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軽石へちま

Author:軽石へちま
基本自キャラで凄まじく妄想してみる。
隠れ家なのでBLとか黒とか暗とか主。
キャラ崩壊必至。何とも思わないけども。
妄想についてこれる人だけどうぞ。

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祈りに似て非なるもの 1


「おはようございます、王子。お早いですね」
「早くちゃ悪いかよ」
「いえ、いつもルミさんが起こすの大変って言ってたんで、珍しいな、と」
「るせぇよ」

 俺は欠伸を噛み殺した。普段身につけている装束も今日は重く感じられて仕方ない。普段は寝坊と言うのも忍びないほど長い時間眠っているから、起きている間は欠伸をすることは少ないのだが今日はそうもいかなかった。慎吾は雑務があるから朝が早いのだろう。俺が朝起きていることは少ないから、上官に仕事を言い渡されたか何かで城内を動き回っていたようだ。

「もしかして随分遅くまで本読まれてました?」

 俺の顔をじっと見て慎吾が口を開く。

「徹夜だ」
「うっわ、珍しい! そんなに急ぎの用でもありました?」
「どの本捲っても同じ伝承ばっかりだ。面倒だから夜明けまでに済ませたかったんだよ」

 慎吾に資料を持って来させていた最初の頃こそ、今まで信じてもいなかった言い伝えや、聞いたことの無い話が載っていれば興味も引かれたが、何十冊と積まれた古臭い本にはほとんど同じ話ばかりが書いてあったのだ。書いてあったからといって信じられるわけではないが、長いことそういった伝承が王族や王族に近しい人間の間で真実として語り継がれていたのだろうことは理解した。
 ――それに、もしかしたら。
 知らなかったのではなく、知ることができなかったのかもしれない。
 今こうして自分が動くことで知識を得ているのは、父にとっては最終手段であるのかもしれない。でなければ、国を継ぐ息子がここまで図体でかくなるまであんな大事な事項を黙っているはずがない。自分が若くないことくらい理解はしているだろう。
 そこまで考えて、再び襲ってきた眠気を振り払うように軽く頭を叩いた。どうも思考がぼやけていけない。

「慎吾、明日の朝からしばらく俺に着いて来い。出かける」
「はあ、でも俺この足ですから馬には乗れませんし、歩くにも足手纏いになります。騎士団の方を連れて行かれる方が良いかと」
「馬車で行く。御者は別に連れて行くから問題ない。騎士団の連中に声かけたらぞろぞろ着いてくるに決まってんだ、俺付きの使用人が一人だけって方が安くあがんだろ」
「……俺って王子付きの使用人だったんスか。初耳でした」
「その肩書きの方が貴族相手に威張れるだろ」

 でも、とまだ慎吾は気の進まない様子で俯いていた。俺に着いてくれば、あとで無用な争いが生まれるかもしれないと考えているのか、単に俺が嫌いなのか。どちらにしても拒否権がないことくらい分かっているだろう。王位を継承する王子であるこの俺の頼みを断るなど、城に仕える者であるのなら死ぬも同然だ。

「……わかりました」
「それで良し。家臣はやっぱ従順じゃねぇとな」
「期間は? あまり何日も王子が城を空けるのは国防上あまりよろしくないかと思うんスけど」
「首尾よくいけば三日程度でどうにかなるだろ。大体、伝承云々だって俺は信じちゃいないんだ」
「その間、騎士団は?」
「優秀な団長君とこれまた優秀で前途有望な新人君に任せる。その連絡までお前にさせたりしねぇよ、支度しとけ」

 徹夜明けでそのまま部屋で眠らなかったのは、顔を洗いに行くついでに騎士団にそのことを連絡するためだった。慎吾に頼めばごちゃごちゃ面倒なことになるのは分かってる。慎吾がどうなろうがそれは俺の知ったことではないが、出発がスムーズに行かないのは癪だし、何より部外者に首を突っ込まれたくない。
 伝えることを全て伝えると、欠伸をして慎吾の隣を通る。取りあえずやることやってとっとと眠らなくては。

「王子」
「あ?」

 背中に声をかけられ、振り向くと慎吾が何かを諦めたように笑って、口を開いた。

「騎士団には俺が行きます。御者の手配もやっときますから、王子は早く部屋に戻ってお休みください」
「騎士団なんて鬼門だろ」
「俺は王子に使われるのが仕事っスから」

 ……なんだこいつ、カッコイイとでも思ってんのか。
 
「……そこまで言うなら仕方ねぇな、寝てやるよ」
「王子がちゃんとしてなきゃ、俺出先でやること知らないんスから。城内の雑務くらい任せてください」
「っは、その勢いで騎士団戻ってみっか?」
「そいつは遠慮しときますよ」

 まあ、取りあえずその覚悟があるだけ、同行する資格があるってもんだ。
 俺が行こうとした道を慎吾が進み、俺は元来た道を戻ることにした。顔を洗って気を引き締める必要がなくなったのだ。今は早く横になって明日からに備えることにする。




 徹夜明けの朝に泥のように眠り、その日の夜に起きた俺は慎吾に馬車の時間を告げて夕食を終えると、早々と床についた。そして今日、再び目覚めたのは夜明け前。基本的に派手な色で構成されている、城内での服は総スルーし、忍んで城下へ向かう時に着る一番地味な服を着てから、笑えるほどボロい茶色いマントを羽織って右肩の上を飾りピンで留める。ここらの市民は大体そんな格好をしているからそこまで変ではないだろう。一般市民より大分派手なのかもしれないが。
 まだ暗い廊下は蝋燭の明かりも消え、物音ひとつしない。そこを遠慮なく足音を立てて歩き、裏口から裏庭を通って城を出る。城と町との境にある大通り、そこで馬車と慎吾は待っていた。

「おはようございます、王子」
「おう、待たせたな」

 御者の手配は慎吾に任せていたが、俺は誰だって構わないだろうと思っていたから特に指定はしていなかった。実際ここに来たのはいい加減生きてるのが不思議なくらいの爺さんで、俺の父がガキの頃から王族に仕えている古株だ。俺もガキの頃から何度も世話になっている。どうしてこいつを選んだのか慎吾に聞いてみると、「一番話しかけやすそうだったんで」とのことで、他の理由よりも納得してしまった。しかし呆れたのも事実なので軽く頭を殴ってやると、慌てて「王子にも馴染みある人がいいと思ったんスよ、本当です!!」とフォローを入れていた。遅いんだよ。
 
「で、ええっと、どちらへ向かうんですか?」
「ああ、山越えたら昼くらいだろ。爺さん、これから城を囲んでる東西南北のでかい町に向かう。面倒は先に済ませたいんだ、最初に北に向かってくれ」
「……山!? つーか町!? しかも東西南北って、王子昨日“首尾よく行けば三日”って」
「首尾よくいけばそんなもんだろ」
「これだから王子様は……。出かけることを町に事前連絡しているわけでもなし、替えの馬だって用意してないんスから、……はぁ、王子って本当に将軍なんスか?」

 どこまでも失敬な奴だ。不敬罪で首を刎ねられても文句言えねぇレベルだぞこれは。
 
「確かに山場はあの北の山ですからね、馬車じゃ登れないし迂回するしかないけど、あそこを超えればあとの道は楽なはずっスから、……それでもどんなに首尾よくいったって一週間ってとこでしょう」
「じゃあそれでいいだろ。騎士団には何て伝えた」
「短くて三日、と」
「なら四日くらい延びても不思議じゃねぇな」
「十分不思議だと思うんですけど、俺よりあの人たちの方が王子との付き合い長いはずなんで察してくれることを祈ります」

 そりゃ無理な話だろう。俺が帰るまでは文句たらたらかもしれないが、当然俺に直接文句を言えるわけが無い。それまで国防を揺るがすような事態が起きなければいい。
 小さい蜂起程度なら俺無しの無能な騎士団でも鎮圧はできる。あとはあの姫君がご乱心されないことを願うだけだ。もっとも、乱心なんかした日にはあの女を殺す格好の口実となるわけだ。
 行き先を告げてから先に馬車へと乗り込むと、慎吾はこの上なく戸惑った表情で俺を見ていた。王族の乗る馬車に自分は乗れないってか。

「お、俺、御者の爺さんの隣に乗ります!」
「黙れ、いいからとっとと乗れっての」
「王族の乗り物に俺みたいのはやっぱり、」
「王族付きの使用人は隣に控えてるもんだ。つーか、一人だと寝るしかすることねぇだろうがよ」

 空気を読んだ爺さんがゆっくり馬を歩かせ始めたので、慎吾は右足を引きずって慌てて馬車へと乗り込んだ。
 足が悪いから普段走ることなどできない。びっくりしたあ、と肩で息をしている。
 四人がけの席に慎吾と向かい合って座り、隣にはそれぞれの荷物を置く。

「あ、そういえば」

 俺はすっかり見慣れた馬車だが、慎吾は乗るのも初めてだろう。物珍しそうに車内を眺めていたが、やがて俺に視線をむけた。

「ルミさんに連絡はされたんスか?」
「なんで」
「なんで、って」

 俺が手を出しているメイドがルミだけでないことくらい慎吾も分かっているだろうに、何故わざわざその質問をしたのか、俺には解せない。わざわざ聞くことか、それ。

「俺が手ぇ出してんのあいつだけじゃないことくらい知ってんだろ」
「でも、名前を覚えているメイドはルミさんだけでしょう。ルミさんって特別なのかと思ってました」
「あいつが俺の部屋の掃除担当になると、とろいから他の奴と違って倍以上時間かかるんだよ。覚える時間が他より長いんだ」
「なるほど」
「それに、若い女のメイドなんざとっとと辞めてくんだよ。城に残ってるメイド長なんかは余程の物好きだろ。あいつみたいにあんだけとろくて不器用ってんじゃ、働いてないで母親にでもなった方が楽だろ」
「……意外とルミさんのこと考えてるじゃないスか。やっぱ意外です」
「ま、だから俺が手出してやって王城でのきらめく思い出作りに一役買ってやろうっつー寸法よ」
「前言撤回します。王子って潔く最低っスね」
「お前、そろそろ本気で首刎ねるぞ」

 そもそもあいつの話題をわざわざ振ったのは慎吾の方だ。悪く言われる覚えはひとつもない。
 徐々に揺れ始め、城から遠ざかりつつある馬車の中、ガミガミと下らない俺と慎吾の口論は、俺が本題を切り出すまでもう少し続いたのだった。





大和がサボりついでに、伝説の黄金についての話を周囲の町に聞きに行く話。
その黄金は首飾りになって、今は紗央が(略)


(追記)
起きたので追記します。タイトルもお題サイトから引っ張ってきました。
でもオチが決まりません。何をすればオチるんだろうか。
本当は慎吾が、「ケインさんとか、あの手の話に詳しいみたいですし」って言う予定だったんですが、眠いし面倒だしで省略。「あいつは今度鷹狩りに付き合わせるから却下だ」って大和が返す手はずでした。大和はまだケレスさんのこと全然知らないので、遠出に同行させることができるほどの信用はないんだと思います。自分が率いる騎士団信用してないとかどんな将軍なんですかww
わざわざ馬車を呼んだのは、馬だと疲れるだろうな、と思ったのと、元々慎吾だけ連れてく予定だったからです。一人で町に赴くには自分は王族としての生活に慣れすぎてるから諸々のことを処理してくれる部下はどうしても必要、でも大和って絶対友達いないし(断言)、騎士団は信用ならないっていうかウザいし? それなら足が悪くても慎吾を連れてくのが一番効率がいいんだと思います。
慎吾はきっと王子としての自分は好きになれないだろうな、とわかっていても、これまでの慎吾の付き合いから、慎吾が城を出る気がなさそうなことが窺えたんでしょう。
騎士ってひとつの契約に抵触しなければ、他の家と契約することも多々ある生き物だそうなので、騎士を辞めてからの慎吾は騎士というよりも武士の生き方に近いのかもしれない。ぶしって打って部誌が出てきて吹いた。
でも武士っていってもよくある忠臣蔵とかああいうのじゃなくて、主君個人との契約じゃなくて、なんだろう、王様って肩書きと契約してる感じに近いです。騎士は仕事だけど武士は魂、っていうイメージがあるので、慎吾の気持ちは騎士と武士の間。王様が死んでも追い腹したりはしないけど、新しい王様には命をかける覚悟があります。だから腕を落とされてもそれが王のためなら割り切ることはできるんじゃないかなあ。それは騎士としての慎吾の気持ちであって、騎士を辞めた身では「大和付きの使用人」ということになるのなら、王様が死のうが誰に殺されようが命をかける相手は大和ってことになるんだろうな。どんなに不本意でも!(爽)

大和が最後の方で言ってる「王城でのきらめく思い出作り」はマジで言ってると思います。
ルミなんて最後の最後までその他大勢の中のひとりでいいんだよ。




紗央と瑶子さんは出会ったらやかましそう。
「日曜のランチって言ったらパスタに決まってるじゃない!」
「違う! 日曜の昼は焼きそばなの!」
「はぁ? そんな手の加えどころのない料理作ったって楽しくないじゃない!」
「シンプルだからこそ工夫しがいがあるの! パスタなんて手間ばっかりかかってお腹空いちゃうよ!」
「馬鹿ね、手間がいいんじゃない。手間かけて自分は楽しく作る、振る舞う相手にはおいしく食べてもらう。基本でしょ?」
「手間がかかるものは夕食でしたらいいじゃない! 庶民のランチはさっと作って楽しくおしゃべりしながら食べるの!」

ってお嬢様VS庶民派の口論をがみがみ繰り広げ、最終的に、

「……要するに俺が二品食えばいいんだろ、分かったよ」

って理央が降参して終わる。紗央は変なところで独占欲発動しそうです。自分と似てる感じがする女には渡したくないんだろうと思います。やな奴だ。
でも紗央と瑶子さんは仲良くなれると思う。一緒にショッピング行って服選んで、理央にも何か選んで買っていこう、って話になって、そこでも微妙に合わなくて口論になってそう。理央には絶対黒よ! あえて白が似合うの! あんた自分の好きな色に理央の服合わせようとしてるんでしょ!? それは紗央ちんでしょー!? みたいな。
紗央を呼ぶときは「紗央ちん」だと思ってる。みすずちんとか忍ちんと同じベクトル。


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2009.08.05(Wed) | 聖櫃戦争 | cm(0) | tb(0) |

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