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軽石へちま

Author:軽石へちま
基本自キャラで凄まじく妄想してみる。
隠れ家なのでBLとか黒とか暗とか主。
キャラ崩壊必至。何とも思わないけども。
妄想についてこれる人だけどうぞ。

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独身貴族組



「なあに? コレのこの有様」
「僕はやめとけって言ったんですけどね。お疲れ様です、紗央さん」
「どーも」

 時計の針が九時を回った頃。仕事帰りに叡一から電話を貰って、駅前の居酒屋に顔を出した。どこの駅前にもあるようなチェーンの居酒屋、入り口からは離れた六人掛けのボックス席に男が三人。うち一人は明らかにアルコールに潰されていた。片側奥にケレス、通路側に叡一、対面の席の奥には潰れた圭一。仕方なくあたしは圭一の隣に腰かける。
 卓の真ん中には枝豆が盛られており、各自ビールを頼んで飲んでいたらしい。そこからひとつ手に取ってつまみ、注文を取りに来た店員に生ビールを中ジョッキで頼むと、簾を下ろして通路側からこちらが見えないようにした。視線は対角線、金髪に目つきの悪い、とても教師とは信じられない男に向ける。

「でー? あんたは挨拶もないわけ?」
「普通遅れて来た方がすんだろ」

 と、この言いぐさだ。いつものことだけど腹が立つ。

「途中で呼び出されたのに遅れるも時間厳守もないでしょ」
「じゃあお前はコレにも挨拶要求すんのか」
「しないわよ。この状態のコレに常識求めても無駄だし」

 店員がちょうどビールとお通しを持ってやってきた。ということで、一応仕切り直しの乾杯の音頭をとる。
 隣に座る圭一はジョッキの持ち手を握ったまま机に突っ伏しているので放っておく。

「じゃああたしが参加したことだし、仕切り直しね。かんぱーい」

 各自ジョッキを持ち上げ、中央で合わせる。
 全部で三つのジョッキの厚いガラスががちりと音を立てた。

「コレは何杯飲んでこうなったわけ?」

 席の隅に置かれているメニューをめくりながら、あたしは問いかける。ケレスと叡一は顔を見合わせて、二人とも同じように軽く首を傾げて見せた。
 二人の反応でおおよその察しはつく。仕事終わりの空きっ腹にアルコールを入れたから回りが早かったのだろう。圭一のことだから、昼ごはんだって成人男性の必要摂取カロリーを満たさないだろうし。まったくもっていつもカッコのつかない男。ここまで毎回期待を裏切らない人というのは逆に珍しいかもしれない。

「何杯も飲んでないですよね、ケレス先生」
「空きっ腹に酒入れて勝手に自滅したんだよ、そいつが」
「僕たちが入ってまだ一時間半くらいしか経ってないですし」
「そ。予想通り」

 実際真相はあたしの予想と寸分違わぬものだった。ほんとに期待を裏切らない。
 ビールのジョッキを空にしたケレスは煙草に火を点けながら嫌味な笑みを口許に浮かべている。こいつはこいつで見た目通りの性格の悪さをしている。その期待を裏切られたことは一度もない。

「さすが、相方のことだけあって理解が早いこった」
「妙な言い方しないでよね、心外だわ」

 圭一のことでは毎回周囲に勘違いされているけれど、あたしと圭一の間には“お隣さん”という以外の関係はまったくない。……今のところは。
 確かに、周囲が揶揄したくなる状況であることもわかってはいる。あたしだって思う。普通の男女なら、交際に発展してもおかしくないくらいの接触はしているはずなのだから。それにもかかわらず、あたしも圭一も、お隣さん以上の関係であることを全否定する。圭一のことについてはわからないけれど、あたしについては、まあ、面倒な過去があるわけで。深く考えない、遊びに近いような恋愛なら何度も経験はあるのだから、臆しているというわけではないのだけれど、圭一の経験値が低い分あたしもどうしたらいいかわからないという部分があり、――多分、ほんの少し怖いのだ。
 圭一は普段がコレなくせに、たまにひどく刺さることを言う。嫌味や悪口という意味ではなく、あたしの面倒なこれまでを、恋愛観を、人生観を揺るがしてしまいそうな一言を。あたしはその言葉を聞きたいとも思い、そして、耳を塞ぎたいとも思う。あたしがまた前に進むために必要な言葉のような気もするし、あたしを壊してそのままにしてしまいそうな言葉でも、ある。圭一との関係を深めるとするなら、その点において慎重になるべきなのだ。

「それで、何? あたしはコレの処理のために呼ばれたわけ? だったら申し訳ないけど、あたしにはコレの面倒見てやるような義理もなければ資格もないので、食べるだけ食べたら帰るわよ」
  
 それまでの思考をやめてメニューを閉じ、呼び出しのベルを押してからはっきり断言する。
 慎重にならなければならないからこそ、甘やかしてはいけないのだ。何せ相手は経験値が足りてない。下手に甘やかせば勘違いされる元だし。あたしから動く時は、すべての気持ちに整理がついた後、それでも心の中に圭一がいるなら、その時。今はまだまだそんな時ではない。

「それがですね、違うんですよ紗央さん」
「ちがうって、何が?」

 叡一が口を開いて続きを話そうとした時に店員がやってきた。あたしは串の盛り合わせやらご飯ものやらとすぐ出てきそうなつまみを一通り注文する。顔を見回すと、ケレスがハイボールを追加で注文した。

「安藤先生が酔ったから紗央さんを呼んだんじゃないんですよ」
「お前呼んだらこいつのピッチが速くなったんだ」
「まあどっちにしたって自滅なんですけどね」
「ふうん」

 隣で潰れたままの圭一を見やる。まあ、当然起きない。
 食事なんて今更どうってことないくらいの回数、しかも二人きりで行っているというのに、この面子にあたしが加わるというだけで自分のペースを崩したという圭一が信じられない。それほどまでにあたしは動揺の種だとでも言いたいのか。それでも別にいいけど、なら、どんな動揺なのか教えてくれなきゃ。貴方が感じているのはどんな動揺なの? それをはっきり教えてくれたなら、仕方ないわね、とでも言えそうなものを。ほんと、頼りないんだから。

「不服そうな顔だな」 

 短くなった煙草を灰皿に押し付けながら、ケレスが言う。その言葉にあたしは当然、頷く。

「当たり前じゃない。ぱーっと開放的な気分で飲んで酔った人の介抱の方がまだいいくらいよ」
「安藤先生に限ってはそれ、有り得ないですからね」
「今更あたしが来るくらいでペース外したとか、どこの中学生なのよ……」
「怒るのは結構だが、“今更あたしが来るくらいで”とか言えるほどの仲のくせに実際は何にもねぇって方が異常だろ普通」

 あたしと圭一のこのパターンに、この二人は割と慣れてきている。でも、叡一はともかく、ケレスはこういうことに関してあまり気が長い方ではないのだろうし、アメリカ人の気質も手伝っていらいらしているに違いない。すぐに上手い返事が見つからないくらいには核心を突かれていますとも、ええ、知ったこっちゃないけどね!
 何度も背中は押してもらっている。あたしも、圭一もだ。普通ならどうにかなっていたっておかしくないのは、前述のとおり、少なくともあたしは理解している。
 店員がさっき注文したばかりのつまみと、ケレスのハイボールを持ってきた。あたしもさすがにお腹が空いてきたので、綺麗に揚がったえびせんを口にする。

「……別にあたしが渋ってるわけじゃないってことくらい、あんたらは分かってるんでしょーが。なんでもないから、どうしようもないのよ」
「どうする気もない、の間違いだろ」
「ケレス先生、紗央さんだけに非があるんじゃないんですから。紗央さんばかりつつくのはよしてあげて下さい」

 叡一が真ん中に入ってくれる。ケレスはちッと舌打ちをした。本当に、いっそ爽やかなくらいこいつの一挙一動には腹が立ちます。腹が立ったのでジョッキのビールを飲み干して、店員をベルで呼ぶ。空いているからかすぐに注文を取りに来た店員にウーロンハイを頼んだ。

「ていうか、人の話ばっかりしてないで自分はどうなのって話でしょうが」

 自分ばかり突かれるのは癪なので話を振ってみる。返事はわかっている。こいつら、そういった方面では困ってないのだ。叡一にはあんまりはっきり聞いたことないからわかんないけど、うまく煙に巻くのが上手いのでいつも騙されてしまう。まあ、それでも少しも動揺しないんだから話題を振られたって別に困らない環境にはいるんだろう。

「お前らほど話題に事欠かない奴の方が珍しいってこと覚えとけ」
「はは、それはケレス先生に同意します」
「うるさいわね、あたしだって今だけよ! 普段からこういうのばっか相手にしてると思ったら大間違いなんだから!」

 言いながらあたしはつまみのひとつであるポッキーを咥える。
 一口目を齧る前に、異変は起きた。あたしの隣でずっとダウンしていた圭一がむくりと顔を上げたのだ。顔は真っ赤で、目は虚ろ。寝ぼけている。

「こんなのとは何れすか紗央さん! おれだってねえ、やるときはやるんですよお」

 何を突然、と言おうとしたけれど、言えなかった。あたしが咥える反対側から、圭一がポッキーを齧りだしたからだ。口を離せばそれでおしまいだったんだろうけど、圭一は酔っているくせにしっかりあたしの両肩を掴んでいて、あたしも一瞬のことで驚いてしまって即座に反応することができなかった。
 ポッキーはすぐに短くなる。ちょ、ちょっとっ、ま、待って……!
 ぎゅっと目を瞑ると、首の後ろを強く後ろに引かれた。ついでに、ぐ、と呻く声。
 目を開くと、圭一が沈み込んでいくのが見えた。圭一の真正面にいたケレスが、圭一の首に手刀をお見舞いしたようだ。一方のあたしはというと、叡一が身を乗り出して服の襟を後ろに引っ張ってくれたらしい。

「……あ、ありがと……」

 思わず礼の言葉が出る。助かった、と思ってしまった。

「酔っ払いにビビってるくせに普段も今だけもねえだろ」
「び、ビビってたわけじゃないわよ! こんなの驚くでしょ普通!」
「宴会ゲームだろこんなもん。突然じゃなきゃできるってか?」
「できるわよ! あんたとは絶対しないけど!!」
「こっちから願い下げだ」

 せっかく人がちょっと礼を言ってあげたと思ったらすぐこの言い草だ。あたしのことを鼻で笑いながら、ケレスは煙草に火を点ける。叡一はあたしたちを宥めるように、まあまあ、と笑った。 

「未遂で済んでよかったです。安藤先生も油断ならないですね」
「……ほんと、びっくりした」

 ほっと一息ついたところで店員がウーロンハイを持ってきた。さっきまで突っ伏していた男が沈んでいるのを見て、リアルにびっくりしていた。その姿はちょっとだけ面白かった。




 その日の飲み代は取りあえずあたしが全額持ち、後日圭一から全額+慰謝料を請求した。
 圭一が何のこっちゃと泣きそうな顔になっていたのは言わずもがなだろう。







ずっと前から書いてたけど疲れたからもういいや。
なんだかんだで紗央の味方してくれてたらおいしい、と思っている。
アンドゥーが酔った振りなら二人ともスルーしてたけど、本気で酔ってるから制裁を加えた形。
酔った奴が突然ポッキーゲーム迫るシーンをBL漫画で見てそっくりやってみた。アンドゥーならやりかねない。


初めて新三郷のららぽーとと越谷レイクタウン行ってきた。
でかくてたのしかった……。レイクタウン全然回れなかったから今度ゆっくり行こう。
ヴィレヴァンでかすぎだろレイクタウンwww


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2012.04.07(Sat) | 未分類 | cm(0) | tb(0) |

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