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軽石へちま

Author:軽石へちま
基本自キャラで凄まじく妄想してみる。
隠れ家なのでBLとか黒とか暗とか主。
キャラ崩壊必至。何とも思わないけども。
妄想についてこれる人だけどうぞ。

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アルデラミンの忠誠




 ――それは、二年前のこと。

「慎兄ちゃん、ほんとに行っちゃうの?」

 故郷の町を出る直前、七つ離れた妹は今にも泣きそうな顔で俺に問いかけた。胸が締め付けられる思いで、俺は「そうだよ」と頷く。
 ひとりでできることなんてたかが知れている。俺が動いて何か成せるとするならそれは、駒の一部としてでもいい、自分で戦う立場になることから始まるのだ。だから俺は、修一と双葉を置いて御前試合に臨むことに決めた。もう決めたんだ。

「いいか双葉。お前と修のことは隣のおばさんに頼んであるからな。ご飯は毎日修が作ってくれると思うけど、何かあったら周りを頼るんだぞ」
「慎兄ちゃんは? いつ帰ってくるの?」

 俺の足に縋りつく双葉を、修一が宥めるように引き離した。

「……すぐかもしれない。お前らに会いたくて、すぐ帰って来ちまうかもしれない。でも、もう帰らないかもしれない。兄ちゃん、双葉と修のために頑張るからさ、帰ってこないように祈っててくれよな」
「やだ!! 双葉と修兄ちゃんのためなら、慎兄ちゃんも一緒にいてよ、どこにも行かないで!」

 とうとう妹は泣き出した。両親が死んでから、泣くことなど滅多になかった妹が声をあげて泣いた。決意したはずなのにぐらつく意思をどうにかしたい。決めたじゃないか、修一と双葉を置いてでも、俺は絶対騎士団に入るんだと。そうじゃなきゃ守りたいものを守れないんだ。
 三つ下の弟は泣きじゃくる妹の頭を撫でながら、双葉は大丈夫だから、と俺に言った。年が近いからか、修一は俺のしたいことを大体汲んでくれている。それだけが救いだ。

「……ごめんな、ごめん、兄ちゃん絶対騎士団に入るからな、絶対、絶対、お前たちのこと守れるくらい強くなるからな……!!」

 自分の中のどす黒い感情を弟妹に伝えるわけにいかず、オブラートに包んでそういう言葉にした。
 それでも気持ちは本当だ。修一と双葉の頭を抱き寄せて何度もその頭を撫で、その感触を手に覚えさせてから、ゆっくりと離す。

「それじゃあ行ってくるから。修、あと頼んだぞ」
「うん、……騎士団に入らなきゃ許さないからな、俺たち」

 修一の言葉に、目の周りを真っ赤にした双葉が、うんうんと強く頷く。

「すぐ帰ってきちゃったら追い返しちゃうもんね! 騎士団に入って、うんと強くなって、カッコ良くなった慎兄ちゃんじゃなきゃ家に入れてあげないのだー!」
「……そりゃ、手厳しい」

 それくらい退路を断たれる方がいいのかもしれない。修一と双葉の言葉を頼もしく思いながら、じゃあ、と荷物を抱え直せば、ぎゅっとまた双葉が俺の服の裾を掴んだ。
 驚いてその顔を見れば、一度は止まったはずの涙がまた溢れて、大きな瞳が潤んでいる。

「うそだよ、うそだから、慎兄ちゃん、すぐ帰ってきてもいいんだから、だから、……がんばってね」
「……ああ、頑張るよ。けど、ちゃんとここから応援してくれなきゃ頑張れないからな! 頼りにしてるぞ、双葉!」
「うん、うんっ、双葉、兄ちゃんのこと応援してるからね! 修兄ちゃんも応援してるんだからね!」

 悲しみを押し殺した双葉の明るい声と、淡々としているけれど確かに聞こえる修一の声とに背中を押され、俺は歩き出した。
 目指す先は王城、二週間後に迫る御前試合に出場するために。






「ッ!!」

 町を飛び出したところでいつも目が覚める。騎士団を追われてからは、あの日のことばかり夢に見て、気持ち悪い。
 騎士団にいた頃は御前試合優勝者という肩書きもあって、大部屋ではなくだいぶ立派な個室を貰っていて、何の働きもできていないのに悪いな、とよく思っていた。今も一応個室だけれど、あの部屋の半分くらいのスペースで、場所も囚人たちのいる地下牢に繋がる階段の脇。片足が不自由だからスペースは寧ろ狭い方がありがたいし、残った足の鍛錬のためには王子の部屋から離れているのもありがたい。たまに囚人の呻き声や雄叫びが聞こえることはあるけれど、――それも、自分への罰だと思えば何と言うことはない。
 囚人の呻く声より、何よりも俺にとってはあの日の修一や双葉を思う方が、辛い。
 手近な手ぬぐいで汗を拭い、寝台から降りると足を引きずって、部屋の隅に申し訳程度についている洗面台で顔を洗う。ついでに頭も水に濡らすといくらかすっきりした気がした。
 ぽたぽたと髪の先から水を滴らせながら寝台に戻り、ぼんやりと窓の外を眺める。小さい月がぼうっと白く浮かんでいた。

「………どうしてっかな、修と双葉……」

 会いたくても、会えない。会ってはいけない。
 あのどす黒い感情に対する言い訳が必要だ。
 俺は、両親を殺した奴らが憎くてたまらないのだと、だからこの手で殺してやりたかったんだと、無垢な弟妹にどうして言えるだろう。騎士団に入って弟や妹を守るため生かすために戦うなんて、単なる名目だ。俺個人が、憎くて許せなくてどうしようもなかったから。弟と妹を捨ててでも、自分の手で殺してやりたいと願ったから。その上で俺は、将軍としての王子の残虐性に惚れたのだ。共に先陣を切って戦場へ向かった時は、こんなに幸せなことがあるのだろうかと思ったくらいだったのに、今ではこのザマだ。本当に、修一にも双葉にも顔向けできない。
 騎士団であった頃の俺は、もう俺の記憶の中にしかいない。自分の記憶ほど他人にとって信用のないものはない。確かにあの集団の一部であったことすら、他人には嘘だと思われてしまうのだろうか。それは少し、辛いかもしれない。
 再び寝台に横たわる。真っ暗な天井が見える。
 天井に腕を伸ばせば、肩の辺りが鈍く痛む気がした。大量の本を持って階段を上がり降りしていたからだろうか、筋肉痛だとしたら自分も鈍ったな、と思う。
 王子は悪魔伝承について調べている。城にはそういう言い伝えがあったらしいが、王子は信じていないのだそうだ。王子が信じていなくとも、王位の継承にそれが関わるのなら、王子の意思とは無関係にそれは存在するんじゃないかとふと思ったりもするが、俺の主は王子だ。国王が何と言っても、俺が仕えているのは王子なのだから、王子が無いというならそれは無いものと思わなければ。
 ――帰ってきていい、と妹は泣いたのに、足を引きずって俺は何をしているんだろう。悪魔伝承だの何だの、俺にはどうだっていい。王子が国王になれば、それでいい。
 騎士団を追われた俺が望めるのはあとひとつだけ。王子が国王となり、最強の軍を率いて奴らを殲滅してくれるようにと願うしかない。俺の大事なものが、二度と傷つかなくて済むように、俺はそれを願うしかない。

「――――」

 そのためなら、腕だって捧げる覚悟がある。望まれるのならいくらでも忠誠を誓おう。
 右手で目を覆い、世界を暗闇で満たしてから朝までの眠りを貪ることにした。









結局、慎吾視点が書きたいルミ視点が書きたい、と思ったらこういう構成になった。
ワールズエンドワルツは大和視点ってことで続くのかもしれない。
タイトル使いたかっただけなんだけどね。
ルミ視点も過去交えて書きたいなと思ってる。最初の仕事の日に、式典サボった大和に捕まるとかね。「見ねぇ顔だな、新人か?」みたいな台詞言わせたい。


慎吾はどす黒いって言ってるけど、大事なものをそうやって奪われたんだから正当な気持ちなんじゃないのかなと思う。寧ろ大和の方が考えてること邪悪な気がするわけで。
慎吾は大和に国を継いで欲しい。それで奈央さんたち殲滅してほしいと願ってるわけで、王位が交代するのは願ったり叶ったりですね。けどそれだけじゃ何だか寂しいので、どこかで慎吾が本当に大和に仕えたいと思ってくれたらいいんだけど、どこだろうなあ。
やっぱタっくんと会話させるっきゃないかな。それやりたいだけだろっていう。


ヴァルキュリア見ました。ファルディオが最後まで出番ほとんどなくて寂しい、その上に予告じゃ名前呼ばれなかったし……!!!!
ザカがナチュラルにロージーにアピールしてて素敵でした。お前らもう結婚しちゃえよ!! つーかロージー攫っちまえよザカ!! そんなシーンすげえ見たい。「悪ィがこいつは俺のもんだ、いただいてくぜ!」くらい言って欲しい、ザカボイスで!!!!
大塚さんがまたかっこいい役どころでしたね。ゲームやりたいなあ! 大塚さんのバックグラウンドが知りたい! 超萌え設定っぽいのに流された気がする!!!!
ファルディオとアリシアで同人誌出してる人とかいないんだろうか。ものすごい勢いで友達になりたいんだが。


「ほんとうのさいわい」で鬱ってる大和がちょいウザなので、樹理のお母ちゃん死んでないIFを考えると楽しくて止まらないです。子供が3人! 一番手がかかるのが嫁っていう、頑張れ流風!
もしくは「優しい時間」みたいに流風が幽霊と会話するってんでもいい。そんな感じのがいいなあ。


さてもう眠いから寝ようかな。
明日は早めに出てイヤホンを買うのだー!!


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2009.09.22(Tue) | 聖櫃戦争 | cm(0) | tb(0) |

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