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軽石へちま

Author:軽石へちま
基本自キャラで凄まじく妄想してみる。
隠れ家なのでBLとか黒とか暗とか主。
キャラ崩壊必至。何とも思わないけども。
妄想についてこれる人だけどうぞ。

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勇猛果敢  4

 一曲終わると軽音部の奴らはステージ上の四人以外みんな図ったかのように泣いてやがった。曲自体は最初から最後まで通してアップテンポで、詞もよくある卒業をテーマにしたもの。子供の頃から仕込まれた英会話の能力のおかげもあってか、歌詞を見ずとも聞き取りやすかった。泣いてる奴らは歌詞がいいから泣いてんじゃないだろうけどさ。

『えーっと、俺らはこれで引退すっけど、軽音部なくなるわけじゃないんで後輩共をよろしく! 俺のいとこで男女の双子の一年生、なんとあの瀬川センセイの子供なんだけどよ、入部してツインボーカル決める予定だからよければそいつらもよろしくな!』

 本当に最後の言葉を琴がひとつずつ口にすると、舞台上のメンバーも目尻を拭い始めた。
 少しだけ振り返ってその様子をちらりと見た琴は、困ったように薄く笑って自らはマイクを握りなおす。

『楽器できねーし、部活で好きな歌うたってられんならサイコーじゃん、と思ってこの部活入ったけど、三年間超楽しかった! バンドメンバーも、同期も先輩も後輩もみんないい奴ばっかだった! いっつもライブ来てくれてる客席のお前らにもマジ感謝してる! 最初のライブから来てくれてる人もいるよな、ライブハウスでやる時も来てくれてる奴とか、俺ちゃんとわかってっからな!』

 そういえば外のライブハウスでやったりもしてたんだっけか――、塩見は知っていたのだろうかと左隣を見れば、そいつはブレザーのポケットから取り出したハンカチで目に浮かんだ雫を拭き取っていた。……なるほど、最初から全部見に来てて、外にまでわざわざ出かける奇特な面子の中にこいつも入っていたってことか。少し気後れするような賑やかな場所に、体を小さくして向かう塩見の姿は容易に想像がついた。中学の頃から知っているとは言え、頑張って、なんて声をかけることができるような性格でもなく、本当に、気が遠くなるほど積み上げてきた気持ちなんだろう。その相手があんなんでいいのかとも思うが、……いや、今日は野暮なことは思わないでやる方がいいのかもしれない。

『俺ら四人ともこのまま大学上がるから、そん時はきっとまた復活するし! それまで楽しみに待っとけよ! べ、べつに引退して俺ファンの女の子と遊び倒したいなんて思ってないんだからね!』

 泣いてるメンバー尻目に一応ふざけてみることも忘れない。数パーセント本心が混じっていたとしても、軽音部の奴らはそれを場違いだと咎めたりはしない。客席にいる同学年の男子が気を利かせて「サイテー!!」と叫んでやっていた。ナイスアシストだ。

『そんじゃ、これにて幕を閉じることにします! 今日はほんっとーにあ』
「「ことやん!!」」

 最後に感謝の言葉を告げようとする琴に、声がかかる。琴のことをそう呼ぶのは、さっき話題に上ったあの双子しかいない。

「ことやんバカだけどカッコ良かったぜ!!」
「カッコ悪かったら入部どーしよっかなぁと思ってたんだけどねー、ことやんのくせにやるじゃん!」
「俺らの方が人気出ちまうと思うけど、ごめんな!」
「うんうん、今から謝っておくよ!」
『お前らッ、ちょっとは空気読め!!!』

 舞台に程近い客席に向かって琴が怒る。奴らはそこに座っているんだろう。瀬川センセイ、もとい空おじさんの子供で、男女の双子の櫂と黎。いとこ同士だからか性格はなんだかんだでよく似てるが、双子の場合は父親に似すぎたのかだいぶはっちゃけすぎている感はあるが。琴が年相応に見えるのは奴らと一緒にいる時しかない。
 琴がようやく双子を黙らせて正面に向き直る。「琴ー!!」と大きな声がステージにかかったのはそれとほぼ同時だった。琴が客席の一番後ろを凝視しているのがわかる。見なくても、そこに誰がいるのか俺にだって想像がついた。

「琴っ、カッコ良かったよぉー!!! さっすが理央くんの子供だねー!!」

 こんな風に人目憚らずにでかい声かけるのなんて、琴の母さんしかいない。一応振り向いてみると、ステージに向かってぶんぶん手を振る瑶子おばさんの姿。その隣には当然のように理央おじさんがいる。
 琴の母さんがステージに声をかけてすぐ、堰を切ったかのように琴が舞台に立ったまま涙を流した。何度も言葉の続きを言おうとして詰まって、結局四人横並びに整列して一礼。
 これまでのライブとは比べ物にならないくらいの大きな拍手が会場を包んだ。





 ライブが終わるとホールはちょっとした握手会みたいになっていた。この時期だけ現れるファンの女子が手作りのお菓子やら何やらを手渡ししに行くのだ。ステージ近くはそんな女子と、野次を飛ばす男子でいっぱいで、たまにフラッシュが焚かれている。そんなのに興味はない俺は塩見と一緒にとっとと会場を出た。

「いいのか? 声かけたりしなくて」

 一応訊ねてみると、塩見はふるふると首を横に振った。

「こ、声なんて、かけられないよ……」
「なんで。近づけば向こうから話しかけると思うけど?」
「私なんかが声、かけたら、明るい空気止まっちゃうから……」

 単なる自己卑下かと思いきや、自分の性格は自分なりに把握しているようだった。自分は明るく盛り上げられるような性格ではないから、声を掛ければ逆に空気が悪くなってしまうと思っているのだろう、……多分、そうなると思う。琴は気にしないだろうが、他の連中がどう思うかは分からない。でも、来た時からずっと手に持っている小さな紙袋はあいつにあげたいものなんじゃなかろうかと邪推してしまう。もし本当にそうだったからと言って俺が詮索したりどうこうしてやるというのも筋違いだし本人がこれでいいというのだから、邪推したからなんだという話ではないのだが。
 これから帰りか、と聞けば、少し寄り道、との返答があったので、塩見とはホールの前で別れた。ぱたぱたと小動物のように駆けていく後ろ姿を眺めながらその後ろを俺もゆっくり歩き始めると、ぎい、と後方でホールの扉が開いた。何の気なしに振り向けば、そこにいたのは理央おじさんと瑶子おばさんで。

「あ、やっほーヒロ君! おっきくなったねえ!」
「毎回会うたびそれ言うのやめませんか……」
「だって本当におっきいんだもん! 琴と大違いだねー、やっぱりヒロ君はおにーさん似なんだ」

 そう言うおばさんもそんなに背は高くない。態度の大きさと身長って反比例するもんなのか? 櫂も黎もみのりもでかくないし。 

「今日はわざわざ大学からこっちに?」
「うん、大学の講義午前だけだったからね。琴の晴れ姿見なきゃいけないし、急いで来たんだよー」

 瑶子おばさんはここの付属大で教授をしている。専門は……何て言ってたかな、政治学ってことは覚えてるんだけど。国際派な人で、学生時代はイギリスの有名な大学に留学して、そこで博士号取ったとかいうから超エリートなわけだ。琴の父親である理央おじさんも理科の先生だし、文系と理系のスペシャリストの間に生まれたってことで、琴はもうちょい出来がよくてもいい気がする。少なくとも、凡人と凡人を掛け合わせてる俺なんかよりは。

「おじさ、あー、鈴城センセイ? さっきすげーフラッシュ焚かれてましたけど、あれは?」

 仲間や同級生に囲まれる琴やメンバーをばしばしフラッシュを焚いて撮影していたのは、服装からして学生ではなかった。写真とかビデオとかあいつは大好きだから気にしないのだろうが、あれだけ眩しければどうしたって気になってしまう。

「ああ、あれは琴也が自分で連絡したんだ。卒業アルバムの業者に」
「は? ……学生が電話なんてイタ電と思われるのがオチでしょう」
「そうなんだ」

 おじさんは苦笑する。やはり息子のしでかしたことは親が責任をとったということか。

「卒業のイベントまで何もする気ないって言うから、文化祭の撮影には出られないし。仕方ないから折り返し確認で学校にかけてきた業者に俺から頼んだ」
「へー、学校でも融通利かすんですね、結構」
「そりゃそーだよ、これだけ人集まるイベントだったんだから、写真の一枚二枚なきゃおかしいし! ちょっと親馬鹿なくらいの理央くんは素敵だと思うし!」
「おばさんは相変わらずっスね……」

 子供の前でも全く憚らずバカップルぶり発揮するんだから、うちの両親と大差ないんだよなあ。……いや、こう言うとおじさんにすげー失礼なのかもしれないけどさ。
 そもそも琴が業者に連絡したのだって、おばさんが「行動あるのみ!」とか言ったからじゃないだろうか。この人なら言いそうだし、琴も大いに賛成する気がする。
 会場から出てくる他の生徒も見てる中そんな会話をしていると、瑶子おばさんが腕の時計を見てはたと顔を上げた。

「理央くん、私大学戻るね! 残務残務で楽しい毎日なの!」
「瑶子さんは残務が本職より多そうですね。お疲れ様です」
「うん、あ、もしかして琴ってお夕飯要らないのかな。だったら今日はデートにしたいです!」
「聞いておきますから、早く学校戻って残務こなしてください」

 廊下を通る生徒たちは何のこっちゃという目でおじさんとおばさんを見ている。クールな印象の強い『鈴城センセイ』を知る生徒からすれば珍しい光景には違いないな。瑶子おばさんはこれでもよく高等部に顔出したりするから(主に職員室に殴りこみに行くらしい)、知ってる奴は知ってるとは思うんだが、まあそこまで高校で知名度上げても仕方ないだろう。
 来客用のスリッパでぱたぱた廊下を駆けていくおばさんの後姿はあまり年相応に見えない。バリバリ働いてると若々しいままってことなのだろうか。自分の母親を思えばなんとなく悲しくなってきた。あれはババアと呼ぶに相応しいものだ。

「大変っスね、鈴城家」
「俺が一番暇かもな、家の中では」

 おじさんが苦笑したので俺も釣られて笑った。確かに、そうかもしれないなと思った。



区切りのない話だなあ……。まあいいや。
この後の琴とか織夏とか真紘とか、やろうと思えばいくらでもできるのでこのままにしておく。


真紘ってあんまり自分に興味ないっていうか、自分を勘定に入れないっていうか。
きっと告白とかされても「は?」ってなっちゃうのはすごく紗央に似てると思うんだ。自分が誰かの気持ちの対象になると思ってないし思えないし、ひとりで生きていけるって結構本気で思ってると思う。紗央がタっくんと出会ってからそんな性格になったのとは違って、最初からそう思ってるからこの子きっとタっくんや紗央より厄介だわ。
琴にはいつもバカにされてる。琴は合コンするよな絶対。王様ゲームとか前時代的なものも好きだと思う。


織夏は毎年琴也とクラス委員やってるから、要らぬ嫉妬もたくさん受けてそうです。同じクラスだからっていい気になるんじゃないわよ、みたいな意味不明の言葉とか言われてそう。
クラス替えの度にドキドキしてるだろうなあ。今年はきっと違うクラスだ、とか思うんだけど、多分琴の方から「おー、織夏今年も同じクラスじゃね? また委員とかやっちゃう? やっちゃう!?」とか言われてる。
その辺想像するのも楽しいです。中学からね。出会いとかも良さそうだけど。
琴は絶対「織夏可愛いのになんで彼氏いないの? え、俺立候補すべきなのここは!?」とか言っちゃうから、そこが可哀想でもあり楽しさでもある。きっとこういうことをクラスで言ってると他の男子とかに「やめてやれよー」とか言われてるんだと思う。ナイスバランス。


水曜どうでしょうでヨーロッパ走破の旅やってるから見てるんですが、テンション上がるねえ、パリ。
でもまだフランスの通貨がフランの時代だよ。時差7時間とか1時間も今と違うん?
ドーバー大橋マジ吹いたwwwww みんなでUKにゆけえぃ!!!
ミスターのメルヘン楽しみすぐるwwww


今日のバカテスはちょっと時間が遅いんだよなあ……。うーん。


どうでしょう見てたら点呼どんの投稿と入れ違いになったので追記。
はい、真紘は喧嘩が強いっていうか腕っ節が強いだけです。子供の頃から警官に憧れてたので、武道を一通り習ってる。多分不良同士が道の真ん中で喧嘩してたら、邪魔だし仲裁に入って、一発殴られたらスイッチ入ってどっちも成敗してしまうんだと思います。終わったら大抵「あーやっちゃった」って感じ。
琴は全然強くない。「ほら俺って頭脳派だし?」とか言い出す。こいつもう殴りたい。
女の子が絡まれてるとか、弱いものいじめしてるとかは見過ごせない子なんです真紘さん。
子供の頃からそんな喧嘩ばっかりだろうな。帰るのが遅くて紗央は毎回玄関先で心配して待ってて、傷こさえて帰ってきて紗央にちょっと叱られつつ、でもタっくんはすごい褒めそう。「俺には絶対できないことやってるぞコイツ! 天才なんじゃねェの!?」とか言ってるよ。現職の警官がそれでいいのか。
小学校とか呼び出されても二人して親馬鹿発揮するよ!


ちなみに琴が何かしでかした場合、瑶子さんはどうするかな。理央は謝ってるのが想像つくんだけど。悪いことじゃないなら、対外的には謝っておいて本人には褒めるのかな。
奈央は結構教育ママっぽい感じもするんだけど。怒りなれてそうです。

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2010.02.10(Wed) | 未来話 | cm(0) | tb(0) |

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