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軽石へちま

Author:軽石へちま
基本自キャラで凄まじく妄想してみる。
隠れ家なのでBLとか黒とか暗とか主。
キャラ崩壊必至。何とも思わないけども。
妄想についてこれる人だけどうぞ。

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白い家と漂う憂鬱



「花屋のにーちゃーん!」

 離れでの子供相手の華道教室を終え、生徒である子供たちを送り出してすぐ。正門から響く声に俺は顔を上げた。首に巻かれた白いマフラーが、走るたびに揺れる。そのくせ短いズボンでも平気そうなのは子供ならではだ。マフラーを巻いた黒髪の少年、水城 流風は走って門をくぐり、こちらに駆け寄ってきた。その後ろからは、黒いコートに赤と黒のチェックのマフラーを巻いた、長い黒髪の女性、嫌でも視線を奪われるその青い瞳は、間違いなく鈴城 紗央のものだ。

「おー、ほんとに来たのかポチ君」
「俺ポチじゃないよ!!」
「あんたいい加減子供からかって遊ぶのよしなさいよ」
「俺なりのスキンシップとゆー奴よ」

 つい先週ケレスの家に押しかけるときにポチ君に会っていろいろ話をしたら興味を持ったようなので、今度遊びに来いよ、と言ってみたら本当に来たというわけだ。紗央という保護者つき。警官が着いてりゃ迷うこともなかったろう。
 高いヒールのブーツでは砂利の上は歩きにくいのだろう。紗央は流風よりも随分遅れて来た。毎度ながら素敵なスタイルですこと。ルミが羨ましがるのもわからないではない。

「花屋のにーちゃん、いつも着物着てんの?」
「ん? そうでもないけど、さっきまで教室でセンセイしてたんだ。それでな」
「へえ、センセイやってるんだ。意外」
「一応跡継ぎなもんでな。師範代って奴よ」

 ルミもそのうち来るから離れ来いよ、と流風の手を引いて離れへ歩き出す。
 砂利の道にみっつの足音が響いた。




「これ手編みだな。母ちゃんに編んでもらったのか?」
「ううん、紗央ねーちゃん」

 余った切花を使って自由に遊ぶ流風が、無邪気にそう答える。名前の上がった当人はしれっとした顔で流風の遊ぶ様子を眺めている。はあ、家事は完璧、と。

「ルミが編み物する時なんか無意味に気合い入れまくってんのに、こんなの簡単に編めちまうんだな」
「それしか能がないもの。仕方ないじゃない」

 白くやわらかい毛糸で、割と緩く編まれたマフラーだ。こういうの最近多いから、ぱっと見じゃあ市販のものかどうかなんてわからない。タグがないからそうだろうと判断できたが、自分の才能を自覚できてるのはいいことだ。

「首元も足元も寒そうにしか見えないのよね。気になっちゃったから」
「意外と暇なんだな」
「うるさいわね。子供用なんてそう時間かからないわよ」
「へー、そんなもんか」
「そんなもんよ。好きで裁縫だの刺繍だのやってたから慣れっこなの」

 紗央は特別目立つ日本人だ。で、ケレスは外国人でこれもこれで目立つだろう。その目立つ二人が近所に住んでて、どうしてこれまでまともに顔を合わせたことがなかったのか疑問でしょうがなかったのだが。……紗央の言いようで理解できた気がする。この女、仕事以外じゃ滅多と外出ないんだ。この見てくれがあるのに家に引きこもって料理だ裁縫だ洗濯だ、ってやってりゃ外に出ることも少ないだろう。ケレスにもやかましい女くらいの認識はあったのかもしれないが、性格も何もわかってない状態でこれをちょっとでも見かけてたなら普通良い方の印象をもっと持っていたはずだ。

「紗央っていい嫁さんになれそうだよなあ」

 完璧とは言いがたいが、およそ男の求めるものの大半をこの女は持っているんじゃなかろうか。強気な女がいいという男も世の中には大勢いるだろうし。切花の花びらをむしって遊ぼうとする流風の頭を叩いてやってるところを見ると、教育にも期待できそうだ。まあ警官なんてやってんだし、常識教えんのは得意なんだろう。世間の常識を知らない傾向にはあるかもしれないが、その辺はまあご愛嬌ってことで。

「……あたしが男だったら、あたしみたいな女は頼まれたってお断りよ」
「お、その返事は想像してなかった」
「紗央ねーちゃんだったら俺結婚してもいい! 料理うまいしマフラー編んでくれるし、あと俺にもうちょっと優しかったらカンペキ!」
「あーはいはい、ありがとね」

 紗央はさっき叩いた流風の頭を今度は軽くぽんぽんと撫でてやる。俺としてはこのガキ、将来とんでもないのになりそうで不気味なんだが。流風は褒められたと解釈したのか何なのか、上機嫌でまた花を手に花器へ向かう。……しかもこいつ何かセンスいい気がするんだよな、それもそれでちょっと不気味だ。

「自分のことばっかりで人のことなんて考えてられないんだもの。面倒な女。流石にもうちょっと察しのいいのが好みでしょ? あたし、自分の得意なこと以外は言われないとわかんないのよね」
「ああ、そうだろうな」

 ケレスと紗央の、一種の攻防戦。紗央は言われなきゃ分からない人間だ。家から出ることがなかったのだから当然なのかもしれない。家を出てみても遠出する気にはなれないということなのだろうか。だから駅前の交番にいるのかもしれない。身近ばかりを眺めて、そこからは遠ざかることのない世界。
 ――それは、俺のいる場所とすごく似通っている気がする。
 家柄で、普通とは少し違う場所にいる。それが、一般人のルミと付き合っていることでそこから一歩踏み出た気になっている。

「言われないとわかんないなんて物分りの悪い子供と同じよ。それは分かってるけど、分かっててもどうにもできないの。今までそうやって生きてきたツケが回ってきたみたい」

 そうかもしれない、と思う。
 今までそうやって生きてきたツケがいつか回ってくるのだ。踏み出そうと思ってももう踏み出せない。そんな自分の姿は、紗央と同じくらい鮮明に思い描くことができる。

「逐一言わなきゃわからないような面倒な人間と一生一緒にいるなんて考えただけで寒気がするわ。どれだけ気が長くたってそんなの無理。ましてや、」

 そこまで言って紗央は目を伏せた。それからふっと口許に笑みを浮かべて、緩く首を振る。

「……なんでもないわ」
「口にしなくて正解だな。言ったら余計沈む」
「何言おうとしたかなんてわかんないくせに」
「分かる」

 そう答えれば紗央は少しだけ驚いたように目を見開き、それから、どうだか、と笑った。 
 花器と花で遊んでいた流風がこちらに来て、何が? と首を突っ込んでくる。ガキが首突っ込む話ではないので、流風の鼻を摘んでごまかしてやる。

「まあ、最悪でも流風が貰ってくれるって言ってるし? 予約されとこうかしら」
「うん! 俺いい男になるから期待して待ってて!」
「流風が言うと冗談に聞こえないのよね……。このマセガキ」

 へらりと流風が気の抜けた笑顔を見せると紗央も苦笑を隠せないようだった。
 さっきまで流風が遊んでいた花器に目を移せば、そこには未完成の花。やっぱりそこそこいいセンスしている気がする。不気味だから言わないでおくけれど。

「紗央にはカサブランカが似合いだな」

 花器の中に無造作に活けられているカサブランカのつぼみを少しだけ手直しする。今にも花開きそうなそれは、もうじき甘い香りを漂わせるだろうか。  
 未完成なそれも、どうにかすれば美しく完成させられるのに。

「態度だけでかくてうざったいってこと?」
「ああ、それもあるかもなあ」
「怒らせたいの?」
「まさか」

 ――わかっていてもどうにもできないのは、どうしたらいいかがわからないからだ。
 手直しした花はさっきとはまた違う顔を見せる。開けた世界だ。こうなるにはどうしたらいいのか、それは俺も紗央もまだ知らない。







特に意味は無い。
今日の説明会、高2,3と同じクラスだった男子がいたような気がする。よく分かったな私、すげえや。


もうすぐ四月馬鹿なので、そんなネタも考えてたんですがあんまり面白いものが思いつかない。
紗央がケレスさんに「できちゃったかも」って言うのはカップルの鉄板ネタだと思ったんですが。ケレスさんは紗央毎回おちょくってると思うのでその復讐も込めて。しかし、まずそれすげえタチ悪い、しかもケレスさんの対応が全く想像できない、驚くとかいうよりも最初から嘘って分かった上で一段上の返し方しそうだな、ということで私の想像の範疇を超えまして却下。
大和と紗央の絡みを書いたらなんとなくそんな気分でもなくなったわけで。(笑)


何か書きたいことがあって書いたわけじゃないんだけど、書いてみたら大和と紗央の立ち位置はやっぱり似ている気がしました。こいつらはきっといい相談仲間になれる。
結婚に向けての視点が似てるとかじゃなくて、そもそも立場が似ている。現状からなかなか抜け出せないのだとか何だとかとにかくいろいろ。
紗央は地元で働いてる限りそれ以上進むことってきっと無理だろうなと思う。大和も、家を大事に思うのは仕方ないけど一度捨てるだけの覚悟をしてみないとそこから先には行けない気がしてきました。大和って花好きだし、言わないだけで自分の家の歴史とかにかなり誇り持ってると思うので、泥を塗るようなことはなるべくしたくないんだと思う。
慣れた場所から離れてみてやっと概観できるものもあると思う。もちろん気づきゃいいと思うので、実際離れなくても分かってくれたらいいと思う。成長しろお前ら。


そして紗央には百合だとかカサブランカが似合うと思います。
色はやっぱり白かな。高貴だとか純潔だとかは割と紗央のイメージが強いです。
数年後の流風が、「俺が予約済だもんな、ねーちゃん?」って言うんだと思います。数年後流風は殴られてるイメージしかないww


どうしようかなあ四月馬鹿。
要君あたりはいかにもありそうなとんでもない嘘をつきそうだと思ってます。
みのりはどうでもいい嘘ついてみるんだけど冬二くんが思った以上に振り回されてて若干引くといい。(笑)  「実は高校の時から付き合ってる人がいるんだけど」とか言われたら四月一日だってわかってても冬二くんは超動揺してくれると信じてる。
椿にはそういうのあんまり通用しないんで面白くないと思います。


法哲学の授業を取りたい! 取るか。
でも何か今年履修予定の授業、閉鎖空間な教室ばっかで嫌だなあ……。

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2009.03.31(Tue) | ご近所物語 | cm(0) | tb(0) |

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