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軽石へちま

Author:軽石へちま
基本自キャラで凄まじく妄想してみる。
隠れ家なのでBLとか黒とか暗とか主。
キャラ崩壊必至。何とも思わないけども。
妄想についてこれる人だけどうぞ。

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あの青い薔薇は今日も咲く 1


「珍しいよな、この時間食堂でお前と会うなんて」
「2限が休講になったから少し早めただけだ」
「なるほどね。俺はサボり」
「言われなくても分かる」
「分かられてたまるか! 俺は毎日毎日日本のメディアに貢献してやってんだよ、その傍らで学生生活なんて泣かせるよなあ、俺!」

 突然やってきた男、水城 陸はランチの載せられたトレーをケレスの前の席に置き、対面する形で腰掛けた。一応先輩ではあるのだが、子供っぽさといい人間性といいあまり年上という感じがしないのが事実。タメ口をきいても一切怒らないというのもあるだろう。ケレスはこの国の人間ではないから、相手が年上だからといってわざわざ言葉を手直しすることに慣れていない。だからそういう風に、タメ口を気にしない、というスタンスを取る先輩がいることはそれなりに助かることだった。仮に陸がそういう態度を取っていなかったとして、ちゃんと敬語を使ったかどうかは怪しいが。

「千鶴は?」
「ちぃはノート取ってくれてるから。俺のために」
「恋人使い荒すぎだろ」
「愛が溢れてると言ってくれ」

 陸の恋人である相川 千鶴は陸と同じ法学部で、講義をサボりがちな恋人のためにノートをしっかり取ってくれているという。当の陸はあまり気にしていないようだからこの男の図太さは大したものだと思いつつ、その男に使われるだけ使われている千鶴の我慢強さも評価するべき点だと感じていた。

「なあ、3限の間バスケするから付き合えよ」
「昼休みは」
「どうして休み時間にわざわざ遊ばなきゃならないのか教えて欲しいなー」
「授業が入ってる」
「お前賢いんだから平気だろ、多少サボっても」

 それをこれまで何度繰り返したことか。入学してすぐに何の前触れもなく部室へ拉致され、昼食だ飲み会だに強制参加させられているうちに気がつけば名簿に名を連ねていた。しばらくしてからその事実に気づいたケレスに、「なんだ、お前入部してたの」と言い放った陸の表情は、事態を引き起こした張本人のくせにやたらとあっけらかんとしたもので、もちろん殺意が湧いた。
 そんなこんなでもう1年も終わろうとしている。あとはテストを受けて勝手に進級するのを待つだけだ。
 後輩をサボらせようと躍起になっている陸の後ろに立つ影。ケレスからはその姿が確認できるため、小さくため息をついた。

「陸君? 仕事あるから休むんだって言ってたよね……?」
「そう、5時から仕事だからさ! だから今のうちに休養取っておかないと!」
「休養は休み時間に取るの! 授業サボっていいことにはならないんだから! もうっ」

 大学のロゴが入ったパールピンクのクラッチバッグを手にした千鶴だった。不機嫌そうな顔で、陸と対面するためにケレスの隣に腰掛ける。
 瞬間漂う、ふわりとした甘い香り。これを快く思わない男はきっといないだろう、と計算された香りに思えてならない。
 相川 千鶴。顔よし、性格よし、頭よしで正に才色兼備。人気モデルなんて仕事をしていながら学校にもきちんと通い、バスケサークルにも入ってマネージャーの業務をこなしている。プライベートでは同じく人気モデルの水城 陸と交際中、どのトピックスを取っても完璧だ。彼女は、『完璧』で構成されている。
 大抵こういった女には完璧とは縁遠いような欠点があったりするものなのだが、今のところ千鶴からはそういったボロは似合わない。正に完璧。欠点があるとすれば、欠点だらけの美男と付き合っていることか。
 んな苦労してるならとっとと別れりゃいいのに。
 そう思わないこともない。ケレスと彼女とでは『完璧』の捉え方が違うのだろう。苦労の無い付き合いをすることが完璧の要素なのではなく、ダメな男に甲斐甲斐しく世話を焼く女でいることが彼女なりの完璧なのだ。
 それなら、彼女は自分になど一切用はないだろう。自分の恋人を取り巻く一人の人間というだけだ。
 ふ、と自嘲気味に笑うと、その小さな音にも千鶴は気づいたらしい。耳ざといのだ。

「? どうしたの、ケレス君?」

 そもそも、だ。
 こんなことを考えていることそれ自体が自分らしくない。
 別に、と素っ気無く返事をすると、千鶴は少し機嫌を損ねたようだった。

「ちゃんと言ってくれなきゃわかんないんだから! それと、陸君に頼まれたからって授業サボっちゃダメだからね?」
「それは分かってる」
「ちぇー、なら夜飲みに行こうぜー」

 お前は仕事だろ、と釘を刺してやると、最近ちょっと減らしたから平気、今日は早く上がるし。と能天気な返事。流石にあんなのが夜毎日入ってたら遊ぶどころか部屋から出らんない、と陸は笑っていた。ケレスには縁遠い職業のために実感はあまり持てないが、写真を取られるだけというのも相当ハードな仕事のようだ。
 夜なら特に用事もないから、と返事をしようと思って陸を見たが、陸がいつもとは全く違う表情をしていたので声を掛けられず、視線を千鶴に移す。何か面倒なものを見るような陸の表情。そんな表情はこれまでの水城 陸には有り得ないもので、特に限定するなら、千鶴と一緒にいるときの陸にそんな表情は無用のもののはずだった。

「仕事、また、減らしたんだ?」
「ん、キツいからさ」
「こうして学校来れてるのに?」
「仕事より学校の方が大事だろ」
「そんなことない!!」

 ヒステリックな叫び。陸は視線を横に流し、ケレスは目を細めた。
 ランチのトレーに乗る食事がどんどん冷めていくのがわかっていても、ケレスも、陸も手をつけようとしなかった。千鶴の空気が、何も許してはいなかった。

「そんなこと、ない、でしょ……!!」
「いや、学校の方が大事だよ。でも金は要るからさ、ちょっと減らしただけ」

 さらりと言ってのける陸の声音に感情は乗っていない。それが千鶴にもわかるのだろう。唇を噛み締めてじっと陸を見据えていた。
 きっと、彼女の視界に自分はまるで映っていないのだろう。彼女の視界には、彼女が許した登場人物しか現れることを許されない。
 別に、とケレスは思う。
 別に、主役になりたいわけではない。そんなキャラではないことも自分でよく理解している。ただ、彼女の中ではエキストラでさえないのだとわかったのだ。彼女の中には常に主要人物しか登場しない。必要ないものを映すスペースなど割けないほど、彼女の視界は、心は、とてつもなく狭い。

(どこが完璧だ。欠点ばっかりじゃねぇか)






先生、これ続くんですか。
確かに考えてたヤマはこっからだけど随分疲れましたよ私。


ていうかケレス先生分からなすぎて二次創作。
黒いの批判してる場合じゃない。(もう何度言ったか)
でも話考える分には楽しいんだよ。


どうしようもない人を好きになってしまう人は、多分人のどうしようもない部分を先に見つけてしまうんだと思うので、なんかこんな感じになった。
陸さんと千鶴さんに関しては今まで書いてたのと同じ軸同じストーリーで話が進むので、じゃんじゃん武力介入すればいいんじゃないかと思ってたりする。
あと1クッションくらい欲しいんだけど、どうするか。


取りあえず疲れました。アンドゥー書けるかなあ。

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2008.03.23(Sun) | Title | cm(0) | tb(0) |

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