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軽石へちま

Author:軽石へちま
基本自キャラで凄まじく妄想してみる。
隠れ家なのでBLとか黒とか暗とか主。
キャラ崩壊必至。何とも思わないけども。
妄想についてこれる人だけどうぞ。

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きづき  4



「なんかごめんね、手伝ってもらっちゃって」
「本当だよなあ、クラス中から大顰蹙だった。主にうちのお姫様が」
「水城が? なんて?」
「わざわざ敵に塩を送るどころか助けて加勢する馬鹿がいるかぁあああ! ってな。文化祭ダルいとか言ってたくせにとことん体育会系だ、あいつ」
「水城はそのギャップが面白いよねー。いろいろ話してみるとさ、全然クールじゃないんだもん」

 文化祭も一日目が終わり、粗方の片付けを終えて生徒たちは下校する。
 流風は後夜祭の練習するとか言って伊賀奇を引っ張っていった。お前には肺活量も持久力も足りない、有酸素運動しろとか言ってたけど今日明日でどうにかなるもんじゃねぇだろそれ。とか思いつつ俺はその背を見送った。気が向いたら練習参加するとか適当なこと言っといた。
 で、制服に着替えてさて帰ろう(練習どうしたとかいうツッコミはなしだ)としたら、自販機で買ったアイスをふたつ持った葉山が和室までやって来た。一応労うつもりらしかったので、こうして話に乗っている。

「あ、後夜祭の練習しなくていいの? 水城やっぱり練習中でしょ」
「伊賀奇引きずってったからそうだろうなあ」
「何にでも全力投球だなあ、水城は」

 葉山は座布団の上に腰を下ろし、棒つきのアイスに齧りつく。確か葉山のはぶどうのシャーベットだ。俺は近くの壁に寄りかかって、同じくアイスを齧る。こっちはヨーグルト味だった。二本差し出され、どっちがいいと聞いてきたので、お前はどっちがいいんだと聞き返したら「あたしが食べたいのふたつ買ってきたからどっちでもいい!」と即答された。……いいけどな、別に。悩まれるよりは。
 窓の外はどんどん暗くなって、廊下からも人の気配がなくなっていく。なのに葉山は別に立ち去ろうとはせずに、黙々とアイスを食べている。不思議な気分でもあるし、気まずくもある。
 昼間、食堂から出て自分の頭を急速冷却した。馬鹿じゃねぇのか俺、さすがにもっと他に言葉あっただろう。
 流風なら、……流風ならきっと、もっと気楽に言えたんだろう。もっと早く気づいたんだろう。流風に憧れるわけではないが、そういう部分は正直に羨ましいと思う。
 あいつならなんて言うんだろう。考えても無駄なことだと分かっているのに、余計なことばかり考えてしまう。……馬鹿じゃねぇの、俺。

「A組も混んだんだよね、今日」
「お姫様大活躍でな」
「けどちゃんと男物着たんでしょ?」
「女子と一部男子が残念がってた」
「気持ちは分からなくもないけどさあ。そうだ、伊賀奇も結構馴染んでたんでしょ」
「頭の色がアレでなきゃかなり似合うと思うんだが」
「だよねー、アレはネックだと思うわあたしも」

 細さといいヒョロさといい、かなりそれっぽいんだが、伊賀奇は頭の色がアレだ。それを言うなら流風もかなり髪の色は明るいしそれっぽくはないのだが、文化祭なんてノリと勢いだ。ガキのテンションにそれっぽさなど関係ないとも言える。俺は午後はC組に化けてたこともあり、あまりクラスには関与しなかったが「忙しかった!!」という流風の愚痴を聞いて状況は大体分かっていたつもりだ。
 そう、ガキのお祭りなんてノリと勢いであって、イベントごとの雰囲気に中てられてしまえば細かいことなどどうでもいい。俺が口を滑らせて言い出したしょうもない台詞も、そうやって流してしまえば一応整理がつく。ああ、そうしよう。それが一番いい。口には出さず、ひとりでそう決める。自分でそう決めたら、あの時の葉山の真っ赤になった顔も見なかったことにできる。

 ――面倒くさい。
 その感情がぐるぐる回っている。面倒くさい。何が面倒なのか、そりゃ全部だろうが、何をそんなに面倒だと感じているんだろう。

「明日はちゃんとクラスの仕事頑張ってよね、芹沢! 後夜祭もあるんだし、水城の機嫌損ねるとまずいでしょ」
「あいつの機嫌は俺よりも伊賀奇で左右されるから関係ねぇよ」
「それでも、だよ」
「お前がいいって言うなら行く理由もないけどな。サボってる奴らは戻ってきたのか?」
「んー、まあ、そういうのはもう戦力外だと思うことにしたし。部活でーす、とか言われると追及できないしね。あたしも部活あるし、人の事言えないし」

 そいつらと葉山じゃ全然違うだろ。
 多分流風だってそう言う。でもやっぱり、声にすることはできない。
 葉山は、当たり前のことを当たり前に頑張っている。遅くまで部活に出て、勉強の質問を先生にして、それでいて文化祭もバイトもちゃんとしている。どこにでもいる普通の女子。でも当たり前のことをちゃんとできるから、それなのに周りをよく気にかけるから、他の女子より目を引く存在になっている。
 というこいつのことだから今ここにいるのもきっと、単に俺を労うとかそれだけの意味じゃなくて、何かあるんだろう。クラスの連中に余計な噂を立てられて困ってるとかな。これで手伝いに行ったのが流風ならきっと普通に感謝もされたのだろうが、俺の立ち位置じゃ中途半端で否定しても信じてもらえないとかそんなところだろうか。

「……悪かったな」
「は? 何が?」
「……なんでもねぇよ」

 窓の外が真っ暗になって、いい加減残ってる奴も少なそうだ。
 アイスはとっくに食べ終わって棒だけになっている。それは葉山も同じらしく、手に持ったまま座布団の上で何をするでもなくぼーっとしている。そろそろ帰った方がいい時間だろう。

「もう遅いから帰るか」
「あ、うん」

 近くに置いた鞄を持って、葉山がよろめきながら立ち上がった。と思ったらまたよろめいた。
 どっか具合でも悪いのかと思って手を貸そうと思ったが、

「……足しびれたぁ」

 とか言いやがるからやめた。雰囲気も何もない奴だな、本当に。

「正座してたわけでもねぇのに何で痺れんだよ」
「わかんないよそんなのっ」
「ったく、なってねぇんだよ。精進しやがれ」

 よたよたする葉山が歩いてくるのを待ちながら、俺は先に上履きを履いて電気のスイッチの前に立つ。
 もたつきながら葉山が上履きを履き終える。電気を消して外に出て、扉を閉めた。廊下の電気はまだ点いているから帰るのは簡単だ。携帯を開いて時刻を確認すると、なんだかんだでもう七時を回っている。道理で外も暗くなるわけだ。
 ボタンをいくつか操作して、電話を掛ける。数回のコールの後、電話の持ち主はすぐに通話に応じた。

「流風か? もう時間が時間だから帰れよ」
『ヤマトお前、伊賀奇のこのザマを見てもそれを言うのか……?』

 どうやら音楽室の伊賀奇は相当酷い状態らしい。酷い状態というのは奴の健康状態ではなく、流風の求めるレベルに追いついていないという意味ではあるが。

「知らねぇよ。葉山がまだ残ってんだ、お前駅の方に帰るんだろ。俺逆方向だから送ってやれよ」
『あ? ……そーゆーの、お前がすんじゃないの?』
「お前が残ってんのにする理由がねぇだろ。ホラ、校門にいるから十分以内に来いよ」

 話が長くなっても帰る時間が遅くなるばかりなのでそこで強引に電話を切った。
 葉山はきょとんとした顔で俺を見ている。

「流風まだ残ってっから、一緒に帰れよ」
「あ、……うん。あ、で、でも、練習してるんでしょ、大丈夫だよ、一人で帰れるしまだ他に残ってる人もいるだろうし」
「いいんだよ、キリのいいところで帰さねぇと流風はやりすぎるんだから」

 校門で待つと連絡した手前、こちらが先についていなければおかしい。
 葉山の前を歩いて、とりあえず昇降口まで向かう。たん、たん、と階段を下りる足音が二人分。葉山が何も言わないので、俺も何も言わなかった。

「芹沢が、」

 俺の後ろ、数段上から声が降って来る。振り返る。
 少し震えた声。少しだけ空いていた踊り場の窓から吹いてくる風が、葉山の長い髪をふわりふわりと揺らしていた。月の光を、茶色い髪が反射する。


「また、芹沢が、送るって言うかと、思ってた」


 目を見開いた。
 自分が何言ってんのか分かってんのか、この女。
 どくん、どくん、と珍しく心音が耳元で聞こえるかのようにうるさい。確かにどくどく自分の心臓が脈打ってるのがわかるのに、時間は止まっているかのように沈黙が留まり続けている。なかなか動き出さない。動き出せない。
 ――わかってる。
 俺も馬鹿じゃないし、葉山も致命的な馬鹿ではない。
 葉山が俺のことを見透かして、その上でカマかけてんだってことくらい、俺にもわかる。だがわかったところで俺にはどうしようもない。
 ……葉山のしでかすことは予想の斜め上を行く。ホント、飽きねぇなコイツといると。

「早く帰ってとっとと寝て明日に備えろよ。俺と無駄話してる場合じゃねぇだろ」

 なのに俺は後手に回る。
 向き合ったら負けだろ俺の場合。こいつと向き合ったら俺は芹沢に背を向けることになる。後ろ髪引かれる必要なくこいつと向き合うなら遊びじゃなきゃダメだ、でも、こいつと遊びで付き合うなんて俺が嫌だ。葉山は根は馬鹿正直で真面目なんだ、等身大の自分を知ってる奴だ、例えこいつがいいと言っても俺が嫌だ。
 だから絶対に、俺がこいつの手を取ることはない。
 葉山がたんたんと軽く階段を下りて、俺の隣に並んだ。

「それじゃあ芹沢くんの言葉通り、さっさと帰って明日に備えることにしようかな。楽しみにしてくれてるみたいだし?」
「そうそう、期待してっからホラ、もう帰んぞ」
「芹沢が来てくれるってことは、多分水城も来てくれるんだよね、尚更気合い入れないと」






 爪が手のひらに食い込む音を聞いた。
 






カラオケで秋臼さんとルミ関係の話をしたので、こっちで大和。
コルダの新刊読んだらあまりの月日ルートに土浦派の私が涙目になりました。ということで大和。
けど私土浦はやるときにはやる子だと思うの。下手な自重とかしないだろうし、日野さん相手にはちょっとSっ気があるくらいの人だと思うの。残念なことにうちの大和さんはそう上手くいかないので。


大和はストイックという言葉を履き違えている子なので、タっくんとか流風よりは理央あたりと話合いそうな気がします。瑶子さんとかが「大和くんって絶対理央くんと同じタイプだと思うの!」って言ってそうです。
けど大和のストイックさには大和なりの理由だとか下らない信念がある。周りに下らないって言われて、自分でも理解はしてるけど馬鹿みたいにそのラインだけ守ってる、融通の利かない大和が好きです。
大抵大和はいろんなことに躊躇するので、ぶち壊してるのはいつもルミなんだよなあ。
と思うと、リベリオンが書きたくなるっていう。リベリオンの心中シーンだけ書きたい。





うみねこEP8読了。
なんかよくわからなかったがこれから考察サイト回ります。
海のシーンとんでもなく感動した。バトベア大好きだ。
ウィル出番少ないのにカッコよすぎ……!!
絵羽とエヴァもマジいい奴……!! 序盤からいい人すぎです、ありがとうございました。
翼もやりたいけどしばらくしてからにします。


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2011.01.05(Wed) | きづき/ゆらぎ | cm(0) | tb(0) |

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