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軽石へちま

Author:軽石へちま
基本自キャラで凄まじく妄想してみる。
隠れ家なのでBLとか黒とか暗とか主。
キャラ崩壊必至。何とも思わないけども。
妄想についてこれる人だけどうぞ。

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落椿 2



 彼が目を覚ますと、窓の外はやはりしんしんと雪が降り積もっていた。一面の雪。窓から見える限りでは、側には何の建物もない、一面の銀世界である。ゆっくりと体を起こしたが、全身に走る激痛に耐え切れず再び白いベッドに体を沈めた。
 ――死のうと思ったはずなのに。
 確かに、剣を突き立てた。他人を傷つけないために、自分をこれ以上苦しめないために、死のうと思った。人間というものの持つ悪意に、人間そのものに、絶望していた。感情を押し込めて、自分を傷つけることに苦しんで、疲れて、解放されたくて、死のうと思った。剣を刺した腹部に触れると、痛みと一緒に包帯の感触があった。不思議だったのはその痛み。傷のために感じる痛みというよりは、いつもと同じ痛みだ。ガタがきた体が訴える、内側からの痛み。どちらにせよ生き延びてしまったのは事実らしい。

「なんだ、目が覚めたなら声くらい上げたらどうだ」

 部屋の奥の扉が開く。やれやれ、と呟きながら入ってきた少女は洗面器を手に、全身を黒い服に覆った少女だった。黒衣と同化してわからないほどの、濡れたように綺麗な黒髪も目を引いたが、何より目立っていたのは、彼女の血のように紅い瞳で、彼はしばらくその瞳から目を逸らすことができずに、ベッドに横たわったまま首だけを彼女の方に向けた。

「自害しようとしていた自分がこんな所で介抱されているんだぞ。もう少し叫んだり暴れたりしてもよいものだろう」
「できるならしている」
「そうだろうな。そうされては困るから、運んだ時に鎮静剤を打っておいた」

 なら聞くな、と彼は思ったが、彼女の態度は淡々としたものだった。ベッドに近づいて、近くに置いてあった適当な椅子をベッドの隣に置くと、彼の枕の隣に洗面器を置き、手ぬぐいをその中に浸してから軽く絞って彼の額を拭う。水の冷たさが、熱を持った体に染み入るようで心地よい。

「君、名は何と言う?」
「訊ねる前に名乗るのが礼儀だと思うが」
「ああ、そうだな、すまない。失念していた」

 ここは普通怒るところだと彼は思う。一方的に世話になっているのはこちらなのだから、感謝しこそすれ今のような態度は間違っていると思うのだ。

「私はカメリア。カメリア=ラトゥール」

 彼の額を拭いながら彼女は名乗り、一度手ぬぐいを洗面器に戻すと右手を彼に向かって差し出した。それが握手を意味するものだと気付くと、彼もまた横になったままその手を握り返した。

「……アルファルドだ」
「アルファルド、……偽名じゃないだろうな?」
「さあ、偽名かもしれないし違うかもしれない。名前なんて単なる記号だろう、固執することじゃない」
「なるほど、それは一理あるな。……しかしアルファルド、君は少し礼儀を知った方がいいぞ」

 握っていた手を解くと、彼女はその細い指で彼の鼻をぴんと弾いた。

「まったく、男一人ここまで運ぶのにどれだけ私が苦労したかわからないか?」
「この場合はお前が俺の無礼を怒るのが遅かったのが悪い」
「む、そうか。それはすまなかったな」
「謝られるようなことじゃない、気にするな」

 どうも彼女は理に適っているように思われることを言われるとそちらに流されてしまうらしい。よく言えば素直という奴だろう。全身黒ずくめ、深紅の瞳、の妙な女。彼女にすれば自分はもっと変なのだろう、と思いながら、彼は生き延びたことを喜ぶよりも、生きながらえてしまったことを嘆いていた。

「……何故助けた」

 彼の言葉に、彼女は目を細めた。

「あの時聞こえなかったか? どの道死ねないと。お前が思うより傷は浅かった。私が放っておいたところできっと誰かが助けたさ。残念だったな」

 自分の立場上、誰かに助けられるという展開は想像しにくかったが、あのまま死ねずに放置されていたら誰かに殺されていたかもしれない。誰かの手にかかるよりは、自分で自分にケリをつけたい。ならば、彼女に助けられたことは間違いではなかったのかもしれない。

「まあ、あの傷では死ねないが、君が長くないことは私も分かっている。体が内側からぼろぼろだな。どんな無茶をしてもここまで酷くはならないぞ」
「分かるのか?」
「私をただの妙な女と思うなよ、アルファルド。こう見えても私は医者だったんだ」

 彼女は少しだけ目を伏せてから、言った。だった、という言い回しを彼が不思議に感じるのに気付いたのか、今は違うからな、と穏やかに言い直した。

「父が医者で、私も父のような医者になりたかったんだがな。……私はどうも医者に向かないらしい。魔女は魔女でしかいられないようだ」
「魔女……? っ、つ……」

 再び疼くような体内の痛みに襲われ、彼が眉を顰めると彼女は困ったように微笑んだ。

「安静にしていることだ。一応医者だった人間だ、傷ついた奴をそう簡単に放り出したりしないさ。好きなだけここにいればいい」
「っ、待て、俺は長居はできない……!」
「それが路地裏でくたばろうとしていた男の言う事か? しかし相手が悪かったな。ドクター・ストップという奴だ。アルファルド君、安静に寝ていたまえ」

 医者なのは過去の話なんじゃなかったのか、と彼は内心思っていたが口に出すのも面倒だし、痛くては動くのもままならないのでこのまま横になっていることにした。再び彼がベッドに深く身を沈めたのを見て、彼女は洗面器を抱えて立ち上がる。

「なあ」

 その背に、彼は声を掛けた。

「何だ」

 くるりと彼女は首だけ捻る。真っ赤な瞳が彼の目をじっと見ていた。

「アルでいい。略せ」
「いや、私は名前を略されるのが好きじゃないんだ。ほらよく言うだろう、自分がされて嫌なことは人にもするなと。私はこの信条に基づいて君をアルファルドと呼ぼう」
「……カメリア、……略すと鈍足みたいだからか」
「お、君はなかなか鋭いな。その通りだ」
「だからって相手に要求されてることまで断る道理にはならない」
「いや、やはり名前というのはちゃんと呼ばれてなんぼのものだろう? 記号とはいえ、せっかくある名前じゃないか」

 確かにカメリアは略しようがないし、略してカメというのもかなり抜けていると彼は思う。自己満足な納得をして、よし、と意気込んだあと咳き込んだ彼女の背が遠ざかるのを眺めながら、彼は厚手の毛布を被った。







久々にご近所で大和とルミ書こうと思ったのにうまくまとまらなかったので諦めました。
大和はルミのことをちっちゃいなーと思ってたらいい。でもルミは実は標準よりは大きくて、F5は独活のなんちゃらのように無駄にでっかいから、と思ってたらいい。
大きかろうが小さかろうが大和にはあんまり関係ない。未来話パラレル書いてるからちょっと大和に幸せ味わって欲しいと思ったんだけど、どうでもよかったらしい。
未来パラレルですが、天野月子の「ゼロの調律」は恋愛でなければばっちり椿→大和だな、と思いました。そう思ったらちょっと滾ってきた。
いつまでも自分を見てくれない大和もすごく気になるんだけど、今は流風の方が好き、みたいなちいさい椿はきっと可愛い。大和には樹理あげるから流風が椿のおとうさんになったらいいのに。
すいません、5歳から椿育てて、幼稚園行く時とか椿の髪結ってやる流風とか笑っちゃうほど楽しいんですが。手先器用だからそういうの得意そうです。でも飾りつきのゴムとか苦手で奈央とかに教わってたらいい。



アルさんとカメリアさんはまだラストを考えてあげられてないのでどうしようかなあと思ってます。
いつか現代設定で書いてみたいけど、でもやっぱり基本の世界設定があってこその出会いだからそこを大事にしなきゃいけないのかなとも思う。
でもいいカップルにはなると思うんだ。本人らはそんな気ゼロなのに周囲から見ればどうしてもいちゃいちゃしてるように見える二人組。
白夜行のふたりと雰囲気近いかなあと思う。あそこまで汚れてないけど、ほんとうはきれいな生き方をしたいんだってところは何か近い、かも?
ふたりともに自分の思うようにさせたいので、そういう終わり方を考えてあげないとなあ。


妹が、「信長さんって都市伝説とか信じそう」と意味の分からないことを言い、そのあと「オレオレ詐欺とかに引っかかりそう」と都市伝説とおよそ関係のないことを言い出したので、オレオレ詐欺は都市伝説じゃなくて実際にある悲しい事件じゃないかと思いつつ、信長がオレオレ詐欺に遭遇した場合、

犯人:『あ、もしもし? オレオレ」
信長:「余は織田信長ぞ」(若本ボイスで)
犯人:『……えーと、オレだけど!』
信長:「余は第六天魔王織田信長ぞ」(若本ボイスで名前やや強調)

ってなるから多分詐欺に遭わない、という話をしました。私はそうだと思ってます。
サムライディーパーでは若本、伊達政宗なのにね……。保志はアキラさんだし、石田は佐助なのにねえ。信長だった速水奨がどうしてあんなに気持ち悪い(褒め言葉)人に……。
まあサムライディーパーの信長は大分イカれてたと思いますが。


大和とルミはサーティーワンのトリプルのアイスをふたりでつつきあうのが似合うんじゃないかなと今ふと思いました。小奇麗なカフェでお茶するのは要君・ルネさんとシーマスさん・椿あたりですよね。
ケレスさんと紗央は個人的には自宅というのが一番しっくりくるのですが、冬二くんは付き合い始めたらひとつの飲み物をあの奇怪なストローで飲もうと言い出しかねないと思ってます。私は冬二くんをなんだt(略)
ついでに言うと、冬二くんは相合傘より走ってる方が似合う。とさっきまで雨降ってたので思いました。
つーか自宅って、紗央どんだけひきこもり予備軍なんだ……。
要らぬ妄想ですが、紗央はちょっと髪切り揃えただけでも気付いてほしがりそうです。基本面倒な子なので。でもケレスさんってそういうのさらっと気付いちゃいそうです。なんという罪作り。


100分超えBGM聞いてたのにもう終わるぞ!?

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2009.06.11(Thu) | 未分類 | cm(0) | tb(0) |

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