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軽石へちま

Author:軽石へちま
基本自キャラで凄まじく妄想してみる。
隠れ家なのでBLとか黒とか暗とか主。
キャラ崩壊必至。何とも思わないけども。
妄想についてこれる人だけどうぞ。

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ゆらぎ 2



「た、っ」

 助け舟になってないぃいいいいいいい!!!!

「なんだよ、続きは?」

 言えるもんですか、全然根本の解決になってない発言かましたくせに屋上でのんびりロンリーランチタイムなあんたに、「助け舟になってないんですけど今すぐ釈明してきてくれます?」なんてすごく言いたいけど言えるわけないじゃない。あたしはお昼ご飯として食べていた菓子パンを手にわなわなと震えながら、ロンリーランチタイム満喫中の芹沢を見下ろす。芹沢のお弁当っていつも和食でなんか、高級駅弁(?)みたい。……今のはすごく発想が貧困だったかも。忘れて欲しい。芹沢があまりにも悠々とお弁当を食べているものだから、あたしはそれ以上何も言えずに芹沢の隣に腰を下ろす。

「……芹沢が質問攻めに遭いそうな気がするんだけど」
「適当にかわす」
「あんな低レベルなからかい文句、ほっとけばよかったのに」
「ほっとけないくらいには俺もレベル低いんだよ」
「なるほど……」
「……納得していいのかよそこで」

 いや、何か筋が通ってた気がして。
 とも思ったけど、何か馬鹿にされてる感じだったのでそっぽを向いて黄色い菓子パンを頬張る。レモンメロンパンだ、レモンなのかメロンなのかどっちかにしたらいいのに、と思いながら買った、食堂のパン最新作。

「――けど、和装喫茶か。似合いそうだよね、水城も伊賀奇も」
「あいつらは似合わなくても客連れてくるからいいんだよ。万一似合わなかったら女子の着せりゃいいわけだし」
「何でも女装をオチに考えるのやめなさいよね……。水城の女装、苦手って子も結構いるんだから」
「へえ、そりゃいい話聞いたな」

 そのうちのひとりはあたくしなんですが。
 別に、似合わないとか嫌いとかじゃなくて、苦手なのだ。何でかってそりゃもちろん、男が女装してるのに女である自分よりずっと服も着こなして可愛くて綺麗なんて洒落にならない。それでいて開き直れば女として十分生きていけるほどサマになるなんて、あたしが女でいることが笑い話みたいだ。
 ってとこまでは当然言わないけれども。

「そりゃあね、水城は多分女だったとしても、勉強もバスケも頑張って頑張ってキラキラ光るような人なんだろうけどさ。でもやっぱり男だから今の水城があると思うわけよ」
「……異性だと三割増で見えるもんだからな」
「うーん、まあ確かに、同性だったら、自分も頑張ればああなれるかも! って思えるから憧れるのかもね。でも異性だったら流石になれないわけだし、男じゃなきゃ水城流風じゃないでしょ。女の服着てたって、男として着こなすから水城は人気があると思うわけ。そうやって生まれて、そうやって育ったからその人なの」

 芹沢の口許が、笑みを作った。
 ――へんなの。心がざわざわする。らしくないな、って今思った。どうしてだろう。

「なるほどな。お前がどんだけ流風のこと気に入ってんのかはよく分かったよ」
「だぁからっ、そんなんじゃないんだって! ほら、だからあたしさっき水城にからかわれても反論しなかったじゃない。芹沢の気遣いは無用ってことよ!」

 そう、無用だ。変な心配は無用。
 あたし、あんまりこいつに関わらない方がいいのかもしれない。この人の隣はなんとなく、落ち着かない。優しいけど、何言い出すかわからない危うさがある。
 複雑な気分を抱えながら芹沢を見ると、芹沢と目が合った。それから芹沢は、ぷっと吹き出す。なんてー顔だよ、と一言。複雑さが顔に出てしまっていたらしい。
 芹沢は、水城のことばかり口にする。水城の部活の後輩の、あの野島って子とはまた違った方向で、芹沢にとって水城ってコンプレックスみたいなものなのかもしれない。芹沢だって水城と同じように部活のキャプテンしてるし、成績だってそれなり、気にするところなんてないのに。 
 ……いえ、あたしは水城に憧れてますけどね。確かに。けど恋愛とは違った意味だってずっと思ってる。雑誌に載ってる、あるいはテレビの向こう側にいるアイドルを見るのと同じ感覚だと思ってる。そこを、芹沢はいちいちつついてくるのだ。だから、少し距離を置きたくなる。
 あたしってそんなに水城のこと好きなように見えるのかなあ。そうでもないと思うんだけどなあ。ていうか、そんなに他人にバレバレだったら水城にもバレてるってこと? うわあ、すごい恥ずかしい人じゃないあたし。

「わかった、もう流風のことでちょっかい出したりしねぇよ」

 はいはい、と呆れたように手を上げて芹沢は言う。
 片付けたお弁当箱を持って、屋上を出るために扉に手をかけた。

「……流風以外のことでからかわれたりすんなよ」
「は? ……からかってんのはあんたでしょ、何言ってんの?」
「……そりゃそーだ」

 古びた鉄扉が音を立てて開き、ぎぃいい、と危なっかしい音を立てて閉まる。
 芹沢の考えてることは、全くわからない。






 文化祭を三日後に控えた日の放課後。ちゃくちゃくと教室の準備を進めていると、仕事の合間だからと空先生が顔を出した。
 メイドと執事を使うってことで教室の装飾にも力が入る。うん、チームワークもばっちりって感じだ。
 
「お、準備進んでんなー! みんなすっげーコスプレっぷりで嬉しいぜ!!」
「何言ってんですか、空先生もこれ着て宣伝するんですからね」

 教室では半分の人員が衣装合わせ、残る半分が美術に当たっている。
 当日は何回かに時間を分けてローテーションで回すことになっている。だから衣装はホール担当の全員分なくてもいいってわけだ。一応サイズの種類はそろえておいたけど。ホールに当たらない、今美術に当たってる面子は当日裏方。調理に回るってわけ。こういうのは毎年やってるし、去年今年と空先生のクラスだから気合いも入る。
 あたしは衣装合わせに付き合いながら、顔を出す空先生に、装飾を施した黒の背広を見せた。

「先生なんだかんだで当日学校中動きそうだから、一番宣伝に使える! ってね。茅と一緒に頑張ったんだから!」
「ホントはメイド服着せたかったんだケド、仕方ないから『キョーシとしてのメンツ』も立ててあげたの!」
「思いとどまってくれてありがてぇなー! うん、こんくらいなら着て動き回っても後でチクチク言われたりしないだろ。おっけ、俺宣伝すっから!」

 うしっ、とガッツポーズをする先生を見て、教室中からぱちぱちと拍手が起こる。
 うーん、うちのクラスはこういうのがいいのよねー。こういうイベントに消極的な奴もいるにはいるけど、迷惑かけないならそれでいいし。
 先生は教室をぐるりと見回して、美術も凝ってんなー、と声を上げた。

「それで、空先生? A組ってどんな感じか聞いてたりする?」
「それがよー……」

 空先生は教員なので、職員室で耳をそばだてることができる。A組は理系クラスだから空先生が担当する教科はないけれど、選択科目の時間にA組の連中に会うことはある。
 空先生が口を開くと、メイド服や背広を着た面々がずらり先生を囲んだ。まるで集団リンチだ。

「何の準備もしてねぇみたいなんだよな……」

 やっぱりか。
 クラスの皆もある程度予想はしていたらしく、肩を落とす。
 そりゃあ提供する食べ物の準備とかはしてるだろうけど、あのクラスはトップがトップだ、自然と淡白になっているんだろう。衣装勝負人勝負、いやむしろ顔勝負みたいなところがあるから、悠々と構えているに違いない。想像するだけで腹が立つ。魔王とその配下、みたいな構図が目に浮かぶ。クラスメイトのみんなもあたしと同じこと考えてるに違いない。

「なんだよ! 流風だって去年まではわーわーぎゃーぎゃー学生らしく騒いで反発しまくってたじゃんか! なんだよ毒されやがって! もうこうなったらA組から誰か引き抜くか、」
「か?」

 或いは、というニュアンスを空先生が出したので、更に問いかける。

「アンドゥーをA組に投入して一気に普通の文化祭にしてやるか、どっちかしかねぇな……」
「誰が学生時代に思い出のひとつも作らず卒業した可哀想な男だって……?」
「あ、アンドゥー! いつからそこに……!!」

 入り口からすさまじいオーラを発しながらこちらを睨みつけているのは安藤先生だった。
 ……ていうか、何故そこまで自虐ネタを盛り込んだのだろう。空先生もそこまで言ってないのに。

「学年会すっぽかして何やってんですか……。ったく、いつの間にか俺空先生専門みたいになってるし」
「ほーかほーか、アンドゥーは俺専用セバスチャンなわけだな。いよし、ご主人様の命に従って文化祭はA組に生徒として潜入せよ!」
「イエス、マイロード……ってやるかアホ!!!」

 そこまでノった安藤先生はもしかすると満更じゃないのかもしれない。お決まりの二人の漫才じみた掛け合いにクラス中がドン引きだ。まあドン引きもいつものことだし、この二人そういう空気一切気にしないし。

「それはともかく、お前らきっちり準備して楽しめよー! 俺が高三の頃なんて勉強勉強で文化祭どころじゃなかったからな! お前らは俺がちゃんと全員エスカレーター乗っけてやっからよ!」

 安藤先生に襟首をつかまれ、会議へと連行される空先生はぐっと右手の親指を立ててC組全員に合図した。その一言で、あたし含めクラス中の馬鹿が救われた気分だ。うん、先生信じて文化祭頑張る……! それと、安藤先生本当にA組介入してくれないかなあ。一気に平均染みた感じになるA組は滑稽な気が、ああ、でも安藤先生って意外と同情票に似た人気が絶大なのよね。それは怖い。
 さて嵐も去ったところで作業に戻ろうとすると、そういえばもう文化祭も最後なんだよねー、と空先生の言葉を受けてかちらほら教室でそんな声が聞こえる。
 空先生は、付属大のある高校に通っていたらしい。でもそこには教育学部がないから、わざわざエスカレーターを蹴って自分で勉強して実家からこっちにひとりで出てきたのだと言う。それで国立大入るんだから、あたしたちと同じランクの馬鹿だとはクラスのみんなは誰も思っていない。自身がこの時期を勉強漬けで過ごしたからこそ、あたしたちには楽しんで欲しいという思いが伝わってくる。その気持ちにあたしたちは精一杯応えるべきだ。他のクラスからいっそ滑稽に見えるくらい頑張っちゃうんだから!
 A組の稼ぎ頭は水城と伊賀奇。伊賀奇の噂は聞かないけど、水城は最近いつにも増して勉強熱心みたいだし、外部も考えてるのかもしれない。そうよね、その頭なら生かさない方がおかしいし。
 
(――……芹沢は、)

 どうするのかな。いつも軽く笑ってるけど、本当は何を考えてるのかさっぱりわからない人。
 文化祭、楽しいのかな。どうなんだろう。
 自然とそう考えていた自分を、おかしいとは思わなかった。




きづきの2の続き。
タイトル、寧ろ逆だったかなと思えてきました。いや、ルミはともかく大和に「きづき」って単語を使いたかったんだ私。そっから始まった見切り発車なんだ、仕方ない。
次大和のターンを書いたら、ルミのターンで文化祭、その次の大和のターンが山場になればいいなあ。
大和が大和であることに違和感を持ってないのがルミなんだな。本性知った上で、表面上の大和も受け入れてるのがルミ。そうか、そういうことか。(メモっておかないと忘れる)


本当はルミが結構本気で流風に憧れてるようなシーンも書きたいんだけど、挿入する場所あるかなあ。あるといいなあ。けどやっぱり恋愛感情とは違いそうです。ルミは流風が努力家なことも知ってるから、本当に憧れ。努力が実になるための努力も惜しまない人間だと思う、流風って。いやどうでもいいんですが。
慎吾は本当に天才なんだろうなあ。羨ましくなるわけだ。慎吾の頭が悪いのも頷けます。
スタートは遅いくせにちょっとの努力でものすごい花を咲かせたわけで、しかもイメージボイス森田と来たらそんなジャンプ私買います。(なんとなくジャンプ系の登場人物でいそう)
大和はスポーツに関してはオールラウンダーだと思います。野球やってほしい! 勉強もまあ可も無く不可も無くみたいなノリであってほしい。全教科70点ぴったりを取るために試験中微調整とかしてほしい。しかもあと化学が70点ならパーフェクト達成なところまで行って、見抜いたケレスさんに減点されてほしい。ツキ高時代のあいつらはそういう馬鹿なところがあっていいよ! 流風は流風で全教科95点以上を目指して化学で敗れるといい。
そういうのを紗央に自慢しに交番行ったり、奈央としゃべりにクリニック行ったりしてほしい。仕事の邪魔wwww
でも紗央は「70点? すごいじゃない」ってリアルに感心しそう。そりゃ奈央もか。奈央に対しては大和も流風も寛大そうだけど、紗央に対しては「えー、70点がすごいと思ってるとか……」ってな態度で叱られればいい。


紗央の通ってた高校ってマジで偏差値48くらいだったらいいのに。本筋もご近所も。
警察官試験受かる方が奇跡wwww
ご近所で教育実習中のケレスさんが持って帰ってきた理科のテキストとか眺めて、知恵熱出しそうなくらい考えてたらいい。数学とかでもいいけどね! 数学とか英語とか、眺めるだけで紗央は死ねるに違いない。本当は英字新聞も破って捨てたいくらいだと思う(笑)
で、たまたま子供向けの紙面が見えて、そこを頑張って読んでみるんだけど無理だと思う。
「お願いだから日本語で会話してね……?」って泣きつけばいい。脈絡が無い。
とかいいつつ、ケレスさんはブチ切れた時とか紗央をからかうときには英語を多用すればいいのにと思っている私です。そういうのすごく楽しそうなんだけど私が紗央ばりに英語できないから無理!(爽)


「君に届け」でも見るか……。

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2009.10.07(Wed) | きづき/ゆらぎ | cm(0) | tb(0) |

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