるあたしに、理央くんはそれ以上声をかけなかった。その代わりに、同じように膝をついて、肩を抱いてくれたのだった。







奈央サイド。
クラナド見たらどうしても書きたくなった。


つまり奈央はケレスさん嫌いなんだね、よくわかったよ!(爽)
一人暮らしの男ってだけで普通警戒しなきゃいけないのに、人相悪くて煙草吸って外国人てなったら普通もっともっと警戒しなきゃならんですよね。


ヒステリー書くの楽しすぎ。
この奈央ならケレスさんちに隠しカメラと盗聴器しかけるくらいわけない気がします。


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2009.03.13(Fri) | ご近所物語 | cm(0) | tb(0) |

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