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軽石へちま

Author:軽石へちま
基本自キャラで凄まじく妄想してみる。
隠れ家なのでBLとか黒とか暗とか主。
キャラ崩壊必至。何とも思わないけども。
妄想についてこれる人だけどうぞ。

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彼は彼女の沸騰石



「……え、……なに? ごめん、もう一回」

 本当は隠しておくつもりだった。
 せっかく姉さんが落ち着いてきてるかもしれないのに、無駄に事を荒立てたくない。
 でも、流石にあの報告は俺も動揺してしまって、観察に優れている奈央は、そんな俺の表情の変化をいち早く読み取って、追及してきた。そうなればどう言い繕おうと、奈央は納得したりしない。困り果てて真実を告げれば、魂の抜けたような瞳を俺に向ける。相当動揺しているようだった。

「……付き合ってるんだって」
「……だれと、だれが」
「……姉さんと、先生が」
「………っふ、ふふ、ほら、……だから言ったじゃないッ!!!」

 制服姿のまま、奈央はセーラーを靡かせるほど素早く俺に詰め寄ると、俺の胸倉を掴んでがくがくと揺すった。俺には為す術がない。この前奈央は泣いていたけれど、今度は泣くような気配は一切ない。ただ、純粋な怒りに支配されている。

「言ったじゃない、だからあたしは反対したの!! 何かあってからじゃ遅いんだからッ!! 何でよ、あんたのこと信用したのに! あんたが絶対何もないって言うから、だから少しお姉ちゃんの気持ちも汲んだのに!! ねえ、どうやって責任取るの!? 今度こそあんたの所為なんだから、謝ったくらいじゃ絶対許さないんだからッ!!!」
「っ、奈央、落ち着けって」
「え? じゃあ聞くけど何であんたは落ち着いていられるの? あのお姉ちゃんだよ!? ずっとずっとろくでなしのあんたのお兄ちゃんのこと大好きだったお姉ちゃんだよ!? そのろくでなしに酷い振られ方して痛い思いしてるお姉ちゃんがどうしてあんな男と付き合うなんてことになるのよ!! 何かあったに決まってるじゃない! どうせあの男がお姉ちゃんの弱みに漬けこんでるの、それくらい分かるでしょ!?」

 奈央の中で、先生の立ち位置は悪で確定してしまっている。
 がくがくと揺さぶられながら、奈央の瞳を見ると、悲しみというよりは怒りで潤んでいるように見えた。

「っ、せ、先生は、そんなこと、」
「まだ言ってるの!? 実際こうなってるのに!? さすがは圭一さんの弟、筋金入りの馬鹿ね! もういい、あんたなんか信用したあたしが馬鹿だったの、もう連れ戻すから、絶対連れ戻すんだから!! あんたのお兄さんもあたしが追い出してあげる。それで今度こそあたしが慰めてあげるの、あたしがいるからもう大丈夫だよってお姉ちゃんに言ってあげるの!! あんたはそこで首でも括って死んだらいいッ!!」

 狂気ばかりが浮かぶ瞳。俺に呪いの言葉を吐き出すと、奈央は俺をリビングに突き放して背を向け、廊下を駆けていく。今度ばかりはさすがに手を出すことも叶わなかった。慌てて後を追うと、奈央はけたたましい音を立てて乱暴にドアを開くと、靴も履かずに靴下で飛び出していった。
 ここまで動揺するなんて、分かってたらもう少し、俺も伝え方を工夫したのに。一度許したからもう怒らないだろうと思っていたのが間違いだった。
 靴を爪先に突っかけて俺も玄関を飛び出す。足は遅くはないとは思うが、今の奈央には追いつけるかわからない。先生の家まではそう離れていないのだ。急いで追いかけるが奈央は一足早く角を曲がった。そのまましばらく走れば目的地に着いてしまう。続いて俺も角を曲がると、一台の自転車が向こうから近づいてきた。それでも奈央は構わず裸足のまま走り続ける。
 奈央と自転車がすれ違う寸前、自転車が奈央のほんの一、二メートル前でスリップするように横に転倒した。運転手ももちろん転んだがすぐに立ち上がって、目の前で自転車が倒れたことに怯んだ奈央の目の前に立ちはだかる。

「どーしたんだよ奈央! 靴も履かないでアスファルト走ったら足傷つくぞ?」

 一応奈央の彼氏、の瀬川だった。コンビニへ買い物へ行った帰りだったのだろう、アイスやお菓子、それと漫画雑誌の入った袋が転倒した自転車の側に落ちている。目の前から走ってくるのが奈央で、何故か裸足であることにすぐ気付いたのだろう。だからわざわざ目の前で転倒して見せて足止めをしたのだ。

「どいて、どいてよ空君!! 行かなきゃならないの!! 今行かなきゃダメなの!!」
「取り合えず帰って靴履いてからにしよ、な?」
「それじゃ遅いの! 今すぐ行かなきゃいけないの!! だからどいて、どいてよ!!」

 突然の瀬川の登場に、動揺して混乱して、奈央の声はもう悲鳴のようだった。他人事のように可哀想だと思う。どいて、と泣きながら懇願して瀬川の胸を小さい拳で叩きつける奈央は、駄々をこねる子供のようで、それでいて痛々しい。瀬川はしばらくそうして叩かれていたが、やがて意を決したように、その場でぎゅうっと奈央を抱きしめて見せた。

「ほら泣くな、落ち着け。奈央らしくないぞー」
「う、っく、だって、だって、お姉ちゃんが、」
「ん? お前の姉ちゃんがどうした? 駅前通ってきたけど、ちゃんと仕事してたぞ。心配になっちゃったか?」
「あ、……今日、」
「うん、交番にいた。だからほら、落ち着いて、一旦帰ろ? な」

 抱きしめて、諭すように耳元で、一言一言ゆっくりと伝えると、奈央も段々冷静さを取り戻してきたらしい。それでも悲しい気持ちは消えないのか、そのまま瀬川の胸に顔を埋めて大声で泣き出した。瀬川はそれで満足そうに奈央の頭を撫でたが、近くまで俺が来たことを確認するとすぐに俺を睨みつけた。

「いっくら理央でも奈央泣かすなんて許せねぇんだけど」
「俺じゃない」
「……まあ、深く聞いたら可哀想だから、いいけどさ。最近いつも俺といる時でも姉ちゃんの話ばっかり。姉ちゃんは交番で見る限りいつも通りだけど、何か妙な事情あんだろ? 何があったかわかんないけど、奈央は理央が思ってる以上に姉ちゃんのこと大事なんだからさ、もうちょっと考えてやれよ。奈央ばっかりいろんな心配してて、可哀想だ」
「……悪い、……助かったよ」
「んーん、いいってことよ。これも彼氏の役目、ってな!」

 瀬川は豪快に笑ってみせたけれど、本当に、瀬川じゃなきゃ奈央は止まらなかったのではないだろうか。まだ泣き続ける奈央を、瀬川は優しく宥めている。それから、女の子の足は綺麗じゃないとな! と笑って、自分の靴を脱いで奈央に履かせていた。
 瀬川がこういう奴じゃなかったら、奈央はきっと止まらなかった。止まらなかったらどうしていたのだろう。想像するのも恐ろしい。
 右手で自転車を引きながら、左手で奈央の肩を抱いてやって、奈央の家へと向かう瀬川の後ろを歩きながら、先生が姉さんにとってああいう存在になってくれたらいい、と心の底から思った。





こうして見る限り、ご近所の空は無駄にカッコいい。
空がいなかったらきっと奈央は正気じゃいられないと思います。それこそ絶対殺っちゃってると思う。奈央は大事なもの守るために躊躇したりしない。面白いくらい中原麻衣で再生されました。
ケレスさんのこと酷く言ってすみません! 私は微塵も思ってません!!
ぽんぽん話が進んで楽しいです。本人らを書かなくてもこの辺どうにかなってるところが楽しい。
しかし、こんな感じの空と奈央からじゃ紗央も情報入らなかったろうな、とも思う。
この後空がすぐ側に座って、理央もちゃんと説明してやります。頑張ります。
空がいるから、ケレスさんと会ってもすぐにかっとしないで一応笑顔作ってられるんだと思う。空いなかったらそれすら難しいのかww


こんな奈央は絶対着物の着付けはあたしがやるって言い出します。
紗央は動きにくい服嫌いなので着物とかあんまり好きじゃない。
普段はパンツルックの方が多いです。ワンピースはまあ時々、ロングスカートは動きにくいから履かない。ミニスカートも多いかもしれない。動きやすいのが好き。奈央の方が可愛いんだから奈央が着なさいって言う。でも奈央そういうとこ自重しない。
「お姉ちゃんの彼氏さんもお姉ちゃんがもっと可愛くなるところ見たいに決まってるよ」って極上のスマイルで棒読みします。しかし紗央さんそういうとこ気付かない。
いかに紗央にケレスさんへの悪印象を与えるか、でもって別れさせるか、を考えているので毎日大変です。紗央からちょっとした愚痴聞こうもんならそこ突きます。

い や な い も う と だ ☆

こんな奈央だから、目の前で手繋がれたりしたらものっそいイラッとするんだろうな。そんなときに隣に空いたらいいのに。
「じゃあ俺も奈央とてーつなご!」とか言って手とってくれるって信じてる! 空は意外とご近所ワールドの救世主。
付き合ってるはずの女にキスしようとして殴られて、なかなかそこから先には進めなくて、妹はやかましくて、ケレスさんすげえ可哀想。


平和な話が書きたいなあ……。
設定詰めてまた満足するかな。

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2009.03.13(Fri) | ご近所物語 | cm(0) | tb(0) |

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