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軽石へちま

Author:軽石へちま
基本自キャラで凄まじく妄想してみる。
隠れ家なのでBLとか黒とか暗とか主。
キャラ崩壊必至。何とも思わないけども。
妄想についてこれる人だけどうぞ。

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まだこのネタ引きずるんですか。いえこれで終わります。


「お前って天才かもしれないよなー。俺が十年かかってここまできたのに、お前中一から始めて五年で上ってきたんだし」

 一度、そう言われたことがあった。
 先輩はすごく、羨ましそうだった。でも、先輩がいなければ俺はバスケに触れることがなかったんだから、やっぱり、俺にそのきっかけを与えた先輩は偉大だと思う。
 先輩がいてくれなきゃ、俺は俺のバスケができない。
 先輩がいたから、俺は必死でバスケしようって思えてたんだ。追いつきたい、追い越したいって。
 バスケすることが、俺の学生生活。俺のこれまで。きっと、これからもバスケすることで俺は生きていくんだと思っていた。
 でも、俺がバスケする世界には、先輩がいてくれなきゃ、ダメなんだ。そうじゃなきゃ俺は、生きる意味を見失う。
 生きてなんていけない生きてなんていけない生きる価値なんてない。




 朝、早く。
 もう先輩が学校に顔を出さなくなって何日にもなろうかという日。コートの静けさに耐えられなくて、俺は先輩の教室へ向かった。 
 まだ7時だ。モノズキの先生がちらほらいる程度で、生徒はまずいない。
 教室に足を踏み入れて、音を立てないようにそっと歩いて、だって、早い時間は先輩が机に突っ伏して寝ていたりするから。
 俺はいつも、見ていた。
 遠くから、近くから、昔から、今でも、先輩がどうバスケすんのか、どう生きるのか、ずっと見ていた。不器用でたまにイライラするけど、でも、人間ってそんなもんだと思う。

「……せん、ぱい……」

 先輩のロッカー。先輩は置き勉すんの好きじゃないから、生物の資料集とか世界史の資料集とかまで毎回律儀に持って帰っていた。何回か見せてもらったけれど、とても俺に真似できるような中身じゃなかった。いくつも貼ってある付箋と引かれたマーカーが、先輩が俺の見えないところでもすごく頑張ってるんだと俺に知らしめた。
 先輩のロッカーを、開ける。

「……何やってんだよ」

 後ろから声がした。
 聞きなれた声だった。聞きたかった声だった。
 勢いよく振り向くと、いつもと色の違う先輩が、そこに立っていた。

「る、流風先輩ッ」

 視界が涙で滲む。やっと来てくれた。やっぱり先輩は、俺がいなくちゃダメな人だから。俺がいないと、勝手に行動して行き詰っちゃうから。

「いつまで俺に付きまとうつもりだよ」

 嬉しくて近づいて、最初に発された言葉はそれだった。
 え、と驚く声さえ出ずに俺は動きを止める。先輩は、ひどく大人びた顔で、顔を歪めて笑うと、

「死んでまでお前のフォローは必要ないんだよ」

 そう、俺を見下すように吐き捨てた。
 



「……何してんだ」
「地域高校生を軽くいじめてみました」

 あの子が、叫びながら、逃げるように走り去ってから、すぐ。背後からかかった声に俺は振り向く。この教室の担任が、白衣姿で、呆れたように立っていた。
 時計を見るとまだ朝の7時過ぎだ。こんな早い時間に出勤しているようなタイプに見えなかったので、少し意外だった。

「意外だな。もっとズボラなもんだとばっかり」

 なので率直にそう言ってみることにした。

「日直だからこれでも遅い方だ」
「へえ、ダメじゃん」

 やっぱりそんな人間だった。今となってはこの金髪の人となりなんて全然気になるもんじゃないんだけど。
 金髪は教壇の机に寄りかかり、俺は流風の机に座った。よく教壇が見える席だった。

「葬式の時に校長がさ、諸々書類とかあるから取りに来いって。しかしうちの妻はあれ以来塞ぎ込んじゃってとても学校になんか出かけられない。流風の弱いとこはあいつから来てるくらいだしね。俺も職業柄そう簡単に休みとか取れないからさ。だから今日、今。教室に来てみたのは単に流風のいた場所見ておきたかっただけだけど、君が来てくれて助かったよ」

 相手は俺が来てることを知っていたのか、封をされた大きい茶封筒を投げて寄越した。随分な態度だな、と思いながら俺は受け取り、少し急いで封を開けた。
 ――学校の成績なんてどうだっていい。完璧なのはわかりきっている。
 ただ、お前がどう生きたのか、この人にどう思われてたのか、俺くらい知ってたっていいだろ?

「……っは、よく推薦状なんて書く気になったね。面倒じゃなかった?」
「なきゃ留学できねぇんだから書かないわけにいかないだろうが」
「普通、させないでしょう。他のとこならともかく、別に国内ですごく有名なわけでもない私立高の生徒が急に行けるようなランクじゃない」

 でも、流風は行こうとした。なら行けただろう。流風だから。
 推薦状はもうできあがっていた。結局先方に送ることがなかった数枚のそれはホチキスで簡単に留められていた。学年主任、英語の担当、そして担任。3人分は必要だって話はどこかで聞いていたから、妥当な人選だと思った。
 流れるような筆記体で綴られた英文。所々字体が崩れているのは昔からの慣れの証拠だ。あの男が、これを書いた。
 一文一文を指でなぞりながら流れる線を追う。笑いが漏れる。

「……ははっ、……ねえ、本気?」
「何が」
「書いてあること」
「嘘は書いちゃいない。偏差値だの点数だの客観的データに偽りは無いからな」
「じゃあ、見せてって言われてコレ、流風に見せれた?」

 相手が黙ったので、俺は書類を封筒にしまった。もういい。わかったから。

「流風が死んだの、君のせいだったらいいなって思ってた。昨日から」

 分かりやすい敵が欲しかった。

「葬式でああいう事言う? 流石に俺もびっくりしたよ。ちぃが殴りかからなかっただけよかったけど、俺のこと見下してんのかって、俺への嫌がらせか当てつけか、取りあえず、君が流風を殺したんだとしたら、今すぐ俺は楽になれるのに。過去にあった嫌なことも全部君に押し付けて、今ここで君を殺せば俺はもうこの世に未練とかも全然ない」
「御免だな」
「だよな。君は簡単に殺せる気がしないし」

 封筒を黙って見つめながら、俺は続けた。

「……さっきのあの子、流風を慕ってくれてた子だったよね。将来有望な子がこんなところで躓いてちゃいけないんだ。さっさと忘れた方がいい」
「逆に抉ってた気がするんだが?」
「そう? 俺もピリピリしてるから仕方ないんじゃないかな。フォローよろしく」

 彼の憧れた相手はこれ以上成長しないのだ。憧れてたって意味が無い。
 それよりも、こんなところで死んだ奴に拘ってないで、ちゃんと生きて欲しいと思う。傷は抉ってるかもしれないけど、そう思ってるのは本当だ。
 ちぃにも、悲しいことなんて全部忘れてほしい。
 流風と同じ年の頃両親を放火魔のガキに殺されて、無差別なんて、愉快犯なんて、もう人間なんて信用できないと誰も寄せ付けなかった自分。その自分が刑事になって、親になって、まさかあの時の自分と同じ年の子供を、また無差別に殺されるなんて、夢にも思っていなかった。俺は何もできなかった。
 『あの時』と同じようにまたあの子を見失って、今度はもう2度と帰ってこない。
 こんな思いをしているのは俺だけで十分だ。そう、思う。

「……また俺は、見つけられなかった。あの時は叱ってやれたけど、今度は俺が流風に会えるまで叱れない」

 負けず嫌いで、幼くて、可愛かった流風。帰宅したらその姿が見えなくて、また誰かを失うかもしれないと思ったあの時。
 誰かに縋らざるを得なかったあの時。
 
『逃げねぇよ。これでてめぇのガキがバラバラになって見つかりでもしたら胸クソ悪ぃからな』
『縁起でもない! シャレにならないからやめてくださいよ!』

 一瞬で10年も前の月夜の記憶が戻る。
 誰でもいいから、誰かに助けて欲しくて、ひとりでは不安に飲み込まれそうで、俺は。
 
「……流風は、ずっと、子供の頃からずっと、君だけ追いかけてたんだ、ね」
「…………」
「さっきの訂正。あの子に、流風のこと忘れないでやって、って、言っといて」

 誰かに憧れるのなんて、後で複雑な気持ちになるのがわかりきってる。
 だからあの子には忘れて欲しい。そう思ったけど、長い間ずっとこの人に憧れて憧れてずっと追いかけて、そうやって生きた流風のことを否定する気には、とてもなれない。
 馬鹿だとは思うけれど。どうしてそんなに拘ってしまったのか、本当に馬鹿だ。でも全部の原因は、不安を抱えきれないであの時通りすがりの外人に縋った俺自身だった。

「………あの時、流風を見つけてくれて、ありがとう」

 流風を待っていてくれて、ありがとう。
 君にそのつもりがなかったとしても、その歩みはとてもゆっくりで、その背を一生懸命流風は追っかけたんだろう。
 君が敵ならよかった。全部君に押し付けて自分の心ごと殺してしまえれば楽だった。
 ――そんなこと、多分誰よりも流風が許してくれないだろう。

「もう会うこともないだろうな、センセイ?」

 流風の声色を真似てみたつもりだった。記憶が酷くおぼろげで自分に絶望した。
 肝心の相手は、ああ、とだけ返した。
 書類を持って金髪の隣を通り過ぎたその時にふわりと漂った香りは、どことなく、流風の香りに似ている気がした。

 



記事消えたよ。変なところでバックスペースすんじゃなかった。

陸さんはそんな壮絶な過去を持ちながらも私が書く気起きなくて放置されています。
ちなみに陸さんは国家Ⅰ種の人です。エリートです。
入試はマークシートを勘で切り抜けたとんでもない馬鹿なのに、筆記体の英語さらっと読めたり、こいつ何なんだろう。多分、賢い人ではあるんだと思います。
そして流風が殺されたら一番可哀想なのはこの人な気がします。

楽屋裏、撃沈。

「いっやー、夏場に数日見つからない死体って、いくら美少年だったからって腐乱してすっげー臭うだろうなー。なあ流風?」
「なあ、じゃねぇよ人でなし! 勝手に殺すな!」
「そうですよヤマト先輩!! 俺もうマジで台本見た時から涙止まんなかったんスから!」
「そりゃ野島が変態なだけだ」
「それには同意するけど」
「同意しちゃうんですか流風先輩!!!!」
「そういや流風、お前この話の代償ちゃんと払えよな」
「は? 何だよそれ」
「都筑に言いたい放題言われた俺の心への慰謝料v」
「はぁ!? あんなの芝居だろ!?」
「あいつも酷かったっスよねー……。ヤマト先輩にあんだけ言えんのなんてあいつくらいなもんですよ」
「まあ、それも俺の演技がいいからあいつが上回ってるように見えただけだけどな。とにかく、芝居とはいえあいつに何だかんだ言われんの腹立つんだよなー」
「自分の演技が良かったとか思ってんならそれでいいだろ!! 俺にまでふっかけんな! つーか都筑呼べばいいじゃねぇかよここに! 喧嘩なら当人たちで勝手にやれ!」

もちろん人様のキャラはこっちの楽屋裏なんかに来るわけがない。恐れ多くてな!!
慎吾は「あれがマジだったら俺壊れるとかそんなもんじゃないっスから!!」とか言い、大和は「ほーらお前が死んで悲しんでやったぞー」なオーラを出し、「流風先輩が死んだら悲しむに決まってるじゃないスか!」と「さあ実際になったらどーだかなぁ」な2人が正面衝突して、流風がため息な展開になると思います。
楽屋裏ちょう楽しい。


さて、頑張るものがなくなりました。

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2007.10.09(Tue) | 未分類 | cm(0) | tb(0) |

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