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軽石へちま

Author:軽石へちま
基本自キャラで凄まじく妄想してみる。
隠れ家なのでBLとか黒とか暗とか主。
キャラ崩壊必至。何とも思わないけども。
妄想についてこれる人だけどうぞ。

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いろいろと注意。


ちょっと想像してたら楽しくなったのでやってみた。
紗央でなく奈央反転。
普通に反転させたらキラ・ヤマトになりそうだったので、思い切ったことをしてみましたが、案外ちゃんと奈央っぽい気がしてきました。
こっちの奈央は超ブラコンです。もう理央以外なら何が滅んでも構わないけど、理央が悲しむのは嫌だから、理央が認めたものは認めてあげる思考。理央以外きっとみんな嫌いなんだと思います。紗央が好きとかいうのも建前。本当はどうでもいい。
軽く最低な人に仕上がりました。ちなみに学力的な面ではとてつもない馬鹿です。奈央=馬鹿は外せない設定です。


結構楽しいな。




「おはよ、紗央」
「……朝っぱらから何の嫌がらせ……?」
「やっだなあ、夜勤でお疲れだろうと思って手作りのマフィンを手に紅茶でも一緒に飲もうと思っただけだよ。あ、台所借りるね」
「毎度毎度言ってんのにまだわかんないの!? ここはあんたの休憩室じゃないの!!」
「それは仕方ないよね。僕理央と違って馬鹿だからさ。逐一言われてもすぐ忘れちゃうんだ。ごめんね」

 あたしは深くため息をついた。
 何度言ってもこれだ。馬鹿は免罪符にならないというのに。その前に、理央と比べて馬鹿なんだったらあたしだって相当の馬鹿だろう。そんなの、偉くもなんとも無い。
 栗色の髪の優男、……あたしの従弟、鈴城奈央は爽やかな笑顔であたしの発言を総スルーすると台所を勝手に陣取った。確かに疲れてる。何も無い平和な町とは言え、夜勤は夜勤だ。昼間に仮眠を取ってても夜中にずっと起きてるのは疲れる。
 しばらくすると、トレーにカップとソーサー、それにポットを載せて戻ってきた。仕方なく椅子に座る。

「どうぞ」

 朝早いというのにこの笑顔。見る人が見れば癒しかもしれないが、腹立たしくて仕方ない。こんな魂胆のわからない笑顔のどこで癒されろというのか。理解できない。
 奈央はマフィンと一緒に持ってきたらしい花柄のペーパーを素早く敷いて、その上にマフィンを乗せた。お腹は空いているので遠慮なくいただくことにする。それに、こいつの作る料理はプロ級だ。馬鹿のくせにそういうところだけは秀でている。同じように料理や家事しかできないあたしが言うと説得力ゼロだけど。

「こんな時間に出かけてていいわけ? あんた、今日も仕事なんじゃないの?」
「あはは。町の警官なんだったら休診日くらい覚えておいた方がいいよ、紗央」
「あんたには何の興味もないからすっかり忘れてたわ」
「それでいいの? 子供の安全に直接関わってくる場所なのに。……いいけどさ、紗央らしくて。そういうとこ好きだよ」
「あーはいはいどうもありがとう」

 こいつはそういう台詞を吐かせたら長くなる。言い出した時に止めておくのが最善の策だ。
 手厳しいなあ、なんていいながら、壁に寄りかかってカップに口をつける姿はどこか優雅で育ちのいいおぼっちゃんみたいなのを想像させる。育ちはいい。優雅かもしれない。ただ中身がおかしいだけだ。頭も悪いし。
 
「あ」

 ちょうど携帯の着信音が響いて、奈央が自分のズボンのポケットから携帯を取り出す。どうやらメールらしい。文面を読み終わって携帯をまた畳んで仕舞うとため息をついた。

「また女?」
「モーニングメール。とっくに起きてるのに、無駄なことしてくれるよね」
「させてんのはどっちよ」
「向こうが勝手にしてるんだよ。僕が頼んだわけじゃない」

 そして、一番おぼっちゃまらしくないところは、遊び癖が激しいことだろう。
 この馬鹿のどこに惹かれるんだかあたしには少しも理解できない。双子の兄の理央の方がまだ寡黙だしそれなりに賢いしで我慢できるかもしれないけれど、こっちはどう考えても無理だ。理央と奈央が二卵性で本当によかった。これでそっくりだったらあたしは血縁関係やめたくなるに違いない。
 ――それでも、こいつの行動全部が、ただ馬鹿だから行われてることじゃないことを、あたしはなんとなく、わかっている。
 だから憎めない。馬鹿だとは思っても、理解できないと思っても、胡散臭いと思っても、全部を拒絶することは、きっとできない。

「そうだ紗央、今日暇?」
「嫌」
「何でちゃんと話聞かないで拒絶するかなー……。今日、理央帰り早いって言うからさ。紗央の部屋行っていい? 理央と一緒に」
「何であたしの部屋なのよ。普通あたしを呼ぶでしょうが。あんたらの部屋無駄に広いんだし!」
「んー、最近紗央と会えてないからさ。たまにはリラックスしてもらわないと」

 にこにこしながら発せられるその言葉には、主語がない。奈央はこうして朝ちょくちょく遊びに来るからあたしと会えていないなんて表現にはならない。主語となるのはいつも理央だ。けれど、奈央がこうしてあたしと遊ぶ提案をするとき、その主語は理央になるけれど、理央が明言したわけじゃない。奈央が理央の気持ちを察しているだけ。これでもかというほど、過剰に。

「紗央の作るお菓子食べたらもっと元気になると思うんだよねー。最近お疲れ気味みたいだし。僕もいつも心配はしてるんだけど、あの性格だし聞かないんだよ。かと言っていい大人になってちゃんと休めなんて叱るのも馬鹿馬鹿しい」
「そんなこと言って、いつも口うるさいくせに」
「そりゃ言わないことには始まらないから。僕以上に理央の全部を理解してる奴なんていないんだよ? その僕をおいて誰が理央のことを心配できる?」

 そう、過剰。
 奈央の理央に対する愛情は、過剰だ。
 奈央が自分のために動いていることはひとつもないんじゃないかというくらい、奈央の生活は理央のためにある。幼い頃に刷り込みのように覚えこんでしまった生活が原因なんだろうけど、家事が完璧なのも、今看護師の仕事をしているのも、優しいのも、すべて理央のため。軽い女と付き合ってばかりいるのも、下手な女を理央に近づけさせないためだ。

「紗央も心配だよね、理央のこと。僕と一緒」
「別に? いい年してんだからいい加減兄貴離れしなさいよ、奈央」
「してるよ? ただ、まだ理央には僕が必要だ、って、思わない?」

 思う。
 昔、奈央が何も言わずに理央を必要としていたように、今は理央に奈央が必要なのだろう。

「あ、でも、紗央のことも理央と同じくらい好き。……恩返しさせてよ、紗央。これまでの悲しい分は僕が埋めてあげる」
「黙ってもらえる? やかましくて敵わないわ」
「そう? じゃあこれ以上紗央が怒らないうちに退散しようかな。じゃあ理央が帰ってきたら行くから。美味しいもの用意して待ってて」
「押しかける方の態度じゃないわね」
「大好きな紗央の料理が食べたくて遊びに行くんだからいいんじゃない? ダメかな、愛が足りない?」

 ……頭が痛くなってきた。夜勤の疲れにこいつのバカな発言は相乗効果で堪える。
 はいはい十分ですよ、と投げやりに言ってから紅茶のカップに口をつけた。料理が得意で育ちがいいだけあって、奈央の持ってくる紅茶はいつも美味しい。

「急に押しかけてごめん。夜までゆっくり休んで」
「後で家にまで押しかけられるのにどうやってゆっくり休め、って、」

 奈央がゆっくり屈んで、あたしの頬に口付ける。
 あたしはこいつのこういう欧米染みた行動も気に食わない。それがこいつの容姿にはまるほど、腹が立つ。そんな思いも込めて横目で睨んでやるけれど、奈央の笑顔の前にはそんなもの無効化されてしまうらしい。

「好きだよ、紗央」
「……勝手に言ってなさい」
「そうする」

 その台詞だって、勝手に察してやっていることだ。
 思ってもいないくせに。思ってもいないくせに。思ってもいないくせに。
 本当は、あたしなんて、ただ血縁関係があるだけの邪魔な女くらいにしか見えていないくせに。
 あたしはこの、茶色い髪の男が、中途半端に、大嫌いだ。



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2007.12.06(Thu) | 未分類 | cm(0) | tb(0) |

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