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軽石へちま

Author:軽石へちま
基本自キャラで凄まじく妄想してみる。
隠れ家なのでBLとか黒とか暗とか主。
キャラ崩壊必至。何とも思わないけども。
妄想についてこれる人だけどうぞ。

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たしかなこと



「……二十歳になって早々喫煙たぁ、お前もとんでもねぇガキだな」

 振り向けばにやにやとした笑みを浮かべた父さんが立っていた。後ろから誰かがついてきているのはわかっていたから、もしかしたら、とは思っていたけれどやはりという感じだ。まだ火をつけて間もない煙草を携帯灰皿に押し付けてベンチの背もたれに思い切り寄りかかる。何のために家を出てここまで歩いてきたと思っているのか。父さんは「勿体ないことしてんじゃねぇよ」とか言いながら俺の隣に腰掛けた。

「見つけたからには紗央にチクらねぇとな」
「バラしたきゃバラしゃいいだろ」
「バレちゃマズいことなのか?」

 その問いかけには即答することができずに黙り込んだ。父さんは馬鹿みたいに大口開けて笑って、マズいことならするんじゃねェよ、と言う。
 別に、俺ももう成人したことだし何もかも親の許可をとって生きる時代は過ぎたと思っている。でも、今日は特別だ。家族に二十歳の誕生日を祝ってもらっているのだから、なんとなく、そんな報告をする気は失せる。誕生日自体は先週だったのだが、バイトだの何だので都合がつかずこの日になった。祝うと言っても普段実家を離れて生活しているから、顔見せがてら実家で夕飯をとるくらいのものだ。大層なもんじゃない。毎年来る一日、それが今年も来ただけなのだ。母さんは毎回特別なことのように扱うけれど。
 夕飯の時間が終わったので、一人になりたい気もしたし、散歩がてら近くの公園まで来た。ポケットの中には二十歳の誕生日当日に興味本位で買った煙草のケースとライター、それから最近買った携帯灰皿。それを父さんにアタリをつけられるなんて、俺ってそんなに読みやすい性格してんのか。

「父さんっていつから吸ってんの」
「あ?」

 俺が買ったのは父さんが吸ってんのと同じものだ。身近に喫煙者があまりいなかったから、父さんが持ってたものしか見覚えがなかった。
 父さんはヘビースモーカーではないが、たまに吸っているところを見かける。俺がガキの頃には吸ってたから、結構長いんじゃなかろうか。

「三十になった辺りだな、多分」
「げ、思ってたより遅ぇんだ」
「お前みてぇな悪ガキじゃなかったんだよ」

 なんかすげえ反発したい、あんたが元悪ガキじゃなかったら誰が悪ガキなんだってくらい悪いことしか考えてないくせに。

「十五くらいから吸ってるもんだと」
「んなことさせる家じゃねぇよ」

 即答だった。
 ――父さんの過去を、俺は良く知らない。
 芹沢家との繋がりもちゃんと聞いたわけではなくて、椿といとこ同士だってことだからまあ、どっかで関係してるんだろうな、くらいなもんだった。
 それじゃあ何で俺と椿で苗字が違うのかとか、母さんも旧姓があるみたいだし、とにかくよくわからない。あまり話したいことでもないんだろうから聞かないのが礼儀だろうと思って今までスルーしていたことだ。みのりも同じように、この問題に関しては目を瞑っている。

「……二十歳の頃何してた、父さん」

 やっぱり家の話題には触れない方がいい。そう思って出したパスは父さんが芹沢を出てからのことにした。

「人間が絶滅すりゃいいのにと思ってた」

 聞いた俺が馬鹿だったか、と思ったが、父さんが意外なほど真剣にそう言っていたので、茶々を入れることなんてできなかった。

「家いんのが面白くなくていっそ潰れりゃいいのにと思って外に出て、戸籍も書き換えて、寮だったから生きるのに苦労はしなかったが、思い通りにならねぇのがこんな面倒なモンだとは思わなかったもんでな」
「意味わかんねぇよ、じゃあ何で家出たりしたんだ。あんなどでかい金持ちの家だったのに」

 横目で父さんを見ると、「あー」とだるそうに声を上げてから父さんも俺を見た。
 まあお前ももう二十歳だしな、と続けた父さんは、初めて俺に生い立ちらしい生い立ちを話して聞かせてくれた。
 本当に芹沢の長男として生まれ、育てられてきたこと。次期当主としての教育を受けてきたから花の腕はそれなりだったが、父さん自身は別にそこまで花が好きではないこと。金も権力も何もかもを十代の時点で得ていた父さんは、なんでも手に入る軽い世界に嫌気が差してとっとと芹沢を出た。一時期本家では揉めたこともあったらしいが、物分かりのいい妹と、いざとなれば次男が継げばいいということで父さんは桜井の籍に入ることになった。芹沢のままじゃ新しく生きるのにも窮屈だ。
 警察官になって、普通の人と同じように仕事して生活して、束縛される生活の面倒さに気づいたこと。芹沢を出たことを多少後悔したこともその時はあったらしい。だんだん生活に慣れてくると、束縛の中でどう生きるかを考えることが楽しくなったという。純粋に、それなりに仕事にやりがいを見出したのだろう。
 ――母さんと出会ったのは、そんな頃だったらしい。

「少し前の自分なら掻っ攫って逃げてたかもしれねぇが、俺もすっかり一般人が板についたっつーことなんだと思ったな」

 父さんと母さんは九つも年が離れている。だから父さんは、母さんが自分を好いていることはわかっていた。自分も母さんのことを悪くは無いと思っていたから、とりあえず相思相愛の状態ではあったのだろうが、父さんは仕事を失うわけにいかなかったのだ。まだ高校生の母さんに手を出したりしたら免職は免れられないだろう。
 結局父さんは母さんの前から姿を消した。当ても無く家を飛び出した自分にやっと理由をつけられそうなところなのに、全部失うわけにいかないと思ってしまった。
 父さんがらしくもなく後先考えてしまった。それで母さんは傷ついたらしい。聞けば聞くほどに、俺という存在の危うさに気づかされる。
 いなかったかもしれない。一分、一秒何かがずれていたら、俺はいなかったんだろう。

「……お前、母さん苦手か」

 俺の表情を見てか、父さんは苦笑気味に問いかけた。俺は父さんと目を合わせることなく、答える。 

「母親なんだから、得意も苦手もねぇだろ」
「けど、できれば顔合わせたくないから一人暮らしするなんて言い出したんだろうが。紗央が反対するのなんて目に見えてたくせに」

 ……当たってる。
 なるべく母さんと顔を合わせたくなかった。あまり母さんとの繋がりを感じたくなかった。この右目が何よりも繋がりを主張しているとしても、それでも俺はできるだけ母さんと同じ場所にはいたくなかったのだ。有り得ない事とはわかっているが、桜井真紘という俺個人は、両親からではなく自然に発生したのだと思いたかった。
 一人暮らしをしたいと告げた時、母さんはものすごく反対した。芹沢の血、というか、父さんの血を継いでる以上俺は家事も整理整頓もまるでダメだ。ひとりで暮らせるわけがない。母さんの言うことは正しかったが、最初から聞く気はなかった。

「……父さんなら、母さんを説得してくれると思ってた」

 実際そうだ、母さんを宥めたのは父さんで、「やってけなきゃ帰ってくるだろ」と言ってくれたらしい。母さんは父さんの言うことなら素直に聞く。それを見越した上での行動だった。

「……お前が何を思って家を出ようと思ったんだか知らねぇが、」

 横目で俺を見る父さんの表情は、何もかも見透かしているようだった。見透かされているなら言う必要はないし、そう見えるだけで本当は何でもないのなら尚更言う必要などない。俺は黙ってその目を見た。

「紗央は女だし、人間だ。紗央には紗央の人生がある。紗央には紗央の与えられた時間があって、お前の存在はゴールじゃない。お前もみのりも俺も、紗央にとっては通過点でしかない。だが、お前とみのりのスタートは確実に俺と紗央の時間の中に組み込まれてる。数直線ならかぶってる部分だな」
「それがなんだよ」
「ちゃんと理解しろ、真紘」

 父さんにちゃんと名前を呼ばれるのが久々な気がして、背筋がぴんとなった。

「ガキじゃねぇんだ、理解できねぇなら経験を積め。そうだな、手始めに女遊びを覚えろ。お前女っ気無さ過ぎて気色悪ぃんだよ、琴を見習え」
「はぁ!? 意味わかんねぇよ」
「わかんねぇならわかるまで考えろ、お前は俺とか紗央と違って馬鹿じゃねぇんだから」

 そう言って父さんは大口開けて笑った。夜だってこととか、近所のことも考えずに笑っていた。
 一頻り笑うと父さんは俺に片手を差し出して、「煙草一本と火寄越せ」と言ったのだった。






存在している以上に確かなことなんてないだろ?
っていうのが言いたいらしいが私と同じでタっくんは何考えてるかさっぱりなので意味不明です。
一分一秒違ってたら自分じゃないかもしれないなんて真紘だけじゃなく誰だってそう。真紘はチキンだし経験値がないので思春期から一歩前に踏み出せないでいる。
タっくんはそういうの分かってる。きっと真紘に本音ももっとぶつけたかったろうけど、その辺は大人として自重したみたいです。本当は子供なんて要らなかったけど、紗央が欲しいって言ったから自分も欲しいと思ったとかその辺。
生まれた以上は大人として育てるのが義務だし、紗央の子供だから可愛い。育てるにあたっては必要なことは教えるし、自分が束縛された分自由な考え方生き方をして欲しいと思ってる。一人暮らし大いに結構、デキ婚とか別にいんじゃね?とか思ってる。何事も経験。家捨てるって言ってもタっくんなら歓迎するよ多分。「よしどっか行っちまえ!」って言いそう。
紗央ばりにいい女を見つけて結婚して欲しいと思ってる。結婚しないとしても、いろんな経験積んで、紗央に対する誤解だけは解いて欲しいと思ってる。平たく言えば幸せになってほしい。今の自分と同じくらいの幸せを若い頃から味わっていいと思ってる。タっくんの思考回路はよくわからんが、結婚してからは随分丸くなったもんだなと思います。


真紘とか椿とかのこのボケボケっぷりを書いてると、もう瑶子さんが恋しくて仕方ないです。
秋臼さんとのブログで書いてたのをまた書こうかと思うけどネタがないです。ボケすぎてるのを書くと、逆に押せ押せな人を書きたくなるんです。
水希ちゃんとのやり取りを受けて真紘サイドも書いてるんだけど、真紘がウザくて終わりません。


プライド見てました。ハル最高にカッコイイですよね。野島脚本は割と好きだ。
流風は100%ハルがモデルだったんだと思います。一番が大好き。
前クリチューの流風はまんま里中ハルだと思ってます。恋愛に対して斜に構えてしまうところとか、結局家庭的な女に惚れちゃうところとか。
プライドはヤマトとかマコトとかもいい味出してていいよね! ほんとニヤニヤする!!!


真紘は好きだとか云々よりも先に独占欲が芽生えて自分で意味がわからなくなればいい。
恋愛感情とか持ってる覚えがないのに、手放したくない気持ちばっかり先行しちゃってどうしよう、みたいな。
水希ちゃんは水希ちゃんでマイペースな子だと思うので、真紘のそういう動揺に気づかなくてスルーしちゃいそうで、そこがまた真紘にとってはどうしたらいいのかわかんなくなるポイントだったりして。
独占欲先行型っていうのもあるし、一緒にいて居心地いいし、よく世話してくれるし、とかいろいろ考えて、じゃあ結婚じゃね? って思う。付き合うとかいうプロセスはきっと無意識に排除してます。
そんなニヤニヤする話を秋臼さんがきっと書いてくれると信じてます。点呼どんでもウェルカム!(無茶振り)
そういえば水希ちゃんの見た目が知りたいです、とここで私信しておけば次会う時にきっと教えてくれるって私信じてる!


水曜行けば木曜休みだ。頑張る。もう寝る。


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2010.05.12(Wed) | 未来話 | cm(0) | tb(0) |

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