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軽石へちま

Author:軽石へちま
基本自キャラで凄まじく妄想してみる。
隠れ家なのでBLとか黒とか暗とか主。
キャラ崩壊必至。何とも思わないけども。
妄想についてこれる人だけどうぞ。

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ヒーローになれない



 うちに来てすぐ、俺は疲れ切った顔の流風に、言った。

「お前が一番分かってると思うけど、お前にはもうお前自身しか残ってない。死にたくはないからここにいるんだろ? 俺はお前を生かすよ。お前が生きるために必要な最大限のバックアップをする。ただ、生きた人間として主体性を持った行動をしろ。それができなきゃ俺はお前を生かすだけ生かして駒として飼い殺してやる」

 自分の力で動けない奴は単なる駒だ。
 俺はずっとそう思って生きてきたし、これからもずっとそう思って生きていく。

「俺は、お前の親父さんが思うみたいにお前のこと応援してるわけじゃない。死んだ人間は死んだ人間だ。死んだ人間の残したものに振り回されて生きるだけがお前のこれからじゃないと思ってる。だからって全部否定してるんじゃない。お前が正しいと思ってその道を行くなら、それが正しいんだろう。……先生はお前にいろいろくれただろうと思うけど、それがあるからって義務的に動くんじゃない。残してくれたものがあるから、だから留学しなきゃいけないって思い込むな。そんなのは駒だけで十分だ」

 多分ものすごく好きだっただろう先生を亡くして、家族とも離されて、初めて流風を心の底から可哀想だと思った。そうじゃなきゃここまでのことを言ったりしない。自分父親かよ、と思えるくらいの台詞だったと思う。
 流風は、掠れた声で「ありがとう」と言った。涙も枯れたその表情は、ただ痛々しいだけだった。



『流風はんやったらすぐリストカットやら何やらに走ると思うたんやけどなぁ』
「ははっ、後追って死ぬとかどんなカンケイだよ」
『や、流風はんならやりかねないっ』
「そりゃ確かにな。でも死なせないぜー、俺」
『おおっ、ここで未亡人を狙うライバル出現どすな!?』
「あんな面白いモン連れてかれてたまるかっての」

 流石に離れで通話するのは気が引けて、だだっ広い庭に出て都筑と話した。
 勉強するなら離れをまるごと貸す、と俺は流風に申し出たが、流風はそれを断った。いつも通りでいいんだ、と言っていた。俺からまだいつも通りを奪うのかよ、と笑っていたが、それは心からの言葉だったろうと思う。
 先生が誰かに殺されて、その日のうちに流風が家を出た。それも親父さんに連れられて。細かいことはわからなくても、先生が殺されたことと何かの因果関係がそこにあるんだろう。そして、そのまま家にいたら流風は遠くない未来死んでいる。

『珍しい。いつも流風はんに対してはもっと辛辣やのに』
「あ? あー、そうだな、俺結構流風のこと気に入ってんの。だからだな」
『俺以上に気に入ってるなんていくら流風はんといえど許せへんわっ』
「安心しろ、お前とはベクトルが全然違う」

 流風は、友達というよりは手のかかる弟みたいな存在であり、弟というよりは子供のような存在だった。いちいち手がかかって、いちいち言わないとわからなくて、からかえばすぐ真に受ける。自分に子供ができたらこんな気分になるのかもしれない。
 そんな風に気に入っているからこそ、死者に振り回されてほしくない。単なる駒に成り下がってほしくない。本当はあんなこと、言わなくたってわかってほしいのだけれど、あの状態の流風には言わないで察してくれと言っても無駄だったろう。
 自分で動け。自分で生きろ。何かに命令されて動くんじゃない。自分で、生きろ。

『ほほう、じゃああの先生も気に食わんかったと?』
「あの先生は別格だろ、仕方ない。まあ勝手に死んだのは頂けないけどな。いっぺん喧嘩してみたかっただけ惜しいよ」
『なるほど』
「ま、明日も休校だろ? 取り合えず嫌がらせみたいに豪勢な花束でも作って手向けるとするよ」
 
 そんなやり取りをして、通話を切った。
 ここまでの本音を吐露することなんて、後にも先にもきっと今日だけだ。
 今日は俺も少し、調子が悪いらしい。

「……疲れたな、今日は」

 取り合えずは、戻って流風を休ませるか。
 生ぬるい風が吹く中、砂利を踏んで踵を返した。







大和はこんな人なんだと思います。
何だかんだ言って、結局流風が可愛いんだろう。
面白いものを見たいという気持ちでも、流風を可愛がる気持ちでも、流風を死なせるわけにいかないと一番強く思ってるのは陸さんじゃなくて大和っぽい気がする。
流風を見る気持ちが子供の面倒を見てるみたいだっていうのは多分本当です。
なので後のことはお察し下さい。(笑)
いつかあの口上はほとんどそのまま出てきます。
結局大和は生まれつきの支配者だから、こういう風に自分の思ってることを素直にいう事はまず無いんだろう。でも分かって欲しいって気持ちはやたらと強そうです。

まあ、どうしたって結局流風を死なせる気は皆無で、主体的に動かない場合は飼い殺すとかやっぱり行き着くところはドSなのかという話でね!
ごめんケレス先生があまりにも偽者だったので逃避した!

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2008.03.24(Mon) | Title | cm(0) | tb(0) |

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