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軽石へちま

Author:軽石へちま
基本自キャラで凄まじく妄想してみる。
隠れ家なのでBLとか黒とか暗とか主。
キャラ崩壊必至。何とも思わないけども。
妄想についてこれる人だけどうぞ。

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ごしゅじんさま と げぼく




 樹崎 ミナトの持つ革のキーケースには、いくつかの鍵がついている。職員室の机の鍵、英語科教員室の机の鍵、更衣室のロッカーの鍵、自分の住む部屋の鍵、そしてもう一つ。全部で5つだ。机の鍵はどれもメーカーが同じため見分けづらいが、赤いシールを貼っている方が職員室、青いシールが教科教員室、と分けて管理することにした。ロッカーの鍵はひとつだけ形が違うので、間違えることはない。残るふたつ、自分の部屋、そして彼女の部屋。同じマンションに住んでいるため、鍵の形はどちらも同じだ。それでもこちらは、シールで分けずともミナトはすぐに判別することができる。――いちばん右につけた鍵しか、使わないからだ。
 チン、と音を鳴らして、エレベーターが目的の階へ着く。月見ヶ丘の駅から上り電車に乗って三駅ほどの場所。駅からはほど近いマンションにミナトは住んでいた。扉が開き、四階に足を踏み入れる。革の鞄は左手に、右手でジャケットのポケットをまさぐり、いつものキーケースを取り出した。いつも使う、一番右の鍵を目当ての部屋の鍵穴に差し込み、回す。扉の向こうは電気がついていて、玄関にはヒールのある黒い靴が揃えられず脱ぎ散らかされている。それはいつものことだし、ミナトが帰宅するとそのヒールの靴を綺麗に揃えてから部屋に上がる。内側から鍵をかけることも忘れない。
 そこそこ広い3LDKの部屋。廊下を真っ直ぐ歩いてリビングの扉を開くと、香ばしい匂いとじゅうじゅうと小気味いい音が飛び込んでくる。

「お、ミナトおっかえりー」
「ただいま帰りました」

 部屋の中にはひとりの女性。肩より少し短いくらいの黒髪はゆるくパーマがかかっており、背は160半ばほどだ。アイボリーのニットに黒いパンツ姿で、IHコンロとにらめっこしている。部屋の主のミナトが帰ってきてジャケットを脱いでいても気にも留めないくらいには大和撫子とは縁のない女性だ。彼女がキッチンで動くさまを横目で見ながら、ミナトはグレーのジャケットを脱いでクローゼットに掛け、次いでネクタイを緩めた。

「ミナトぉ、日本酒にする? ウイスキーにする? それとも、ビ・イ・ル?」

 新妻のあの定型句のノリで彼女は酒を三種類にこにこと挙げる。色気も何もあったもんじゃないが、そんなことは出会ったころからわかりきっていることなので今さらどう思うことでもない。
 ネクタイを外してクローゼットにしまうと、スリッパの底を鳴らしてミナトはリビングに戻った。

「全部アルコールじゃないですか。選択の余地ないですよ」
「なにー? 焼酎もあるけど?」
「そういう問題じゃないです。お茶にしてくださいよ、お茶」
「なんだミナト、あたしの酒が飲めないっての? あーん?」
「うわ、現役警察官が飲酒強要っていいんですか」
「強要じゃねーよ、コイビト同士のスキンシップだろ? ほれ、嬉しいよなあミナトくん」

 どう聞いたって恐喝だ――とは、言えばおそらく更なるスキンシップが待っているはずなので飲み込んでおくことにした。ここは大人しく、彼女の提示する三択から選ぶべきだ。じゃあビールで、と返すと「わかってるねえ」と彼女は上機嫌で冷蔵庫を開けた。テーブルの定位置についたミナトの目の前に、ドン、とビールの500ml缶が置かれる。キンキンによく冷えたそれを握って、プルタブを開ける。ぐっと呷って喉に流し込むと、程よい苦みと炭酸が喉を刺激する。ビールもウイスキーも、二人の趣味があったものしか揃えていない。酒の趣味以外に合うところなどほとんどないというのが現状だ。
 彼女はコンロからフライパンを上げると、大皿に料理を盛り付けた。その大皿をテーブルの中央へ、フライパンには水を少し入れてシンクに置いておく。あとはまた冷蔵庫を開け、ザルに盛られた枝豆をまたテーブルの中央に置き、ついでに冷えたビールを二本自分の目の前に置いた。これで彼女としては夕飯の準備が整ったということらしい。毎度のことなのでもう突っ込む気にもならないが、お約束までスルーするのはツッコミ役として問題があると思うので、一応声をかける。

「みやびさん、主食ないってどうなんですかね」
「あん? あんだろビール」
「液体ですよ」
「原料は麦だろ」
「麦じゃないです麦芽です」
「おんなじよーなモンじゃん」

 大皿に盛られたのは、砂肝とニンニクの芽を塩麹で炒めたものだ。酒のつまみには申し分ない。ついでに枝豆とくれば酒は進み放題だ。彼女はミナトの言い分など相変わらず少しも気にせずにリモコンをテレビに向け、適当なバラエティ番組に合わせる。
 彼女は佐伯 みやび。理事長の勧めで断り切れなかった見合いの場で出会った彼女とは、酒の趣味だけが合う。年はミナトの四つ上。彼女も上司の絡みがあるらしく、体裁を保つために付き合い始めたのだが、なんやかやで今まで続いているので相性はおそらく悪くないのだろうと思う。酒豪でヘビースモーカーで強烈に口が悪い。これが警察官なのだから随分前から世は末だったのだなと実感する毎日だ。黙っていれば見れなくもないのに、という言葉は彼女と付き合った男なら誰だって思うだろう。
 付き合い自体はもう五年になる。自分たちの年齢を考えればそろそろ結婚してもよい頃だろう。というか、結婚のための見合いだ。しかし以前彼女に結婚について聞いてみると、「樹崎みやびって、苗字と名前が同じ母音になるから嫌だ」と謎の拒否をされた。だからといって自分が佐伯ミナトになるつもりがあるかというとそうではないので、ならばこのままでもいいだろうとだらだらこの関係を続けている。

「あー、どっこも面白くねえなあ」

 缶ビールを右手に、左手でリモコンを操作するみやびは苦々しい顔をしてそう言った。最後に赤いボタンを押して、テレビの電源を切る。

「みやびさん、僕今度の日曜まるまるいないんで」
「おー、そっか。バスケ部?」
「そうです。遠征で」
「センセイも大変だねえ。遠征ってどこまで?」
「山梨ですよ」
「甲州ワインよろしく! あ、でもほうとうもいいよな、最悪信玄餅で手を打つ」
「聴覚ちゃんと機能してます? 仕事だって言ってるでしょう」

 大皿に盛りつけられた砂肝の炒め物を小皿に少し取り分けて、一口つまむ。味付けはよく言えば大胆、悪く言えば大雑把だが、慣れているのか味が悪かったことはない。反面、細々した料理が得意なのはミナトの方で、そこも自分たちはバランスがとれているなと思っている。今の関係に文句はない。この状態に慣れてしまうと、ステップアップが面倒で仕方ないのだ。
 日曜に行われるのは山梨の高校との試合だ。現地まで赴くなんてそうそうない機会だからか、生徒たちは面倒という気持ちより遠足気分の者が多い。それはそれでとやかく言うつもりはないが、野島恒輝が目を輝かせて「俺富士急ハイランド行きたい!」とか言い出したのはいただけなかった。レギュラー外してやるから勝手に行け、と言うと同級生の渡会穂高が大笑いし、当の本人は泣きそうな顔になっていた。バスケ馬鹿のくせにふざけるんじゃない、とミナトは思う。バレー部で外部コーチを務めている芹沢 大和に言わせれば、恒輝の父親の高校時代にそっくりだと言う。今の野島慎吾の姿を見ていても、それは容易に想像がつく。
 食事というよりも間食に近かった夕食を終えると、みやびがソファーに寝転がった。それを横目で見ながらミナトは食器を洗う。食事を作らなかった方が片づけをやるのは当たり前のことだと思っているし、わざわざ口に出してルール化せずともふたりはやってこれた。言葉にする必要がないというのも、一緒に暮らしていてやりやすい。
 この部屋を借りたのはミナトで、みやびとは半同棲の間柄だ。みやびはみやびで、このマンションの8階に自分の部屋がある。階が低くて楽だからとみやびがここに入り浸った形だが、部屋はひとりにしては持て余すしふたりでちょうどいいくらいだ。あまり回数は多くないが、喧嘩するとみやびは散々ミナトの部屋を荒らし、自分の部屋へ帰っていく。ミナトはこれで割と粘着質な自覚もあるので、その時は許すつもりも許したつもりもないのだが、大概部屋を出ていった数時間後にみやびが何事もなかったかのように戻ってきて居座っている。蒸し返すのも大人らしくないとミナトもわざわざ蒸し返すことはしない。けじめをつけない大人のつきあいはこうなるのだ。

「今日さあ」
「はい」
「天使みたいな子が道聞きにきたんだあ」
「みやびさんからそんな可愛い言葉が出るとは」
「るせえ」
「小さい子ですか?」
「いいや、高校生」

 みやびはソファーでごろごろしながら、自分のスマートフォンを操作している。ミナトは洗い終えた食器をふきんで拭きながらその話を聞く。食器自体はそうたくさん使っていたわけではないから、すぐに仕事は終わってしまった。流しの電気を消して、L字型のソファーの空いている席に腰かける。
 みやびはこんな口の悪さで、警察官だ。勤務地は半年前から月見ヶ丘の駅前だ。場所柄、ツキ高生を目にすることも多いためガラの悪い生徒を見かけるとちょいちょいミナトにネタとして話してくれる。

「商店街の方から来てさ、パン屋の袋抱えてて、駅どこですかとか言いやんの。目の前だっつーの」
「ずいぶん抜けた子ですね」
「ハーフっぽくて、金髪に緑の目なんだよ。いやあ可愛くてびっくりした。しかもオマエんとこの制服。これで頭もいいのかよ爆ぜろと思ったね」
「自分が頭悪いからって僻まないでくださいよ」
「オマエは一言多いんだよ! あんまり可愛いから写真撮らせろっつって、所長にツーショット撮ってもらった。どーよこれ」

 満面の笑みで差し出された、彼女の真っ赤なスマートフォンを手に取る。画面いっぱいに映し出される、天使と呼ばれた少女と、相変わらず子供じみた笑顔のみやび。少女はミナトも見知った顔だった。この界隈にそれだけ目立つ見た目の少女など、そうそういるはずはない。手にした紙袋から除くバゲットが彼女の日本人離れした容姿を際立たせているが、惜しくも隣に写っている人物が写真の完成度を落としている気がする。

「この子、極度の方向音痴なんですよ。校内でもよく迷うみたいで、お目付け役みたいのがいます」
「ふーん、女?」
「いえ、男子です」
「そいつは役得だな。女同士だと面倒くせえ僻みだのなんだのあるけど、男ならスキンシップ取りたい放題だし噂なんて勲章みたいなモンだろ」
「男がみんなみやびさんみたいなオヤジ思考してると思わないでください」
「あー? そいつ鼻高々じゃねえの」
「芹沢の嫡男ですよ、生まれつき天狗鼻なのにそれ以上伸びるわけないです」
「ミナトはほんっとに芹沢嫌いな! まああたしも大和は金持ちでうぜえし嫌いだわ」

 ルミは可愛いんだけどなー、と話すみやびは本気になったら両刀なのではないだろうかとミナトはよく考える。それくらいみやびは女性によく好かれるし、女性に対しては好意的に接する。それ口説いてんだろ、と思うこともしばしばである。現にミナトとの間に恋人同士らしい会話はほとんどないし(年齢的な面ももちろんあるだろうが)、みやび自身ミナトのことは下僕と公言して憚らない。突っ込むのも訂正させるのも面倒になってきた最近は、もうそれでいいやとミナトが折れているので何の衝突も起きない。

「そっか、芹沢の嫡男って、あのブアイソ当主にも奥方サマにも大和にもぜんっぜん似てねえ子な」
「よく覚えてましたね、顔つきまで」
「まあ似てなくて正解だと思うけどな。あんなのが何人もいてたまるかってんだ」
「みやびさんの金持ち嫌いも相当ですよね」
「あたしは金持ちが嫌なんじゃなくてあいつらが嫌いなんだ」

 ミナトは芹沢の次男である大和の妻、ルミと幼馴染のため、ルミの愚痴を聞きによく芹沢邸に出入りしている。当主や当主夫人、嫡男を見るのはその時のことだ。芹沢の当主と次男の兄弟はよく似ている。それをみやびはよく『鼻持ちならない』と発言してはルミの共感を得ていた。ルミもさばさばした性格だから、みやびとは相性が良いのだろう。

「あれの相手するルミを思うと、あたしは恵まれた下僕を手に入れたなあと思うね」

 例の下僕発言だ。それも恵まれた下僕とはどんな形容だ。
 折れてはいるし諦めてもいるけれど、ミナトはため息をつくことは忘れない。一般のマンションの一室よりも、この部屋は若干、二酸化炭素濃度が高い。






やべえみやびさん書くの割とたのしい。タっくんとか大和書いてるのと気分的には変わんないけど一人称だけ女性www たのしいwww
タっくんとみやびさんの夫婦は多分収拾がつかなくなる。北斗と昴が生まれたのが不思議すぎるっていうかまあデキ婚だが。育つのが不思議すぎる。それでもタっくん双子に柔道剣道教えてるから、育てる気はあったんだな。
とか思うと、タっくん子供嫌いとか嘘だろと思ったりする。


ミナトとみやびさんもコンビとしてたのしい。みやびさん絡むとあんまりカップルって感じはしないなと思う。
どこまでもゴーイングマイウェイな人と、やれやれ系男子。ミナトはアクの強い人に振り回されてるくらいがちょうどいいと思います。理央とは絶対気が合う。
けどみやびさんと瑶子さんは割と両極っぽいよな。瑶子さんは確信的スイーツ(笑)だからな。しかもコミュ力カンスト状態だし。みやびさんの標的になりそうなのは織夏とかルミとかか。奈央は最初ターゲットになるけど芯が強いから撃退されそう。


こういう女性が貴久先生とか要くんみたいなタイプの人に片想いするのが大変おいしいと思います。(個人的に大変重要なのでもう一度言いました)


空奈央の子供がみんなに慕われる生徒会長だったらおいしい、と思ってちょっと考えてる。もう名前考えられないけどあんまりDQNにはしたくない……。考える。



「進撃の巨人」見ましたが巨人怖すぎて泣くかと思ったwww マジ怖いwwww
アザゼルさんも歪みない面白さwwww 人型アザゼルかっこいいwww
ドラマは伊藤英明と坂口憲二のが楽しみすぎます。最近のドラマはじまってるな。相棒っぽいの作るの流行ってるの? やっとわかってきたの? こういう設定が人気なんだなってやっとわかったの?


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2013.04.09(Tue) | 擬似親子 | cm(0) | tb(0) |

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