プロフィール

軽石へちま

Author:軽石へちま
基本自キャラで凄まじく妄想してみる。
隠れ家なのでBLとか黒とか暗とか主。
キャラ崩壊必至。何とも思わないけども。
妄想についてこれる人だけどうぞ。

最近の記事
最近のコメント
最近のトラックバック
月別アーカイブ
カテゴリー
ブロとも申請フォーム
ブログ内検索
RSSフィード
リンク
スポンサーサイト
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

--.--.--(--) | スポンサー広告 |

Re:light ③



「執政官殿はどちらに」
「はあ、今は休暇中です」
「……どうしても口を割るつもりはないのか」
「ですから、休暇中ってちゃんと割ってるでしょう。執政官殿は休暇中です、三四日帰らないと聞いています。お休みの日の行動までは聞いてません。ていうか、俺より余程立場が上なんですから、ご自分で本人なりスルタンなりに確認すればいいのではないかと思うのですが? 将軍閣下」

 ケイが首都を飛び出した二日後、執政官不在の執務室の前で、二人はそんな押し問答をしていた。かたや執政官であるケイの留守を任されたハイパー平兵士のシキと、渦中のお相手である将軍職のヒロである。将軍が訪ねてくることは予期していたとはいえ、慣れた相手ではないのでシキは内心冷や汗ものだったが、単に下手に出るだけ、という対処法はシキの性格上難しかった。そしてひとり心の中で呟く。とばっちりだちくしょうめ。
 望んでもいないのに側近まがいの扱いを受けているのがまずかった。これだけ近いのだから、シキがどの程度ケイのことをわかっているのか、それをヒロも見通しているのだろう。行先は教えられていなくても、ほぼ確実に推測はできるだろうと。ケイの行先は聞かされていない。これは本当だ。しかし確かに推測はできている。ケイは、砂漠へ向かったのだ。砂漠にいる盗賊に会いに行った。それが何を意味しているのか、ヒロに知れればどう思われるか、ケイがわかっていないはずはない。今この時にすることが好ましくないことも重々承知だろう。将軍が目くじらを立てるのも当たり前といえる。シキだって、止められるものなら止めたいのだから。

「状況は分かっているだろうな、君も」
「はあ、すんません下っ端なもんでぼんやりとしか理解してないんスけど」
「今の状況でなくとも、国の最高権力者である執政官殿が“側近も知らないどこか”へ行くことが褒められたことと言えるか」
「すんません、俺側近じゃないですし。だから休暇中って言いましたよね。休みなら、俺みたいなガキに言伝しにくいようなこともあるんじゃないスかね。わかんないスけど。俺下っ端だしガキだし側近じゃないし」

 分厚い扉に平気な顔で寄りかかれるのはシキくらいだ。他の兵士たちは皆、元騎士で元軍人の執政官サマに畏敬の念を抱いているようだった。そんな畏れるような相手ではないのに、とシキは思う。ケイは異教徒ではあったけれど、ここ数年のごたごたが落ち着いてからは改宗して中身もこの土地の人間になった。異教徒だったからといってもともとそこまで粘着的にこだわる土地柄ではないが、故郷では城に仕える騎士だったというのが幻想の原因だろう。騎士様がなんぼのもんだというのか。この国でもケイは馬に乗って駆けていたではないか。

「……で? 用事、なんなんですか? 必要があれば伝言しますけど」
「いや、結構だ。………戻ってくれば嫌でも結論が出る。世論も俺を支持するだろう」

 立派な捨て台詞を用意して踵を返した将軍の背中を眺めていると、シキの口からふと言葉が飛び出た。

「アンタは“執政官殿”を信じようと思ったことはないんスか」

 言おうと思ったわけではない。けれど出てしまったものは仕方なかった。自分でもぎょっとする。
 ヒロはやはり立ち止まって、振り返ると睨むようにこちらを見た。将軍閣下に凄まれて委縮しない兵士などいない。無論シキも一兵卒としてぶるりと身がすくみ上る思いだった。しかし、ただの兵士ではないハイパー平兵士のシキにはただ委縮するだけなんて、そんな殊勝なことはできないのであった。扉から背中を離して相手と対峙する。

「あの人が信じるに足る行動をとっていないだけだ」
「ならアンタはとってるとでも?」
「十分だろう。この国のために戦って死ぬ覚悟がある、それを国民も知っている」
「執政官殿にその覚悟がないとどうして思うんですか。第一、他の国からやって来て、慣れない土地で軍人やらされて、将軍までやった。アンタもそれは近くで見てるはずだ。引き上げられて政治やってる今でも、まあそりゃあ抜けたとこはある人だけど、剣振り回して馬で駆ける。砂漠が砂嵐だっつっても、遠くで何かありゃ駆けつける。なんやかやあったけど、元の信仰も捨てて改宗だってしただろう。盗賊とやりあって腕片方なくしたのはどうかと思うけど、それだってあの人の個人的な問題だ。本人がそれでいいっていうし、能力が激減したわけじゃないし、そもそもアンタらはあの人に文官になってほしいんだろう。上等じゃないか、目くじら立てるようなことじゃない。執政官殿がどれだけの覚悟を持って日々へらへら生きてんのか、アンタは少しの想像もできてないんだ。あの人が自分と同じ感情で動くのを当たり前だと思ってる」
「っ」

 ヒロがぐっと息を詰めた。殴られるかと思ったが、どうも動こうとはしない。

「まあ、ごもっともだとは思うし、俺だってアンタと同じ気持ちではあるよ。けどさ、アンタや俺と同じものさしではあの人はちゃんと測れない。だから俺やアンタは、あの人の中身を信じるしかないんだ。形にすることはたくさんやってるだろ。今の状況は褒められたモンじゃないけど、それだって自分が一番理解してる。今必要だからそうしたんだろう。何らかの形で答えは出しますよ、多分」
「……君は、言う割にあの人のことを理解しているようだ」
「違う。アンタが見ようとしてないだけだ。あの人は隠すってことをしようとしないから」

 シキが知っているのは、ケイが何も隠さないということだけだ。元々異国の騎士をしていて、この国に来てからの経歴なら知っているけれど、どうしてケイがその思いに至ったのかまで、詳しいことは知らない。そういう人間なんだと思うことにしている。開けっぴろげで、難しいことは考えていないように見えて、たまに仕事を抜け出して、自分のしたいようにしているし、けれど相手のしたいことも尊重している。無理なことは言わないし、そう主張すれば汲んでくれる。ケイは隠さない。あとはどう受け取るかの問題だ。
 今回のことも、休暇だというからには休暇を満喫して帰って来るのだろう。戻ってきたときには必ず執政官としての仕事を遂行する。

「……それでも、俺は今回のことを易々と見逃すわけにはいかない。これは俺だけの問題じゃない、奴隷達の命がかかっている。この国の基盤がかかっているといってもいい」

 若い将軍は崇高な決意のもと、真っ直ぐそう言った。将軍とはかくあるべきだ。ケイがヒロに一目置いているのも、こうしてしっかり芯が通った人間であることを分かっているからだろう。

「このままアンタがあの人をまるで理解しなければ大虐殺が起きるわけでしょう。それはそれで国政に関わると思いますけどねえ」
「賛否両論はあるだろうが、それが正義だ」
「賛否両論の否の皆さんを宥めすかすのは執政官殿のお仕事ですからね、この部屋の書類がどれだけ増えようと、主不在の日がどれだけ増えようと、アンタには関係ないってわけだ」

 シキの言葉に、ヒロは口角を上げた。これはまずかったかもしれない、とちらりと心の隅で思ったが、やはり出てしまったものを取り下げることはできなかった。ふん、と鼻で笑った後、ヒロが口を開く。

「そうだと言ったら? 俺は俺の仕事をする、彼は彼の仕事をする。結構なことじゃないか」

 さっきこの部屋に来たばかりの時とはいささか表情が変わっている気がした。割り切ったような顔だ。ヒロの言う『自分の仕事』とは盗賊たちを討伐することに他ならない。命を賭けてそれを遂行すること。悪を残らず刈り取ることで、自らの正義を遂行する。
 ケイとヒロが分かりあえないのは、下につく人間として困るのだ。ケイの奔走が徒労に終わることは一番あってはならない。

「執政官殿が何言っても聞かないってんですか。そんなの理性ある人間のすることじゃないっスよ」
「なら獣だと? ――軍師の好きそうな喩えだな、結構な褒め言葉だ。執政官殿にはぜひ居心地の良い檻を用意してもらいたいよ」

 アンタを囲う檻なんてどれだけの意味があるもんやら――と喉元まで出かかったが、それは飲み込んでおいた。自分とヒロとの喧嘩にするつもりなど少しもないのだから。
 幾分か晴れた表情で今度こそシキに背を向け廊下を歩き出したヒロが、数歩進んで足を止めた。何事かとシキも動かずにいたが、相手が振り返る様子もない。

「勘違いするな、俺は“理のある”上の決定には逆らわん。期日より前に動くつもりもない。だが筋が通らないのなら、お望み通り獣となってやろうじゃないか」
「執政官殿には超合金の特製檻と頑丈な錠を五万個ほど用意して待ち構えるよう伝言します」
「面白い。ぜひそうしてくれ」
「優秀な猛獣使いにもよろしくお伝えください」
「そうしておこう」

 ヒロのブーツの底が音を立てる。少しずつそれが遠ざかり、角を曲がってその背中が完全に見えなくなると、シキは急いでケイの執務室に飛び込んだ。心臓が早鐘を打っているのがわかる。ばんっ、と大きな音を立てて扉を閉め、内側から扉にもたれてずるずると座り込んだ。寿命が縮んだ。間違いなく二十年は縮んだ。殺されてもおかしくない状況だった。今生きてるのが奇跡だ。
 将軍は話があってここに来たのだ。先日のことがあったから、もしかしたら少し冷静になって話をしようとしたのかもしれない。それでも、ケイがここにいる確率は少ないこともわかっていただろうから、賭けのような感じでもあったろう。もしケイがこの場にいれば、わざわざ砂漠に行かずとも解決策を生み出せた可能性はあった。とても低い確率ではあっただろうが。
 なんでこういうときに出かけてるんだよアンタは。大きなため息をつきながら、もう一度あの言葉が口を突いて出た。

「とばっちりだ、ちくしょうめ」





途中で切れてたんだけど、点呼どんが上げてるの見てちょっと方向転換した。
シキ君こんな危ない橋渡んないだろ、とか思ったけどやりたかったのでやった。後悔はちょっとしてる。
ケイさんは隠さない人だから、ヒロがわからないのはわかろうとする気がないっていうのもきっとあると思う。
仲たがいしてる場合じゃないんだよ君たち。ケイさんは隠さない人だから、休暇って言った以上は休暇なんだよ。


ヒロが何で来たのかといえば、シキ君が推測した通り、ちょっとクールダウンしたからです。
多分ミズキちゃんと喋ってて、いろいろ思うところはあったんでしょう。ふたりで解決策見つけられれば、と思って一応来てみたけどやっぱいねえし! みたいな感じか。
アンドゥーが空気読めてないのは毎回のことであった。


リベリオン因果の本筋転生設定で、紗央に子供が生まれてお祝いで見に行ったアンドゥーが、小さい赤ん坊真紘の手をやさしく握って「久しぶり」って言うところを物陰から眺めたいです。
あとタっくんは覚えてる人と握手とか接触してる間だけ思い出すとか厨っぽくていいと思います。


あとは数年後、ダリオ・ブランドーみたいなクソ親父に酷くこき使われている奴隷がサオにそっくりで、名前まで同じで、衝動的に買い上げてしまうケイさんが見たいです。
まあダリオのことだから簡単には渡さないで法外な値段ふっかけるんだけど、簡単にそれ以上をぽんと出してしまうといい。「使えて見た目がいい世話役が欲しかったんだ」とか言って。
ケイさんはサオを殺した時に、恋愛感情の類は根こそぎ殺したと思うんだ。


カズトくんかっこいいですありがとうございます!
それでもミズキちゃん来てからは丸くなったんだと思いますヒロさん。最初は無遠慮だし、女を部屋にあげるなんて、みたいな考え方もしてたけど、今はできるだけ血のついたものは持ち込みたくないし見せたくないし、言葉も優しくしてると思う。
ミズキちゃんはずっと「旦那様」って呼んでるけど、何か大きな戦から帰ってきた時にヒロもテンション上がってて、名前で呼べって言ってるといい。戦の規模によってはプロポーズみたいのしててもいいよな。


よし、もう寝る!
スポンサーサイト

2013.11.22(Fri) | rebellion | cm(0) | tb(0) |

この記事へのトラックバックURL
http://hechima1222.blog88.fc2.com/tb.php/995-7075c9e6
この記事へのトラックバック
この記事へのコメント
Name
E-Mail
URL
Title

password
管理者にだけ表示を許可
/
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。